高温でコロナウィルスは死にやすい

コロナウィルス

早分かり -

  • 発熱は身体がウィルス感染と闘うための主なメカニズムです。サウナなスチームバスあるいは発汗するほど肉体活動することで体幹温度を上げて発熱状態をシミュレートできます
  • いくつもの研究はサウナに入ると抗ウィルス効果がないか調べてきました。例えば、ボランティア50人が参加したある臨床研究は、日常よくサウナに入る人は入らない人より普通の風邪を引くる率が半減していることを示しました。週に2回から3回はサウナに入る人もインフルエンザや肺炎リスクが低いことがわかっています
  • サウナに入ると細菌や真菌、寄生虫、ウィルスが死に、白血球やリンパ球、好中球、好塩基球数の増大により免疫機能が強くなります。体幹温度を上げると身体はインフルエンザウィルスの複製を阻止するのに役立つ熱衝撃タンパク質も出します
  • (大まかな分類としての)コロナウィルスは鼻腔の中で約3日間潜伏してから肺へ移り、56 ℃くらいでは破壊されるようであり、この温度ならサウナで楽に出ます
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ジョセフメルコラ博士による分析–ジェームズディニコラントニオ博士による医学的レビュー済み

新型コロナウィルスCOVID-19については未知のことがまだ多くありますが、研究者らは謎のパズルを組み立て始めており、わかってきていることが増えています。例えば、COVID-19は高温に非常に弱く、寒冷な気候では急速に拡大すること、最も蔓延しやすい気温は8.72 ℃であることを、最近ある中国の調査が示しています。

研究者らは、寒冷地の国や地域ではこの病気の蔓延を制限するため「最も厳格な措置を取る」ように勧めています。ハッサン・ザラケットベイルート・アメリカン大学感染病研究所副所長はSouth China Morning Postに初期確認された事実についてコメントしています:

「気温が上がるに伴い、ウィルスが不安定になるようであり、天気が感染力と環境に対する安定性を弱め、感染連鎖を断ち切るる可能性があると思われる。」

しかし熱によるメリットを受けるために夏まで待つ必要はありません。聖ルカ・ミッド・アメリカ心臓研究所で心臓血管研究を行うジェームズ・ディニコラントニオ薬学博士は、身体がウィルス感染と闘う主なメカニズムすなわち発熱に注目しました。

発熱で体幹温度が上がり、大部分の病原体は高温に耐えません。ディニコラントニオは、高温に暴露されるとウィルスの核タンパク質が核外に輸送されるのを阻止してウィルス複製を抑止する熱衝撃タンパク質を活性化させるとしています。従ってサウナ療法は感染前や初期であればRNAウィルスに対抗できると考えられます。

サウナ浴がウィルス疾患リスクを下げる

体幹温度を急激かつ一時的に上げる方法としては、サウナ、スチームバス、発汗するほどの肉体活動、あるいは厚着して保温することでしょう。2020年3月16日にInstagramへの投稿でディニコラントニオは次のように説明しています:

「[ジョー・ローガン]のコロナウィルスについてのポッドキャストに関して多く質問が来ています。マイケル・オスターホルムがサウナでコロナウィルスを阻止できないというのを聞いた多くの人はがっかりしました。マイケルはサウナに入っても肺がコロナウィルスが死ぬほど高温にならないと主張します。

問題は、この問題を間違ったメカニズムの視点で見ていることです。サウナで体幹温度が上がります。身体がいかにウィルスと闘うかについて思い起こさせませんか? その通りです。体幹温度を上げる、つまり発熱によってです! 身体がなぜ発熱するのでしょうか? 発熱でウィルスと闘えるからです。

サウナ、特に赤外線サウナは体幹温度を上げることで「疑似的発熱」状態にします。では発熱(あるいはサウナ入浴)はいかにウィルスに対して効き目があるのでしょうか? 熱衝撃タンパク質を増やすことによってです。従って、サウナでは肺の温度が82 ℃ほどまで上がらないということでウィルス感染に効かないという主張の理由にできません。」

ディニコラントニオのサウナについてのアドバイスは当たっているが、電磁場(EMF)については同氏は専門ではない、と私なら付け加えます。赤外線(IR)サウナは有用ですが、電場と磁場についてよく注意する必要があります。

最近のIRサウナの多くは磁場が約1 mGと低いですが、電場となると推奨最大暴露値30 V/mをはるかに超えます。EMFが低いという宣伝文句の製品を私が測ったら、電場は700 V/mありました。このため、使用する前に自分でよく調べましょう。

サウナの抗ウィルス効果

いくつもの研究はサウナに入ると抗ウィルス効果がないか調べてきました。例えば、ボランティア50人が参加したある臨床研究は日常よくサウナに入る人は入らない人より普通の風邪になる率が半減していることを示しました。

サウナに入ると細菌や真菌、寄生虫、ウィルスが死に、免疫機能が白血球やリンパ球、好中球、好塩基球数の増大により強くなるので、この事実には意義があります。ディニコラントニオが指摘しているように、いくつかの「予測研究」は週に2~3回サウナに入る人は、風邪やインフルエンザ、肺炎になりにくいことを示しています。

