Dr. Mercolaより
薬草は少なくとも記録がある有史以来利用されてきました。薬草が病気に効くことは根拠があります。多くの製薬は薬草の様々な使用に基づいて観察した効果に従って開発されてきました。
製薬工業の進歩により実験室で開発された薬が増えましたが、薬草の利用の進化により再びリバイバルし見直されています。世界保健機関(WHO)が調査した133カ国のうち110カ国で現在ヘルスケアニーズを賄うために植物材料を利用しています。
薬として使用できることがわかった植物には53,000種類以上あります。残念ながら、濫用されてきたので種によっては絶滅に瀕しています。補完代替医療(CAM)の人気が増しており、これには薬草の利用も含みます。
2007年のあるアンケートで大人の40%はCAM療法を利用したことがあると答えていました。その他の研究は、高学歴の若い患者ほどその利用率が高いことを示しました。薬草のリバイバルはインフルエンザや新型コロナウィルスウィルスによる病気(COVID-19)を含む、ウィルス感染による死亡率が増加してきたことによっても促されています。
COVID-19を起こすウィルスは他のSARS ウィルスと同じような作用をし、インフルエンザと変わらない程度の重症率であるにもかかわらず、多くの人が恐れるのはよくわからないことがまだあるからです。科学者らは何十年もインフルエンザウィルスを研究してきました。
したがって、インフルエンザウィルスも致死のリスクがありうるにも拘わらず、毎シーズンに何を予見できるかについて知識が増してきました。国立アレルギー伝染病研究所(NIAID)所長Dr.アンソニー・ファウツィはホワイトハウスの記者会見でこの一月に以下のようなことを述べていました:
「私がよく尋ねられることを申すことで問題をわかりやすく言い表すことから始めさせていただきますと、今一種のインフルエンザが流行しています。すでに約8,000人が死亡しました。約100,000人が入院しています。なぜそれほどの注意を向けているのでしょうか? さらに、現在行っている対策はなぜ行われているのでしょうか?
いわば、その理由とは、インフルエンザ程度の発病率と死亡率であるにもかかわらず、例えば季節性インフルエンザがあることは確実なのです。確実に皆さんに言えることは、3月、4月になるにつれインフルエンザの症例数は減ります。何年も前から経験してきているので、死亡率や入院率の範囲はかなり正確に予測がつきます。現在このウィルスについての課題とは、多くの事がわかっていないことです。」
甘草は試験管実験でSARS-CoVに効能が確認された、初の化合物の一つでした。中国では、甘草のことを「ガンツァオ」と発音しており、意味は読んで字のごとく甘い草です。BC2100年頃甘草が医療に使用された記録があります。
甘草は鎮痛や去痰効果、咳止めなどの療法として伝統的中国医療で人気が高いハーブでずっときました。現在、研究者らは甘草がCOVID-19の治療においていかに機能するかを検討中です。
何件もの研究から、甘草には抗ウィルス、抗炎症、抗菌、抗腫瘍といったような薬理学的活性があることがわかっています。これらの特性のうち、抗ウィルスと抗菌活性の研究が進みました。甘草には20種類以上のトリテルペノイド、約300種類のフラボノイドが含まれることを科学者らは識別しました。
その中でもグリチルリチンという物質は抗ウィルス活性がある有効成分の一つです。この物質はC型肝炎ウィルスにも効能があり、ヒト免疫不全ウィルス(HIV)と闘う機能もあることを科学者らは特定しました。別の研究の執筆者らはコクサッキーウイルスB3にり患した人がよく回復することを伝えており、ウィルスにより誘発された心筋炎に対して効能があることを示しています。
別の研究の結果からは、甘草がインフルエンザウィルスに対して薬効があることがすでに実証されています。1990年代後期のある動物実験で、研究者らは甘草のグリチルリチンは、「致死量のインフルエンザウィルスに感染させたマウスがT細胞によるIFN-gの生産増加により保護」されたことで効能があることを特定しました。
日本のスイカズラ (Lonicera japonica)は実験室と動物実験で実証済みの抗ウィルス活性があるもう一つの伝統的薬草です。この植物は抗炎症薬として、また、上部呼吸器感染薬として何十年来利用されてきました。
科学者らは抗ウィルス活性が最も強い化合物を見つけるために効能の機序を詳しく研究しています。しかし、他の植物系の治療と同じで、結局最大の効能が出るのは植物に含まれる複数の化合物の固有の組み合わせによるものなのです。
化学分析の結果からはこの植物には数種類のトリテルペノイドサポニンという、技術進歩のおかげで植物から分離に成功した近年注目を集めてきた複雑な化合物が含まれます。
化学組成の多様性により以前はサポニンを分離し試験することは困難でした。最も多いサポニンであるトリテルペノイドサポニンに注目が集まっているのはこの化合物に様々な生物学的活性があることに関わっています。
少なくとも1999年以来知られているこの化合物は、抗ウィルス活性があり、スイカズラが利用してウィルス感染を阻止しているものと考えられる物質です。もう一つの物質は、この植物に自然に含まれるクロロゲン酸です。
