ベタレインを得るためにサボテンの実を食べたほうがよいでしょうか?

サボテン の実

早分かり -

  • ベタレインは細胞を取り巻く毒素を削減し、必須栄養素が身体の必要な改良を可能にし、このためいくつもの病気に関わる炎症を削減します
  • 「非常に生体活性が高い色素群」としてベタレインには生体利用能および炎症への効果があり、高血圧防止、抗がん、化学的保護、血糖減少の活性があることがわかっています
  • ビート、サボテンの実等ベタレインを含む食品はレスベラトロールやカロテノイド、クロフィル等のポリフェノールアンソシアニンのメリットも提供してくれ、これらは全て健康をよくします
  • ベタレインから得られるその他の主なメリットには生体利用能、内皮細胞の機能や認知力の改善、酸化ストレスの削減が挙げられます
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Dr. Mercolaより

ビートやサボテンの実 — ウチワサボテンとも言われる — さらにその他レッド・ピタハヤというもう一種類のサボテンやドラゴンフルーツは、ベタレインという強力な化合物が高濃度に含まれることから近年大きく注目されてきました。ベタレインという用語は、最初にこの物質が発見されたビートのラテン語Beta vulgarisが起源です。ビートにも濃赤や紫のサボテンの実にも高濃度のベタレインが含まれ、長年天然の商用食物着色料として利用されてきました。

より近年の研究で、ベタレインは強力な自然の抗酸化物質を含むことがわかっており、いくつもの研究は抗がん性やその他の闘病能力があることを証明してきました。特定の植物系食品が健康を促し、病気と闘う定評を獲得した一方、科学者らはこうした食品を「機能性食品」と呼び、ビートやサボテンの実ともに、確かに、紫不断草やアマラント、キノアと同様の機能性食品です。Wellness Guideというブログによると:

「ベタレインは体内の毒素を解消し、細胞の自然な解毒プロセスを支持することで全体的転換を支持します。毒素の蓄積を防止し、細胞の完全性を維持することで慢性炎症が予防されます。ベタレインは炎症を起こす酵素も減らします。このタンパク質/抗酸化物質複合体は健康をとてもよくし、寿命が延びます。

24種類の構成要素から成り、各要素に固有の構造があり、細胞別に機能をします。これらの要素は毒素や内部の欠乏が元で弱くなった細胞のための回復系統となります。このため細胞壁が強化されるので早期に老化しなくなります。この結果細胞は再保湿されます。」

さらに、ベタレインにより、細胞の完全性を維持するために必要な細胞内のはカリウムと細胞外のナトリウム、細胞内のマグネシウムと細胞外のカルシウムの2対1という均衡比が維持されやすくなります。本質的に、ベタレインは細胞を取り巻く毒素を削減し、必須栄養素に必要な改善を可能にし、このためいくつもの病気に関わる炎症を削減します。

ベタレインはどのように機能するのでしょうか?

ほとんど知られていないが高度に生体活性があるベタレインを表す赤や黄、紫色素の群には高血圧防止、抗がん、化学的予防効果、血糖削減活性があることが、イギリスのノーザンブリア大学の研究者らを中心に行われたある研究からわかっています。

ある研究によると「ベタレインは炎症関連の病気の治療に利用しうることがわかっています。別の研究によると、「ビートの根とその成分の血管保護効果はいくつかの試験管内および人体および動物での実験から実証され」ました。さらに:

「近年の研究によると、ビートの根を食べると、高血圧やアテローム硬化症、2型糖尿病、認知症等数種類の病理において臨床効果がよくなり、さらに、収縮期と拡張期血圧も大幅に下がる効果があることが明確に示された。」

ベタレインのほかにもビートにはアスコルビン酸やカロテノイド、フェノール酸、フラボノイド、さらにレスベラトロール、カロテノイド、クロロフィル等のポリフェノールアンソシアニン等の天然色素といったその他の強力な植物化学物質が含まれます。スペインでは(さらにイタリアの別の研究でも)ビートとサボテンの実に含まれるベタレインの効果を発見しました:

  • コレステロールを最適化する溶解性繊維質を供給
  • 心臓の健康をよくするカロテノイドとフラボノイド
  • 脳細胞を中心に細胞を毒素から保護
  • 肝臓をを毒素から保護
  • カリウムとマグネシウムをともに含む

実際に、24種類のベタレインがビートやサボテンの実には含まれ、他のベタレイン含有植物は6種類から12種類しかありません。さらに:

