オリーブの葉エキスにはどんなメリットがあるでしょうか?

Fact Checked(事実確認)
オリーブの 葉

早分かり -

  • オリーブの葉エキス(OLE)にある多くのメリットはオリーブの木に含まれるポリフェノール、オレウロペインによるものです。この植物は病気や昆虫から守るためにこの物質を生産します
  • オレウロペインには抗酸化性、抗炎症性、抗菌性、アテローム硬化症予防効果があり、OLEで数種類のがん株化細胞の増殖が阻害されました
  • OLEは血圧と血糖を減らすので、これらの病気のための薬を飲んでいる人の場合、最初に医者に相談してから注意して使用すべきです
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Dr. Mercolaより

オリーブは何世紀も各地で享受されてきました。ホメールはかつてオリーブオイルを「金液」と呼び、地中海岸の過去から現在の全文明では密接に関わってきました。野生オリーブ木は地中海沿い低地で育っていたものから最初に栽培された可能性が高いです。歴史学者の中にはこの植物を栽培するほど魅力的にしたのはオリーブであったからであると考える人もいます。しかし、オリーブオイル製造という計画的行為は紀元前2500年頃に始まりました。

オリーブの木にはよく平和や健康を象徴する深い文化的な記号論も付随してます。例えば、世界保健機関の正式記章はオリーブの枝で囲まれています。枝や葉を象徴的に利用することは民間医療でその葉が伝統的に使用されてきたことに由来するようです。

オリーブは生で食べるには苦すぎ、最初に硬化させます。この苦みを出しているポリフェノールがオレウロペインです。オリーブの実は植物栄養素が豊富にあることが実の健康的メリットについて説明しているようです。これらのメリットには呼吸器系、骨格筋系、消化系、心臓血管系、免疫系への効能が挙げられます。

市場の現状ではエクストラバージョンオリーブオイルの適正な識別試験を行った結果、食品詐欺が暴露されており、一部の推計では米国で販売されているオリーブオイルの50 %が偽物です。オイルの最大80 %はエキストラバージンオリーブオイルの法定基準を満たしていません。

ポリフェノール オレウロペインによると考えらえる自然治癒効果

オリーブの実もオリーブの葉のエキスも健康によいです。豊富な根拠が示すオリーブの葉エキス(OLE)等オリーブの派生製品による効能はこの植物とその製品に含まれるポリフェノール類によるものであると考えられます。OLEにはエキストラバージンオリーブオイルより多いポリフェノール類が多く、その種類も多いです。

興味深いことには、葉と実でポリフェノールの構造が異なり、このためOLEが健康によくなると研究者らは考えます。この植物に含まれる最も研究が進んでいる抗酸化性植物栄養素はオリーブにしか含まれないオレウロペインです。オレウロペインはその葉や果肉、種子、実の皮に最も多く含まれます。

この植物栄養素が様々な経路で抗酸化効果を発揮し、ビタミンCやビタミンEと同様のしかたで酸化ストレスを防止します。この植物栄養素には炎症促進性サイトカインを阻害して抗炎症作用もあります。

オレウロペインは炎症応答における IL-1β(インターロイキン-1ベータ)や一酸化窒素を削減します。この化合物には粥状硬化阻止硬化があり、脂質濃度を下げる可能性があることを示す根拠が存在します。このため、オレウロペインは粥状硬化症を削減し、炎症性要因を抑止すると研究者らは考えます。

オリーブの葉は口腔クレンザーとしてまた、腸不調、下痢、尿道感染症の治療にも伝統的に利用されてきました。オレウロペインを肝臓を損傷したマウスに投与したら脂肪肝を削減し、非アルコール性脂肪肝への進行を減少する保護効果があることが発見されました。

この植物はオレウロペインを細菌の攻撃からの自然な抵抗力として使用し、実験室ではグラム陰性菌にも陽性菌にも効能があることが実証されました。さらに、オレウロペインには抗生物質耐性菌種に対して抗マイコプラズマ活性があります。B型肝炎やHIVに対して抗ウィルス活性あることはわかっています。

酸化ストレスによるミトコンドリアのDNA損傷はパーキンソン病やアルツハイマー病等の神経変性疾患につながります。オレウロペインは特に高齢ラットを使った動物実験では、神経保護効果があることが一部のデータから示されました。処置した高齢ラットのニューロン損失がオレウロペインの投与によって保護されました。

OLEの抗がん作用を裏付ける根拠

伝統的地中海食はがんや心臓血管病発生率が低いことと長年関連づけられてきました。地中海食の主な定番の食材はオリーブオイルですが、これが抗炎症性があり、フリーラジカルから保護することが実証されてきました。OLEやオリーブオイルに含まれる生活性成分の効果はフィトエストロゲンの活性によるものと考えられます。

ホルモンが原因のがんの進行と問題を削減する同じような構造があるという仮説が立てられたことがあります。対象となっている最も蔓延しているがんには乳がん、子宮がん、女性の結腸直腸がん、男性の前立腺がんや結腸直腸がんがあります。

寿命が延びるにともない、がん発生率が高まる傾向にあるという仮設を研究者らは立てました。炎症応答が減るような食品を食べるなど力強いライフスタイルの選択を行うと、老化に関連するがん等の疾病発生率を下げるために重要な役割を果たします。

