ビタミン C は視力喪失の主要因からの視力保護を補助します

ビタミン C

早分かり -

  • ビタミン C を豊富に摂り込む人は、白内障のリスクが 20 % 低いです
  • 10 年後、ビタミン C が豊富な食生活が白内障進行リスクを 33 % 削減しました
  • 白内障は酸化ストレスに関連しているようで、ビタミン C はフリーラジカルがレンズ組織の分子を損傷しないように阻止することで酸化ストレスを防止します
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Dr. Mercolaより

80 歳までには半数の人が白内障になるか白内障の手術を受けます。白内障は目のレンズが曇る現象で、これが視力に影響し、手術で治りますが、白内障は世界の視力喪失のトップの原因です。

そのリスクは加齢に伴いあがり、よく白内障は老化の結果と言われますが、一般的によく起きるからといって、老化に伴う不可避な現象であるわけではありません。

Ophthalmology 誌に掲載された 1,000 ペアの双子についての最近のある研究は、10 年間のうちの白内障の進行の変動要因として遺伝子因子が 35 % 該当したが、環境要因がそれ以外に該当することがわかりました(遺伝子よりもさらに影響が大きい)。

特に、ビタミン C は保護機能をすることがわかり、視力を大切にしたい限り、この一つのビタミンこそ日常摂り込みたい物です。

ビタミン C で白内障のリスクが下がる

イギリスのキングズ・カレッジ・ロンドンの研究者らは、白内障患者が 60 歳頃のときに開始し、10 年間に渡り、不透明度を計測しました。さらに、栄養摂取動向についても調査しました。

初期測定から、ビタミン C を多く摂っていた人は白内障のリスクが 20 % 低いことがわかりました。

10 年後、ビタミン C が豊富な食生活が白内障の進行リスクを 33 % 削減しました研究の執筆者、キングズ・カレッジ・ロンドンの眼科学クリストファー・ハモンド教授が、Medical News Today で説明しています:

「最も意義ある発見は、食品から摂る込めるビタミン C 摂取量が白内障の進行から保護すると見られることでした。白内障の発症は完全には防止できませんが、ビタミン C が豊富な食生活をすることにより、発症を遅くし、悪化させないようにできるようです。」

その研究は、ビタミン C の食事からの摂取量のみを評価しましたが、過去のある研究でも長期的ビタミン C サプリメントも有用であることが示されていました。

American Journal of Clinical Nutrition に掲載されたある研究によると、ビタミン C を長期使用することで、早期のレンズ混濁の進行リスク(レンズの小規模な領域の透明度損失)が 77 % 下がりました。

さらに、平均年齢 62 歳の女性グループでも、中度の不透明化リスクが 83 % 下がりました。

実際に、ビタミン C サプリメントを 10 年以上飲んでいた女性は誰も、レンズの中心に中度の不透明度が発生しませんでした。10 年間、白内障発症を遅延できると、米国での白内障手術件数を半減しうると試算されます。

ビタミン C は酸化ストレスを防止して白内障にメリットがある

ビタミン C は酵素反応における重要な共通因子としての多くの機能があります。

このようにして、まず初めに挙げるべき点として、コラーゲン(目の角膜に含まれるコラーゲンを含む)、カルニチン(脂肪代謝を助ける)、カテコールアミン(副腎が生産するホルモン)の体内生産のために機能を果たします。

ビタミンCは傷を治したり修復し、骨や歯の健康維持、身体の鉄分吸収を助ける機能のためにも利用されています。

強力な高酸化物質ビタミン C はフリーラジカルによる損傷も防止します。時が経つにつれ、フリーラジカルの損傷は老化を速め、心臓病やその他の病気の発症に寄与します。

この抗酸化効果こそ、ビタミン C が白内障の削減のために果たしている機能のようです。白内障は酸化ストレスに関連していると考えられ、ビタミン C はフリーラジカルがレンズ組織特にたんぱく質の分子を損傷しないように阻止することで酸化ストレスを防止します。

白内障に効く効果を得るためのビタミン C の日量はどれほどでしょうか?American Journal of Clinical Nutrition 誌の研究執筆者らによると、一日 250 mg摂ると目にビタミン C が飽和するはずであるといいます。

米国検眼学会によると、少なくとも一日に 300 mg のビタミン C が白内障発症を予防するようです。比較までに、キィウィ一つに ビタミン C が約 64 mg 含まれます。

ビタミン C を食品から摂ったほうがよい理由

ビタミン C は水溶性ビタミン、つまり体内に蓄積されず、食品から毎日摂る必要があります。幸いにも、ビタミン C は数多くの食品に簡単に見つかります。

キィウィフルーツはビタミン C が特に豊富です。その他ビタミン C が豊富な食品には、柑橘類、赤ピーマン、ブロッコリー、芽キャベツ、バターナッツかぼちゃ、パパイヤさつまいも、トマトが挙げられます。

ビタミン C が豊富な食品で健康な視力を維持できるだけではなく、全体的な健康も支持できます。

ビタミンCは老化防止ビタミンと考えられ、早期の老化異常があるマウスの老化に伴う異常を実際に逆転させ、健康な加齢が回復しました。よくある風邪、がん、変形性関節症、老化に伴う黄斑変性症、喘息その他を予防するためにも機能を果たしていることがわかっています。

