Dr. Mercolaより
食品やその他のパーソナルケア製品に含まれる成分ほど練り歯磨きの成分についてはあまり注意しないでしょうが、一日2回歯ブラシに着けている少々の練り歯磨きは蓄積していきます。
生涯の間に平均的アメリカ人は約3.8ℓの練り歯磨きを消費しており、その大部分は吐き捨てているとしても、その化学物質の一部は血流に入ります。
口内は全身のなかで最も吸収力がある部位です。だからこそ薬によっては舌下投与されているのは周知のとおりです。
私たちは当然のように歯磨きして吐き出していますが、練り歯磨きの成分は口と歯茎に入り、この門口から全身のどの系にも入ります。
このため練り歯磨きは非常によく注意して選ぶ必要があります。練り歯磨きの人気ブランドの多くは避けるほうがよい疑義の多い成分を含みます。
1. トリクロサン — コルゲートの人気ある練り歯磨きTotalにはトリクロサンという抗菌剤が含まれており、この成分がためメーカーは「歯垢と歯周炎から守るFDAに認可された唯一の練り歯磨き」といって吹聴します。
トリクロサンは確かに歯周炎を予防することは実証されていますが、このメリットには大きなデメリットがともなっています。この化学物質は抗生物質耐性と内分泌かく乱の問題を起こします。
内分泌かく乱物質は乳がん、卵巣がん、前立腺がん、精巣がん、早産、誕生時の体重低下、女子のい思春期若年化、男子の下がらない精巣(停留精巣)など多くの健康上の問題を起こすので、重大な問題です。
数件の動物実験ではトリクロサンがマウスとラットの胎児の骨異形成を起こしており、ホルモンへの影響を示唆しています。さらに、トリクロサンは脳や心臓、その他の細胞内で細胞の信号伝達の一部を阻害し、研究者らは「潜在的リスクどころではない」としています。
この化学物質はがんの原因であることもわかっており、研究はトリクロサンが乳がんを進行させることを実証しました。ミネソタ州はすでにトリクロサンの大部分の使用を禁止しましたが、アメリカ全国的にはいまだに練り歯磨き、手洗い石鹸、メークアップ、その他諸々の商品の成分として売られています。
練り歯磨きがこの化学物質の最も強力な放出担体の一つであり、研究ではコルゲートのTotalで歯を磨いた人はこの製品を使わなかった人より5倍以上多くのトリクロサンが検出されました。
2. ラウリル硫酸ナトリウム(SLS) — 多くの練り歯磨きにはラウリル硫酸ナトリウム、ラウレス硫酸ナトリウム(SLS)やラウリル硫酸ナトリウムエーテル(SLES)などの界面活性剤が含まれます。界面活性剤は練り歯磨きの発泡剤ですが、舌の表面でリン脂質を分解するので味蕾の機能を阻害します。
このため苦み感が強くなり、歯を磨いた後何を食べてもまずく感じるのはこのためです。
言うまでもなく、SLSは皮膚炎や痛いアフタ性口内炎の原因であり、研究の示すところでは再発性口内炎のある人はSLSを含まない練り歯磨きを使うべきです。
しかし、SLSの本来の問題は、その製造工程で(エトキシ化反応)のためにSLES/SLSが、発癌物質である副産物の1,4ジオキサンで汚染されやすいことです。製造工程で環境に発がん性の揮発性有機化合物も放出されます。
SLSは殺虫剤として登録されており、有毒な影響が魚類や昆虫、甲殻類など海洋生物に及びます。
メーカーはSLSを有機農家に農薬として販売できるようにするため認可申請しましたが環境破壊につながるので却下されました。
3. 人工甘味料 — アスパルテームなどの人工甘味料は市販の練り歯磨きによく含まれています。アスパルテームは主にアスパラギン酸とフェニルアラニンから構成されています。フェニルアラニンは合成によって変成されメチル基を生じ、これが甘味の大部分を生みます。
フェニルアラニンのメチル結合(メチルエステルと呼ばれる)は非常に弱いので、フェニルアラニン上のメチル基が容易に分解してメタノールを生成します。アスパルテームはメタノールが果物や野菜にも含まれるから無害だという主張はお聞きになったことがあるかもしれません。
