Dr. Mercolaより
エゾウコギは強力な薬草として古代の東洋文化の中では多用性がある根に宛てられた共通の名称ですが、植物学的な学名あるいは少なくともその一部はエレウテロといいます。学名をエレウテロコックス・センティコススといい、数千年前から長寿や耐久力、免疫力強化のために利用されてきました。
これらの効能やその他多くの効能があるので世界中でこの奇妙な根は非常に高価な商品になりました。最も人気があるハーブ系サプリメントイチョウに次いで人気がありますが、ラベルに「人参」と記載されたその他の根とよく混合されがちです。
ロシア人参とか悪魔の低木、ツリフネソウとか野生胡椒、シゴカ等々世界中で異なる呼び名がされていますが、これでは参考になりません。高さ約3mほどになることがある棘のある低木エゾウコギには傘の形をした房状の、時間が経過すると丸い黒い実ができる黄色や紫色の花を付けます。しかし注目されているのは皺だらけで曲がりくねった根の方です。その有効成分は多糖類である植物化合物です。
何世紀にもわたり、原産地のロシアをはじめアジアやその他東洋諸国さらのその他地域の信仰療法を行なう人はこの根を風邪やインフルエンザの治療に利用してきました。エゾウコギの最も効能がある面はアダプトゲンであること、すなわち、身体は肉体的、精神的、感情的ストレス要因に適応しやすくなります。学名E. senticosusというこの植物に関する多くの研究はその根がいくつもの病気や障害に効くことを示し、医者が処方する薬より優ることがよくあります。
科学者らはその機序についてよく解明できていないとしながらも、メモリアル・スローンケタリングがんセンター(MSKCC)は、エゾウコギから取れる化合物が免疫細胞を活性化し、神経系を保護するとしています。また、「エゾウコギエキスは乳がんの耐性を軽度だが阻害することが判明した」とも言います。
MSKCCのウェブサイトにはエゾウコギが体力とスタミナを増し、化学療法の副作用を軽減するという主張には、科学的根拠がないまたは「研究がさらに必要」としています。しかしにんじん属成分から作られた特許薬剤は効能が認められていました。有効成分を含む植物化合物の効能を次のように認めています:
「試験管内実験からエレウテロはエストロゲン、プロゲスティン、鉱質コルチコイド、糖質コルチコイドの各受容体と結合する化学物質を含むことが示された。マクロファージの中でエゾウコギ エキスはLPS誘発iNOSの発現を阻止したが、このためおそらく核内因子カッパBの活性あるいはAktやJNKの信号伝達を阻止することにより、一酸化窒素の生成も抑止し、さらに、反応性酸素種の生成も阻止した。
エレウテロサイドB、エレウテロサイドE、イソフラキシジン—エゾウコギの有効成分—にはラットの培養した皮質ニューロンにおいては軸索および樹状突起のAβ(25-35)誘発萎縮に対抗する保護効果があった。イソフラキシジンも人間の肝がん細胞株HuH-7、Hep G-2によるマトリクス・メタロプロテイナーゼ7の細胞侵入および発現をおそらくERK/2リン酸化反応の阻害によって阻止した。」
2004年のある無作為二重盲検において、20人のジギタリス療法を受けていた弱く感じ、疲れて体力が無い感じがするといっていた高齢の高血圧被験者にエゾウコギか偽薬を投与しました。
4週間の研究が終わったとき、被験者を検査したら、4週間の治療後明確な社会生活機能や精神的健康の改善が見られ、被験者の誰にも「重篤事象」は発生しませんでした。
にんじん属サプリメントを得た患者の70%は偽薬グループの20%とは対照的に「能動的療法」を受けたと言っていました。その研究は「アダプトゲン」の定義が1950年代の終わりごろに初めて参照されたことを説明しています。その後の研究が細胞培養、動物や人間の被験者における薬理学的結果について、以下の点に関していくつかの領域での改善を挙げています:
抗酸化活性
抗がん作用
免疫系の活性化
インスリン濃度の低下
放射線防護
炎症軽減
解熱効果
抗菌活性
この効能は副腎皮質に作用し、その機能を支持しつつコルチゾールなどのストレスホルモンを減らしました。 Bulletproofのサイトにはエゾウコギがいくつかの経路で病気や異常の回復を助けたり、治し、また予防もする点に関して、異なる経路を研究したいくつもの研究を挙げています:
エゾウコギで酸素利用率改善により持久力が増したことをある研究が実証しました。さらに、DNAを保護したり、心臓血管機能を活発にしたほか、にんじん属化合物で処置した細菌培地は放射能耐性があり、被験者をイオン化放射線暴露から保護しました。
エゾウコギには乳がん、胃がん、肺がん、大腸がんなど数種類のがん細胞培養に効果があることをある研究も実証しました。
