ユーカリオイルは肺の炎症反応を削減する

ユーカリ オイル

早分かり -

  • ユーカリは抗菌作用、抗ウィルス作用があるほか、サイトカインを発生させません
  • このエッセンシャルオイルの効能には膝全置換術後の炎症削減、鎮痛があり、血圧も下がります
  • このオイルは皮膚の異常にもよく効くので局部に使用することもできます。気化器に混ぜて使用したり、マウスウォッシュあるいは歯磨きととしても利用できます
  • 免疫系が弱いと感染しやすいので、自分に診療が必要な異常があれば治療して、さらに血中ビタミン D 濃度を増やしましょう
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Dr. Mercolaより

ユーカリとは 900 以上の種を含む植物の属の名称です。この属はオーストラリア原産で、サイズはまちまちあり、灌木から高木までさまざまあります。成長が速いことで周知の植物です:最も高木になるのは約10 mにも育つ巨大なガムの木です。

ユーカリ固有の特徴は樹皮で、木が育つにつれてこの樹皮が剥げ落ちます。中には樹皮の多くを落とすものがあったり、すべての樹皮を落とすものまであります。高木になるものもありますが、容器の中でよく育つものもあります。毎年植えることもできます。ユーカリ属のどの部分からもエッセンシャルオイルを作れますが、最もよく取れるのは葉です。

Better Homes and Gardens によると、とても暑い日に、この木が立っている辺りに霧が立ち込めたかのように見えるとあります。これは熱によりオイルが気化するからです。ユーカリはその種類が豊富なのと同じように多くの医療的効能があります。

ユーカリオイルは肺細胞の炎症を軽くする

子供が風邪をひいたり咳をしているとき、母親はユーカリオイルを胸に塗ればよいことをよく知っています。これはエッセンシャルオイルには抗ウィルス活性があり、肺の炎症を抑えるからです。ユーカリにはユーカリプトールともいう 1,8-シネオールが含まれており、この物質は人の単球内でサイトカインを発生させない主な機能をしているモノテルペンです。

ある研究は、効能が等しいプレドニゾロンとの対照実験により1,8-シネオールの抗炎症作用を分析しました。そこでは無作為二重盲検プラセボ対照試験によって重症喘息患者32人について試験しました。その結果、ユーカリのシネオールを投与した患者の75%は経口ステロイドを減らせた一方、プラセボを投与された人は25%しか経口ステロイドを減らせませんでした。

別の研究で動物実験において肺炎に対する効能を見た際、ユーカリプトールは炎症性細胞数を減らし、気管支肺胞洗浄液のたんぱく質濃度を削減し、「急性肺損傷の治療に利用しうる根拠」を得ました。

さらに別の研究では、ユーカリオイルは実際に肺の負傷を軽減でき、炎症促進性サイトカインの生産を阻害することがわかり、慢性的閉塞性肺病の薬剤治療に道を開ける根拠が得られました。

こうした事実は臨床検査で実証済みですが、効能の機序や作用している生活性化合物はよく同定されていません。このためある研究チームは、実験室でこのオイルの主成分1,8-シネオールについて詳しく分析しました。

その結果、全身性炎症を起こす主な要因である減少パターンの認識受容体が原因となって抗炎症作用が出ることがわかりました。

これらの活性はウィルス感染においいて身体が闘うために重要な機能をします。この植物の二つ目のメリットは、異常免疫活性とサイトカインストームが致死に及ぶ肺と器官の損傷につながる感染症において、炎症性サイトカインの生産を阻害する効能です。

ユーカリで炎症と痛みが減る

炎症と痛みに対するユーカリオイルの効能は医学界でも注目されてきました。あるグループは32人の生理学的、心理学的変数を解析しました。その結果、ペパーミントオイル、ユーカリオイル、エタノールを混ぜたら筋肉と精神がリラックスしましたが、痛感には効果がありませんでした。

そこで使用した異なるユーカリ属の植物によって異なる結果が得られたのです。ブラジルの民間療法に、気管支の感染症や風邪、インフルエンザ、発熱等の異常の治療に様々なものが使われます。ある研究では、研究チームは動物実験を行い、そこで使用されている種の抗炎症作用と鎮痛効果を分析しました。

ユーカリには両方の効果があり、エッセンシャルオイルは痛みの中枢的および末梢的削減効果があることがわかりました。このため、ユーカリ・エッセンシャルオイルから抽出する鎮痛薬開発の可能性についてさらに研究する価値があります。

ユーカリオイルは膝全置換術後の痛み処置においても評価されたことがあります。患者グループにユーカリ吸入法またはアーモンドオイル吸入法のいずれかで処置しました。吸入セラピーの前後における血圧と心拍数、痛みの程度を計測しました。三日間にわたりユーカリを吸入した人は痛みが減りました。

さらに、二日目に、処置対象グループの被験者 — ユーカリを吸入したグループ — は血圧が有意に下がりました。その研究者によるとこの事実は、ユーカリを利用するアロマセラピーが膝全置換術後の鎮痛に効果的なことを示しています。

