血糖値を正常に維持するためには保湿する

糖尿病と脱水状態

早分かり -

  • 糖尿病の場合、脱水状態になると器官損傷リスクが高くなり、血糖濃度の上昇から脂肪の燃焼まで、尿が増えるにともない脱水状態が悪化します
  • 2型糖尿病の場合、細胞がインスリンに対して抵抗性があるので、脱水状態になると血糖が増えて一時的にこの抵抗性が上昇します。水分は暑さ、高熱、水分摂取不足、無理な運動、下痢や嘔吐がある病気が原因で損失します
  • 糖尿病では数時間で危険なほど脱水状態になりやすく、透析が必要になるほどの腎不全、果ては死ぬことさえあります。血糖値の調節機能やインスリン抵抗性リスク削減のためにじゅうぶん保湿することが重要であると科学者らは特定しました
  • じゅうぶんな保湿とはすなわち細胞に水分が取り込まれることです。ジェラルド・ポラック博士は細胞内の水分を排除層(exclusionary zone)水と呼びます。最適な保湿で健康と寿命を改善できます
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Dr. Mercolaより

国家健康統計センターのデータによると20年以上過ぎて初めて2015年に期待寿命が短くなりました。2017年にもさらに期待寿命が下がりました。死因上位10は2017年も2016年と同じでしたが、全死亡者数の74%しか占めませんでした。

寿命が縮んだ主な原因は、薬の過剰な使用ですが、もう一つ、ある裏付け研究が2型糖尿病を指摘しました。米国連邦厚生省(疾病管理予防センター(CDC))のある更新データによると、アメリカでは1億1400万人以上が糖尿病や前期糖尿病になっています。

従来の医療はいまだに、糖尿病を血糖異常としてしかとらえまえんが、現実問題としてはインスリン抵抗性とレプチンシグナリングの異常が根本原因です。言い換えると、これは食生活から派生する異常です。

血糖値が高いと、体内の多くの系統に異常が起き、対処するための時間や努力が日に日に増えるので、糖尿病になると生活しにくくなります。心理測定ツールを使った研究者らは、糖尿病が本人や家族の生活に及ぼす悪影響について気が付き始めました。糖尿病に多くの併存疾患が伴発し、生活の質がさらに悪くなります。

夏の暑さが近づく今、糖尿病患者の脱水状態に固有の悪影響があることを把握することが大切で、さらに、入院や果ては死に至ることのないように予防措置を行うのが賢明です。

肉体への2型糖尿病の影響

糖尿病は肉体に短期的にも長期的にも悪影響を及ぼします。こうした変化を把握すれば、脱水状態による合併症も含む、さまざまな合併症を予防することができます。糖尿病は未だにインスリンを投与し、高血糖値の対症療法しかしませんが 、根本的にインスリン抵抗性やレプチンシグナリングの異常にまったく対処していません。

2型糖尿病においては、膵臓がインスリンを生産し続けても、細胞が適切にこれを利用できないので、インスリン非依存性糖尿病とも言えます。実際に2型糖尿病は通常、糖分や炭水化物が多い食生活が原因で起きるインスリン抵抗性の進行期の病気です。

身体はホルモンのインスリンを使用し、燃料にするグルコースを細胞の中に取り込みます。2型糖尿病の初期から中期において、膵臓がインスリンを分泌しても、細胞はその効果に抵抗するようになります。このため血糖が細部に入らず、血流に残り、重症の合併症につながることもあります。

2型糖尿病には誰でもなりうるのですが、体重過剰や座っていることが多い生活、2型糖尿病の家系、メタボリックシンドロームの既往歴、妊娠性糖尿病があった女性はこのリスクが高いです。何百万人もが2型糖尿病に罹っていますが、不可避のリスクではありません。

糖尿病患者のほうが、視力損失、末梢血管疾患、うつ病、腎不全、心臓病のリスクが高い傾向があります。高血糖が制御されなくなると喉の渇きがひどくなったり、頻尿が起きます。

尿中に筋肉や体脂肪の分解生成物であるケトンが検出されたり、倦怠感が増したり、興奮しやすくなる(いらいら)、かすみ目等の症状が出る場合もあります。脱水状態の場合、血糖測定値に影響し、悪循環に陥り腎不全や果ては死ぬこともあります。

脱水症状の原因と症状

特に夏、いくつかの原因で脱水状態になりやすいです。水分の取り込み不足、猛暑、無理な運動、これらすべてが体内の水分を欠乏させます。下痢、嘔吐、飲酒でも脱水状態になります。

人体の60%から70%が水分で、全ての細胞や器官、組織で使用され、体温や機能の維持を助けます。体内の水分は呼吸、消化、発汗により減ります。適切に水分を取れば発汗や排尿により老廃物を除去できます。

腎臓と肝臓は水分を使って老廃物を排出し、十分水分を取れば便が柔らかくなるので便秘を予防できます。猛暑や身体への無理あるいは発熱、発汗、嘔吐や下痢によるかを問わず、大量に水分を失えば、水分をもっと取り込み身体と腎臓を保護しなければなりません。

確実であっという間に保湿できる方法はありませんが、尿の色をチェックすると保湿の程度がよくわかります。淡い麦の穂の色になるよう心掛けてください。これより濃くなれば、脱水状態です。

脱水状態の症状には渇き、口の渇き、ドライアイ、眩暈、倦怠感、頭痛があります。すでに述べたように、尿の色も濃くなります。重症脱水状態では低血圧、脈拍劣化、混同、体力欠如になります。