計算機で化学組成や分子結合を解析した研究者らはクロロゲン酸とケルセチンの両者を調べた結果、インフルエンザAに効能があることを確認しました。療法を求めるうちに研究者らは、「このウィルスに多くの亜種が存在するため薬剤開発が困難であった」としています。
その結果は両者の分子ともに、H1N1インフルエンザウィルスに強力に結合し、試験管実験でも生体実験でも両者がインフルエンザに効くことが確認されました。その後ある動物実験で科学者らはクロロゲン酸の作用機序も評価し、その結論でこう述べています:
「インフルエンザウィルス、パラインフルエンザウィルス、呼吸器合抱体ウィルスが起こすウィルスによる上部呼吸管感染症の治療に中国で使用されている。」
その結果では、クロロゲン酸が「後期感染周期においてインフルエンザウィルスを阻害した」ことが明らかになりました。さらに、研究中に肺炎を効果的に軽くし、ウィルスの力価が削減されました。
スイカズラの実も収穫して、強力な化学保護剤アンソシアニンを利用できます。スイカズラには多くの種類がありますが、Lonicera japonicaは中国医療では歴史的に利用されてきました。芳香性の黄や白の花が咲き、黒い実がなります。
この植物は高温に耐性があり、美しい花と蜜蜂が集まる花の蜜が手間をかけずに生産されます。インフルエンザの季節中やCOVID-19の対策のために自宅にいることが多い中、スイカズラのエッセンシャルオイルを日常的に添加して、抗ウィルスと抗菌のメリットを利用することをご検討ください。
以前の記事でも書きましたが、植物栄養素と植物化合物の組み合わせは美くしくいるための日常ケアに利用できます。研究者らが体内の健康のために評価している、同じ抗菌性と抗酸化性は皮膚やヘアケアでも享受できます。
• 皮膚 — スイカズラオイルは漆による皮膚炎、感染症、切り傷、擦り傷を治すのに使えます。抗炎症性は酒さを緩和するのに有用なほか、その抗酸化物質は皮膚の老化を防ぎます。自家製石鹸に少々添加してみましょう。
• 髪 — スイカズラオイルの成分はドライヘアを治し、枝毛も治します。数滴をシャンプーボトルに落として頭髪の保湿と外見の美化にご利用になれます。
シャンプーは使わない場合、ココナッツオイル二滴から小さじ半分程度までを髪全体に伸ばします。毛根は避けましょう。これだけでも髪がべとつけば、シャワーの三十分前に着けるとよいでしょう。
• ストレス — スイカズラエッセンシャルオイル四滴から五滴を浴槽に入れて温まるとストレス解消になります。抗菌作用は皮膚から有害な細菌を除去し、香りにリラックスできます。
• 室内のフレッシュナー — スイカズラなら化学物質の毒素なく一石二鳥で室内のフレッシュナーとして利用できます。エッセンシャルオイルをディフューザーに添加したり、大豆のキャンドルを作っていれば数滴加えてもよいし、雑巾に数滴落とすのもよいです。アトマイザーに入れた約170 ccの水に三滴落とすとすぐに室内のデオドラントができあがり。
抗炎症、抗菌、抗ウィルスの特性以外にも甘草は自宅で便利な使い方があります。効能があっても、多すぎると頭痛や倦怠、心臓発作さえ起きることがあります。
• 去痰剤 — 周知の使い方のひとつは咳によるのど詰まりを解消することです。ウィルス性病気のとき溜まる痰を緩めて吐き出せば細菌が増殖し肺炎につながりそうな場所が減ります。甘草にはこのほかにも炎症が起きた粘膜を和らげる効果があります。
• 健康的な消化 — 甘草の抗菌特性はピロリ菌で起きるのがほとんどである胃潰瘍を和らげる効果があります。甘草は胃のもたれなどの不快感を軽くでき、ハーブを混ぜて使うと消化不良や嘔吐を含む軽症の胃腸の問題を解消できる場合があります。
甘草は蠕動(大腸内の収縮、排泄物を動かす)を促します。ハーブと混ぜて使用したある研究の執筆者らは甘草で慢性便秘がよく治ることを示しました。
• ホルモンの支持 — 甘草は閉経後の女性に出る熱のある発赤の数や期間を減らす効果があります。甘草ティーを飲むと、ホルモンのアンバランスによる女性の不妊症を和らげる効果があります。生理が順調になり、排卵が回復します。
• 副腎の支持 — 甘草はアダプトゲンハーブ、すなわち身体がストレスを解消しやすくします。この効果は副腎から負荷を軽くするストレスホルモンのコルチゾールを調節することによります。
感染に対する最適な防衛策は免疫系を健康に維持することです。二つ目は手を少なくとも20秒よく洗い、手で顔を触らないことです。口、鼻、目は無意識に触ることが多く、ここから感染症に感染することが多いです。
COVID-19を含むウィルス感染の急速な拡大により、よく手を洗うことの効果と意義がクローズアップされました。携帯電話はばい菌で汚染されているのできれいにする習慣をつけましょう。
携帯電話を損傷せずにきれいにする方法や正しい洗浄液については、「どの石鹸が伝染防止のために最適でしょうか?」をご参照ください。
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