Dr. Mercolaより
全体的な健康は口腔の健康と直結しているので、歯と歯茎のケアは一日のうち大切な部分を占めます健康な口内のためのカギは自然食品を中心とした - 精製糖は最小限にする - 健康的食生活であり、オイルプリング等のテクニックも口腔の健康のために利用することができます。
国によっては歯磨きとデンタルフロスが歯や舌、歯茎から食物の残骸を機械的に除去するために利用されている主な道具ですが、オイルプリングはインドでは古代から伝統的アユルベーダ療法として利用されてきました。アユルベーダの伝統によると、オイルプリングは30種類以上の全身性疾患をよくするとともに、次のような口腔にいくつものメリットがあります:
口腔の健康のための補助手段としてオイルプリングがとても人気がある理由の一つは簡単だからです。オイルプリングに一般的に利用される有機オイルには、ひまわり油、ごま油、ココナッツオイルがありますが、コールドプレス・バージンココナッツオイルは以下にご説明する理由のため私は最優先しています。
ココナッツオイルを少量口に含み、歯の隙間を通すように「引いて」ぶくぶくします。口内にくまなく回るように動かしてください。20分ほどしたら、オイルを吐き捨てます。日常の歯磨きとデンタルフロスと同じく毎日オイルプリングを利用することができます。
ココナッツオイルでのオイルプリングによる口腔の健康への効果をよく調べるため体系的考察をイギリスの研究者らが行った結果、「ココナッツオイルは容易に入手でき、ほとんどの人にとって安い材料であるため、オイルプリング手順にココナッツオイルを利用することの効果と効能に関する研究は臨床的メリットがある」と説明されています。ココナッツオイルでオイルプリングすると対照群より歯垢指数のスコアが大きく減るとともに、唾液内の細菌コロニー数も減ることがその研究でわかりました。
注目すべき点として発見されたのは、ココナッツオイルプリングが歯垢スコア、歯肉炎指数スコアおよび検査による歯肉出血の程度に関してクロルヘキシジン含有の口内洗浄液と同じ効果があることでした。クロルヘキシジンは1970年代以来歯科診療で利用されてきたもので、様々な抗菌活性があります。
この消毒液は歯周病や虫歯に関連している細菌を減らすだけではなく口臭を減らすこともわかりましたが、口内の善玉菌も無差別に殺して口腔細菌叢に支障をきたすだけではなく、味覚障害、過敏症、口内粘膜の爛れや炎症にもつながるといった副作用があります。この研究は次のように述べています:
「ココナッツオイルプリングの支持者はこうしたクロルヘキシジン口内洗浄液の副作用をココナッツ オイルの使用を促すもう一つの理由と見なすのであろうが、残念ながら、こうした効果はどれも臨床研究では、ほとんど研究期間が短期であるため実証されたことがない。」
しかし、まとめとしてはさらに研究が必要であるとしながら、ココナッツ オイルプリングが口腔の健康と歯の衛生をよくするために有用であるようなことをその研究者らは認めています。
口内を爽やかに保つために市販の口内洗浄液を使ってきた方の場合、オイルプリングしてみるとリスクが小さく同じ結果になることがわかるでしょう。インドのサヴェータ大学研究者らもオイルプリングと口内洗浄液の効果を比較しました。この研究ではオイルプリングをジンジェリ油を使って行いましたが、これはごま油と同じ種子を処理方法が少し違うで処理されたものです。
オイルプリングと口内洗浄液はほぼ同じ効果があることがわかり、オイルプリングの効果スコアが49 %、口内洗浄液では51 %でした。しかし安全性に関してはオイルプリングのスコアが61 %、口内洗浄液では39 %と、優れていました。
「Natural Oral Care in Dental Therapy」(歯科治療における自然口腔ケア)という本によると、「口腔の問題の管理に関してオイルプリングには厄介な副作用が無く、他の多くの薬品を含む軟膏や歯磨きあるいは口内洗浄液と同じ効果があることを示した研究は豊富に存在します。」
これに反して口内洗浄液の一日二回使用は一酸化窒素の生成に必須の口内細菌に影響することで、使用する人が糖尿病等の代謝障害に罹りやすくなり、前期糖尿病や2型糖尿病のリスクが高くなることがわかっています。
虫歯の原因である細菌ストレプトコッカス・ムタンスへのオイルプリングの効果も研究者らは調べました。5歳から10歳のエジプトの子供60人を二つのグループに分けました。一つのグループはココナッツオイル10 mLを使って一回一分で一日三回を二週間、第二のグループは同用量のクロルヘキシジン口内洗浄液で口をゆすぎました。
ストレプトコッカス・ムタンスは両グループともたいへん減りましたが、オイルプリングしたグループのほうがより多く減っていました。Al-Azhar Dental Journal for Girls誌でこの研究を行った研究者らは、「コナッツオイルプリングであれば自然で安全であり副作用がないため、口腔の衛生維持のために自宅で予防療法として利用可能である」と結論づけています。
ココナッツオイルは抗菌作用があるためオイルプリングのために最適なオイルです。ココナッツオイルは抗菌性、功ウィルス性で、飽和脂肪を92 %含み、その49 %は抗炎症性、抗菌性媒体である中鎖飽和脂肪ラウリン酸です。