さらに、動物をサウナに置いてからインフルエンザウィルスに感染させると、肺炎や死亡率が急減したことを示した研究も同氏は引用しています。サウナに入れた動物ではウィルスの複製も抑止されました。サウナの効能を調べたあるドイツの研究がさらに次のように裏付けています:

「サウナに日常入ると子供でも大人でもインフルエンザに罹りにくくなる。運動選手(訓練していない人に対して中距離走者)の場合、免疫系は確かに刺激を容易に受けるようである。

第二次世界大戦当時、フィンランド人のサウナの効能に対する自信により、チフス熱予防のための主な措置としてまで利用したほとであった。」

熱衝撃タンパク質の効果

従って、明確にするために、肺組織の温度を危険な80 ℃までも上げる必要はないのです。これほどの高温では生き延びれません。

インフルエンザウィルスと同じく、(大まかな分類としての)コロナウィルスは鼻腔の中で約3日間船腹してから肺へ移り、56 ℃くらいでは破壊されるようであり、この温度ならサウナで楽に出ます。

私の自宅にあるサウナは実際に76 ℃くらいまで加熱されます。したがって、ウィルスがまだ肺に到達していないとすると、鼻腔の高温でウィルスは破壊される可能性は大きいです。

2003年のSARS流行の際世界保健機関が報告したように、「56°Cの熱で10,000個ほどのSARSコロナウィルスが15分で死に」ます。COVID-19もこれほどの温度なら同様に破壊される可能性大です。

さらに、効能を発揮するのは熱そのものではありません。数度でさえ体幹温度が上がると、体内で熱衝撃タンパク質が出て、これこそいかにサウナで感染病リスクが下がるかの本質です。

ディニコラントニオによると、サウナに入ると熱衝撃タンパク質70 (Hsp70)とプロスタグランジンA1 (PGA1)が増えるのでウィルス疾患が減ります。2004年、Journal of Virologyに掲載されたある研究は、いかにHsp70とPGA1がインフルエンザウィルスの複製を阻止するかについて説明しています。

まとめとして、ウィルスの核タンパク質は核内で合成され、核から出やすくなる特殊な複合体を形成し、細胞膜表面に完成されたウイルス粒子(ビリオン)(活性のある感染性ウィルス)を形成できるようになります。

核内ではHsp70がこの送出複合体の形成を阻害し、ウィルス核タンパク質を核内に閉じ込めます。ウィルスの核タンパク質は核内に封じ込められるので、活性化して感染することができなくなります。

サウナに入ると喘息や気管支炎、閉鎖性肺疾患の人の呼吸機能も改善され、気分がよくなることも示されており、ストレスや不安に苦しむ場合こうした付加的なメリットを得られます。

サウナの気分高揚効果は身体が高温に反応しエンドルフィンと逆の化学物質ダイノルフィンを生成することと関連します。ここでダイノルフィンはエンドルフィンに対する脳の感度を高めるので、気分がよくなりやすいのです。

サウナに入ったことがある方なら、この「気分が和らぐ」効果を実感したことがあるはずです。熱衝撃タンパク質はミトコンドリア生合成も促し、心臓血管や心臓、脳の健康を中心として全身の健康を支持します。

ケルセチンは強力な抗ウィルス性がある

栄養面での支持があるとウィルス感染リスクを下げることもできます。特にケルセチンが有用です。Maclean’sに報告されているところでは、カナダの研究者ミシェル・クレティアンとマジャンブ・ムビカイは2003年に26か国に蔓延したSARS流行直後ケルセチンの研究を開始しました。

ケルセチンの派生物質がSARSやエボラを含む、さまざまなウィルスに対して広範囲の保護を可能にすることを彼らは発見しました。クレティアンとムビケイは現在、COVID-19に対するケルセチンの効能を見る臨床検査を開始しています。

Nutrientsに2016年掲載されたある研究によると、ケルセチンの作用機序にはマクロファージ内でのリポ多糖体(LPS)誘発腫瘍壊死因子α (TNF-α)の生産を阻害することを含みます。

TNF-αは全身炎症に関わる一種のサイトカインであり、活性マクロファージから分泌されます。マクロファージは一種の免疫細胞で、異物や微生物、その他の有害なあるいは損傷した構成要素を消化します。ケルセチンも細胞内へのカルシウム流入を変化させるので、炎症促進性のサイトカインやヒスタミンの放出も阻害します。

同論文によると、ケルセチンは幹細胞を安定させ、「免疫細胞の基本的機能特性を調節する直接的効果」があり、このため、「多くの炎症性経路や機能を抑制あるいは抑止することでマイクロモル濃度レベルの多くの種類の分子標的」を阻害します。

まとめとして、ケルセチンは3つの主なメカニズムによりウィルス疾患を抑止することが判明しています。まず、これでウィルスの細胞感染を阻害できます。第二に、すでに感染した細胞の複製が阻害され、第三に、感染した細胞の抗ウィルス剤耐性を弱めます。