ビタミン C は網膜細胞の正常な機能を長期化する

2011 年、研究者らは、ビタミン C が健康な視力のために以前認識されていたよりはるかに重要な機能をしていることを明らかにしました。オレゴン健康・科学大学 (OHSU)の科学者らは、目の神経細胞は機能するためにビタミン C が必須であることを特定しました。

この研究の執筆者、OHSU のボラム研究所上級科学者のヘンリケ・フォン・ガースドルフ博士が大学のニュースリリースで説明しています:

「網膜細胞は機能するためには内部も外部も比較的高容量のビタミン C に「浸かる」ことが必要であることを特定しました…

網膜は中枢神経系の一部なので、この事実は、ビタミン C が脳全体で果たす重要な機能があると考えらえることを示しており、その重要度は以前認識されていなかった程高いようです。」

ビタミン C を網膜細胞から除去すると、脳細胞間の通信を調節している脳内の GABA 型受容体が正常に機能しなくなりました。

研究者らの考えでは、脳の他の部位にあるGABA受容体も正常に機能するためにビタミン C が必要で、このビタミンの抗酸化特性が「受容体と細胞を早く分解させず、保護機能を果たす」ようです。

この事実は、緑内障患者にとっても意義があります。緑内障は網膜と脳内の神経細胞の機能停止が原因です。

フォン・ガースドルフ博士はさらに、「例えば、おそらくビタミン C が豊富な食生活は網膜神経を保護するようであり、これは特に緑内障になりやすい人にとって意義があります。」

ビタミン C が視力のためになるその他の機序とは?

ビタミン C は目の組織に高濃度に存在し、そこでの使われ方のなかでも特に、健康な血管の維持のために機能します。ビタミン C は白内障を予防するのに加え、高齢者に一般的な視力喪失の原因である加齢性黄斑変性症(AMD)のリスクを削減することを研究が示しています。

白内障と同じく、AMD もフリーラジカルによる損傷により速く悪化すると考えられています。国立目研究所が出資した加齢による目の病気研究(AREDS)は AMD と栄養の関連性を明らかにしました。一日に 500 mg のビタミン C とさらに、ベータカロテン、ビタミン E 、亜鉛を摂った高リスクの人の後期 AMD の悪化が約 25 % 遅くなり視力損失リスクが 19 % 削減されました。

米国食品医薬品局(FDA)は一日に男性ではたった 90 mg のビタミン C、女性では 75 mg しか推奨していません。健康な視力のためには、これより多く必要な可能性がかなり高いです。

例えば、ある研究は、一日に 362 mg 以上のビタミン C を消費した女性が 60 歳までに白内障を発症するリスクは、一日に 140 mg以下しか消費しなかった女性より、57 % 低いことを特定しました。ストレスを受けている場合も、普通より多くのビタミン C が必要です。例をあげましょう:

喫煙者、アルコール依存症の人

環境的ストレスを受けている人(極暑、極寒、放射能)

糖尿病、その他の慢性病患者

妊娠中や授乳中の女性

高齢者

アスリート

健康な視力のためにビオフラボノイドおよびその他の抗酸化物質

ビタミン C は視力にメリットがある高酸化物質の一種にすぎません。ビオフラボノイドはビタミン C と併用すると補完的効果があるもう一つの抗酸化物質です。

幸いにも、ビタミン C を含むほぼどの食品はビオフラボノイドも含むので、自然食品から栄養分を摂るのが最適なのはこのためです。ビオフラボノイドの優れた供給源としては、色の濃いベリー類、色の濃い野菜、ニンニク、玉ねぎなどがあります。

さらに、Nutrition Reviews 誌によると、「疫学的文献に当たると、白内障リスクはビタミン C 、ルテイン/ゼアキサンチン、B ビタミン、オメガ3脂肪酸、マルチビタミン、炭水化物を最適に調整した食生活により削減しうることが示されている。」まとめとして、その他の視力の健康によい注目すべき栄養素を以下に挙げます:

アスタキサンチン

動物系オメガ3脂肪 (野生捕獲したアラスカ鮭に豊富)

アンソシアニン (ブルーベリー、ビルベリー、ブラックカラントに豊富)

ビタミンD

ルテインとゼアキサンチン

ビオフラボノイド(紅茶、さくらんぼ、かんきつ類)

こうした栄養素を十分摂る他にも、カロチノイドが豊富な野菜、有機の草で育てた玉子の黄身、オメガ3やアスタキサンチンが豊富な鮭は視覚をよくします。もう一つ現実的に重要な栄養の点については、血中に過剰の砂糖があると目のレンズから液体が抜かれ、焦点が合いにくくなるので、血糖を正常にすることです。

さらに網膜の血管も損傷を受けるので血流も閉塞されます。血糖を健康な範囲に留めるには、私の包括的栄養ガイドラインに習い、精製果糖が多い傾向がある加工食品を食べず、日常運動することです。