「中鎖飽和脂肪とその派生製品(モノグリセリド等)は多くの種類の細菌(脂質被膜を持つ細菌)の脂質被膜を分解することにより破壊する効果がある。例えば胃潰瘍、食中毒、尿道感染症、虫歯の原因菌に対して効果がある」と、European Journal of Dentistryで研究者らが説明しています。
ココナッツオイルは歯垢の堆積や細菌が原因で起き、歯肉出血によくつながる歯の炎症疾患である歯肉炎に対しても効能があるようです。未処置のまま置いておくと、歯周病につながり、これは歯の損失につながる場合があるより重篤な感染症です。歯垢が原因で発生した歯肉炎がある20人の被験者で行ったある予備研究では、ココナッツオイルを口内洗浄液として30日間毎日使用しました。
対照群はココナッツオイルを使わず通常の毎日行っている口腔健康手順を行いました。両グループで歯垢も出血も減りましたが、ココナッツ オイルグループのほうが多く減ったので、歯垢の発生と歯肉炎を軽減するために有望であることがわかりました。
別の研究も歯垢が原因の歯肉炎になった中年成人の通常の口腔健康手順にココナッツオイルプリングを追加しました。通常の歯ブラシを使うのに加えオイルプリングも行ったグループは六週間後、歯肉炎と歯垢とも大幅に軽減しました。
ココナッツオイルはスリランカや南アジアの食生活では重要な定番の食材です。米国では飽和脂肪成分が多いため悪者扱いされてきましたが、実際にはココナッツオイルを食生活に加えれば以下の特性を含むいくつもの健康的メリットがあります:
抗がん性
コレステロール減少効果
脂肪肝予防効果
糖尿病予防効果
抗酸化
抗炎症効果
抗菌性
皮膚の保湿
しかしオイルプリングについては口腔の健康にとても効果がある理由について多くの説があります。バクテリアは口臭と虫歯の根本原因です。バクテリアの細胞膜は脂溶性で、オイルで漱いだり、プリングによる機械的動作により分解されます。
研究では、オイルをプリングすることで鹸化、つまりバクテリアの細胞膜分解を促すことが実証されています。オイルプリングすると細胞を損傷している微生物を殺す、あるいは歯と歯茎を覆う油膜により歯垢や細菌の凝集性を減らすことも示されてきました。
オイルプリングは、歯ブラシの毛では届かない歯や臼歯に沿う最も小さい溝をきれいにするためにも効果的な機械的方法です。歯医者さんがこれらのたいへん狭い部分に虫歯ができるのを予防するためにシーラントを使うよう勧めたことがあるかもしれません。
「ココナッツオイルにはラウリン酸も含まれ、この成分は水酸化ナトリウムと重炭酸塩とともに歯垢の付着と堆積を削減し、洗浄作用がある。作用機序はよくわからないながら、数件の研究から歯垢の付着/堆積に対する効果とともに抗炎症効果があることが明らかに示された。」と、European Journal of Dentistryで研究者らは説明しています。
伝統的に、オイルプリングすると口の中で動かしている間に舌と接触するため、全身を浄化するための方法としてもアユルベーダでそのメリットが伝えられてきました。
Journal of Ayurveda and Integrative Medicineに掲載されたあるレビューによると、「アユルベーダでは、舌のどの区画も腎臓、肺、肝臓、心臓、小腸、胃、大腸、脊椎、等異なる器官と連携していると言われる。これはレフレクソロジー(足や手のつぼのマッサージ)およびTCM(伝統中国医学)と同様」です。
30年以上生物学的歯科の実績がある若返り歯科学提唱者のDr.ジェリー・クラトラさんは私のインタビューの中で、口腔の健康。
をよくすることは実際には口内細菌のバランスをよくすることであると説明されていました。従って、自然の抗菌剤ココナッツオイルでさえ使用するには注意を要するという議論もありえます。
しかし、ココナッツオイルには天然の洗浄効果がある一方、化学品である洗剤にあるような損傷につながりません。ココナッツオイルは口内の健康を促すのを助ける貴重ないくつもの栄養素も含みます。クラトラ氏によると、「口腔細菌叢のホメオスタシスを促進するよい栄養を取っていないならば、ココナッツ オイルプリングはとてもよく効きます。」
オイルプリングには少量のココナッツオイル — 成人で大さじ1、子供で小さじ1 — ででき、最適な効果を得るには毎日20分以上するべきです:
「オイルプリング手順では、オイルをできれば朝食の前に20分間口の中に含む必要があります。用量は成人で大さじ1、子供で小さじ1です。
口をゆすいでいる間、口の中のあらゆる部分と接触するようにオイルを歯の間を通して引いたり押し付ける必要があります。この手順の最後に、正しく行った限り、オイルの性状が薄く、粘性があり、乳白状になるはずです。その後吐き出して捨て、ぬるま湯で口をゆすぎます。」
オイルプリングはまだしたことがない方は、まず一日に20分までできるように始めれば、現代カムバックしたこの古代からのテクニックを使って間もなく口腔の健康と衛生がよくなるのを実感できるはずです。
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