ヨウ素はウィルス感染症に対する強力な武器

ウィルス感染症に対抗するヨウ素の武器

早分かり -

  • ヨウ素は効果的な抗ウィルス剤、抗菌剤であり、傷の消毒液として長い歴史があり、応用範囲が広い消毒液です
  • ポビドンヨードで慢性的な創傷が早く治り、抗生物質が要らなくなることを発見した人たちもいます
  • ヨウ素は甲状腺機能や心臓の健康のために欠かせない成分です。多すぎでも少なすぎても問題につながります
  • 甲状腺機能低下症の症状には倦怠、ドライスキン、筋肉痛、関節痛、脱毛があります
  • 特に風邪やインフルエンザの季節には、ポビドンヨード入り製品でドアのハンドルを掃除したり、手を洗うことを検討してください。ヨウ素のうがい液は最近やウィルスの感染症を軽くできます
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Dr. Mercolaより

ヨウ素は健康のための必須の要素であり、身体はこれを生産できないので、食事から摂り込むしかありません。不足すると甲状腺に支障をきたします。甲状腺ホルモンは妊娠中や幼児期の適正な骨と脳の発達を支持します。すなわち、ヨウ素をじゅうぶんに摂り込むことは妊婦や授乳中の女性にも赤ちゃんにも必須の要件です。

ヨウ素がひどく欠乏すると、甲状腺肥大になり、これは甲状腺腫というおそらく聞いたことがあるはずの病気です。二つの似た響きを持つ分子 — ヨウ素とヨウ化物 — が存在しますが、これらは異なる物質です。ヨウ素は自然に存在しますが、ヨウ化物は他の元素とヨウ素が結合した分子です。日常買い物するドラッグストアには局所やサプリメントとしてヨウ化物が売られています。

ヨウ素の推奨一日用量(RDA)は生後6か月までの赤ちゃんで110 μg、19歳以上の男女で150 μgです。妊婦や授乳中の女性ではRDAがそれぞれ220 μg、290 μg、となっています。

ヨウ素は効果的抗ウィルス剤、消毒剤

ヨウ素がウィルスを殺すことは以前から知られていました。最近の広域インフルエンザ流行は1918年にH1N1ウィルスで起きました。CDCの推計では当時の感染者数が5億人あるいは世界人口の3分の1でした。世界的にみると5000万の死亡症例は医者がこの感染によるものと特定しました。

流行後に科学者らは年月を費やしてウィルスに関する情報やウィルスを殺す薬剤についての情報を調べました。その中でヨウ素が感染抑制のために効果的方法として発見されました。ヨウ素の歴史についての著作の中でDr.デビッド・デリーが次のように説明しています:

「1945年にBurnetとStoneはヨウ素をマウスの鼻に置くと噴霧中に生きているインフルエンザウィルスに感染しないことを発見した。ヨウ素をマスクに含浸するとウィルス拡散を阻止しうることを示した。さらに、医療従事者がヨウ素エアロゾルで処置した部屋で感染のひどい患者の検査や処置を行うべきであることも推奨している。」

同氏が参照したその研究はAustralian Journal of Experimental Biology and Medical Scienceの1945年9月号に掲載されたものでした。その後間もない1950年代に、ポビドンヨードは「効果的な応用範囲の広い消毒剤、滅菌剤として」使用され始めました。

50年以上ポビドンヨードはBetadineというブランド名で病院で使用されてきました。家庭用品としても市販されています。デリー氏は現在のウィルス対策手段をヨウ素で強化しうるとしています。BurnetとStoneによる過去の研究に基づいて同氏はさらに研究を進め、こう説明しています:

「エアロゾルヨウ素と組み合わせた隔離手法により患者にも医療従事者にもまた公衆対象の勤務者すべてにより安全になりうる。公衆衛生当局はヨウ素配布を運営すると同時に公衆に効果的なヨウ素利用法について情報を提供することができるであろう。経口ヨウ素も上部口腔、呼吸粘膜の防御メカニズムを強化しうる。」

作用機序に基づくとヨウ素がいかに殺菌効果があるかを説明しやすくなります。東洋医学と農村医学の医療・健康講師であり医師のマーク・サーカスはヨウ素は皮膚の細菌の90%までを90秒以内に殺せると記述しています。その他の効能についても以下のように説明しています:

ヨウ素は細菌、カビ、酵母、原虫、多くのウィルスに対して活性を示し、実際に、人間や動物、組織に直接使用するのに適するすべての消毒剤調製剤のうち、ヨウ素のみグラフ陽性菌、グラム陰性菌、抗酸菌、真菌、酵母、ウィルス、原虫といったあらゆる病原菌を殺せる。接触後15秒から30秒以内にほぼすべて滅菌される。

ヨウ素は術後感染症の軽減に有用

長年医者らは局部の消毒剤適用により抗生物質が不要になること、このため抗生物質耐性を削減しうることを発見しました。研究者らはポビドンヨードが傷の治癒を遅くすることなくこの任務を効果的に達成しうることを特定してきました。

傷に着けるとグラム陰性菌もグラム陽性菌も効果的に殺します。さらに急性や慢性の創傷が早く治ります。ヨウ素には傷を効果的に治せる固有の特性があり、これには細菌に耐性が生じないことや生体被膜に対していかに効果があるかを含みます。

