ローズマリーで認知力がよくなるか?

ローズマリー

早分かり -

  • 高齢者28人に関して行ったある研究で、低用量のドライローズマリーパウダーにより、老化における認知機能の予測因子であると考えられる記憶力がよくなりました
  • つまり普通の「料理程度の」用量でもローズマリーは脳にメリットがあります
  • カルノシン酸はローズマリーの有効成分の一つで、脳卒中や神経変性疾患につながるフリーラジカルによる損傷を防止して脳を保護すると研究者らは考えています
  • ローズマリー水を飲んだ人は脳内脱酸素化血液の増加を含むかなりよい効果が確認され、 ローズマリーが認知のために必要なとき酸素を利用しやすくすることが示されました
  • ローズマリーエッセンシャルオイルのよい香りが脳を活発にし、記憶力がとてもよくなります
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Dr. Mercolaより

ローズマリーは料理にも治療にも利用できるので高く評価されている地中海沿岸地方が減産の常緑低木です。鼻につんとくる芳香と鋭いレモンと松の風味はフランス料理やイタリア料理、その他の料理でよく使われ、記憶をよくする手段として何世紀も利用されてきました。

オレガノやバジルと共通するハッカ属のローズマリーは料理にも、薬にも使える多用性があります。 ローズマリーには抗菌性と抗酸化性があるので、長持ちしない食品の賞味期限を延ばすためによく利用されており、ローズマリーのエキスは欧州連合では食品保存用の天然抗酸化剤として認可されています。

その他多くの治療用として薬理学的に実証された用途としては、抗がん、抗糖尿病、抗炎症、肝臓保護の機能があるだけではなく、認知力をよくできることでもよく知られています。実際に、古代ギリシアでは学生がローズマリーの花輪を勉強中に頭に付け、記憶力改善のためにこのハーブを食べていました。

「Herball」というイギリスの植物学者ジョン・ジェラードが作成し、1597年に出版した植物参考書の古典的作品にも、ローズマリーは記憶力と内向きの感覚をよくすると同時に、「頭と脳の柔弱化に対して特に効く」ので脳によい「癒し」として取り上げています。現代のいくつもの研究はローズマリーがカルノシン酸等のポリフェノールジテルペンのおかげで脳を強化することを示しています。

少量のローズマリーで認知力がよくなる

ローズマリーについておそらく最もよい点は、料理に使う程度の少量で効能があることが実証されたことです。平均年齢75歳の28人が参加したある研究では、ローズマリーの葉のドライパウダーをトマトジュースに混ぜ、高齢者の認知力に対する効果を見ました。被験者はプラセボとしてローズマリーなしのトマトジュースとこれが入ったトマトジュースを飲みました:

  • 750 mg (小さじ0.15)
  • 1,500 mg (小さじ0.3)
  • 3,000 mg (小さじ0.6)
  • 6,000 mg (小さじ1.2)

最も用量が少ない場合、老化にともなう認知力の予測因子である記憶力がプラセボより高まり速くものごとを思い出せ、最も高用量だと記憶力に支障が出ました。つまり、ローズマリーを「料理に使う程度の」用量使うと、脳に最適な効果があることがわかりました。

「結論として、普通の料理に使う程度の消費量でローズマリーパウダーが記憶のスピードを高めることが実証された。… 以上の結果は、低用量のローズマリーが持つ長期的記憶力と認知力への効能についてさらに研究を行う意義があることを示している」と、その研究者らはしています。

さらに、この実験の被験者は最も少ない用量で「プラセボより注意力の支障が最も少なくなった」という主観的な感想も述べており、その研究者らは「特に、気分が認知力の基本的促進要因であることを示す研究があることから、この研究の結果を裏付ける」としています。

ローズマリーは脳をフリーラジカルから保護する

カルノシン酸はローズマリーの有効成分の一つで、脳卒中や神経変性疾患につながるフリーラジカルによる損傷を防止して脳を保護すると研究者らは考えています。

実際に日本の岩手大学の研究チームは、カルノシン酸は脳をフリーラジカルから保護するシグナリング経路を活性化し、フリーラジカルによる損傷により活性化され、必要になる時まで作用しないことを示しました。その研究者らは、Advances in Experimental Medicine and Biologyにこのうなづかせるプロセスについて説明しています:

「ローズマリーの主要フェノール成分の一つ、カルノシン酸は酸化ストレスの病理学的状態により特異的に活性化される求電子促進剤であり、ヒドロキノンから酸化キノンに変換されてから、抗酸化剤応答配列(ARE)の遺伝子誘発および酸化ストレスから保護する遺伝子生成物を生むKeap1/Nrf2経路を活性化する。」

ローズマリージテルペンは神経細胞死を阻止し、多機能があり、脳の炎症や、アルツハイマー病に関わっているアミロイドベータの蓄積に対して、抗酸化力により神経を保護します。

乾燥した葉に含まれるカルノシン酸の量は1.5%から2.5%と考えられますが、これより多く含まれることも記録されています。日光や水との接触等の環境要因はローズマリーのカルノシン酸とその他のジテルペンの濃度に影響します。

ローズマリーはアルツハイマー病の予防や治療に有用か?

