免疫調節や腫瘍解消のために必須の緑葉野菜

発芽野菜

早分かり -

  • 腸内の重要な免疫細胞を生産するために必須の遺伝子が緑葉野菜を中心とする食品に応答することが研究からわかっています
  • 野菜には様々な種類の抗酸化物質やその他の闘病化合物が含まれます。ある植物化学物質は炎症を抑え、発ガン性物質を排除する一方、細胞が再生し、古い細胞を除去してDNAを維持するサイクルを調節してくれます
  • 発芽野菜は、生の果物や野菜よりも最大で100倍の酵素を含むことがあり、体がよりたくさんのビタミン類、ミネラル、アミノ酸、必須脂肪などを食べ物から抽出できるようにしてくれます
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Dr. Mercolaより

アメリカの成人のうち約1/4しか毎日3食分かそれ以上の野菜を食べていません。もしあなたがその大多数の食べない人の一人なら、新鮮や野菜を食べることは最適な健康のための主な基盤の一つなので、重要なメリットを見逃していることになります。

確かに私も、食事である程度動物性タンパク質を食べれば、ほぼ誰でもメリットを受けられるはずであることを確信してはいますが、誰でもハイレベルな健康状態にするには、毎日新鮮な高品質野菜を多く食べる必要があると、信じて疑いません。中には他の人よりさらに多くの野菜が必要な人もいます。

大部分の野菜はあまりカロリー密度が高くなく、その結果、量の点では食生活の大部分を野菜にするべきです。私の食生活はカロリー面では70 %を脂肪から摂りますが、私が食べているすべての食品を一日のうちに分けて食べようとするなら、最大の量は野菜にすべきです。

有機の生野菜の持つ栄養価に匹敵するものはほとんどなく、ある新研究によると、緑葉野菜を食べることは以前考えられていたよりはるかに大切です。

緑葉野菜を食べる重要性

ウォルター・アンド・エリーザ・ホール研究所の分子免疫学部門の研究者はT-betとい腸内で必須の免疫細胞を生産するために必要な遺伝子を発見し、これが緑葉野菜を中心に食物に応答することがわかりました。

ILC(自然リンパ球系細胞)は以下のことのために必須であると考えられます:

  • 体内の許容度、免疫力、炎症の間のバランス維持
  • 病原菌から身体を保護するホルモン、インターロイキン22 (IL-22)の生産
  • 善玉細菌の成長を促し、腸内の軽傷や摩損箇所を癒すことで健康な小腸のバランスを維持する
  • がん病変の解消

まだある野菜を食べるとよい理由

野菜には、一連の抗酸化物質やその他の病気を癒す、他では摂りにくい化合物が含まれています。フィトケミカルという植物性化学物質は、炎症を抑え、発がん性物質を排除し、他の植物性化学物質は、細胞を再生する速度を調節し、古い細胞を除去して、DNAを維持します。野菜を多く食べる人は以下のメリットを受けていることを研究が繰り返し示してきました:

脳卒中、2型糖尿病、高血圧、アルツハイマー病、心臓病のリスク低減

特定の種類のがん、目の病気、消化系の異常のリスク低減

腎結石や骨損失のリスク低減

認知力テストのスコアアップ

体内の抗酸化物質増大

酸化ストレスを示すバイオマーカーの低減

さらに、生野菜を食べると摂れるのがバイオフォトンで、これは身体を含むあらゆる生体に備蓄され利用されている光の最も小さい物理的単位です。必須の日光はこれらのバイオフォトンという形で食品を通して細胞に入ります。これらには体内の複雑な生命維持に必須のプロセスを制御する重要な生体情報が含まれます。

バイオフォトンはこの文脈では人体である組織を秩序だて、調節し、こうすることでより高い振幅状態あるいは常態に高めてくれます。基本的に食品がより多くの日光を備蓄できるほど、栄養価が高いです。

自然に栽培した新鮮な野菜、生の発芽野菜、日光を浴びて熟した果物は光エネルギーがたくさんあります。最適なのは、地元の農場で有機栽培している新鮮な非GMO産品を求めましょう。まず最も新鮮に見える野菜を選び、購入してから間もなく生で食べると最適な効能を得られます。

有機産品を入手できなくても、従来式野菜でもないよりはましです! 非有機野菜はよく洗い、可能な限り皮や芯を除き農薬暴露を最小限にしようとしてください。一部のフルーツや野菜は様々な害虫から被害を受けやすいため大量に殺虫剤を散布されているので、他の野菜よりはるかに汚染されていることもよくあります。皮が薄く、柔らかい一部の食品ははるかに「吸収性」も高いです。この種の食品は有機品を優先しましょう。

