Dr. Mercolaより
喉が痛む最もよくある原因は、風邪やインフルエンザなどのウィルス感染で、このため咽頭や喉の後ろが影響を受けます。Guardian紙は普通の風邪を「世界に最も蔓延している感染病でも最もつかめどころのない病気の一つ」という特徴があるとしています。
風邪やインフルエンザともに喉が痛くなりますが、違いを把握しておくと役立ちます。両方ともウィルス感染病ですが、異なる2種類のウィルスで起きます。風邪は通常インフルエンザより軽く、概して重大な健康の問題に至りません。
風邪はだんだんと発生し、インフルエンザは通常発熱とともに突如起きます。風邪で倦怠感や虚弱感はあまりありませんが、インフルエンザではよくある症状です。風邪を引いたら、鼻水や鼻づまりがよくありますが、インフルエンザでは胸の充血や咳がよくある症状です。
普通の風邪ではたいていの人が7~10日間で回復し、平均的に成人は毎年2~3回は風邪を引きます。子供はこれより頻繁に引きやすいです。このよくある普通のウィルスは欠勤や欠席の主な原因の一つです。
風邪を最も引きやすい時期は冬や春にかけてですが、ウィルスには一年中感染する可能性はあります。普通の風邪の治癒法はなく、ウィルスなので抗生物質では効きません。
インフルエンザや普通の風邪のほか、喉の痛みは単核症、水痘、偽膜性喉頭炎(クループ)などその他のウィルスによって発症することもあります。喉の痛みを起こすもっとも一般的な細菌感染は化膿性連鎖球菌あるいはA群レンサ球菌で起きる連鎖球菌感染症です。
季節的アレルギーまたはペットのフケなどその他のタンパク質に対してアレルギーの人は、喉の痛みが症状の一つとしてあり、鼻液が喉に戻ることで悪化しやすいことは周知です。冬に乾燥した空気が喉を刺激するので部屋の湿度を30%から50%に維持すると喉が痛まなくできます。
その他空気汚染やたばこの煙、清掃用薬剤などその他の屋内の刺激性物質も慢性的な喉の痛みの原因です。野球の観戦中に大声で怒鳴ったり、休みなく長時間大声で話したり唄ったことがありますか? このため喉の筋肉に無理が掛かり、喉の痛みのように感じることがあります。
喉の痛みのもう一つの原因には胃液が戻る病気胃食道逆流症があります。これは胃酸が食道を逆流して上がってくる消化系の障害です。
食物を消化するため胃の中のpHは酸性で、食道粘膜はこれほどの酸性に耐えないので、組織が炎症を起こして胸やけや声がれが起きます。
これより稀なケースには喉の腫瘍や膿瘍で喉の痛みや嗄れ声になる場合があります。腫瘍や膿瘍に伴うその他の症状には呼吸時のノイズ、首や喉の中の塊、血痰や唾液に血が混じる症状が挙げられます。
喉が痛む原因はいくつかありますが、たいていの場合は風邪です。カナダの内科医でジョンズ・ホプキンズ病院創設者のひとりDr.ウィリアム・オスラーはかつて、「普通の風邪を治す唯一の方法は軽蔑されることである」と言って有名な発言になりました。
ありがたいことに、同病院が1889年に開院以来、風邪が早く治り、喉の痛みが収まる自然療法がいくつか発見されました。
亜鉛トローチ — 亜鉛は風邪が平均33%早く治る効果的な自然療法です。亜鉛トローチは風邪を引いてから最初の24時間以内に始めるのが最も効果的です。複数の成分が相互作用するので、表記内容の確認を忘れないでください。
例えば、クエン酸は体内で亜鉛の放出を阻害するので亜鉛トローチの成分に含まれていてはならないものです。1980年初期、ある少女が亜鉛錠剤を飲まずに溶かして服用したら風邪がすぐに治ったのをきっかけに、亜鉛トローチに注目が集まり始めました。
その効能は局所的効能によるようなので、少女の父親は結果が偶然なのか亜鉛を口内で解かすことによるものかを評価するため、無作為二重盲検プラセボ対照試験を開発しました。
その研究結果から亜鉛トローチで普通の風邪が早く治ることが判明しました。これより最近の研究は酢酸亜鉛とグルコン酸亜鉛で風邪が早く治ることを実証しました。亜鉛トローチの利用について詳しくは、「When Should You Take Zinc to Shorten Your Cold?」(風邪を早く治すため亜鉛を服用するべきタイミング)をご参照ください。
過酸化水素 — 1928年、Dr.リチャード・シモンズは風邪のウィルスが鼻ではなく耳道を通して入るという仮説を提唱しました。この仮説は医学界からたちまちしろぞけられました。しかし、1938年までにドイツの研究者らが耳道に過酸化水素を使用して風邪とインフルエンザの治療に成功していました。
そのデータや処置内容は無視されてきましたが、私は自分で多くの患者に処置した結果効能がありました。亜鉛同様、風邪かなと思ったら24時間以内に始めるべきで、この点に関してこちらの短編動画でご説明しています。
リンゴ酢 — 抗菌作用があり、強酸性なので、ウィルスが生き残れない環境ができます。温水に1/3カップ解かしてうがいすると喉の痛みに効きます。
ニンニク — 根拠は混在していますが生ニンニクには抗菌性があり、風邪が早く治りやすくなるようです。ニンニクの粒を潰して活性を放出させてから食べます。
オレガノオイル — このエッセンシャルオイルは枯草菌、ブドウ球菌、緑膿菌、大腸菌を含むいくつかの菌種に対して効能がある強い抗菌力があります。呼吸器疾患の原因になる菌種アデノウィルスにも強い抗ウィルス性があります。
生蜂蜜 — 生蜂蜜には抗菌性や抗ウィルス性がありますが、常識的な量を食べてもウィルスを殺すほどの効果はありません。しかし、生蜂蜜はせき止めシロップやのど飴同様に咳に効きます。蜂蜜は天然の糖なので、大量に食べると免疫系によくなく、インスリンとレプチン濃度に影響します。
チキンスープ — 病気の時に自分でチキンスープを作ると安らげ、肺の中の粘液を薄めるアミノ酸システインを含むので、すぐすっきりします。
ビタミンC — ビタミンCが豊富な食品を食べると風邪が早く治ります。ビタミンCが豊富な食品としては、芽キャベツ、パパイア、バターナッツ・スクワッシュ(カボチャ)、赤ピーマン、トマト、サツマイモ、ブロッコリ、キウィ、かんきつ類があります。
ムラサキバレンギク茶 — ムラサキバレンギクは北米原住民の最も好む薬草の一種で、風邪を引いてしまったら初日か2日目に飲み始めると風邪が早く治ります。研究者らはウィルス感染の再発を減らすことを発見しました。熱いこのティーを1日に2~3杯飲むと喉の痛みが治ります。
プロポリス — この物質はミツバチが木から集めて巣を作るのに使います。そのエキスはプラセボより風邪の症状が早く治る効果があります。
以下に挙げる自然療法は風邪や喉の痛む期間や程度を減らす効果はありませんが、喉の痛みを和らげる効果はあります。喉の痛みが和らぐと気分がよくなり、より静かに休めるし、じゅうぶんに不快感が減るので、栄養価の高い食品を食べることができます。
喉の痛みが起きないようにできれば先手の勝ちです。通年で感染リスクを低くし、全身の健康をよくするために使える方法をいくつか挙げます。
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