ビタミンCの用量に関して知っておくべきこと

ビタミンC

早分かり -

  • ビタミンは免疫系を強くし、認知力減退を抑制し、心臓血管機能をよくし、酸化ストレスを削減し、骨を形成し、がん細胞に対しては毒性があります
  • いくつもの研究は、ビタミンCの飽和度を排泄物から検出して計算した結果、高用量で効果なしという誤った結論に至りました
  • ビタミンCの最適な用量は一日に1,250 mgを二回とみられるのですが、つまり2.5 g/日でさえ完全な血中飽和度に達さず、メリットが生じないとも考えられています
  • ビタミンCはリンパ腫細胞を殺し、前立腺がん、膵臓がん、肝細胞がん、大腸がん、中皮腫、神経芽腫に対して効能があります
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Dr. Mercolaより

ビタミンCはアスコルビン酸(AA)とも呼ばれ、人体は合成できません。この物質は、免疫力増強や抗ガン性をはじめ、心臓血管機能の改善や酸化ストレスの低下、骨の形成、さらに、白内障になりくくしたり、がん細胞に対する毒性を示す参加促進剤としても機能すると、2010年に公表されたある研究に説明されています。

こうした多くのメリットを得るためにビタミンCの最適な用量を特定する研究は遅々として進みませんでした。有効なデータの欠如、誤った方法論による不正な結論や内部抗争、政治が阻んできました。

近年、心臓血管研究者ジェイムズ・ディニコラントニオ薬学博士は、ビタミンCの最適な用量を特定することは可能であり、当初の計算が不適切な低用量を算出することになった経緯を明らかにしました。

当初のビタミンC研究見直し

たいていの人は、ビタミンCがもともと、16世紀や17世紀、18世紀に戦闘や嵐、その他の病気による船員の死亡を合計したよりさらに多く、創傷や出血が特徴の病気である船員の壊血病を治せていたことを知っています。ビタミンCはこうして英語のアスコルビックのスコルビックという音節が壊血病を意味し、その名称「ア・スコルビック」(抗スカービー)を意味するという、最初に見つかった高い効能に由来する名前がつきました。

1954年のノーベル化学賞を授与された米国の化学者・生化学者・化学工学者リヌス・ポーリングは心臓血管病、がん、インフルエンザ、感染症、老化による変性等多くの病気を治せるビタミンCの価値を初めに訴えていた人です。

さらに、ポーリングは環境から受けるストレスや、分子病、生化学的個体の特性等の要因により、ビタミンCその他の栄養素のニーズが推奨日量(RDA)よりはるかに高くなることも主張していました。悲しきかな、ポーリングの研究と発見した事実はほとんど無視され、反論に会い、主流医学により長年馬鹿にさえされてきました。

例えば、1976年、ポーリングとスコットランドの外科医エワン・カメロンが行った末期がん患者100人についてのある研究は、ビタミンCで処置した人は生活の質が改善し、平均余命が4倍長くなったことを示しました。

その後、メイヨークリニックが実施し、The New England Journal of Medicineに掲載された二件の研究は、プラスの効果が見られないとして、ポーリングとカメロンの実験を設計に問題がある価値のないものとして一蹴しました。

ビタミンCの経口投与と点滴の相違

ビタミンCの経口投与と点滴には飽和度に、おそらく以上の大きく異なる検査結果に至った説明要因である大きな相違があることをマーク・レビンチームが行った研究が実証しました。国立がん研究所の説明:

「メイヨークリニックの研究で使用した経口ビタミンC用量は200 μM [マイクロモル]未満の最高血漿濃度を生じさせた。これとは反対に、ポーリングの研究におけるように、同用量を点滴で投与した場合、その25倍以上の最高血漿濃度約6 mMに至っていた。

経口投与した場合、人間の血漿中ビタミンC濃度は、腸吸収、組織への堆積、腎臓での再吸収と排出、さらに利用度等いくつものメカニズムが合わさって密接に制御される。」

ビタミンCの静脈点滴では、こうした緊密な制御を迂回でき、はるかに高濃度の血漿ビタミンCを得られると、その研究所は指摘しています:

