Dr. Mercolaより
2018年にはサプリメント市場規模が1248億ドルに達していました、2026年までに2103億ドルになると見込まれます。とても多額のように聞こえるし実際にそうですが、医療費の処方薬支出に比べたら微々たるものです。
ある研究では、2019年中にビタミンやサプリメントを購入した若い世代は一回の買い物で製品の平均購入額が62.73ドルでしたが、大恐慌時代に生まれ育った世代は129.58ドルを支出したことが報告されています。
責任ある栄養基金委員会(CRN)が毎年行ってきた栄養補助食品に関する消費者調査の第20回目の年、回答者の77 %はサプリメントを利用していました。ナンシー・ウェインドルック広報担当副理事がその結果について述べています:
「業界は革新し続けている間に、この規制対象製品が主流になったことは否定できません。アメリカ人の3/4以上は毎年栄養補助食品を利用しており、この人々の全体的な健康と幸福な生活管理のためにサプリメントが重要な機能をすることを示す明白なトレンドがここに存在します。」
マルチビタミンとミネラルのサプリメントで高齢者の免疫機能を支持しうるという仮説を検証するため、オレゴン州立大学のある研究班は55歳から75歳の健常な42人を募りました。この介入研究はマルチビタミンをミネラルと併用すると免疫系指標に及ぶ効果を見るために計画されました。
処置前と処置後に採血した参加者の血中ミネラルとビタミン量および免疫機能と免疫力も計測しました。参加者は研究中の健康状態についての詳細をその研究のアンケートに答えました。
各グループで同じ割合の人に病気の症状を体験したことがありましたが、サプリメントグループは発症期間が偽薬グループのより6日以上早くなくなることがデータから明らかでした。
オレゴン大学ライナス・ポーリング研究所のアドリアン・ゴムバート研究員がこの研究のリーダーでした。高齢者がマルチビタミンとミネラルサプリメントのメリットを受けることを示す結果についての同氏のコメントによると:
「観察された病気の差異は如実でした。この研究は自己報告データのみを使い、この疑問に答えを出すのがこの研究の目的ではなかったのですが、観察された相違からしてこうした結果を掘り下げるための追加的な大規模研究が必要で、率直にいって、今すでに行っている必要があります。」
微量しか必要でないので、ビタミンとミネラルを微量栄養素ともいいます。人体は微量栄養素を生産できないので、欠乏すると非常に深刻な問題が発生します。
UNICEFによると5歳未満の2億人以上は栄養失調か体重過剰です。CDCの報告によると、この年齢層の世界中の子供の少なくとも半数が微量栄養素欠乏に陥っています。
世界保健機関の推計では、2億5000万人の就学前児童にビタミンAが欠乏しており、このため毎年500,000人以上の子供が失明します。視力を失ってから12ヶ月以内にその半数までが死亡します。
ある文献レビューの執筆者らは、ビタミンン欠乏は世界中で慢性病の主な原因であるとしています。幼児期や思春期、高齢期等生涯のある時期には欠乏リスクが高くなります。
上記のオレゴン州立大学の研究員らは、こうした欠乏リスクが「年齢と関連する免疫系障害につながり」、欧州と北米の成人においては「高齢者の三分の一以上が少なくとも一つの微量栄養素が欠乏しており、むしろ二つ以上不足していることはよくあります。」ゴンバート氏は微量栄養素欠乏による問題に関してコメントしています:
「欠乏で免疫系が弱くなりやすく、炎症増大、内生免疫機能の低下、T細胞機能の低下がよく起きます。
いくつもの栄養素が免疫機能を支持するので、高齢者はマルチビタミンとミネラルのサプリメントで効果を得られることがよくあります。入手しやすく、高価なものではなく、概して安全とみなされています。
サプリメントは亜鉛とビタミンCの循環量増加や病気の症状が軽くなり、早く治ることと有意に関連していました。この事実はライナス・ポーリングのビタミンC研究功績の頃まで遡るほど何十年にも渡る研究成果を裏付けます。
この研究の結果から、マルチビタミンとミネラルのサプリメントが高齢者の免疫系を強くする効能を探求するため、さらに多くのよりよく設計された研究が必要です。」
CRNのために実施された2015年のある研究で、インタビュー対象者の大多数はマルチビタミンとビタミンDサプリメントが毎日の食事で生じる不足を埋め合わせられるが、栄養価の高い食事を置換するために利用すべきではないことを把握していました。
2,000人以上の成人からアンケートを取り、マルチビタミン、ビタミンDさらにカルシウムサプリメントを計測しました。ほぼ同じ割合の回答者が、骨の健康のためにカルシウムとビタミンDの機能およびマルチビタミンとミネラルサプリメントが食生活で埋めきれない栄養素のギャップを埋めるのにいかに有用かについて把握していました。
