食生活に隠れている糖分を識別して減量する方法

糖分

早分かり -

  • ある新書が食生活に隠れている糖分について暴露し、この健康を害する悪質な成分を摂らないようにするための実践的ヒントを示しています
  • 糖分の渇望をひとたび無くせば、体力が増し、心がクリアになります。その域に達するには、身体を訓練し直して糖分ではなく主な燃料源として脂肪を燃やすようになりましょう
  • 「高糖質の衝撃」食による症状には、ガス、鼓脹、関節痛、頭痛、けん怠、減量不能、減量抵抗性、糖分の渇望が挙げられます
  • ウェストサイズ、ヒップ、体重を測りつつ高糖質の衝撃症状を記録していき、糖分がいかに身体に影響しているかについてよく把握できるようになります
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Dr. Mercolaより

糖分といってもさまざまあり、現代の加工食品には例外なく隠れています栄養士でフィットネストレーナーかつ執筆者のJJ・バージンさんは、いかに糖分が隠されているかについてはっとさせるような内容の本を出しています。

この本は健康を害する悪質な成分を摂らないようにするための実践的ヒントを示しています。

この著者によるThe Sugar Impact Diet: Drop 7 Sugars to Lose Up to 10 Pounds in Just 2 Weeks(7種類の糖分をなくして2週間後には4.5 kg減量)の中で糖分をめぐる混同を取り上げています。健康に気を付けている多くの人がいまだに、糖分が自然産品なら食べても平気と誤解しています。

実は違います。リュウゼツランや生フルーツジュース、生サトウキビ糖、その他任意の種類の自然糖でも健康を害します

「糖分こそ世の中の最大の敵」と著者は言っています。「このため私は糖分にフォーカスすることにしました。真の問題は添加する砂糖ではなく、[糖分であることを]認識できない、多くの食品に含まれる成分こそ問題であると思います。

(ソーダより悪質な)アップルジュースかフルーツジュース濃縮液で甘味を付けたヨーグルト、あるいはフルーツは誰でも自由に食べるものと思うかに関わらず、これらすべてが健康によくないです。

糖分の渇望を無くし、減量してそれを維持でき、普通に[食品を]食べる生活に戻りやすくし、健康かのように見える多量のフルーツスムージーを飲むと発生する問題の不明な点を明らかにできる構造化されたプログラムを生み出したいと思いました。」

糖分の渇望を無くすには身体が脂肪を主な燃料として代謝するようにする

JJによると、糖分がマフィンやフルーツジュースで甘味を付けたヨーグルト、スムージーという形であるかを問わず、身体にとってはすべて同じです。「食品とは情報である」と同氏は言います。正しくその通りです。

身体が弛まなく求める糖分を絶てれば(糖分はコカインより依存症にすることをお忘れなく!)、新たに高まった体力とクリアな心になれます。そこに到達するには、身体を再訓練して糖分ではなく脂肪を主なエネルギー源にすることが必要です。

この事実は多くの人にとって難しいかもしれません。JJの本は、糖分中心から脂肪中心の代謝体質に段階的に変えるプロセスにより成功確率を最大化する方法を具体的に説明しています。

「糖分主体の代謝から再び脂肪中心の代謝体質に変えるための移行期間が必要」と同氏は言います。

「(日干しトマトやマリナラソース等)想像だにしていなかったようなよく好んで食べつつも実際にはふんだんに糖分を含む食品のことを、私は騙しの糖分と呼びますが、まずこれをだんだんと減らしていくことです。」

糖分衝撃スケール: 糖分を見る新たな視点

まず手始めに、ウェスト対ヒップ比を測り、それを基に始めます。次に、食生活に隠れている全ての糖分を洗い出します。

つまり、ピクルスや調味料、ソース、マリネード等糖分はなかろうと思ってきた物全てを含め食べる物全ての成分表示を読み取ります。JJは著書の中で、食生活に隠れる騙しの糖分をリストアップし、糖分衝撃スケールと同氏が呼ぶ尺度を作り、新たな糖分のとらえ方を提唱しています。

「このスケールでは、果糖のグラム数、グリセミック負荷、栄養素密度、繊維質を取り上げます。悪者は果糖とグリセミック負荷で、良いのは栄養素の密度と繊維質」と同氏。

「特定の商品がどこに該当するかにより、低糖質、中糖質、高糖質の衝撃に分けます。この点に着目したのは、様々なプログラムを追跡し続けてわかったのは、共通して果糖、グリセミック指数あるいはグリセミック負荷に注目しているからです。

この点はリュウゼツラン甘味料がとてもよく思えるように見せかけるので、非常に混同を招いています。牛乳がとてもすばらしいものに見えてきます。人によっては『グリセミック負荷が低いので果糖を多くとるべき』と言います。

果糖とブドウ糖の違いは果糖がインスリン応答を完全には起こさせない点にあります。このため、インスリンやレプチン、あるいはグレリンを分泌させないので、何かを食べたというシグナルが身体から出ません。むしろ、肝臓へ直行します。肝臓でグリコーゲンになるための余地がなければ、脂肪に変わります。

このことを基にして『確かに、食品は情報である。では果糖は何を伝えているの?』とおっしゃるでしょう。『脂肪を作れ、しかし何かを食べたというシグナルは出すな。空腹のままでいろ』というわけです。何という悪夢でしょう!」

高糖質の衝撃を受けた場合の基本的症状にはどんなものがあるでしょうか? ガスや鼓脹はよくあり、これは糖分が酵母や真菌、腸内の悪玉菌の栄養分になるからです。その他の症状には、関節痛、頭痛、けん怠、減量不能、減量抵抗性、糖分の渇望があります。