「メイヨークリニックの研究では、がん患者にビタミンCを経口でしか投与していなかったことを考えると、がん治療として高用量ビタミンCの効能がないことを証明したことにならない。」

実際に、全ての高用量ビタミンC治療は、単剤療法か抗がん剤との併用かを問わず、生活の質を改善し、痛みを和らげ、正常組織の保護という効果があります。

ビタミンC濃度に対する誤解

ディニコラントニオによると、最適なビタミンC濃度は長年誤解されてきました。ビタミンCの一定用量で血中濃度が大きく増加しない限り、飽和状態に至ったからであり、これより多くの用量は余計であると研究者らは主張してきました。

問題は、研究者らは、ビタミンCの一部が塩や水の排泄と同じように排泄されていたという事実による、みかけの「冗長性」に気づいていませんでした。ビタミンCの吸収が止まったわけではないのです。

さらに、Medical News Todayによると、一部の研究者らは、体内の他の部分ではこのビタミン濃度が低くても白血球が高濃度を示すにも関わらず、吸収されたビタミンC量を確認するために白血球を使用していました。

読み取りが不正だった飽和度による誤謬のある用量が原因で、ビタミンCの推奨日量は一般に言われているよりはるかに多いはずであるとする、ディニコラントニオはレビンのチームと同じ考えです。現在、成人のRDAは男性が一日90 mg、授乳していない女性で75 mgと言われています。

Proceedings of the National Academy of Sciences USAに掲載された研究で、レビンのチームはあるビタミンC検査から得られた結果について説明しています:

「グラフの急傾斜部分は日量30から100 mgで見られ、現行のRDA 60 mg/日[研究論文の作成時]はグラフの下側1/3に該当し、グラフのS状部分を過ぎた最小用量は一日200 mg、血漿の完全飽和は一日1000 mgで確認された…

生体利用能は、単剤用量としての200 mgのビタミンCで完全であった。用量100 mgまでビタミンCは被験者7人のうち6人で尿に排泄されなかった。単剤用量500 mg以上のとき、生体利用能が低下し、吸収量は排泄された。…以上のデータに基づき…現行RDA 60 mgは200 mg/日に引き上げるべきである。」

ビタミンCの必要量は一日2.5グラムでさえありうる

ビタミンCに関する他の研究を参照して、ディニコラントニオは最適用量が一日200 mgよりはるかに多いことが考えられるとしています。ビタミンCの摂取量と血中濃度は大きく差があり、用量を分けて摂取することが、最適な血中濃度にするために決定的であることは研究から判明しています。

例えば、80 μMのビタミンC濃度を得るには一日に二回1,250 mgずつ取り込む必要があり、250 μMのビタミンCを得るには一日5 g必要と、ディニコラントニオは言います。 同氏はさらに、一日に2.5 gのビタミンCでさえビタミンCの血中飽和濃度に達しないとしています。

研究は、ディニコラントニオが検証したビタミンCのRDAを引き上げる必要があるという考え方を裏付けています。Journal of Alternative and Complementary Medicineに掲載されたある研究によると:

「RDAより高いビタミンC消費が免疫系を強くし、DNA損傷リスクを減らすことは多くの研究が実証してきた。400 mg/日以上のビタミンCで酸化ストレス、一部のがん、変性疾患、慢性病からの保護が可能である。」

この研究が取り上げた高用量のビタミンCサプリメントに関するある研究では、男性の生殖力が改善されました:

「ある最近の研究によると、ビタミンCサプリメント (1000 mgを一日二回、最長2カ月)を不妊症の男性に投与すると、精子数、静止自動能、精子形状が改善され、妊娠に至るだけの精液品質改善のための追加的サプリメントとして利用しうる。」

その研究者らによると、ビタミンCサプリメントを支持するもう一つの理由が存在します。現代の、農薬や除草剤、高食品加工度、さらにGMOに依存している農業生産はすべて、栄養素を枯渇させ、ビタミンCの必要性が高まります。

