どの石鹸が伝染防止のために最適でしょうか?

手洗いに最適な石鹸

早分かり -

  • 感染率が最も高い10の空港で手洗い率が増えるだけでも世界的流行病の伝染リスクが37%減るかもしれません
  • 石鹸と水で20秒は頻繁に手を洗うのが重要です。石鹸のほうがウィルスを効果的に除去できるのでアルコール系の消毒液は石鹸と水がないときのみにしましょう
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Dr. Mercolaより

新型コロナウィルスCOVID-19が急速に世界に広まるに伴い、保健当局は頻繁な手洗い励行を強調しています。実際にウィルスの拡大や罹患リスクを減らすために最も効果的で簡単な方法が戦略的な手洗い励行です。

空港での手の衛生が世界的蔓延リスクを減らせる

2019年12月に掲載されたRisk Analysis誌に掲載されたある研究は、インフルエンザ型ウィルスの拡散パターンを調査した結果、国際便が病原体を野火のように広めることがわかりました。

感染者が一国から別の国へ移動する速さは当然のことながら、世界的流行病の拡大リスクは、機上で適正な衛生維持が乏しい狭い空間に多くの人が詰め込まれているという簡単な理由で、空の旅により輪を掛けて広まります。

旅行中に頻繁な手洗いを励行する限り、この研究が示すように69%は感染は大きく減るでしょう。この比率はばかにできません。

空港や機内で乗客がもっともよく触り、不潔な表面は、セルフチェックインのタッチ画面、搭乗口のベンチの腕掛け、手すり、飲料水のボタン、ドアの取っ手、座席、トレイテーブル、トイレの手で押す面やハンドルです。この研究による最も感染率が高い主な10の空港:

LHR — ロンドン・ヒースロー

LAX — ロサンゼルス国際空港

JFK — ニューヨーク・ジョンエフケネディー

CDG — パリ・シャルルドゴール

DXB — ドバイ国際空港

FRA — フランクフルト国際空港

HKG — 香港国際空港

PEK — 北京首都空港

SFO — サンフランシスコ国際空港

AMS — アムステルダム・スキポール

顔に触るのが伝染の促進要因

手がきれいに見えきれいだと感じるだけで清潔だと思っていれば、考え直しましょう。ウィルスや細菌は顕微鏡でないと見えない程微々たる物で、手にばい菌が付いていないことを保証する方法はありません。手にばい菌が付いていないことはないということを前提にしましょう。

インフルエンザのシーズンやその他の世界的流行病が勃発したときの頻繁な手洗い励行は、一部にはほとんどの人は1時間平均23回も顔を触るので、決定的な安全措置です。

American Journal of Infection Controlのある説明によると、顔を触る癖は伝染病の自己接種と伝染の促進要因であるとしています。言い換えれば、顔を触る度に病原体が手から顔に付き体内に入るリスクが増えます。

ここで注目すべきことは口や鼻、目はよく触るもので、無意識に行う場合が多く、こうした行為が伝染病を広げます。こうした行為を正すには規則的に手を洗い、特に特定の活動をした後です:

  • 病院などでお見舞いの際—病室に入る前と施設から出る前、手を洗う。患者の4人に1人は手に猛烈な病原体が着いていると推計され、患者も入院中に手をよく洗うよう注意する
  • 食事の直前
  • トイレの後、おむつ交換後
  • 病人および/または切り傷や傷を負っている人の世話をする前後

携帯電話をきれいにする癖をつける

ところで、携帯電話は病原菌の重要なキャリアーです。よく手を洗っても携帯電話に触ったとたんに両手が汚染され、その手で触るすべてのものにばい菌が移ります。

そこで、普段から携帯電話をきれいにする癖をつけるのがよいです。携帯電話を安全にきれいにする方法は上のビデオをご参照ください。

PC Magazineにはカメラのレンズ用のアルコール含有レンズクリーナーワイプを勧めています。電話機のケースも拭くこと、電話機のロック解除に指紋リーダーを使用していれば背面もきれいにしましょう。

