Dr. Mercolaより
有機自然食品中心の食生活が病気の予防と最適な健康の実現のために最も効果的な方法の一つですが、スプラウト(もやし)は最も高濃度の栄養素を提供してくれます。
私の見た限り、ブロッコリー、クレソン、ヒマワリのスプラウトがほぼ誰でも自分で栽培してそのメリットを得られる食品であると思います。これらの食材を食生活に取り込むことで栄養状態をよくでき、育てるのにさほど費用もかかりません。
母なる大自然が最も優れる医者であり、食品が最も卓越した薬であることは科学研究で明らかです。
例えば、ブロッコリーのなかでも発芽したブロッコリーの種は健康的メリットが目を見張るほど多くあります。ブロッコリーはいくつもの健康の問題を予防する能力があります:
高血圧
変形性関節症
がん
心臓病
アレルギー
糖尿病
ピロリ菌による潰瘍
紫外線による皮膚損傷(損傷部位に着ける)
この「スーパーフード」に関する最新研究のうち数件がブロッコリースプラウトは有毒汚染物質のデトックスに役立つことを示しています。Time Magazineによると:
「ブロッコリーのスプラウトは咀嚼や嚥下によりスルフォラファンを生成する前駆物質グルコラファニンが特に豊富である。この化合物は多くの汚染物質を人体がより速く解毒できるようにする機能を強化する...」
中国江蘇省のある農村共同体(中国で最も汚染がひどい地域)の住人男女300人について三か月間の研究が行われました。
被験者は滅菌水、パイナップル、ライムジュースにフリーズドライブロッコリースプラウト粉のミックスドリンクを一日半カップ飲みました。対照群は同じドリンクをブロッコリースプラウト無しで飲みました。
尿検査と血液検査の結果、研究者は試験したグループのうちブロッコリースプラウト粉を飲んだほうが二つの発がん物質ベンゼンとアクロレインがより多く排出されたことがわかりました。ベンゼンの排出率は61 %、アクロレインでは同23 %増加しました。
ベンゼンは通常の場合自動車の排気ガスに含まれますが、保存料として使用される安息香酸エステルから発生する場合があるためソーダからも体内に入ります。アクロレインは屋内の空気汚染物質の分解、たばこ等の有機物質の燃焼、ガソリン等の燃料の燃焼からも発生します。その研究の執筆者トム・ケンスラーはTime Magazineでこう説明します:
「状況としては中国全土で空気が汚く、こうした空気とへの暴露はほぼ回避できないほどです。こうした物質が体外に排出され解消される速度を上げるこで化学物質による危害が発生しにくくなるような防御メカニズムを促進するのが目的でした。
ニューヨークやロサンゼルス等他の大都市住民が同じミックスドリンクを飲めばメリットがあるかについては、ケンスラー氏はあらゆる人に適用可能ではないかと考えています。」
すでにご説明した通り、新鮮なブロッコリースプラウトはブロッコリ一株より効き目があり、食べる数量がはるかに少なくて済みます。例えば、以前行われた試験よると、発芽して3日目のブロッコリー新芽には成長したブロッコリーに含まれる保護性化合物であるグルコラファニンを10~100倍の間で含有しています。
ブロッコリースプラウトはブロッコリーの味や臭いが嫌いな人にとってもとてもよい代替品です。とりわけよい点はブロッコリースプラウトを自宅で簡単かつ安価に育てられることです。もう一つの主なメリットは料理する必要がないことです。通常サラダやジュースに加えて生で食べます。
今回取り上げた研究にあるように、この物質は身体が有毒汚染物質を分解して排泄する機能をよくし、これから守る効果があるとも考えられています。グルコラファニンは抗ガン効果があることも証明されています。ブロッコリーのスプラウト(成熟したブロッコリーも)などアブラナ科野菜に含まれるその他の健康増進化合物には以下のものが挙げられます:
• グルコシノレートのひとつグルコラファニン — 血圧と腎臓機能をよくするのに役立つ。さらに発がん物質による分子の破損から保護する細胞酵素も増えます。
• スルフォラファン — グルコシノレートのひとつグルコラファニンの代謝生成物で、DNAメチル化という細胞がその最終構成組織になることを「記憶」することが可能になる、正常な細胞機能のなかでも決定的に重要な部分を正常化することがわかっています。
さらに、遺伝子発現の調節にも必須のものであり、この物質が200種類以上の遺伝子を活性化するために機能していることはすでに解明済みです。
スルフォラファンにはこのほか、抗糖尿病、抗菌作用があり、がんの幹細胞を殺し、結局腫瘍の増殖を抑えます。
• イソチアシアネート — 特定のスルフォラファン物質で、数百の有益な遺伝子の変化を起動し、非常にがんから保護するメリットが高い。この化合物は抗ガン遺伝子の一部を活性化し、腫瘍の増殖を促す他の遺伝子を抑制する。