ビタミンCには多くのメリットがある

ビタミンCには、免疫系や身体のその他の重要なシステムのために多くの納得のゆくメリットがあります。このため、正しい用量を得るのはとても重要です。最適なビタミンC濃度に達していないと、多くの利用可能なメリットを受けることができなくなります。

The Journal of Alternative and Complementary Medicineによると、ビタミンCは白血球の機能と自然キラー細胞の活性、リンパ球拡散のを刺激することで免疫系を強くします。同誌によると、ビタミンCが体内に多くあると、以下の効能があります:

「…血管を損傷から保護し、高齢者の死亡率が非常に大きく減る。実際に、Fletcherらの研究による計測では、ビタミンC日量100 mgを投与した男性(平均年齢80歳)は死亡率が、50 mg/日の同等の男性よりほぼ半分しかないことを明らかにした。

さらに、血清アスコルビン酸濃度が低い男性は死亡リストが高い傾向にある。多量のビタミンCサプリメント(1~10 g/日以上…) で感染症、変性疾患、特定のがんに対する耐性が高まり、回復が早くなることは多くの研究から判明している…

大用量のアスコルビン酸を摂り入れると心臓血管病のリスクが下がり、がん患者の余命が延び、一般的に寿命が延びることは周知である。さらに、アスコルビン酸サプリメントを毎日1000 mg摂ると、一般人の血中鉛濃度が大きく減少する。」

非常に多くの病気を起こす酸化ストレスによりビタミンCニーズが高まることもその研究が指摘しています。人によってはさらに高用量が必要です。Health誌によると:

「ビタミンCサプリメントの安全性とメリットは、脳外傷リスクが高い戦地の人々や慢性病および脳卒中リスクが高い高齢者にとって、命に係わるほどの重要性がある。」

ビタミンCはがんと闘うのを助ける

高用量のビタミンCは数種類のがんに対して効能があることを示した説得力のある科学的根拠が存在します。ディニコラントニオによると、試験管内ではリポソーム・ビタミンCのサプリでリンパ腫細胞に対して50%の殺傷率が出るほど血中濃度が高まります。これは画期的な発見です。

ビタミンCは前立腺がん、膵臓がん、肝細胞がん、大腸がん、中皮腫、神経芽腫細胞に対する効能があります。スティーベンソンがんセンターによると:

「高用量のアスコルビン酸による処置でがん細胞に及ぶ効能の考えうるメカニズムは詳しく研究されてきた。数件の研究は、様々な種類のがん細胞に対するアスコルビン酸の試験管内での直接的細胞毒性が、過酸化水素を生成する化学反応によるものであることを実証した。

アスコルビン酸2 mM(ミルモル)から3 mM を大腸がん細胞に作用させたら、特異性タンパク質(Sp) 転写因子が減少し、鉄代謝が阻害され、がん進行に関与するSp調節遺伝子の発現を抑止することが明らかになった。

ある研究は、アスコルビン酸塩により媒介される前立腺がん細胞死はオートファジー経路の活性より起きることを明らかにした。…もう一つの試験管内研究は、グリエルアルデヒド 3-リン酸デヒドロゲナーゼという酵素を阻害することにより、KRASまたはBRAFに変異がある結腸直腸がん細胞を殺すことを特定した。」

過小評価されがちなビタミンCの効能

免疫力増強や抗ガン性をはじめ、心臓血管機能の改善や酸化ストレスの低下、骨の形成、認知力減退の抑制まで効能があるにもかかわらず、ビタミンCが主流の薬として定番に採用されないのはなぜでしょうか?

その答えは、ビタミンCでは「特許が取れない」ので、製薬業界はこのビタミンによる治療法を研究したり臨床検査を実施しても儲からないことを知っているからです。すなわち、医者や医療従事者は安価で入手しやすいビタミンCではなく、高価で効能もおそらくこのビタミンより低い処置法を入れ知恵されているのです。