しかし、果物や野菜にも含まれるメタノールはペクチンにしっかり結合しているので、消化管を通っても安全です。アスパルテームによって生成されるメタノールはこれとは異なり、体外へ排出するのを助ける何物にも結合しません。
これが第一の問題です。
二番目の問題は人間はメタノールを無害なギ酸に分解する保護的生体機能がない唯一の哺乳動物です。
人間の場合メチルアルコールは血管を通り脳などの障害を受け易い部位に移動し、フォルムアルデヒドに変換されます。カタラーゼがないのでフォルムアルデヒドは阻害されることが全くなく組織に莫大な損害を与えます。
メタノール中毒には頭痛や耳鳴り、吐気、胃腸障害、虚弱、めまい、悪寒、記憶障害、無感覚、末端部の刺すすような痛み、行動障害、神経炎等多くの症状があります。
4. フッ化物 — フッ化物は以前から虫歯に対するソリューションとして称賛されてきましたが、近年ではより詳細に精査されており、それには訳があります。Langmuir誌に掲載された画期的なある研究はメリットがあると想定されている、フッ化物由来の歯に形成されるフッ素リン灰石の層は厚みがたった6 nmしかないことを発見しました。
これがいかに薄いかを把握しやすいように表現すると、この層が10,000枚で髪の毛一本の幅にしかなりません!今や科学者らは単に物を噛むだけですぐ消えてしまうほどのこの超薄層が実際にエナメルを保護し、何らかの認識しうる効果があるのかについて疑義を持っています。次のように説明されています:
「それほど薄い層でエナメル質の保護層に実際なりうるのか疑わしい。」
実際に、ある研究によると、フッ化物含有練り歯磨きより天然のカカオエキス テオブロミンが含まれる練り歯磨きのほうが露出した象牙質をよりよく修復し、鉱質を復元します。
言うまでもなく、フッ化物練り歯磨きは幼い子供の最大かつ唯一のフッ化物吸収源であることが多く、歯のフッ素沈着異形成を起こす大きなリスク要因です。その理由は子供は口に入れた練り歯磨きの多くを飲み込んでしまうからです。
実際に、幼児が練り歯磨きだけでも全摂取源からのフッ化物許容日量より多く飲み込んでいることはよくあります。
フッ化物を飲み込むことはフッ素処理飲料水と同じで、科学研究から明らかになったようにフッ化物は有毒科学物質であり、時間と共に組織に蓄積していき、酵素機能をだめにして、神経や内分泌の機能障害を含むいくつもの重大な健康の異常をきたします。
子供は特に過剰暴露による重篤な副作用を受けます。私は大人もそうすべきであるとは思いますが幼児の場合はフッ化物を含まない練り歯磨きを使うほうがよいです。
5. プロピレングリコール — プロピレングリコールは不凍液や塗料、エナメル、航空機の解氷剤に使用されている一種の鉱油です。医薬品グレードのものは界面活性剤として練り歯磨きをはじめ多くのパーソナルケア製品に使用されています。皮膚や目、肺に炎症を起こし、器官系毒性の原因であるにもかかわらず、パーソナルケア製品に使用されているプロピレングリコールの安全性については研究が見つかりません。明らかに、これで歯を磨くことはできないはずの物質です。
6. ジエタノールアミン(DEA) — DEAは練り歯磨きなど多くの発泡製品に使われています。内分泌かく乱物質であり、他の成分と反応し発がん物質NDEA (N-ニトロソジエタノールアミン)が生じます。この物質は皮膚からすぐ吸収され、胃がん、食道がん、肝臓がん、膀胱がんの原因になります。
環境作業団体(EWG)ではDEAを器官系毒性や汚染の懸念、炎症さらに中度のがんリスクの高さでは化粧品データベース(最も毒性の高い物質のスコア)に最も危険な物質第10位として記録しています。カリフォルニア州環境保護庁はDEAを人間に発がんの可能性がある物質として掲載しています。