「熱い地方の植物にはこれらの物質の濃度がより高いです。気候が苛酷なほど植物は熱から身を守るためにより多く生産します。」

ベタレインは硝酸塩を良い形態の亜硝酸塩に変換

(ビート以外の野菜に含まれる)天然硝酸塩が口内細菌により亜硝酸塩に変わることもその研究では説明されています。これらの硝酸塩はベーコン、豚肉、ペペローニ、ホットドッグ等の加工食肉に含まれるものと混同してはならず、こちらの方は特に加熱すると危険になりうるニトロサミン(喫煙とアスベストと同レベルの第1群発がん物質に分類)に変換される硝酸塩です。

野菜には豊富に抗酸化物質が含まれるので、こうした亜硝酸塩は体内で硝酸塩が細胞内でアミノ酸Lアルギニンから継続的に生産される一酸化窒素(NO)という溶解性のガスに変換されるので有害ではありません。

ベタレインから得る「治療効果」

ビートには抗酸化物質や化学的保護活性を含むいくつもの経路による病気予防と健康増進効果がある非常に有益ないくつもの化合物が含まれ、ベタレインがなかでも特に卓越した活性があり、その研究による説明:

  • 生体利用能 — すなわち、ビートを食べるとその化合物は胃腸から容易に吸収され、循環系に入り易いことを意味します。無機亜硝酸塩とベタレインは両方とも生体利用能が高いことが注目されました。
  • 内皮細胞の機能 — 硝酸塩が亜硝酸塩に変換される過程で一酸化窒素が生産されますが、その最も重要な機能の一つが、内皮細胞(血管内壁を形成)と血管の健康のためになることです。一酸化窒素が枯渇すると内皮細胞の機能障害につながる主な原因です。
  • 認知機能 — 加齢にともない、脳への血行が減る傾向がありますが、一酸化窒素をビートを食べて補うことで「脳への血行をよくし、認知機能の減退を防止できる。」
  • 炎症 — 炎症は外傷や幹線の場合起きるのが普通ですが、長期的に見て、その原因に関わらず、炎症を識別し、解消することで最適な機能の復元が必要です。「慢性炎症は肥満、肝臓病、がん、心臓病等のいくつかの病気の発生と進行に頻繁に関わっている。」しかし、ビートは効能が高い抗炎症剤です。
  • 酸化ストレス — 酸化に関与している還元物質(抗酸化物質)と酸化物質(酸化促進剤)を反応性酸素種および反応性窒素種(RONS)と呼び、これらは細胞内の代謝から発生し、遺伝子発現から細胞分化、細胞死、筋肉収縮、細胞保護までいくつもの細胞プロセスや生化学プロセスのために欠かせません。

ベタレインの効果に関するその他の研究

ビートから得たベタレインエキス濃縮物で筋肉の性能が高まり、運動関連の筋肉損傷がよくなることをカリフォルニア大学デービス校のある研究が特定しました。25歳の走者13人が二件の無作為二重盲検プラセボ対照交差試験に参加し、ベタレインが豊富な濃縮液と対照剤を受けました。走者らは六日間ベタレイン50 mgのサプリメントを受け、次に対照試験を受けました。

サプリメントを2.5時間受けた後、被験者はトレッドミルで走り、次に、5 kmのランニングを試しました。確認された改善には、対照剤と比較して心拍数の3 %減少、主観的運動強度(RPE)の15 %削減、さらに、血中乳酸濃度の14 %削減が挙げられました。特に効果が上がったのは5 kmの性能試験時に見られました。

ビートとサボテンの実、さらにこれらよりは少ないながらレインボーフダンソウ、アマラント、キノア(得られるタンパク質に関してはステーキに匹敵するという科学者もいる)等のベタレイン含有食品によるあらゆるメリットに関して最もよく見られたことは、特にこれらから得られる多くの健康的メリットを安全に得られるので一石二鳥で、数十年来世界中での食品生産から明らかなことでした。

しかしさらに興味深いと思われる情報があります: 栄養士マルクス・ロトクランツ氏は、YouTubeビデオで ウチワサボテンの実やアロエベラの健康増進効果について紹介しています:

「ウチワサボテンは2型糖尿病、コレステロール[の最適化]、肥満、二日酔い、大腸炎、下痢、良性前立腺肥大症(BPH)に使用されるほかにも、ウィルス性感染症対策にも利用されています。ウチワサボテンには胃腸の糖分吸収を減らすことで血糖値低下に寄与する繊維質とペクチンが含まれます。」

つまり、サボテンの実を食べたほうがよいかどうかに関しての答えとしては、ビートでもベタレインは得られるとなりますが、サボテンの実は見つけにくいでしょうが、多くの大型食料品店では見つかるドラゴンフルーツならお試しになれるでしょう。