オリーブの木の葉は地中海地域で伝統医療に広範囲に応用されてきました。エクストラバージンオリーブオイルについての研究は豊富にありますが、OLEに含まれる生体活性成分はより大きく潜在的にはより強力な効果を生むことを示す根拠はあります。

オリーブの木は病原体や昆虫からの攻撃から身を防ぐために大量のポリフェノールを生産します。その濃度や酒類は樹齢、分布地域、品種によって異なります。しかし、葉に数千種類の植物栄養素が含まれますが、単体で独立的に存在する化合物ではないことに注意すべきです。

こうした化合物の組み合わせは健康的メリットをもたらすものであるようです。OLEとその他のポリフェノールには、DNAを損傷し、老化と病理において主な機能をする過剰発生した反応性酸素種と窒素種を排除効果があります。

ポリフェノールの抗酸化特性は健康的メリットの経路として定評があります。過去の研究ではオリーブの葉エキスに含まれるポリフェノールがすい臓がんや乳がん、前立腺がん、直腸結腸がんの株化細胞増殖を阻止しました。OLEの効果についての文献を検討した科学者らの結論:

「オリーブのポリフェノール類特にオリーブの葉に含まれる化合物が分子経路を調節して相互作用し、このためがんの進行や発生を阻止することがありうる。」

上部呼吸器の感染症も早く治る

オリーブの葉エキスに含まれる抗ウィルス成分のおかげで上部呼吸器の病気が早く治るることを示した根拠も存在します。ある研究で32人の高校生運動選手をランダム対照試験に募り、100 mgのオレウロペインが得られるだけのオリーブの葉エキスと偽薬のいずれかを投与しました。

運動選手が競技期間の9週間中このサプリメントを飲む一方で、研究者らはトレーニングの負荷と呼吸器疾患症状を週二回計測しました。オリーブの葉エキスにより確かに上部呼吸器の感染症発生率が減ることを確認できましたが、運動選手が回復するために要した風邪の期間が28 %早くなりました。

オリーブの木のエキスに含まれるオレウロペインには環境用途もあります。抗ウィルス特性はウィルス出血性敗血症ウィルス(VHSV)の感染度を下げることが実証されました。この病気は淡水魚にも海水魚にも発生する極めて伝染性が強い致死性の魚の病気です。

これは養殖魚や野生海洋魚から検出されます。2005年初めて米国の五大湖地域で検出されたこのVHSVは鮭、鱒、イエローパーチ、スケトウ、ノーザンパイク、ヒメハヤ等40種類の魚から検出されています。

一卵性双生児への高血圧の影響

高血圧になると心臓と血管は機能しにくくなり、効率が落ちることで損傷します。そのうち、高血圧で動脈内壁が損傷します。症状は通常感じないので「沈黙の殺人者」とよく呼びます。測定して初めて高血圧だとしかわかりません。

2017年に高血圧の定義が改訂されたので、それ以来より多くの人が高血圧に分類されるようになりました。米国の場合2015年から2016年にかけて成人の高血圧率は29 %でした。高血圧の最大値が140/90から130/80へ引き下げられたので、45 %に増加しました。米国成人のほぼ半分は今や高血圧とみなされています。

よくある処置はまずライフスタイルの変更、次に投薬です。オリーブの葉エキスを補助食品として高血圧ボーダーラインの一卵性双生児40組についてある研究が試験しました。双子の研究は遺伝子の相違を監視しつつ行う試験のために意義ある手段です。

各組のうち一名がオリーブの葉エキスを八週間受けるか、血圧に影響するライフスタイル要因を変えるかいずれかを受けました。二週間おきに被験者の体重、血圧、心拍数、血糖値、脂質濃度を計測しました。オリーブの葉エキスの容量を一日500 mgまたは1000 mgに設定しました。

この用量に依存する血圧の変化があることを研究者らは発見しました。500 mgを受けた人の場合、収縮期(高いほうの値)は対照群より 6 mmHg減りましたが、1,000 mg受けた人は500 mg受けた人より13 mmHg下がりました。

八週間後、平均血圧は対照群ではほぼ基線に沿っていましたが、1,000 mgを受けた人では大幅に下がりました。さらに、LDLコレステロール濃度も差があることが発見しました。OLEが血圧とコレステロールを減らすという結論に至りました。

オリーブの葉エキスのその他のメリット

オリーブの葉エキスはカプセルと液状で売られています。ビデオでお見せしているように、液状のものはスムージーに混ぜられます。しかし、妊娠中や授乳中はOLEを避けましょう。血圧が下がるので、降圧剤を飲んでいる人は使用するなら医者に相談してください。

OLEはヘアケア等局部に使用できます。ある動物実験では局部に投与すると育毛効果が示されました。マウスは通常皮膚病実験に使われるので、人の育毛効果があるかについてはまだ研究が必要です。

OLEはこのほか高血糖のために伝統的療法として利用されてきました。ある動物実験と人体実験ではOLEで血糖が減りました。2型糖尿病患者79人に偽薬かOLE 500 mgを毎日投与しました。14週間後、OLEを投与した人はHgA1Cと空腹時血漿インスリンが大きく減りました。

血糖制御剤を服用中の人は併用すると血糖が危険なほどあるいは致死レベルまで下がることもあるので、医者に相談してからOLEのサプリメントを飲みましょう。