ココナッツオイルがそれほどよい理由

ココナッツ オイル 肥る 誤解

早分かり -

  • ココナッツオイルで肥るという誤った情報を信じ込まされてきたからこれまで手にしたことがない方、この脂肪を食べるとむしろ減量でき、食生活に是非含めるとよいことを聞けばなるほどと思うでしょう
  • ココナッツオイルは簡単に代謝される中鎖脂肪が豊富です
  • ココナッツオイルは最も多用性があるオイルで、健康的な食品としてもパーソナルケア製品としても活用できます
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Dr. Mercolaより

ココナッツオイルについては1,700件以上の医学的研究があるにもかかわらず、90%の脂肪が飽和脂肪なので悪者扱いされてきました。しかし飽和脂肪特にココナッツオイルは食生活に欠かせないものです。数十年も、飽和脂肪が心臓病の主の原因であるという誤解を抱かされ続けてきた人が多いです。研究によれば、飽和脂肪で血管が詰まったり心臓発作や脳卒中リスクが高まることを裏付ける根拠は存在しません。

事実は逆で、ココナッツオイル等特定の飽和脂肪は最適な健康のために必要です。飽和脂肪が不健康で心臓病リスクが高くなるあるというマスコミのふれこみを信じ込まされてきた方、今から考え直してください。ココナッツオイルを避けてきたなら、食生活に加える価値がある多くのメリットがあることを今回は取り上げます。

肥るからだめだという誤解を抱かされてきたがためにココナッツオイルを避けてきた方、肥るのではなく逆に減量できることを把握してください。しかしココナッツオイルに対してアレルギーの方や単に味がきらいという方は使わないことです。

ココナッツオイルが利用されてきた所では人が繁栄してきた

ココナッツ製品特にココナッツオイルは何千年以来特定の文化圏で利用されてきました。ココナッツオイルを日常食として消費している所で、人が繁栄するようです。では、その人々はあなたが知らないココナッツオイルについてどんなよいことを知っているのでしょうか?

例えば、プカプカやトケラウというようなポリネシア人はココナッツをよく食べます。つまり飽和脂肪を多く食べ、コレステロールや糖分は少ない食生活をしている人々です。研究者らは「両種族において血管病気は稀であり、飽和脂肪を多く食べると有害であるという根拠がない」ことを特定しました。

パプアニューギニアのキテバン種族にフォーカスしたある研究は、この人々のぎりぎりの生計が基本のライフスタイルと食生活が西洋の貧疎な食生活による悪影響を受けずに引き継がれてきたことに着目しました。魚や果物、根菜類を豊富に食べるほかにも、ここの人々はココナッツを主食のように消費しています。

その研究の被験者の誰も、冠動脈疾患(CHD)が原因の脳卒中や突然死、胸の痛み、不快感を持ったことがありません。実際にここの種族には脳卒中やCHDが全くないという結論に至りました。二件の研究に基づくと、世界中の伝統的食生活においてココナッツオイルが豊富に利用されてきたことは健康や幸福な生活に寄与してきたことがわかります。

ココナッツオイルが他の飽和脂肪類とどう違うか?

フリーマン氏その他の人々が気づいていないことは、ココナッツオイルが他の飽和脂肪類とは異なることです。ココナッツオイルの飽和脂肪はサラダオイルや肉、チーズなどの飽和脂肪とは異なります。後者の部類には長鎖脂肪が含まれますが、ココナッツオイルの約2/3は中鎖脂肪すなわち中鎖トリグリセリド(MCT)オイルです。

長鎖脂肪は消化が遅く、腸壁から吸収されるときリポたんぱく質という脂肪とたんぱく質の化合物になります。こうしたリポタンパクは血流に乗って全身に分配されます。人体はココナッツオイル等のMCTを他の脂肪とは異なる経路で代謝します。通常、食べた脂肪は胆嚢から出る胆汁と混ざり、次に膵臓の酵素により分解されます。このとき初めて脂肪が消化系で分解され始めます。