2008年のある研究からは、ブロッコリーを一週間にたった4食分を余計に食べるだけでも(約10個の分割した房に相当)男性の前立腺がんから保護する可能性があり、この物質の抗がん活性によるものであることがわかっています。
ブロッコリースプラウトに最も多くイソチアシアネートが含まれますが、その他のアブラナ科野菜にもこの抗がん物質は含まれ、クレソンはその一例です。この見過ごされがちな緑葉野菜はからしの葉やキャベツ、アルグラと同じ科の野菜です。
比較要素からスルフォラファンを除いた場合、クレソンは実際には最も栄養価が高い野菜で、ブロッコリースプラウトやひまわりスプラウトより栄養密度のスコアが高いです。
17種類の栄養素:カリウム、繊維質、タンパク質、カルシウム、鉄、チアミン、リボフラビン、ナイアシン、葉酸、亜鉛、ビタミンA、B6、B12、C、D、E、Kに関して、クレソンには「Defining Powerhouse Fruits and Vegetables: A Nutrient Density Approach」(パワーハウスといえるフルーツや野菜:栄養素密度によるアプローチ)というある近年の研究で満点の100点が付きました。
クレソンが含んでいるビタミンA、C、Kのほかイソチアシアネートやグルコナスツルチン等の植物栄養素は骨を強くし、ニューロンの損傷を制限し、感染を抑制し、健康な結合組織の維持に役立ち、鉄欠乏を防止します。
以前の研究からすでにクレソンに含まれるフェニルエチル イソチアシアネート (PEITC) が乳がん細胞の増殖を阻止し、ブロッコリーのスプラウトと同じようにDNA損傷を防止します。
料理にとても適するクレソンの特徴は多用性です。サラダや野菜ジュースにグリーンサラダとして使えるほか、蒸し野菜にもできます。スープに入れることもできるし、サンドイッチのトッピングにするとぴりっとした微妙な風味が添えられます。
スプラウトは買うより自分で作ればより安く(90 %以上)、自分で スプラウトを育てるととてもよいです。簡単にでき、栄養状態を根本的に変えることができます。このスプラウトには有機野菜の30倍までもの栄養素が含まれることを考えてみてください!これならビタミンやミネラル、アミノ酸、必須脂肪酸を他の食事より多く吸収できます。
このほかにもよい点は、非常に場所をとらずにできるうえ屋内で通年育つことです。私もスプラウト栽培の網羅的案内書を作成中ですが、できるまではどうぞrawfoods-livingfoods.comの説明をご参照ください。
私はおよそ15年前にボールジャー(メイソンジャー)でスプラウトを栽培し始めましたが、植木鉢で育てるほうがはるかによいことがわかりました。ボールジャーだとカビの発生を防止するため一日に数回洗い流す必要があり、流してまた水をやる手間があるうえスペースを取ります。お盆でもスペースを取ります。土で育てると一週間ほどでスプラウトを収穫できます。有機の種を必ずお使いになるようお勧めします。約450 gの種からスプラウトが約4.5 kg取れます。
すでに述べましたが、スプラウトはサラダに加えても他の緑葉野菜の代わりとしても使えるほか、野菜ジュースやスムージーに加えることもできます。いずれのスプラウトを育てるかという点に関して、自分の味の好み次第なのですが、以下のような最も栄養価の高いものを優先するとよいと思います:
萌芽野菜は多くの人に見過ごされがちか止めてしまってからかなり時が経ったような存在の真のスーパーフードです。栄養価がとても高いほか、スプラウトは屋外の庭が要らないので、アパート暮らしで育てるのに現実的に簡単です。
発芽中にカルシウムやマグネシウムなどのミネラルがタンパク質と結合して、更に生体利用能が高まります発芽した時に豆類、ナッツ、種、穀物に含まれるタンパク質と繊維の両方の栄養価が高くなります。ビタミンや必須脂肪酸の含有量も発芽段階で急速に増加します。
ひまわりの種や豆もやし類は、自分で萌芽させられる種であり、通常はそれぞれ有機野菜のおよそ30倍もの栄養価があります。すでにご説明しましたが、スプラウトは抗がん作用やデトックス特性がある物質も含みます。一般的に言ってスプラウトには以下のようなメリットがあります:
発酵野菜ももう一つの抜群なスーパーフードで、農薬などの有毒汚染物質のデトックスに役立ちます。しかしジュースや野菜全体、スプラウト野菜や調理、発酵等どんな方法によるにせよ、野菜を欠かさないようにしましょう。野菜類は想像以上に多用性が豊富な食品なので、いくらでも選択の余地があり、自分の好みに合うものがほぼ必ず見つかるほど種類豊富です。
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