Dr. Mercolaより
アボカドは果糖が少ないと同時に心臓の健康により単価不飽和脂肪が豊富に摂れ、この脂肪は容易に代謝されてエネルギーとして消費されます。想像がつくように、減量しやすいこともアボカドを食べる健康的効能の一つであり、高脂肪低糖質成分がこの効果に寄与している要因であると考えられます。
アボカドが血糖値の調節に役立つこともその研究で発見されました。アメリカ人の4人に1人は糖尿病または前期糖尿病であるため、ほとんどの人にとってアボカドには重要なメリットがあります。
カリフォルニア州アボカド委員会によると、ハス種のアボカド中一つに脂肪を22.5 g含み、その2/3は単価不飽和脂肪です。アボカドには20種類に近い健康によい必須栄養素が含まれます:
アボカドは有益な生の脂肪成分が豊富であるため、一緒に食べた他の食品に含まれる脂溶性栄養素(アルファカロテンとベータカロテンおよびルテイン等)の吸収率が高くなります。
2005年のある研究では、サラダにアボカドを加えて食べたボランティア参加者はカロテノイド抗酸化物質を3〜5倍多く吸収できるようになり、フリーラジカルによるダメージから身体が保護されることが分かりました。
アボカドは健常人でも高脂血症(コレステロールが高い)気味の人でも脂質特性の改善に役立つことを以前ある研究が示しました。
こうした研究のうち一件では、健常人が1週間アボカドから豊富な単価不飽和脂肪を摂取した後、血清総コレステロール値が16 %低下したことがわかりました。
コレステロール値が上昇している人の場合は、アボカドを食べると血清総コレステロールが17 %減少、LDLコレステロールとトリグリセリドが22 %減少、いわゆる「善玉」HDL コレステロールが11 %増加しました。
その後最近になってペンシルベニア州立大学の研究者は効果の度合いを比較評価するため三種類のコレステロール減少食を試験しました。この研究には体重過剰な45人が参加して三種類の食事から一つずつ割り当てました:
NPR(ナショナル・パブリックラジオ)はその結果に研究者が「驚いた」と伝えました:
「研究終了時、アボカド食でLDLコレステロールは他の二種類の食事と比べて大幅に削減されました。
この相違を把握しやすく示すと、アボカド食でLDLコレステロールが血液100 cc(1デシリットル)当たり約14 mg減少しました。低脂肪食では約7 mg/dL、適量の脂肪食では8 mg/dlしか減らなかったのとは対照的です。
『[アボカドには]まだメリットがあることを知って感心しました。単なる成分以外の何かがアボカドにはあります』と、この研究の主執筆者でペンシルベニア州立大学の栄養科学者ペニー・クリス・イーサートンさんがコメントしてくれました。」
銘記しておくべきこととしては、カノーラその他のサラダオイル(取り上げた研究で適度な脂肪食に使用したもの)は通常の場合水素処理されています、つまり、健康に悪く、心臓血管の健康を害するトランス脂肪を含むことです。このためこの研究結果に一つとして私にとって驚くほどのことはありません。
以前のある研究は、飽和脂肪ではなくオメガ6多価不飽和脂肪(大豆油、コーンオイル、サフラワーオイルに含まれる)で小粒で高濃度のLDL粒子と酸化されたLDLが増え、HDLが減りました。
研究では、大きなLDL粒子が心臓病の一因とはならないことが確認されました。しかしながら、小さく濃密な粒子状物質のLDLは、動脈のプラーク堆積を引き起こし、また、トランス脂肪は小さく濃密なLDLを増加させます。(他方では飽和脂肪は、大きく、ふんわりとした(かつ良性の)LDLを増加させるだけです。)
また、研究では、パンやパスタ、ほとんどの加工食品等の 精製糖および炭水化物を食べることにより、小さく濃密なLDL粒子が増加することも解明済みです。トランス脂肪および精製された炭水化物はともに、飽和脂肪より、はるかに多くのリスクが生じます。トランス脂肪を解消するのに役立つように構成された一つの手段としては、Naturally Savvyでご紹介している私が制作に協力したGet Healthy Challenges(ヘルシーな試みをしましょう)のコンテンツがお勧めです。
コレステロールに対してよい効果があるほか、アボカドには心臓の健康によいその他のメリットがあることもわかっています。例えば、2012年のある研究では、普通サイズの新鮮なハス種アボカド半個をハンバーガーに挟んで食べると、新鮮なアボカドを含まないハンバーガーを食べるのに比べ、炎症化合物インターロイキン-6(IL-6)の産生が大幅に抑制されることが判明しました。
また、アボカドで血糖値は上がらず、アボカドでさらに脂肪とカロリーが供給されるにもかかわらず、新鮮なアボカドではバーガーだけの場合よりトリグリセリド濃度が増えませんでした。
筆頭著者のデビッド・ヘーバー医学博士によると、この発見により血管機能および心臓の健康にメリットがあるアボカドの効能についての「有望な手がかり」が得られました。健康的な脂肪は最適な脳の機能、アルツハイマー病等の脳変性障害の予防のためにのためにも欠かせないものです。最近号のScientific Americanにはこう説明されていました:
イギリスの作家デビッド・パールマターは、「脳は脂肪が豊富な低炭水化物食によって健康になりますが、残念ながら今日の人類においてこれは比較的稀なことです」と、しています。「メイヨー・クリニック(Mayo Clinic)の研究者は、炭水化物を好む人は最も脂肪を多く含む食事をする人とは対照的に、認知症になるリスクが89 %も高いことを示しました。
脂肪を最も多く食べた人は認知症リスクが44 %という想像しがたいほどの高率で減少しました。」...『善玉』脂肪にはオリーブオイルやピーナッツオイル、ヘーゼルナッツ、アボカド、かぼちゃの種に豊富に含まれる単価不飽和脂肪と麻の実オイル、チアシード、海藻オイル、クルミに含まれる多価不飽和脂肪(オメガ3とオメガ6)があります。」
興味深いことに、アボカドの皮の剥き方ひとつで貴重な植物栄養素の得られる量が変わります。UCLAの研究は、例えば有益なカロテノイドが最も多く存在するのは、皮のすぐ裏の実の濃緑部分にあることを示しました。
2010年に、カリフォルニア州アボカド委員会はアボカドの皮を正しく剥いて栄養を最大限に得るるためのガイドラインを発行しました。抗酸化物質の濃度が最も高い部分を残すには、基本的にはバナナのように、アボカドを手で剥くとよいです。
アボカドは通常サラダやそのまま生で食べますが、アボカドを食事に加えるにはその他いくつものやり方があります。クリーミーでマイルドな風味は多くの食品と相性がよく、様々な献立に新鮮味と栄養価の高い追加的な具になります。アボカドの利用例:
カリフォルニア州アボカド委員会(California Avocado Commission)のウェブサイトにはアボカドを含むユニークなレシピが何百種類も掲載されています。まとめとして、アボカドは最も有益なスーパーフードの一つであり、インスリン抵抗性やレプチン抵抗性、糖尿病、その他の心臓病のリスク要因に苦しむ人には特に効果的です。最後に、アボカドは従来栽培されているフルーツのなかでもっとも安全なもののなかの1つで、これはぶ厚い外皮が内部の果実への殺虫剤の侵入を防ぐからです。
アボカドは農薬使用に関しては最も安全な商業作物の一つに含まれ、有機アボカドまで購入する必要はありません。いくつかのメジャーな食料品店で売られている異なる国産の各種農園から得たアボカドを私のチームがテストしたところ、有害化学物質は全ての商品から検出されませんでした。
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