しかし、MCT消化のために胆汁や膵臓の酵素は不要です。小腸に入ると超粘膜を通過して血流に拡散します。そこから肝臓へ行き、MCTがケトンに直接変換されます。その後、全身を巡り、肝臓は血流へケトンを放出します。

注目すべき点は、MCTはすぐエネルギーとして消費され、脂肪として蓄積されません。MCTは、脳にエネルギーを供給するために、さらに脳血液関門を通過します。これはココナッツオイルがアルツハイマー病に対するメリットとみられています。

ココナッツオイルに4種類のMCT

基本的に、炭素鎖が短いほど、MCTのケトン変換率が高く、ケトンは卓越したエネルギー源であり、ブドウ糖より優先すべき意義があり、ケトンは反応性酸素種をほとんど生み出しません。反応性酸素種はとても危険なフリーラジカルを発生します。MCTは炭素の長さにより四分類されています:

  • 6個の炭素(C6)、カプロン酸
  • 8個の炭素(C8)、カプリル酸
  • 10個の炭素(C10)、カプリン酸
  • 12個の炭素(C12)、ラウリン酸

ココナツオイルは、C6、C8、C10、C12脂肪を含む、すべての中鎖の脂肪の混合物を含み、ラウリン酸はココナツオイルの中で脂肪の半分以上を占めます。(MCTオイルは例外です。これは主にC8とC10からなる分画ココナッツ オイルやヤシ油です。)これらの脂肪酸はすべて有益性があります。しかし、カプリル酸とカプリン酸ははるかに効率よく、ケトン濃度が高まります。

ラウリン酸は抗菌力、抗微生物力、抗ウィルス力では周知です。しかし短鎖MCTは容易にケトンに変換され、これが優れるミトコンドリアの燃料なのです。ケトンはまた、グレリン(空腹ホルモンとも)を抑え、脳に満腹感のシグナルを出すホルモンを増やします。

ほとんどの市販のMCTオイルにはC8とC10脂肪がほぼ半々含まれています。高価でも、C10脂肪よりはるかに急速にケトンに切り替わり、消化しやすいC8(カプリル酸)をとることを推奨します。しかし、全体的に見ればココナッツオイルはあまり高価ではなく、料理その他家庭でいろいろ利用できます。

ココナッツオイルで肥る?

お腹が肥満の女性40人についてのある研究はココナッツオイルを補完したら痩せることを明らかにしました。12週間後、毎日ココナッツオイルを食べた女性の胴回りが大豆油を食べた対照群より痩せました。

さらに、ココナッツオイルで参加者のHDL (高密度リポたんぱく質)あるいは善玉コレステロールが増え、LDL (低密度リポたんぱく質)すなわち悪玉コレステロール対HDLの比が減りました。大豆油ではHDL.が減りました。

私の著作「Fat for Fuel」にココナッツオイルを含む健康な脂肪をたくさん食べる健康へのメリットについてよく説明されています。実際、低炭水化物高脂肪が特長のケト食にはがんを含む慢性病に効くこと、減量しやすいというメリットがあることは周知です。

コロンビア大学のニューヨーク肥満研究所による体重過剰な男女49人の研究では、MCT オイルを食べたほうがオリーブオイルより大きく減量できたことがわかりました。その研究者らは:「MCT オイルを減量計画の一部に取り入れるとオリーブオイルより効果がよく、減量食生活に取り込むとうまくいく。したがって摂り込む脂肪の質を若干よくするだけで減量効果が増す」としています。

ココナッツオイルのメリットはすでにご存じですか?

