スポーツが脳のためになることは研究から明らかです

スポーツ は-脳 のために なる

早分かり -

  • 最近、研究者らは、スポーツ参加者は背景雑音を「打ち消す」能力に優れ、これがために精神的に健康になれ、柔軟性が増すことを特定しました
  • 同じ優位性は母語以外の言語を学んだり、楽器の演奏を楽しむ人にも当てはまります
  • その研究目的は、脳震とうともいう軽度から重度の脳の外傷から脳が回復し、競技選手が以前の活動レベルに戻れるタイミングを特定することでした
  • シートベルトとヘルメットを使用するなど注意すれば、頭の怪我のリスクが下がります
文字サイズ:

Dr. Mercolaより

高校でスポーツ参加率が以前にも増して高くなっています。競技をする学生は肉体的にも精神的にもメリットを享受できます。肥満や2型糖尿病、高血圧リスクが下がります。さらに、心臓血管や肺の機能もよくなり、若者が生涯肉体的に活発でい続けるようになる確率が高くなります。

研究者らは、規則的にスポーツする競技選手のほうが、薬を利用したり、喫煙する率も低いことも特定しました。女子競技選手はスポーツしない同年齢より高校の間に妊娠する確率も80%低いです。スポーツする学生は学業成績も平均より高く、出席率が高く、大学進学率も高いです。

Fortune 500企業のうち75社について調べた研究者らは、副社長の95%は高校でスポーツしていたことを特定しました。しかし(アメフトなど)接触型スポーツのリスクは頭の怪我で、専門家の推定では、高校やインターカレッジゲームに参加中の頭部損傷が年間30万件発生しています。

スポーツすると精神的に健康になりサウンドへの応答性がよくなる

スポーツのメリットの多くは精神的健康や精神的柔軟性に関わっています。ノースウェスタン大学神経生物学者らは、脳のサウンドへの応答に関する研究でこの点に焦点を当てています。頭蓋に電極を付けてサウンドへの電気的応答を記録し、スピーカーで再生します。

主任研究員のニーナ・クラウスさんはこの方法で神経系の健康度を測れると説明しています。研究チームは、成長期に言語や音楽的刺激を受けた人は、神経的静電気すなわち余分な電気的活性の発生が低い傾向にあることを特定しました。

一方、音楽的あるいは言語的に限られた環境で成長した脳は雑音が多すぎ、聴覚情報の把握能力に干渉しています。この研究の結果から、スポーツすると競技選手の脳が背景雑音をフィルターアウトする能力が優れることがわかりまいた。クラウスさんはこう説明しています:

「脳は情報を欲しがっており、十分な情報を得ていないと電気的活性を発生する。しかし、ランダムで静電気の多い活性を生み出し、結局音感の邪魔になるので問題が多くなる。」

研究者らは988人の学生競技選手が参加した横断的研究を行いました。競技選手の音の処理を、頭蓋に電極を取り付けて周波数対応反応(FFR)を測定して評価しました。

FFRは体験に敏感に反応するので利用されており、研究者らは、負傷でその強度が下がることを特定しました。脳の応答FFR強度、背景雑音、これらの測定値の比を計測した結果、競技選手のほうが非競技選手より応答性が高いことがわかり、次の結論に至っています:

「以上の事実から、スポーツプレーで背景雑音を小さくして音響信号のゲインが増えることが示された。この種の強化現象は競技選手の全体的健康度や競技中に音響刺激に注意したり応答する必要が高いことと関連するようである。」

スポーツがノイズの多い脳を鎮める

クラウスさんは競技中に方向を聞き分ける能力が「プレーヤーの知覚環境をよりよく把握できるように脳が調整する」のを助けると考えています。このためスポーツ選手は、背景雑音を弱めて観客からの騒音を超え、サイドラインから来るコーチの叫びを聞き分ける能力が身についています。

この結果について、ウェイルコーネルメディカルカレッジのアルツハイマー病予防クリニックのリチャード・イサークソン医師は感心しています。研究者らが証明したことは、競技選手が精神的に健康をスポーツから享受できることであると、同氏は感想を言っており、さらに、非接触型スポーツと接触型スポーツの区別をつける研究があるとよいと言っています。

ノースウェスタンの研究者らは、競技選手は競技選手以外の人より怪我その他健康の問題をよりよく解決できるようであるという仮説を立てました。クラウスさんは聞き取ったことの意味を把握することは脳の機能の中で最もハイレベルなことの一つであると説明しています。サウンドの高低やタイミング、高調波は聞こえてからマイクロ秒で意味を捉えることと緊密に関連しているにちがいありません。

この研究はスポーツでの脳震とうにおけるサウンドに関し、国立衛生研究所(NIH)が出資した神経処理に対する最新研究の一つです。期待されていることは、脳震とう後に電気的応答を解析して競技選手が脳をさらに損傷するリスクが増えずに、体当たりスポーツに復帰できるタイミングを見極めることです。

脳は言語や音楽からメリットを受ける

研究者らは頭部損傷は音響処理を困難にするので、こうした強化がいかに脳損傷リスクを下げうるかを把握することが重要であることも特定しました。クラウスさんは、楽器の演奏や言語学習が脳の信号処理能力を高めるが、背景雑音の知覚には影響しないと言っています。別の言い方をするとこうなります:

「彼らは皆『DJ』のほうがよく聞こえるが、ミュージシャンは『DJ』を強調して把握するので『DJ』をよりよく聞き取れるのだが、競技選手は『静電気』を下げるので『DJ』をよく聞き分けられる。」