正しい手の洗い方

さて、普段から手をよく洗っている人でも正しく洗っておらず、ばい菌を広めないようにできていないことがあります。手洗いでばい菌を本当に落とせるようにようにするため次のガイドラインに沿うとよいです:

  1. 温水で洗う
  2. マイルドな石鹸を使う
  3. よく泡立て、手首まで少なくとも20秒洗い上げる
  4. 手の甲や手首、指の間、爪の隙間も含めすべての表面を泡で覆う
  5. 流水でよく洗い流す
  6. 乾燥したタオルで拭くか自然乾燥させる
  7. また、公共の場では、ドアの取手を持つときはそこに付着しているかもしれいないばい菌が移らないようにペーパータオルを使う

ウィルスには石鹸がいちばん効く理由

また、最も効果的製品を使いましょう。抗菌石鹸は一般に信じられているのとは逆に、手の殺菌に最適ではありません。抗生物質と同じで、抗菌石鹸は細菌に効いてもウィルスには効きません。

細菌については抗菌石鹸に普通の石鹸より特に効果はないことが研究で実証済みです。

ウィルスについては普通の石鹸が最適です。ツィッターに投稿した生物模倣、超分子、生物物理化学、ナノ医療の専門家パッリ・トルダルソン教授が説明するように、普通の石鹸はCOVID-19も含む「ほとんどのウィルスを非常に効果的に殺します。」

その理由は、ウィルスが「自己組織化ナノ粒子で、その最大の弱点が脂質(脂肪性)二分子膜であるから」です。石鹸はこの脂肪膜を溶解し、ウィルスが分解して無害になります。アルコールは手や身体以外の表面には便利でしょうが、ウィルスの不活性化に効果はありません。

石鹸の機序緊急情報

石鹸の分子は油と水の特性を持つのでこれらを混合させます。石鹸の分子は両親媒性であり、すなわち、極性と非極性があるので、ほとんどの分子と混ざり合う特性があります。

トルダルソン教授が説明するように、石鹸の両親媒性物質(脂肪様物質)は、「ウィルス被膜の脂質と構造がよく似ている」ので、「石鹸の分子がウィルス被膜内の脂質と競合します。」端的に言えば石鹸はウィルスの形状を維持している「接着剤」を溶解します。

石鹸はアルカリ性なので石鹸が親水性(水によくなじむ)になる電荷も発生します。水の分子の中の水素原子は若干プラスに帯電しており、手を水で濡らして石鹸を着ければ、この分子は接触する水分子と容易に結合します。従って、流水で手を洗えば、分解したウィルスは簡単に流れ去ります。

アルコール系消毒液

米国疾病管理予防センターは手を石鹸と水で洗うように勧めます。石鹸と水が使えない場合に限り、アルコール系消毒液を勧めています。CDCのウェブサイトにはこう説明されています:

「アルコール濃度範囲60~95%の消毒液はこれより低濃度のアルコールや非アルコール系の手の消毒液より滅菌効果が高いことが多くの研究でわかっています。

アルコール濃度60~95%以外の手の消毒液は、1) 多くの異なるばい菌に対して等しく効果があるわけではなく、2) 滅菌できず単に増殖を抑制するのみ。

手の消毒液を使うときは片手の平(正規量はラベルを参照)に取り、手が乾くまで両手の全面になじませます。」

トルダルソン教授が説明するように、エタノールやその他のアルコールの不利はウィルスを維持している脂質被膜を分解できないことです。これこそ石鹸と水が最適な理由です。

2017年、Journal of Hospital Infectionに掲載されたあるレビューは、一部のしつこいウィルス(1型ポリオウイルス、カリシウイルス、ポリオーマウイルス、A型肝炎ウィルス、口蹄疫ウィルス)は95%溶液が必要だった反面、エタノール80%溶液が21種類のウィルスに対し30秒以内に「きわめて効果的」であることを特定しました。

その執筆者らによると、「95%エタノールの殺ウィルス活性は臨床に関連するウィルスの大半に効果がある」としています。アルコール成分が少なくとも60%の手の消毒液もCOVID-19ウィルスを殺すと考えられています。

アルコール系製品を頻繁に使用すると皮膚を乾燥しきるので注意が必要です。皮膚がかさかさになるとひび割れた皮膚が感染の入口になるので事態は悪化しやすいです。

石鹸にばい菌が着いているか?