コナッツオイルの格別な利用法をまだすべて把握していない方は、以下の事実を知るとなるほどと嬉しくうなづけます。他の飽和脂肪とは異なり、ココナッツオイルにはトランス脂肪はありません。ココナッツオイルは加熱しても酸化せず、料理や焼き物に最適です。保管性がよく、腐りません。ココナッツオイルにはこうした本来の特性のほかにも、想像していなかったような多くのメリットがあります。

ココナッツオイルの脂肪酸の約半分がラウリン酸です。ラウリン酸が消化され、モノラウリンという単価グリセリドに変わります。ラウリン酸もモノラウリンも細菌やウィルス、真菌、寄生虫など腸内の有害病原体を除去します。

これらの物質がブドウ球菌および酵母感染症のよくある原因であるカンジダアルビカンスを殺すことは周知です。さらに、ココナッツオイルは水虫や白癬等の真菌感染症にも効きます。European Journal of Pediatricsの報告によると、ココナッツオイルと八角の混合物は、毛じらみの処置に従来の処方薬(およびトニック)ペルメトリン・ローションよりほぼ二倍以上効果が強いことがわかっています。

ココナッツオイルの脳機能への効能

すでにご説明したように、ココナッツオイルのMCTは肝臓で消化され、ケトンに変わり、直接脳のエネルギー源となります。軽度/中度のアルツハイマー病患者に対するケトジェニック物質の効能を調べたある研究は、認知障害に対してMCTサプリメントの効能を示しています:

「小規模な人体実験で、MCTサプリメントによって、認知障害があり、軽度アルツハイマー病患者の認知力が、一回の摂取だけでも回復した。」必ずしも全個体がMCT処置で回復したわけではないが、遺伝子特性によっては顕著な回復が確認された。」

ケトンは、アルツハイマー病やパーキンソン病さらに、おそらくALS患者の脳でも優先されるエネルギー源であり、これらの疾患においては、特定のニューロンにインシュリン抵抗性が発生または効率的にブドウ糖を利用する能力を失うことが原因です。この結果、ニューロンはゆっくり次々に死んでいきます。

ケトンが入るとこれらのニューロンが生き延びて繁栄できるようになります。ある研究は患者の行動や認知力、日常活動がしやすくなることを指摘し、ケトンエステルがアルツハイマー病に効能があることを裏付けています。

ココナッツオイルで歯茎の病気や虫歯を予防

ココナッツオイルで口内の悪玉菌を滅菌して吐き出すオイルプルがとてもよいので、これまでよくお勧めしてきました。ココナッツオイルプルは歯周病に特に効きます。抗菌性のMCTが豊富なココナッツオイルはオイルプルに最適です。オイルプルのよい効果の一つにココナッツオイルで歯が自然に白くなることがあります。私は口内衛生のため一日一回行っています。

パーソナルケアと虫よけによいココナッツオイル

ココナッツオイルはとても有用な食品なだけではなく、パーソナルケア製品でもあります。ココナッツオイルのパーソナルケア用途の例:

  • ドライスキンやひび割れした肌に塗るとすぐに効く
  • フェイスクレンジングやリップクリーム、化粧落としとして
  • シェービングローションとして塗ると切り傷も小さい傷も速く治ります
  • 生気を失ったぱさぱさした髪に15分たっぷり塗ると失われた水分と艶が戻ります

さらに、ココナッツオイルには歯磨きのミント後味が無く、就寝前にココナッツオイルで歯を磨けば歯垢やその他の問題の原因になる最近を殺せます。ミントの味が欲しければ、ペパーミントエッセンシャルオイルを一滴落とすだけです。少々のスクラブ感が欲しければ、少し重曹を加えるとよいです。添加アルミニウムによる健康への危害がない持続的保護が可能な自然なデオドラントとしては、以下の成分を混ぜて脇をきれにできます:

  • 有機ココナッツオイル大さじ3
  • 非GMOコーンスターチまたはクズウコンの粉大さじ3
  • 重曹大さじ3
  • 好きなエッセンシャルオイル2滴またはクローブの粉ひとつまみ

虫よけにするなら、ココナッツオイルにペパーミント、レモンバーム、ローズマリー、ティーツリー、バニラ等の高品質エッセンシャルオイルを加えるのがお勧めのレシピです。これなら有毒なDEET等のスプレーに代わって利用でき、はるかに香りがよいです!