この割合は87 %と88 %という注目すべき効率でした。CRNのコンサルタント、アネット・ディキソン博士は研究班の一員でした。あるプレスリリースで他の研究結果についてコメントしています:
「サプリメント利用者は食生活がよりよく、他の健康的な習慣を持つ傾向があることがわかりました。つまり、サプリメントは幸福な状態を保証するためにいくつもの健康上の習慣の中の一戦略でしかないと見なしていました。」
2017年のある研究では、米国のNational Health and Nutrition Examination Survey(全国健康栄養調査)から成人10,698人のデータを調べた結果、マルチビタミンとミネラルサプリメントの利用者は分析対象の微量栄養素17種類のうち15種類についてビタミン不足率がより低いことがわかりました。
一月に30日のうち21日以上サプリメントを利用すると、分析対象の微量栄養素がほぼ不足しなくなり、鉄を除く全ての生体マーカーについて不足率低下は有意でした。マルチビタミンとミネラルサプリメントでは効果がなかった栄養素にはカルシウム、マグネシウム、ビタミンDがありました。
サプリメントで栄養不足を補い、欠乏リスクを下げるとその研究者らは結論づけています。Health and Food Supplements Information Service(健康栄養補助食品情報サービス)のキャリー・ルクストン博士はこの研究結果について次のコメントをしています:
「この研究はマルチビタミンとミネラルの価値について明確に把握するため実に有意義です。これらの栄養素が健康と幸福な状態のために必須であり、これらが不足すると健康に悪い影響が出ることは把握しています。
残念ながら、健康的でバランスの取れた食生活から必要な全ての栄養分を取れると、あまりにも多くの人に思われています。しかしこの思い込みは実際にはどんな食生活をしているかを視野に入れていません。最適な健康を支持するために必須の微量栄養素を全て取れてない人が多数います。」
ほとんどの人が必須微量栄養素を摂れていないというコメントのほかにも、自然食品のほうが健康的であると同時に、食品中の微量栄養素は育つ土壌に依存していることを把握しておく必要があります。
成人8,678人についてのある研究は、女性の心臓血管の健康状態と死亡率へのマルチビタミンとミネラルサプリメントの効果を見ました。データは全国の代表的標本から集めました。当初の結果は、心臓病による死亡率とマルチビタミンとミネラルサプリメント利用者の間に相関性は見られませんでした。
しかし、サプリメント利用期間別データを分類すると、三年以上サプリメントを継続した人は心臓血管病(CVD)リスクが低いことがわかりました。その研究者ら、こうした結果は「男性対象のRCT [ランダム化比較試験]の結果と整合的であり、MVM(マルチビタミン・ミネラル)の利用と心臓血管病による死亡率の間に相関性がないことが示された」としています。
しかし、この研究結果は因果関係(原因と結果)まで証明していません。言い換えると、この研究からはマルチビタミンとミネラルサプリメントの併用が心臓病の死亡率リスク低下につながることは証明されていません。ディキソンら多くの研究者は、マルチビタミンを日常利用する人のほうがより健康的ライフスタイルを持つ傾向があり、サプリメントのメリットを説明しうる要因であるとも見ます。
ビタミン不足の場合、体内に不足しても欠損症状が出るほどではないとき、いくつかの健康の異常を次のようなサプリメントで回復させることは可能です:
マルチビタミンとミネラルサプリメントを利用する限り、加工度が高い食品を毎日食べていることによる貧そな栄養状態を置き換えることはできないので、健康的な食事とともに飲みましょう。高品質のマルチビタミンとミネラルサプリメントを選ぶことが必須ですが、こうした製品を見つけるのが難しいです。製品の品質維持のためにチェック・アンド・バランス(抑制と均衡)を行っているメーカーを探しましょう。
一部のメーカーはConsumerLab.com、NSF International、U.S. Pharmacopoeia(合衆国薬局方)による試験と認証を自発的に受けています。これらの検査機関は生産工程を一貫した製品の試験と検査によって実現する厳格なレベルの品質管理を確実するために意義があります。
ほとんどの製品と同じく、ビタミンも使用期限があり、利用する前に確認し、メーカーの説明書に従って保管しましょう。ラベル表示の通りのものを確実に得られるように一貫して評価と検査を受けている優れる定評がある企業と製品を選んでください。
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