こうした症状がどの程度あるかを自己診断しつつ、ウェスト、ヒップ、体重を追跡していくと、いかに糖分が身体に影響しているかを把握でき、身体を主な燃料に糖分ではなく脂肪を代謝するように訓練し直すことに進めます。

糖分衝撃食生活の三周期

最初の周期は、1週間から2週間かけて行う段階的糖分削減期間で、高糖分衝撃食から中糖分衝撃食に切り替えます。一例までに、普通のパスタをよく食べる場合、キノアのパスタに変えます。

さらに、同氏のお勧めには、食事時間を二時間おきではなく、食事間隔をもっと引き延ばしてインスリン急増を阻止することです。この方法は一種の間歇的絶食です。この1週間から2週間の逓減期間の最後に成果を見るため、糖分衝撃クイズを自分でします。

予定通り行けば、症状が軽くなっているはずです。この時点で、第二期に入り、味覚を実際にリセットし、糖分感度を回復させる、つまり、ある食品が本当はどの程度甘いかを味わう能力をつけなおします。

「私が行っているのは、果糖を全く無くすことです。[一日に]果糖を5 g以下まで減らし、できる限り低くします。これは身体が果糖を処理しにくくなるようにするためです。

現在把握していることは、果糖を食べるほど、果糖の代謝能力がつくことで、すなわち、肝臓にいち早く行くようになるほど、脂肪に変わりやすくなり、脂肪が溜まりやすくなります。

果物を食べる習慣があると、その量は増えていき、食べるほどに果物を代謝しやすい体質になります。では、果物を食べない食生活である日たっぷり果物を食べると、鼓脹したり、ガスが溜まり、たまらなくなります。

私はレモンやライム、アボカド、トマト、オリーブ以外、果物は一切やめます。さらに低糖分衝撃食品にまで下げていきます。それでもとてもよい物を食べているわけです。野生捕獲鮭、グラスフェッドのビーフ、ケール、アボカド、ナッツ類、種子、少々のキノア、豆類、レンズマメを食べます。」

たいていの人は数週間続くこの第二期の間に糖分ではなく脂肪を主に代謝するように変われます。インスリン/レプチン耐性が重症の場合はこれより長くかかるかもしれません。「これほど速く切り替えられる理由は、第一期の1週[逓減]期間を過ぎたからです」と同氏。「あるプログラムを見ると、最も集中的でつらい部分から始めたがる人が多いですが、これでは失敗します。」

私のプログラムの第三期に、中糖分から高糖分衝撃食を少々復活させて身体に課題を与え始めます。この段階ではほとんどの人は甘さに圧倒されるか、高糖分食により鼓脹になったり病気にさえなったりしたかのように感じます。

その結果、ひとたび気分がよくなると酷い感覚に襲われるのはいやなので、甘味食に心理的に囚われにくくなっていきます。興味深いことに、栽培した野菜等の酸っぱい味も甘味への渇望を減らすのに役立ちます。

このことは二重のメリットがあります。なぜなら、発酵野菜は、腸の健康をよくするからです。「これは甘味戦略です」とJJは説明します。「私の著作では、わかりやすくし、簡単な方法を紹介しています。しかし私はいつも『この方法で腸はいかに癒されているか? この方法で腸内フローラがよくなっているのか? 炎症がどの程度なくなっているか? 』と自問し続けています。」

ヘルシーなおやつの代替物

私が最も好きなおやつのナッツ類も時々出る空腹感を最適に満足させてくれます。通常私は在宅しているとき、一日一食のみ豊富に野菜サラダを食べます。しかしマカダミアナッツを中心に、時としてはピーカンといったナッツを間食しますが、これには二つの基準があるからです:

  1. 高脂肪食だから。良い脂肪であるオレイン酸はオリーブオイルと同じであること
  2. 低タンパク質であること。これなら一握りのナッツを二三回食べれば一日分のたんぱく質を取り込んでしまうことがありません(多くのアーモンドを食べるとこのリスクがあります)。

しかし、急に多く食べないようにと、JJは注意します。自宅でナッツ一缶をたいらげずにいられなくなると、良いはずのことが悪い効果を生みます。ナッツには健康な脂肪が含まれていますが、高カロリーの傾向があるので、適度にとどめておくのが良いです。

「あっという間に平らげてしまいそうな物を自分でよく知っているなら、そういう物を自宅に持ち込まないことです。その物がヘルシーかどうかを問いません。しかし、こうした物でも少量のバッグに分けておく限り、最適な食べ方ができます。私もその方法が好きですが、それは、たいていの人は終日在宅しているわけではなく、車に一つ置いておきましょう。バッグに一つ入れておきましょう。オフィスに一つ取っておきましょう。こうすれば高々問題になっても分散して食べることができます。」

もう一つ、食べすぎになりにくいヘルシーな間食には、脱水ケールチップがあります。まさにこの目的で、自宅の庭に余分を作れるように72株ほどのケールを植え付けています。こうして年中ケールチップを作れます。ロースト芽キャベツは「食べ過ぎて」しまわないもう一つの代替品です。

継続段階(最後になりましたがとても重要です)

今日、糖分を主な燃料として代謝していない人は稀です。自分の状態を見るには、空腹感が起きる頻度を観察してください。二時間おきにお腹がすくなら、糖質を代謝している体質です。糖分は早く代謝されるので食物を渇望するので、空腹は身体が燃料補給を欲している証拠です。

脂肪を主な燃料にできるようになると、脂肪は代謝が遅いので、空腹感を覚えずに簡単に5時間や6時間はいられるようになります。糖分の渇望は脂肪代謝の体質になると実際になくなります。