バイリンガルであることの明白なメリットは世界中の人と話ができることです。米国ではたいていの人が二番目の言語を学ぶことは価値あることであると考えていますが、必ずしも必須であるとは思っていません。しかし、脳にとって課題がある作業として、新言語習得はメリットがあります。

評価結果は、バイリンガルの人は認知中枢の灰白質が多く、認知制御力が強く、精神的柔軟性に優れ、切り替えや競合の監視に関わる作業処理能力に優れることでした。高齢者の場合、このためバイリンガルの高齢者ほど病理に対処する脳の余力となる優れる認知力の備蓄があるので、優位性があります。

現在アルツハイマー病等の神経障害がある人の場合、音楽を聴くだけのことでも周囲の世界と再びつながりやすくなります。このメリットの一部は遺伝的なこともあるようです。画像解析からは音楽を聴くと脳内の特定の野が明るく点灯し、ドーパミンが出ることがわかっています。

軽傷でも頭の怪我が生涯尾を引くおそれあり

全人口の90%は何らかの頭部損傷を負ったことがあると、推計する人もいます。スポーツや交通事故、滑って転んだり、転倒など、すべて軽度から重度の脳外傷につながります。不幸なことに、脳外傷を負っていても診断されないか未処置のままでいる人が多く、軽度の脳震とうが蓄積して人生後期になってから神経障害が出るケースが多いです。

ある研究によると、たとえ一回でも脳震とうを受けると、退行性の進行性脳障害であるパーキンソン病リスクが高くなります。全身の震えや動作緩慢、四肢硬直、猫背や前傾姿勢といった症状が挙げられます。この障害はさらに、憂うつ、認知症、言語障害、人格変質とも関連します。

しかし、脳外傷を負うとパーキンソン病リスクが高まることは確かですが、そうなってしまうわけではありません。

同研究では、脳震とうを最大30分までの意識喪失あるいは最大24時間までの意識変化あるいは記憶喪失と定義しました。同研究の執筆者でサンフランシスコ退役軍人問題医療センターのある神経科医は、研究に、全国にある退役軍人問題医療センターで診断された全退役軍人を含むことを注意しています。

同研究の情報量は未だかつてないほどハイレベルな根拠となっており、退役軍人の負った脳外傷の過半数は軍役中ではなく、普段の生活の中で起きたので、重要な意味合いがあります。

頭部損傷の症状の多くは医療処置が必要なほど重症でないように見えるので、見過ごされがちです。頭部損傷のよくある兆候は、集中力低下、言葉が出そうで忘れる、気分の不安定、精神的作業への集中力低下、睡眠障害が挙げられます。

頭部損傷の外見の程度に関わらず、発生後数週間に起きる心理的変化によく注意すべきです。こうした兆候は心理面や認知面での下流事象として現れる神経系の多重炎症が起きていることを意味します。

脳震とうリスクの削減

多くの大人は心理的および神経的変化に気づきますが、子供は通常自分でそれがわかりません。子供の行動や身体機能の変化に最新の注意を払ってあげましょう。軽度の脳震とうが積もり積もって認知症の早期化につながります。

もしアルツハイマー病になりやすい遺伝的形質があれば、脳損傷によりそのリスクがさらに高くなります。これに輪をかけて貧疎な食生活や運動不足等別の要因が重なると、神経変性が加速します。

脳震とうや脳外傷の防止に役立つ方策がいくつかあります。お子様がスポーツをしてれば、コーチ、学校、リーグに規定の脳震とう処置要綱が準備されていることを確認し、ゲーム中にお子様が怪我した場合に、親の心配を汲み取ってくれることが確実かに注意しましょう。

場合によっては、救急担当医は負傷後二三週間で接触型スポーツにお子様が復帰できるものと判断することがあります。頭部損傷の兆候または症状があれば、脳損傷患者を普段診療する医師からセカンドオピニオンを得るようにしましょう。

車では必ずシートベルトを — 子供も大人も車が動いている間はベルトを締めましょう。乳幼児はリアシートに後ろ向けチャイルドシートに乗せ、正しく固定し、助手席には乗せない。

飲酒したらハンドルを握らない、あるいは、アルコールや薬の影響下にある人の運転には同乗しない。薬にはオピオイド系鎮痛剤を含む運転能力に支障がある処方薬を含みます。

ヘルメット使用 — 転んだり頭がぶつかるリスクがある活動をするとき、ヘルメットで頭部損傷のリスクが下がります。これにはペダルまたはモーター、エンジン駆動かを問わず、二輪車やオールテラン車両の運転を含み、接触型スポーツや野球をする際も該当します。スケート、スケートボード、乗馬、スキー、スノーボード等個々の活動で頭部を保護しましょう。

高齢者宅でのセーフガード — バスタブやシャワー下に滑り止めマットを敷いたり、手すり、ハンドルの設置、照明改善、定期的肉体活動計画の維持による体力と平衡感覚の改善を含め、躓く危険をなくし、自宅で転ばないようにしましょう。

遊び場回りの安全確保 — 鉄棒の下やブランコ周囲等子供が落ちる危険がある遊び場のいかなる場所も、硬質性木材の敷き物や砂等、衝撃吸収素材を使用してください。

自宅のセーフガード — 子供がいるご家庭では、窓のガード、安全ゲート、浴槽とシャワーに滑り止めバスタブマットを使用して転ぶリスクを減らしてください。高いすに座った子供から目を離さない。