7. マイクロビーズ — マイクロビーズはボディーウォッシュやフェイシャルスクラブ、練り歯磨きその他の商品に含まれる微小なプラスチックのペレットです。マイクロビーズは家庭の排水を経て、ほとんどの水処理場のフィルターでろ過されずにそのまま環境に流出しています。プラスチックマイクロビーズは水から毒素を吸収し、数多くの種類の海生生物が食べ、究極的には人も食べることになります。マイクロビーズ入り練り歯磨きは自明な環境への脅威を除いたとしても拒否するに値するじゅうぶんな根拠が存在します。ダラスの歯科衛生士が患者の歯からマイクロビーズを検出したと報告したことが近年ありました。
その断片はCrestブランドのマイクロビーズ練り歯磨きから検出され、患者の歯茎に挟まっていたのです。これが原因で食品やバクテリアが歯と歯茎の間に侵入し歯周病を起こします。Crestのメーカープロクター&ギャンブルはマイクロビーズを2016年から使用廃止しました。マイクロビーズの使用が終わるかに見えましたが、実は、パーソナルケア製品委員会(PCPC)はポリ乳酸などの生物分解性プラスチック製のマイクロビーズはパーソナルケア製品に依然使えるようにロビー活動を続けています。
自分で練り歯磨きを作り市販商品の落とし穴の多くを避けることができます。最初は、ココナッツオイルで、これは口内に普通にいる細菌である連鎖球菌の菌種に対してテストされ効果があることは実証済みです。研究によると、酵素変成ココナッツオイル(消化と同じ工程による酵素処理)が連鎖球菌の主な菌種増殖を大きく阻害することがわかっています。これには虫歯の主な原因である酸を生産する細菌である連鎖球菌の症状を含みます。
脂肪質の多いココナッツオイルが酵素で分解されると特定の細菌には有毒な酸に変わると考えられます。その主任研究者Dr.ダミアン・ブラディーが次のように説明しています:
「酵素で変成させたココナッツオイルを歯の衛生製品に含めると、科学物質添加剤に替わる効果的な代替物になり、特に比較的低濃度で効能があるのでよいです。また、抗生物質耐性の増大にともない、細菌感染と闘う新たな方法に注目する必要があります。」
自家製ペパーミントとココナッツオイル練り歯磨き
材料
作り方
ココナッツオイルが無い練り歯磨きのほうがよい場合は次のレシピも試すと、3回の歯磨きに十分です。
自家製重曹とペパーミント練り歯磨き
高度加工食品と糖分は人間の虫歯を確かに起こし、悪化させることは周知ですが、今日の野生動物に見られるように、精製糖や白い小麦粉に暴露されるよりはるか昔の古代人においても虫歯の証拠があります。普通なら魚類やイカ、甲殻類を好み炭水化物は食べないイルカでさえ今日では虫歯が発生します。つまり健康的な食生活をするだけではこうした現象を説明することは不可能であり、昔の人や野生動物に虫歯はありませんでした。
健康的食生活の一つをなす食品を食べる(加工食品や精製糖を避ける)のに加え、豊富なオメガ3脂肪を食べましょう。たとえ微量のオメガ3脂肪でも歯茎の病気を予防できることが研究からわかっています。私が気に入っている高品質の動物性オメガ3脂肪の摂取源はオキアミ油です。さらに、日常の食生活では新鮮な自然食品、発酵野菜、草で育てた肉を食べるようにし、こうして強い骨や歯に欠かせないミネラルを確実に豊富に摂れるようにしましょう。
生物学的処置のできる歯医者や衛生士に定期的に歯を洗浄してもらうほかに、毎日2回の歯磨きとフロス使用を欠かさなければ、歯と歯茎は可能な限り健康に維持できます。多くの種類の病原菌の強力な阻害剤としての効能があるココナッツオイルを使ったオイルプルも試すとよいです。ほとんどの市販練り歯磨きブランドのほかにもフッ素処理水やフッ素処理練り歯磨きも避けましょう。自然のフッ化物を含まない練り歯磨きを自分で作るか評判のよいブランド品から選んで使いましょう。
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