糖分は最も健康な人でさえ代謝を変性することが研究から判明した

効果-砂糖

早分かり -

  • 精製糖はコカインと同じ経路によって神経伝達物質に悪影響を及ぼすため、最も危険な生産物の一つであり、絶つのが困難になるような依存症を起こします
  • 糖分の消費は主な死因を誘発する可能性が非常に高いです。糖分は代謝機能障害とミトコンドリア機能障害を起こし、これが肥満や心臓血管病、2型糖尿病、さらにアルツハイマー病等の神経変性疾患につながります
  • 医療費を削減するために最適な戦略は、糖分の摂取を大幅に減らし、糖分であることがわからないようにメーカーが用いている50以上の名称に該当するものが記載されていないか、パッケージ食品の成分表示をよく見ましょう
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Dr. Mercolaより

糖分は最も危険な生産品の一つである可能性が高く、絶ちにくい依存症を誘発します。ゾッとするのは、購入するほぼどの加工食品にも含まれることです。いくつもの異なる名称で潜み、身体への悪影響は科学者らがいまだに発見し続けているほどあります。マスコミや医療関連団体は脂肪と塩の過熱について警告してきましたが、アメリカの食生活に溢れかえる糖分については比較的言われてきたことはほとんどありません。

悲しき真実は、数十年以来多くの研究が糖分による健康の損害を実証してきたことですが、産業はこうした根拠をどうにかして葬り去り、糖分は健康や体重に影響がほとんどないかまったくないと主張します。

食品は脳、腸の健康状態、細胞の代謝機能に莫大な影響を及ぼし、どれも健康と日常生活の生産性に悪影響があります。歴史的に糖分は特殊な機会にのみ享受されていたおやつでした。今日では、自然食品以外食べるものにはすべて含まれます。

糖分はスナックから飲料、ソース、パン、調味料、デリカテッセンの肉商品等あらゆる加工食品に含まれています。乳児食にも糖分がたっぷり含まれ、もっと欲しいという渇望を増やすほど脳の報酬系を刺激します。

過剰な量の精製糖はミトコンドリアの機能障害を起こすことは研究から明白です。この小さい発電所は細胞のためのエネルギーを生産しており、これが正常に機能しなくなると、体内の多くの機能が阻害されます。今や、糖分が、貧祖な食生活を始める前はいかに健康な人でも細胞機能を損なうことは研究で確認されました。

糖分は健康を損なう代謝の変性を起こす

サリー大学のある研究で二群の男性に三カ月間食習慣を変えてもらいました。研究開始時に一群は非アルコール性脂肪肝(NAFLD)が検出された人々で、もう一つの群にはこれがありませんでした。一群の各参加者は12週間毎日650カロリーを糖分から取り、もう一群は糖分からは毎日140カロリー以上取らないようにしました。次に参加者の血液と肝臓に含まれる脂肪の量を測定しました。

発見できたことは予想されていた通りでした。12週間毎日650カロリーを糖分から摂っていた人は、血中にも肝臓にもより高い脂肪分が検出されました。この研究は参加者が同じ食事をし、その食事をする順序を無作為に割り当てた無作為化交差研究として設計されました。主任研究員のサリー大学栄養代謝学ブルース・グリフィン教授によるこの結果に対するコメント:

「多量の糖分を消費すると心臓血管病リスクが増えるほど脂肪代謝を変性させることを示す新たな根拠がこの研究で示された。」

脂肪の代謝は脂肪が分解されて血液を通り全身の細胞に輸送されるプロセスです。肝臓脂肪が少ない状態でこの研究を開始した男性が糖分の多い食事をし始めたら、血中と肝臓の糖分測定値および脂肪代謝状態がNAFLDの男性と同じになったという結果が出ました。この状態は肥満に直結しており、アメリカ人の最大25 %がこの状態になっています。

糖分が肝臓の代謝機能と心臓血管の健康に及ぼす影響の仕組みについて明らかにするのがその研究の目的でした。この研究で証明された事実は、両群の(NAFLD有無の)男性とも心臓血管病に直結するような脂肪代謝が変性したことでした。