もう一つ一般的な誤解は石鹸より液状石鹸のほうが衛生的であり、これは多くの手が石鹸に触るからであるというものです。しかし、石鹸にばい菌がいるという恐れは根拠のないものです。ときどき行われたいくつかの研究が固形石鹼に存在する環境内のバクテリアを検出していますが、固形石鹼が感染源であることを実証できた研究はありません。

この疑問を最初に徹底的に調べた研究は1965年に公表されていました。研究者らは自分の手を50億個のバクテリアで実験のために汚染し、中には病原菌のブドウ球菌や大腸菌さえ着けました。

次に固形石鹼で手を洗った後、二人目が同じ固形石鹼で手を洗いました。この二人目の手を培養したらバクテリアは移っていないことが判明しました。研究者らの結論:

  • 固形石鹼は使用条件の下でバクテリアの増殖を促さない。
  • 固形石鹼は物理的化学的性質からして本質的に抗菌性である。
  • 固形石鹼に発生しうるバクテリアの数は苛酷な使用条件(かなり頻繁な使用状況や石鹸受けの不良デザインのために水が溜まる)でも健康への危害にはならない。

タオルで拭くかエアドライヤーのどちらがよいか?

公衆トイレではエアドライヤーのほうがタオルよりよいと、多くの人が考えがちです。想像を裏切るようにエアドライヤーはペーパータオルよりはるかにばい菌を拡散させます。

2017年に公表された前記の研究「Cleanliness in Context: Reconciling Hygiene With a Modern Microbial Perspective」(清潔性を文脈で考察する:微生物に関する先端の観点で衛生を見直す)で、オレゴン大学の微生物生態学研究者が異なる手の乾かし方を調べた結果、「ほとんどの研究は暖気ドライヤーは使用後手の細菌数を増やすと考えられる」としています。細菌負荷の増加の理由は、以下に起因すると考えられています。

  • 使用中に乾燥機内部の細菌が吹き飛ばされる
  • 細菌を大量に含んだ空気を再循環させる
  • 熱い気流に手を入れて両手を擦ると、皮膚の比較的深い層に見られる細菌が外に出る
  • 上記の要因が組み合わさる

別の研究は、高速ジェットドライヤーは、ペーパータオルの1,300倍多いウィルス性物質を周囲に撒き散らすこと、ドライヤーからウィルス負荷が最大3.3 m程度にも拡散することを特定しました。

従って、公衆トイレを使うときはエアドライヤーではなくペーパータオルを使用したほうがよいです。ペーパータオルはゴミ箱に正しく捨て、出る時ドアを開けるには一枚きれいなペーパータオルでハンドルを持ちましょう。

世界的流行病のときは布のタオルやハンカチ、ぼろきれを避ける

布タオルは交差汚染リスクが最も高いので、インフルエンザの季節や広域流行病の間は最も避けるべきです。2014年、アリゾナ大学から公表されたある研究は、タオルこそ家庭でもっともばい菌がいる物です。

試験から驚くべき89%のキッチンタオルと約26%のトイレの手拭きは食中毒や下痢を起こす大腸菌型細菌で汚染されていることが判明しました。その主な理由は湿った布タオルは湿ったままになりやすく、これがばい菌に最適な増殖培地になります。

湿ったタオルやぼろきれはウィルスも増殖しやすい素地です。2012年、Applied and Environmental Microbiologyに掲載されたある研究は、布の手拭きは表面から表面から容易にウィルスを拡散させると指摘しています。

従って、自宅の衛生を維持するには(世帯内に病人がいるとき勧められる)、ペーパータオルを使用するのが最適です。感染の目下のリスクが無くなったら、日々の手拭きに再使用可能な布を使用再開できます。