Dr. Mercolaより
一日の最後に一杯のカモミールティーをすすり飲むのが好きな人は多いですが、ティーしかないというほどのファンでさえ温かい一杯のゴールデンミルクには気が向くかもしれません。実際に就寝前に最適で、落ち着ける一方、朝いちばんに飲む人や、コーヒーの代りにする人もいます。
ゴールデンミルクとは何でしょうか? 少なくとも乳製品の意味では実際にはまったくミルクではない。ゴールデンミルクの基礎は温かい(黄金色の) うこんスパイスにココナッツミルクやココナッツオイル(レシピの好みによる)を混ぜたものです。
うこんはカレーに使用することで最もよく知られていますが、強力な医用効果がある食品としてますます認められています。
うこんは何世紀も前から医用特性があるので、実際に貴重がられてきましたが、西洋では特に米国では、あまり一般的に消費されていません。ゴールデンミルクは一杯に健康な用量の「命の香辛料」が得られるのでこうした状況を変える潜在性があります。
うこんにはあまりに多くの健康メリットがあるので端的に説明しにくいです。このためインドでは「命のスパイス」として知られる表現がうまくまとまった説明になっています。
伝統的中国医学(TCM)やアユルベーダ医学での伝統的医用には肝臓病の治療や皮膚病、呼吸器や胃腸の障害、筋肉の捻挫、関節痛、一般的な傷の治療を含みます。
従来うこんのメリットは医学文献によく文書化されており、うこんの最もよく研究が進んでいる生体活性があるクルクミンという成分には、健康増進やいくつもの健康の異常から保護する効果があることはすでに知られています。
こんには150以上の、集中的に研究が進んできた潜在的な抗がん特性をはじめ、抗炎症性や抗微生物活性を含む、潜在的治療効果があります。
研究者らはクルクミンにあるいくつもの異なる活性メカニズムを特定しましたが、クルクミンにはなぜこうした強力な医用のメリットがあるかの部分的理由は以下のような効能によります:
炎症性分子
細胞生き残りのためのタンパク質
ヒストン
1型ヒト免疫不全ウィルス(HIV1)インテグラーゼ、プロテアーゼ
DNA、RNA
様々な担体タンパク質、金属イオン
クルクミンは天然の最も強力な抗炎症性物質の一つであるため、炎症の異常がある人がゴールデンミルクを試す価値があります。
多くの慢性病の根本原因は炎症であり、今健全でも、特に炎症促進性の食生活(加工食品、糖分、穀類が多い食事)をしている人の場合、ゴールデンミルクなどの抗炎症性飲料のメリットを受けることができるでしょう。
クルクミンは、シクロオキシゲナーゼ-2 ( COX 2 )と 5-リポキシゲナーゼ( 5-LOX )の活性と合成や、炎症に係っている他の酵素と同様に阻害することができます。
また、2006年のある研究は、クルクミノイド(クルクミンは最も研究されているクルクミノイド)から成るターメリック抽出物が、炎症経路を遮断し、腫れや痛みを引き起こすタンパク質の過剰生成を効果的に防止することを示しました。
炎症に対するクルクミンの効果の特定を目指してメタボリックシンドロームの診断を受けた人について、別の研究が始まりました。この参加者の半数はクルクミンの粉を1g 毎日八週間摂り込み、残り半数は偽薬の錠剤をのみました。
研究の結果クルクミンを食べたグループはC反応性タンパク質(CRP)を含む3種類の炎症マーカーが減り、さらに空腹時血糖値やヘモグロビンA1c (長期血糖レベルの尺度)が下がりました。
比較のため、八週間後に偽薬グループのほうが血糖値が高く、炎症が増えていました。研究者らが過去の研究8件を評価した結果、そこでもクルクミンがCRPレベル低下に効いたことを確認しました。