かつてはほとんど成人にしかNAFLDは発生していませんでした。しかし、今では2歳から19歳の子供の10 %に発生し、その原因は乳児から始まる多量の糖分を取る食生活にあります。悲しいことに食生活を変えない限り、子供たちは心臓血管病を発症するリスクが大幅に高いです。

糖分 — 主な死因の促進要因

調査ジャーナリストで「The Case Against Sugar」(砂糖の反証)の執筆者ゲリー・トブス氏は糖分が食生活の主な要素ではなかった1800年代に糖尿病と診断された人が希少だったのに対し、今日では3人に1人が糖尿病と前期糖尿病になっている事実を比較しました。

毎日飲む限り約140ccのソーダに添加されている糖分だけで肥満や2型糖尿病、高血圧、心臓血管病になるリスクが増えます。米国のFDA(食品医薬品局)は、平均的アメリカ人が日常摂取カロリーの16 %を糖分からすなわち一日に小さじ30杯分も取り込んでいると推計しています。これは推奨限度の三倍あります。年換算では約2.2kgの砂糖パック35個分に匹敵します。

メーカーは製品の売上高を伸ばすために糖分の依存症にする特性を活用し、利益率をさらに伸ばすため高果糖コーンシロップの使用を増やしてきました。高果糖コーンシロップ(HFCS)は安価なだけではなく、人体により強力な糖分による刺激を与えます。

子供が飴、加工食品や甘い飲み物から取り込んでいる糖分の量を身体が処理しきれず、ミトコンドリアと細胞の代謝機能を損傷するだけ長い期間これから先糖分消費を続けるため、育ち盛りの子供にとっての危険はことさら大きいです。この損傷は以下のような主な死因の多くにつながっています:

心臓病

高血圧

アテローム硬化症

がん

脳卒中

糖尿病

慢性肝臓病

パーキンソン病やアルツハイマー病

糖分とうつのリスク増は相関する

糖分はうつのリスク増とも関連んしています。糖分が脳に悪い影響があるため気分や行動に悪影響があるような損傷をきたすということはうなづけます。数件の研究が糖分の消費増加とうつ病発生率の増加に相関性を特定しました。

糖分が気分の変化に影響するにはいくつかの経路があります。まず、糖分でインスリン抵抗性が増え、これが精神衛生のために重大な影響を及ぼします。長期的にはこのため体内に慢性的炎症反応が発生します。ある異文化間分析ではうつ病と精神分裂症の食生活による結果予測が糖尿病と心臓病の予測と非常に類似することが判明しました。これら全てに共通して糖分が主な推進要因である慢性的炎症反応が関わっています。

糖分依存症とうつを含む気分障害に強い相関性があることも研究かすでに判明しています。.22年間にわたり8,000人の食習慣と既往症を追跡したある研究で、一日に67 g以上の糖分を消費した男性は40 g以下消費した男性より五年以内にうつと診断される確率が23 %高いことが判明しました。その研究の開始時点に参加者は誰も精神病の治療を受けたことがありませんでした。

精神衛生への糖分の影響は社会経済的ステータスや肉体活動レベル、飲酒、喫煙、その他の食習慣から独立した要因であるようです。この研究でわかった事実は注目に値します。研究の方法論のため因果関係までわかりませんでしたが、この研究結果は、過剰な糖分の摂りすぎが気分に悪影響するほどの神経化学物質のアンバランスをきたし、うつや不安のリスクが高くなることを示した以前の研究と整合的です。

糖分は脳内の報酬系を刺激する神経伝達物質ドーパミンの機能に麻薬と同じ機序で影響し、強い依存症応答を起こします。依存症と気分障害は直結しており、糖分が依存症に関連する強力な気分の変動に拍車を掛けるため、糖分の生化学的影響と神経系への影響を分析した研究者らは、一部の人にとってはコカインと同じほど依存症を起こしうるという結論に達しました。