高血糖あるいは糖尿病というその他の問題が無ければ、保湿は容易です。しかし、糖尿病患者には固有の細胞の問題があり、直ちに治療しないと脱水状態によるいくつもの異常を改めるのが無理になります。

糖尿病患者における脱水状態の悪循環

腎臓は保湿の主要な調節器官です。血糖値が異常に高くなれば、腎臓は尿に過剰な血糖を排出して調節しようとします。このために腎臓は血中の水分を除去します。これが渇きを促します。

水を飲めば血液の保湿を助け、腎臓に過剰な血糖を排出するために必要な水分が行きます。しかし、脱水状態になると、唾液や涙、細胞液からも水分が取られます。

血糖値が高いと、このように他の部位からも水分が奪われるので口が渇いたり、ドライアイになります。これらは異常な発汗や暑さ、発熱、病気のために脱水症状になったときの一部の症状と同じです。

これが悪循環を生み、最終的に器官不全に陥ります。発汗や暑さ、発熱、病気のために身体の水分が失われると、血中にグルコース(ブドウ糖)が残され、血糖値が上昇します。さらに血管が器官に正常に栄養分を供給できなくなります。

わずか数時間で危険な脱水状態になる

体内で、血管は体幹から器官内部そして皮膚へ進むにつれ細くなっていきます。随時、大量の血液はこれらの末梢血管にあります。

水分が大量に失われると、インスリンやグルコースは毛細血管まで届かなくなります。このため血糖値がさらに高くなります。

血糖値が上がるほど、インスリン抵抗性が高くなります。細胞のインスリン抵抗性が高くなるほど、血糖値が高くなります。これで悪循環に陥り、脱水状態が進行するほど悪くなるだけです。ある時点まで悪化すると、末梢細胞は体脂肪を代謝し始め、その結果ケトンが生成されます。

ケトンを排出するため、腎臓はさらに尿を多く生産せざるを得ないので、排尿が増え、脱水状態が悪化するばかりです。病気や異常な発汗があるとこの悪化がわずか数時間で起きます。

身体が過剰な血糖とケトンを排出しようとするので、血糖増加、ケトン生成、脱水状態が悪化する、一時的なインスリン抵抗性を生じさせないため、保湿の程度に必ず注意してください。

脱水状態が腎不全につながる

異常な脱水状態から腎不全や透析が必要な状態になったり、さらに死ぬこともあります。脱水状態がもとで急性腎不全になりやすいことは周知で、即応すれば回復できると考えられています。

しかし、中米で起きた流行性慢性腎臓病のときは、脱水症状の再発による腎不全発生のメカニズムが、慢性的腎臓の損傷にもつながることを評価するため、ある研究が開始されました。

その研究者らは、三つの経路により、軽度の脱水状態があらゆるタイプの慢性的腎臓病へ悪化するリスク要因であり、保湿で慢性的腎臓病を予防しうるという結論に至りました。

全米腎臓財団によると、脱水状態になるにともなって血液が必須栄養素や老廃物を腎臓まで運びにくくなります。軽度な脱水状態により倦怠感が出て、正常に身体が機能しなくなりますが、脱水状態が重症になると腎臓が損傷します。

脱水状態になると体内に老廃物が溜まり、腎臓は筋肉たんぱく質で詰まります。これが腎不全にもつながります。適切に保湿すれば腎結石リスクが下がり、尿管の治療に使う抗生物質が溶けやすくなり、効能が発揮しやすくなります。

尿崩症には固有の問題がある

尿崩症は血糖に関係していない特殊な糖尿病です。この病気の場合、身体は腎臓から放出される水分の量を正しく調節できません。このため異常に喉が渇き、尿が増えます。

重症になると排尿量が一日20ℓに近づくこともあります。比較までに正常な成人は一日1~2ℓ排尿します。体液調整はバソプレシンという抗利尿ホルモン(ADH)により制御されています。ADHは視床下部が生産し、脳下垂体に貯蔵されます。

尿崩症は手術や腫瘍、頭の怪我の後に発生する場合があります。腎性尿崩症は尿細管に異常があると発生します。妊娠性尿崩症はごく稀で妊娠中、母体のADHを胎盤内のある酵素が破壊すると起きます。

尿崩症と診断された経験がある方は。きっと医者から毎日ある一定量の水を飲むことと、危険な脱水状態の場合電解液を飲むように勧めたはずです。

水を飲んでいれば最適な保湿は可能というわけではない

最適に保湿すべきことには多くの理由があります。最近、科学者らは水の飲み方が血糖調節に影響することを研究しました。水分保持の調節を担っているホルモン、バソプレシンも肝臓の血糖生産を増やし、そのうちインスリン抵抗性につながります。

適切な保湿のための主な要因の一つが細胞に水分を取り込ませることです。細胞内の水を排除層(EZ)水と呼びます。「第四の水の相」で著名なジェラルド・ポラック博士によると、この水は植物や自然界にも存在します。

このEZ水「第四の水の相」はバッテリーのようにエネルギーを保存します。最も簡単な方法は、細胞にこの水を取り込むには日常もっと緑葉野菜を食べ、皮膚を日常よく陽に当て、体内の水分を構造化させることです。

この方法で保湿すると初期脱水状態を予防でき、健康がよくなり寿命を延ばすことができます。