ユーカリ・エッセンシャルオイルのその他の効能

ユーカリの木から作るエッセンシャルオイルは乾燥した葉が原料です。過去数十年間、希釈オイルが気管支炎や呼吸器感染等の炎症対策を含むいくつもの症状のために利用されてきました。伝統的アボリジニの医療では傷や真菌感染にユーカリオイルを使用してきました。

ある研究では、チュニジアに生息する8種類のユーカリの効能を評価しました。その研究者らはクレブシエラ・ニューモニエ(肺炎桿菌)、スタフィロコッカス・アウレウス(黄色ブドウ球菌)、ヘモフィルス・インフルエンザ(インフルエンザ菌)、シュードモナス・エルギノーサ(緑膿菌)等の細菌単離物を処置するために抗菌作用があるかについて注目しました。

ユーカリ・オドラータは黄色ブドウ球菌、インフルエンザ菌、肺炎球菌に対して最強の活性があることがわかりました。また、細胞毒性効果もあることが判明しました。しかし、ユーカリ品種のなかで抗ウィルス活性が最も強いのはユーカリ・ビコスタータでした。

ユーカリ・エッセンシャルオイルは局部に塗っても気化器でも利用できるが、飲み込んではならないことを把握しておきましょう。マウスウォッシュ製品の中には歯垢や歯槽膿漏対策として他のエッセンシャルオイルとユーカリ・エッセンシャルオイルを混ぜたものがあります。消毒効果により歯垢形成につながる口内細菌を殺しやいです。

さらに、ユーカリオイルには頭痛や神経痛、ヘルペス、シラミ、虫刺され等にも効能があることが実証されました。概して、ユーカリ・エッセンシャルオイルは安全に使えますが、特定の項目にご注意ください。

パッチテストしてアレルギー反応が出ないことを確認してください。このオイルは2歳以下の乳幼児に使うことはできないほか、赤ちゃんの胸や鼻に着けることのないようにしてください。妊婦や授乳中の女性は、安全性がまだ確認されていないので、ユーカリの使用をお控えください。

免疫系弱体化がウィルス感染リスクを高める

屋内で過ごしがちで、不活発であり、免疫系のために効果がない物ばかり食べていると、感染症や慢性病リスクが高くなります。原発性免疫不全障害でなくてもこうした状態になります。

原発性免疫不全障害があると頻繁に感染症になりやすくなります。形態によっては原発性免疫不全障害が軽微であったり、そうであることが長年診断されない場合もあります。原発性免疫不全障害によるかライフスタイルによるかを問わず、免疫系が弱い人は感染症が完治しにくいです。

糖尿病や肝臓病、腎臓病等の慢性病がある人さらに、器官移植後、化学療法や放射線治療を受けている患者も免疫系が弱く、病気や入院が長期化します。しかし、食品の選択と食事のパターンは感染に対抗する能力に大きく影響します。

気づかないうちに免疫力に不利なことをしていることがあると思います。例えば座りがちであることで、糖尿病、心臓病、早死にのリスクが高くなります。

しかし、不活発なことと同様に、トレーニングし過ぎや回復する前の運動過剰で免疫系に悪影響します。さらに、ストレス管理を怠ったり、飲酒、睡眠障害も感染症から身を防ぐ身体機能に悪影響します。

最適な健康維持のための注意

免疫系を支持しやすい方策について長年記事にしてきました。私の コロナウイルス・リソースページ)に具体的方策の一覧が出ています。

正しい方法で頻繁に手を洗えば感染症の伝染が減り、細菌、ウィルス、真菌に接触しにくくなります。研究によると、高血圧や糖尿病患者は重症になるリスクが高いことは明らかなので、症状によく注意し、全体的健康管理のなかで制御能力を回復するための手順を行いましょう。

多くの併存疾患は代謝不全が原因で起きます。すなわち、インスリン抵抗に対処すると、その他多くの慢性病に対してもよい効果が得られるはずです。

常に十分寝て、腸内フローラと脳の健康を良好な状態に維持しましょう。毎日十分に運動すると免疫系によい効果があり、よく寝むれ、気分がよくなります。

COVID-19やその他の感染症から身を守るためのもう一つの必須の方策は、血中ビタミン D 濃度を 60 ng/mL から 80 ng/mL に維持することです。2020年5月11日、Medscape.comにハーバード医学部のジョアン・E・マンソン博士によるビタミン D の COVID-19 防衛効能に関するビデオが公開されました。

最適な濃度のビタミンを得て維持すると感染症になりにくなり、病気の重度も軽くて済むといった効果があると研究者らが示しているので、このビタミンの濃度を適切に維持するよう推奨するのは同博士だけではありません。

私の記事「自宅で自粛命令がビタミン D 濃度を枯渇させていないか?」ではビタミン D 欠乏により死亡率が高まることを示した研究者らによる根拠をさらにご参照ください。さらに詳しく、ビタミン D 濃度でリスクが下がることについてや濃度の最適化方法について、「血中ビタミン D 濃度は第二波前に 60ng/mL にしておきましょう」をご参照ください。