偶然名前が同じですが、治癒効果がある朝鮮人参すなわちアジア系にんじん属も存在しますが、この場合はまさに「言葉が物を言い表すわけではない」ことの好例です。言い換えるなら、名称に人参が含まれているからといって、エゾウコギ(「にんじん属」ではない)と同義なわけではありません。SFGateにこんな説明がありました:
「朝鮮人参とシベリア人参(エゾウコギの別名)には人参という名前が含まれているが、同じ属に属さない。エゾウコギはPanax属に属さず、「真の」にんじん属ではなく…エゾウコギは血糖を下げる効果がある多糖類を含み、エレウテロサイドがその有効成分である。
両者とも精神的能力と集中力改善、注意力改善、スタミナ増加の効果がある。両者ともトリグリセリドと血圧を下げる効果があり、心臓血管合併症の処置や予防に有用である。」
この他、アメリカ人参 (Panax quinquefolius)という絶滅に瀕している、野生の日陰を好み幅広く根を張る種類が存在します。朝鮮人参やアジア系にんじん属は中国の医療では「熱い」またはマイルドな刺激薬として使われる一方、アメリカ系は「冷やし」つまり鎮静効果があるほか、記憶力改善や気分高揚、おそらく血糖低下に有用です。
以上すべての種類にジンセノサイドという物質が含まれますが、濃度は異なるとSmithsonian.comに書かれています。アメリカ系はアパラチア山脈地方の湿地に生息しており、ネーティブ米国人が利用してきたほか、チロキー族は薬草として普及させました。1700年代初期すでにノースカロライナ州やミネソタ州、ウィスコンシン州、カナダから中国市場へ見本をはじめ商品の根が何隻もの船で輸出されました。
エゾウコギなどのアダプトゲンはたいていの人に無害で、通常はアレルギー反応はなく長期間使用してもかまいませんが、エゾウコギでも朝鮮人参でも注意が必要です。
薬を服用中の場合、こうしたアダプトゲンは免疫抑制剤や血液希釈剤、心臓の薬、あらゆる鎮静剤や刺激薬などいくつもの薬に干渉する場合があります。
動悸、不眠症、情緒不安定、血圧急変、めまい、いらいらなどいくつも副作用があるので注意が必要です。睡眠中無呼吸症、発作性睡眠、心臓病、その他躁病ya精神分裂病、またクローン病や関節リューマチなどの自己免疫疾患がある人は避けたほうが良いです。
重要なのは子供にはにんじん属を与えないことです。メリーランド大学メディカルセンター(UMMC)では妊婦や授乳中の女性さらにエストロゲン過敏性乳がん患者は、エストロゲンに似た効果があるのでにんじん属を避けるべきであり、子宮筋腫既往歴があればやはり摂らないほうが良いと説明しています。
にんじん属はある研究機関の報告によると22種類の見本のうち9種類しか品質と純度規格にパスできなかったので、サプリメントか根のままであるかを問わず、出所をよく確認しましょう。同時に、収穫方法や処理方法、高温処理が有効成分を損傷します。Livestrongによると:
「サプリメントには液体から固形エキス、パウダー、カプセル、錠剤、お茶まであります。米国で市販されているエゾウコギサプリメントの25%もこの草を含んでおらず、副作用があります。このため薬剤師や医者に相談したほうがよいです。」
にんじん属はあらゆる効能があるという宣伝文句によりマルチビタミンやエネルギードリンク、お茶、チューインガム、スナックには最も人気がある添加物の一つになりました。しかし、にんじん属の効能を宣伝するためごちゃまぜになっているその種類に相違が存在することをほとんどのアメリカ人は気づいていないことに注意する必要があります。例えばSmithsonian.comにはこう書かれています:
「公衆利益科学センター(CSPI)の栄養士デイビッド・シャートが『にんじん属に関していちばん驚くべきことは広告や包装に記載の情報が間違っていることである』と言う。『もっとも入手し易いアメリカ人参で体力は強くならないし、気分や記憶力もよくならず、ストレスも減らない。』
過去20年分の研究を見直した結果、CSPIはFDAに三年前嘘の宣伝文句を止めさせるよう請願した。これまで二年間でFDAは約6社のメーカーに通達書を送り付け、根拠もないのに製品の健康効能を主張しないように命令した。」
当然どんな病気でも予防こそすばらしいこですが、免疫応答を刺激するエゾウコギの化合物が生活を補償しうるものとと無責任に想定してエゾウコギを活用しないことです。Bulletproofがこう説明しています:
「アダプトゲンは模索してみる価値はあるが、ひどい食生活やライフスタイルを補うために利用しないこtである。良質な食品を食べるようにし、屋外に出て、よく寝ること、概して、自分のことによく注意することがストレスや体力、長寿のために一種類のハーブよりはるかによい。アダプトゲンや主なサプリメントには注意すべきだが、基本を忘れないほうがよい。」
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