環境作業団体(EWG)ではフリーダウンロード可能な産品の残留農薬に関する買い物ガイドを毎年出しています。すべてを有機品にするほど金銭的に余裕がなければ、残留農薬の高低順に一覧してあるので家計の節約になります。

驚くべき健康的効能がある生きた食物、発芽野菜を食べるとよい理由

発芽野菜は、よく見落としがちな「スーパー」フードです。これらの栄養的側面に加えて、発芽野菜は手をかけなくても自分で簡単に育つということもあります。わたしは10年から15年前にボール型のジャーで種を発芽させることから始めました。昨年公表されたあるCare2の記事は、以下を含む発芽野菜を食べるとよい理由10項目をリストアップしています。残りは出所の記事をご覧ください:

  • 発芽野菜は、生の果物や野菜よりも最大で100倍の酵素を含むことがあり、体がよりたくさんのビタミン類、ミネラル、アミノ酸、必須脂肪などを食べ物から抽出できるようにしてくれます。
  • 発芽した時に豆類、ナッツ、種、穀物に含まれるタンパク質と繊維の両方の栄養価が高くなります。
  • ビタミンや必須脂肪酸の含有量も発芽の段階で劇的に増加します。例えば、発芽野菜によっては、栄養成分は発芽から僅か数日の間に当初値より30倍も増える場合があります。ひまわりの種や豆発芽野菜は、自分で発芽させられる人気の種で、通常は有機野菜のおよそ30倍もの栄養価があります。これは自宅の裏庭でも収穫できます。
  • 発芽の最中にカルシウムやマグネシウムなどのミネラルがタンパク質と結合して、更に生体利用能が高まります。
  • 発芽野菜は究極の地元産食物であり、自分のキッチンでも容易に育てられます。しかも、自分が何を食べるかが歴然として把握できます。また、とても安価なので、コストを理由にこれを食べないことは言い訳になりません。

自宅で発芽野菜を植え付け育てる方法

私は十年前発芽野菜をボールジャーで栽培していたことがありますが、その後止めました。地面で栽培するほうがはるかに簡単で、より栄養価が高い豊富な量が取れるからです。この方法の方が時間もかかりません。ボールジャーだとカビの発生を防止するため一日に数回洗い流す必要があります。しかも土壌に植えれば家の中で場所を取りません。2~3日おきに下記のようにトレイ一杯分を私は食べており、これほどの量をボールジャーで作るには数十個のジャーが必要になってしまいます。私にはその手間の時間も忍耐もありません。今後の記事ではもっと詳しいビデオをお見せするため制作中ですが、下の写真で食欲が出て、プレビューをご紹介できれば幸いです。

植え付け直前のヒメカモジグサとヒマワリの種

植え付け直前のヒメカモジグサとヒマワリの種 - 浸してから2日

ヒメカモジグサとヒマワリの種

ヒメカモジグサとヒマワリの種 – 発芽から3日半

ヒマワリの種とエンドウの新芽

ヒマワリの種とエンドウの新芽 – 収穫まで3日

ヒマワリの発芽野菜とヒメカモジグサ

ヒマワリの発芽野菜とヒメカモジグサ - 収穫時期

薬草としての発芽野菜

Sprouts-as-medicine.comのウェブサイトは新芽類、その健康へのメリット、レシピ、自分で育て方等のよい情報源です。verticalveg.orgもこの種のよいイギリスのウェブサイトです。後者のウェブサイトは一年中月別に育てやすいヒントを掲載しています。新芽類のメリットの一つは暗いか寒くても、年中発芽させられることです。

6 Easy Steps to Sprout Heaven(発芽野菜をすくすく発芽させる6つの簡単な手順)という記事は最初から収穫まで自分で発芽野菜を栽培する方法を説明しています。様々な豆、ナッツ、種、穀類を発芽させられますが、発芽野菜は概して次のような効能があります:

  • 細胞再生の促進
  • フリーラジカルによる損傷から保護してくれる抗酸化物質やミネラル、ビタミン、酵素の協力な摂取源
  • 身体をアルカリ化する効果。アルカリ化するとがんを含む病気から保護されます(多くの腫瘍は酸性)
  • 酸素が余るほど豊富な発芽野菜は、異常な細胞の増殖をはじめ、酸素が豊富な条件では生存できないウィルスや細菌からも保護してくれます