過剰の糖分は有毒である

上のビデオでカリフォルニア大学サンフランシスコ校(USCF)小児内分泌学ロバート・ラスティグ教授は、これまで数十年間の社会における食生活に占める糖分の役割およびいかに糖分が人体に有毒かについて語っています。糖分は最も着目すべき部位として中脳辺縁系を中心に多くの基幹的経路で機能している神経伝達物質ドーパミンの分泌を刺激します。

脳のこの野にドーパミンが及ぼす影響は依存症が起きると変化し、動機や快楽の知覚を急激に増やします。これらの化学物質は糖分が気分をよくする要因であり、このためメーカーは消費者行動を促すために糖分を使用しています。しかし、その他の依存性にする薬物と同じく、糖分は健康によくありません。栄養価がない添加糖は西洋食で最も有毒な成分の一つです。

HFCS等の加工果糖は、加工食品に含まれる添加糖の別の形態であり、単なるブドウ糖やブドウ糖と果糖の混合物である食卓の白糖より損害を多く与えることはすでに実証されています。カリフォルニア大学デイビス校の栄養研究生物学者キンバー・スタンホープ博士が主導したある研究では果糖が体内でブドウ糖のように作用しないことを実証しました。

10週間被験者にブドウ糖か果糖で甘くした飲み物を無作為に飲んでもらいました。飲料のカロリーは同じでしたが、果糖グループは心臓血管病に関連する脂質が増え、インスリン抵抗性が増し、代謝疾患に関連する内臓脂肪が増加しました。

ブドウ糖グループはこうした悪い変性は起きませんでした。執筆者らによると、「これらのデータから、食事で取り込む果糖は体重過剰/肥満成人において特にDNL [肝臓内デノボ脂質合成]を増やし、脂質異常を促し、インスリン感度を減らし、内臓脂肪を増やすことを示します。」

健康保険料が値上がりするため、最適な保険とは糖分を避けることでしょう

世界で最も尊敬されている研究機関の多くによる研究は、糖分が慢性病の主な促進要因であり、がんや心臓病等主な死因に寄与することを確認しています。医療費を減らすなら、食生活から全く無くすわけにはいきませんが、可能な限り糖分を避けるのが最適です。

有機自然食品を食べるのが健康のために最適ですが、既製食品を選ぶ限り、成分表示をよく読み、食品添加糖の量について情報を把握してから購買決定を行うべきでしょう。成分表示には気づかれないように多くの種類の糖分が表記されています。下には最も普通に表示にみられる糖分のごく一部を挙げますが、実際にはリストに含まれないその他多くの糖分が存在します。

また、食品の成分表示は製品に含まれる量が多い順に記載されていることを覚えておきましょう。つまり、冒頭に記載されている成分のほうが二番目より多く、さらに、それ以降も同様に多い順に記載されているということです。買おうか検討している製品の糖分量を見るには、糖分が4番目とか6番目、9番目、11番目にあるかを確認するようにしましょう。これらの合計値が実際には冒頭や二番目に記載されるべきほど多くなります。糖分と識別がつく名前には「〇〇シロップ」や「〇〇ース.ーズ」と付いているのに気づきます。

濃縮果汁

蒸発キビジュース

キビジュース結晶

廃糖蜜

バターシロップ

果汁

蜂蜜

イナゴマメシロップ

カラメル

玄米シロップ

コーンシロップ固形物

フロリダ結晶体

ゴールデンシロップ

メープルシロップ、カエデ糖蜜

糖液

リファイナーシロップ

ソルガムシロップ

スキャナット(天然キビ糖)

トリークル(糖蜜)

中白糖

大麦モルト、大麦麦芽

コーンシロップ

デキストリン

デキストローズ

ジアスターゼモルト、糖化モルト

エチルマルトール

グルコース、ブドウ糖

グルコース固形物

乳糖

モルトシロップ

マルトース、麦芽糖

D-リボーズ

ライスシロップ

ガラクトース

マルトデキストリン

上白糖