しかしヨウ素はこの他にも応用されています。眼科医は目の手術の準備に使用してきました。その用途拡張のための研究は、目をヨウ素で短時間洗うと、ウィルス性結膜炎が速く治ることの関連性を説明した逸話的報告が公表された後、2000年代に始まりました。

研究者らはステロイドとヨウ素の混合液をアデノウィルス性角結膜炎(ウィルス性結膜炎の一種)の処置のために試験を始めました。その研究では、ヨウ素ステロイド混合液で処置した動物が7日後に毒性症状が減り、飛散するウィルスが減り、感染確率が下がることがわかりました。

この病気ははやり目としてよく知られています。ウィルスははやり目症例の80%の根本原因を占め、アデノウィルスはこれらの感染症の65%から90%の原因です。はやり目にある一つの合併症は光に対して痛みが起きたり敏感になりうる角膜上皮下の浸潤です。

別のラボ実験の中心人物らは角膜潰瘍から培養した細菌を使用しました。実験で低濃度ポビドンヨウ素(0.25%)に暴露させると細菌が30秒以内に殺されることを研究者らが特定しました。しかし、ミクロコッカス・ルテウスとブドウ球菌を濃度5%と10%に暴露させたところ、これらの細菌が死ぬまで長時間掛かり、効果が少ないです。

アンバランスが慢性病リスクを高める

ヨウ素は体内にも必要です。世界的にみると、ヨウ素欠乏症(IDD)は20億人に存在しますが、5000万人しか臨床的症状が出ていません。妊婦や授乳中の女性のほか、子供が最もその悪影響を受けやすいです。

米国国立衛生研究所(NIH)ではヨウ素欠乏が甲状腺ホルモンの生産に支障をきたすと説明しています。ヨウ素がじゅうぶんにないと子供は脳や神経系の発達が乏しくなります。軽微でも不足すると神経の発達に若干の問題が出てきます。

同時に、これが多すぎても甲状腺肥大や甲状腺炎、甲状腺がんにともない欠乏と同じ症状の一部が伴います。日本や中国など食品にヨウ素量が多い地域では甲状腺肥大になりやすいです。ヨウ素過剰だと甲状腺機能亢進の原因になることもある一方、不足すると甲状腺機能低下症につながります。

世界保健機関では「ヨウ素欠乏こそ子供の脳障害の主な原因である」としています。しかし、成人に不足すると神経系の異常につながります。ヨウ素欠乏の人は知能指数(IQ)が15ポイント下がる傾向があり、生産性や職業の維持が困難になる場合があります。

甲状腺の異常は重大な公衆の健康上の懸念

ヨウ素のバランスが崩れると甲状腺機能障害につながり、このため体内で多くの系統に不具合が出てきます。例えば、甲状腺が完璧に機能していないと心臓病になりやすくなります。

甲状腺機能低下症になると心拍数が落ち、動脈の弾性が衰え、高血圧になりやすくなります。甲状腺機能亢進のほうが稀で、心拍が速まったり不整脈につながります。よくあるのは心房細動で、これが起きている間心臓の上半分が異常な動作をするようになります。

心臓への影響を自覚する前に、甲状腺機能低下症のその他の症状を感じることがあるでしょう。こうした症状があると老化のせいにしておきたいかもしれませんが、確かにするために医者の診察を受けてください。甲状腺機能低下症の兆候には次のようなことがあります:

倦怠感

体重増加

ドライスキン

顔のむくみ

ハスキーボイス

脱毛

心拍低下

うつ病

記憶力減退

関節痛、関節の凝り

筋肉痛、筋肉疲労

便秘

低温に対して弱くなる

生理不順、思い生理

甲状腺腫 — 甲状腺肥大

食事から可能な限り多くの栄養素を摂り込むように私はいつも進めていますが、ヨウ素も例外ではありません。天然のヨウ素が豊富な食品には野菜やプルーン、搾りたての牛乳、生乳製品、玉子、ヒマラヤピンク海塩が挙げられます。

甲状腺以外にも、ヨウ素の影響を受けるその他の組織があります。ヨウ素不足がいかに他の系統に悪影響するか、環境化学物質が吸収を妨げるかについて、「How Iodine Deficiency Increases Your Risk for Chronic Illnesses」(ヨウ素欠乏がいかに慢性病リスクを高めるかについて)をご覧ください。

ヨウ素で掃除するとウィルスの拡散を阻止できるかもしれない

ウィルスの拡散を鈍くし、抑止できる自宅でできるヨウ素の使い方をご紹介します。ドアのハンドルや電話機、手をきれいにして滅菌できる自然な製品を探しましょう。これらは風邪やインフルエンザの季節には特に有用です。

ポビドンヨウードのうがい液を使うとウィルスや細菌の拡散を遅くできます。呼吸器上部のウィルス負荷を減らすと風邪や咳が早く治ります。

キャンピング中にはヨウ素錠剤があると水を滅菌するのに安全な方法の一つです。この錠剤はヨウ素が過剰だと甲状腺機能障害につながるので一時的にしか使用できません。