製薬会社はアルツハイマー病の治療用に抗炎症性COX-2阻害薬の保険適用外の使用を進めてきましたが、ローズマリーには自然なこうした効果があります。「合成COX-2阻害薬がアルツハイマー病を予防しうるのであwれば、天然のCOX-2阻害剤も同じ効果がある」と米国の植物学受託者委員会(American Botanical Council Board of Trustees)の故ジム・デューク名誉幹部が述べていました。ローズマリーには以下のようないくつもの天然COX-2阻害物質が含まれます:

アピゲニン

カルバクロール

ユージノール

オレアノール酸

チモール

ウルソール酸

2011年のある研究でも、「[ローズマリーに含まれる]カルノシン酸は海馬におけるベータアミロイドに誘発される神経変性から保護するために有用であり」特定の脳野における細胞死を削減すると結論されています。

カルノシン酸だけではなく、カルノソールやロスマリン酸も含むローズマリーの成分は、アルツハイマー病やその他認知症、パーキンソン病、てんかん、偏頭痛を含む一部の神経障害から保護すると、研究者らはNatural Bio-active Compoundsで説明しており、さらに:

「… R. officinalis L. [ローズマリー] とその生活性代謝生成物は、アミロイドベータ(A-β) 凝集、神経細胞死、アセチルコリンエステラーゼ(AChE)、神経炎症、β-セクレターゼ(BACE-1)の活性、ミトコンドリアのレドックス状態等を標的とするいくつもの神経障害から保護する。

生活性の効果による二次的代謝生成物による多機能性に基づいて、R. officinalisは多くの神経変性疾患に対して非常に効能がある代替的薬剤になりうる。」

偏頭痛に関しては、Food Chemistryに掲載された2013年のある研究は、ローズマリーには抗炎症性と鎮痛促進化合物のおかげで頭痛に利用されてきた長い伝統があることを取り上げています。

偏頭痛軽減のためにローズマリーエッセンシャルオイルを使うには、紅茶や水、スープ一杯に1滴から2滴を落として飲みます。ローズマリーオイル2滴とペパーミントオイル2滴を小さじ1のココナッツオイルに落とし、おでこ、こめかみ、首の後ろにマッサージします。

健康な大人はローズマリーの脳への効能を受ける

ローズマリーは健康な大人の認知力をよくするために有用です。8人の成人について調べたある研究例では、250 ccのローズマリー水かミネラルウォーターのいずれかを飲み、一連の認知力テストを受けました。

ローズマリー水を飲んだ人は認知のために必要な時点で酸素抽出を促進するローズマリーの効果を示すという、以前は知られていなかった事実として脳内の脱酸素化血液の増加を含む、統計的に有意ないくつものメリットが確認されました。

さらに、ローズマリーを飲んだ人は、作業記憶タスクの実行においては、プラセボより平均して15%結果がよくなりました。ローズマリーエッセンシャルオイルのアロマを吸入するとその効能は以前実証されたことと同じであると説明されていました。その研究の執筆者、イギリスのノーザンブリア大学マーク・モスはあるニュースリリースで:

「ローズマリーには抗酸化性から抗菌性、肝臓保護、抗腫瘍活性までいくつもの興味深い健康をよくする用途がある…

本研究の結果は…ローズマリー水を飲んだおかげで記憶力がよくなることが統計的に有意であることを示している。実際に、ローズマリー水を飲むと脳を活発にできるといってもよいと思う。」

ローズマリーを嗅いだだけでも認知力はよくなる

ローズマリーの風味がきらいでも、香りを単に吸い込むだけですぐ効能が出ます。144人が参加したある研究では、ローズマリーエッセンシャルオイルの芳香により記憶力と補助記憶要因が大幅によくなりました。

ローズマリーの独特な香りは1,8-シネオールによるもので、この物質はベイリーフ、ヨモギ、セージ、ユーカリにも含まれます。多くのエッセンシャルオイルに共通するモノテルペン、1,8-シネオールは認知タスクの結果がよくなるように、芳香のメリットの一部に寄与していると考えられます。

20人のボランティアがローズマリーの芳香を拡散させた小部屋の中で一連の数学問題やその他の認知タスクに参加したとき、成果は1,8-シネオールの血中濃度に比例して高くなりました。速さと正解率ともに1,8-シネオール濃度に関連してよくなりました。

ローズマリーの芳香から吸入する化合物が様々な神経化学的経路を通して独立的に認知力と主観的状態に効果があることを以上の事実は示す」と、モス氏を含む研究者らは説明しています。

2009年のある小規模研究でも、ローズマリーとレモン、ラベンダー、オレンジのエッセンシャルオイルを使ったアロマセラピーを28日間実施した結果、副作用なく、特にアルツハイマー病患者の認知力がよくなりました。

ローズマリーにはこの他にどんな効果があるでしょうか?

脳のほかにも、ローズマリーには全身に拡散するその他の効能がいくつもあります。このパワフルなハーブは心臓発作後を含む心臓の健康に効果があると同時に、体重や脂質異常に効能があります。ローズマリーには鎮痛や感染治癒効果があるほかにも、肝臓を保護し、腫瘍細胞の拡散を阻止し、ストレスや不安さえ減らす効果があります。

Journal of Biomedical Scienceに掲載されたある研究によると、実際に、ローズマリーは「薬と同じかそれ以上の生理学的異常を抑え」ます。ローズマリーにはエキスからサプリメント、ティーやエッセンシャルオイルといったいくつもの形態がありますが、 この多年植物の効能を楽しめる最適な方法は自分の庭で育てることです。こうすると、必要なときには常に新鮮なローズマリーを取れます。

ローズマリーは育てやすく、世話をしなくてもよく繁茂します。温暖気候で速く成長するので、繁茂できる余裕をもって株どうしを約1m離すとよいでしょう。北方の気候に住み、よく零下9℃以下になる凍り付く場所にお住まいの方から、冬はローズマリーを鉢植えして、家の中に置きましょう。

ローズマリーを摘むときは、木になっていない新芽を摘み取ると料理に最適です。茎が乾燥したら茎を指でこすると葉が簡単に落ちます。料理にはローズマリーをふんだんに使えるし、特に脳の力を強くしたいとき家の中にエッセンシャルオイルを拡散させることができます。