一般的な発芽野菜、その卓越した栄養特性

最も一般的に新芽栽培されている豆類、ナッツ類、種子、穀類:

ブロッコリ — スルフォラファンという酵素のおかげで抗がん特性があることが知られています

アルファルファ — フィトエストロゲンの重要な栄養源。ビタミンA、B、C、D、E、F、Kの優れた供給源でもあります

ヒメカモジグサ — ビタミンB、C、E、ミネラルが豊富

リョクトウ — タンパク質、繊維質、ビタミンCやAの優れる摂取源

クローバー — イソフラボンの豊富な摂取源

レンズマメの新芽 — タンパク質を26%含み、料理せずそのまま行けます

ヒマワリ — ミネラル、健康な脂肪、必須脂肪酸、繊維質、フィトステロールを含みます。また、タンパク質を最も多く含む新芽の部類です

発芽エンドウ豆: ビタミンAやC、葉酸の優れる摂取源であるほか、タンパク質を最も多く含む新芽の部類です

私のおきにいりはエンドウとヒマワリの新芽です。これらなら可能な限り最も高品質のタンパク質をいくつか摂れます。これらのおかげで、私の主食である昼食サラダの栄養が急激に高まりました。これらの新芽は発酵野菜を完璧に補ってくれます。非常に安価に必須栄養素が摂れるこれらのものより健康的な組み合わせを私は想像できません。

今年後半になってからこれらの育て方について何本かのビデオを制作する予定ですが、今のところは、rawfoods-livingfoods.comガイドにある育て方を見ると手順を追って把握できます。

Vegetarians in Paradiseはヒマワリの種に伴う健康メリットやその歴史について詳しい記事を載せています。種子の中ではヒマワリの種は栄養価の点でベストであり、これを発芽させると栄養成分が300~1,200 %も増えます! 同様に、エンドウ豆を発芽させても亜鉛やマグネシウムの生体利用能が改善します。

発芽したヒマワリの種には鉄分やクロロフィルも豊富で、後者は血液と肝臓のデトックスに役立ちます。発芽したヒマワリの種に含まれるフィトステロールは免疫系を強化するのに有用です。Vegetarians in Paradiseにこう説明されていました:

「最もタンパク質を摂り易い食品、100 gの発芽したヒマワリの種にタンパク質が22.78 g含まれます。ミネラル成分は発芽状態で急増します。100 gにカルシウムが注目すべき116 mgも含まれるほか、亜鉛が5.06 mg、カリウムが689 mg、銅1.75 mg、マグネシウム354 mgも含まれます。

種が新し生命を生み出している発芽中にビタミンが増加します。100 gに、ビタミンAは50,000 IUへ増え、ビタミンEが52.18 mg、ビタミンDは92.0 IUになります。ビタミンB群ではナイアシンが4.50 mg、リボフラビン0.25 mg、チアミン2.29 mgが得られます。発芽したヒマワリの種は鉄も豊富で100 g当たり77 mg含まれるので、貧血症の人によいです。」

野菜をもっと食べるようにするための簡単な方法

野菜を摂る量を最適にするために最も簡単で効率が高い2つの方法は野菜ジュースを作ること、これに発芽野菜を加えることです。ジューシングすると消化がよくなるので野菜の栄養素をすべて吸収できるようになるだけではなく、調理により壊れやすい微量栄養素を破壊せずにいただけます。

調理や食品加工は形状と化学組成を変えるので、多くの微量栄養素を破壊します。しかも発芽プロセスは栄養分と栄養素の生体利用能を増やす方向に向かいます。発芽野菜には身体が他の食品の栄養素を吸収して利用することを可能にする貴重な酵素も含まれています。

ジューシングのもう一つのメリットは普段全体を食べることを楽しんでいないような様々な野菜も加えられることです。こうして食物アレルギーの発症のリスクが下がるように日常的にいろいろな食品を変えて楽しめることになります。ジューシングについて詳しいガイドラインや情報については私の栄養計画にあるジューシングの節をご参照ください。

しかしジュースや全体、発芽野菜または調理などどんな方法によるにせよ、野菜を欠かさないようにしましょう。野菜類は想像以上に多様性が豊富な食品群なので、いくらでも選択の余地があり、自分の好みに合うものがほぼ必ず見つかるほど選択肢が豊富です。野菜を毎日食べることはよい健康のための基礎であり、がんを含めあらゆる種類の病気を予防するためにとても有用な習慣であることを示す根拠は増え続けています。