そこで結論としては、生体利用能のあるクルクミンの短期的サプリメントが、メタボリックシンドロームの人の体内で大幅に酸化状態や炎症を減らし、「自然で安全な効果的CRP低下剤」と見なすことができるかもしれないことが判明しました。
うこんの中のクルクミンは遺伝子の活性と発現 - これらはともにがん細胞を殺し、健康な細胞機能を促進することで - を調整する能力があります。抗血管新生活性を促し、がん細胞の成長に必要な血液供給が継続するのを阻止するために役立ちます。
クルクミンはどんながんにもほぼ万能で有能なようです。さらに、ますます増大し続ける臨床研究によると、クルクミンには以下の効能があります:
健康的なコレステロールレベルの維持
低密度リポタンパク質の酸化防止
血小板凝集の阻害
血栓症や心筋梗塞の阻止
2型糖尿病に関連する症状の抑制
関節リウマチの症状抑制
多発性硬化症の症状抑制
アルツハイマー病の症状抑制
HIV複製の阻害
腫瘍形成の抑制
傷が治りやすくなる
肝障害から保護
胆液分泌の増加
白内障から保護
肺の毒性や線維症から保護
2011年、Natural Product Reportsに掲載されたある研究はクルクミンが以下のようなさまざまな病気に対して治療効果があることを示しました:
肺病、肝臓病
神経病
新陳代謝異常
自己免疫障害
心臓血管疾患
炎症性疾患
様々なゴールデンミルクを試すことはできますが、大部分はココナッツミルクで作ります(中にはココナッツオイルも加える人がいる)。うこんをココナッツミルクに混ぜると落ち着けるクリーミーなベースが加わるだけではなく、健康メリットも加わります。
ココナッツミルクは削り取ったココナッツの果肉と果汁から抽出されるジュースを基に作ります。ココナッツオイルの脂肪分のうち約50 %はラウリン酸で、これは自然界には稀です。人体はラウリン酸を脂質被膜を持つHIVやヘルペスウィルス、インフルエンザ、はしか、グラム陰性菌、Giardia lambliaなどの原虫を破壊するモノラウリンという単価グリセリドに転換します。
ラウリン酸は消化され易い、細胞膜をすぐ通る中鎖脂肪酸(MCFA)の一種です。MCFAは肝臓の中ですぐにエネルギーに転換され、脂肪として蓄積されません。MCFAを与えたラットの体脂肪が減少し、インスリン感度やグルコース耐性が改善したことを示すある研究を含め、MCFAは減量効果があることを示すいくつもの研究が存在します。
さらに別の研究は、MCFAが豊富な食事をした体重過剰の男性の脂肪組織がおそらくMCFAの摂取によるエネルギー支出増大と脂肪酸化増大によって多く減少しました。さらに、ココナッツミルクには抗酸化物質、ビタミンC、E、B群、マグネシウム、カリウム、リン、鉄などの栄養素が豊富です。
ココナッツオイルにも同様の健康メリットがあり、「ゴールデンペースト」を作るのに有用です。ゴールデンペーストは作り置きしておくことができ、欲しいときにいつでも1カップのゴールデンミルクをすばやく作ることができます。うこんが脂溶性なのもさらにメリットで、ココナッツミルクやココナッツオイルの使用によりそのメリットが増大します。
ゴールデンペーストは最適なゴールデンミルクを混ぜて作るための「開始剤」として使用します。このペーストにはうこん、ココナッツオイル以外にも黒胡椒も含み、黒胡椒があるとクルクミンの生体利用能が2,000 %増えます。以下に自分で作れる簡単なレシピをHealth Impact Newsから引用させていただきました:
ゴールデンペースト
材料
作り方
ゴールデンペーストが出来たらすぐにゴールデンミルクを作れます。以下のレシピもHealth Impact Newsから引用させていただきますが、簡単で、自分の味に合わせて変えられます:
ゴールデンミルク
ゴールデンミルクを少々趣を変えるなら、Prevent Diseaseから引用させていただいた、以下のレシピではスパイスとスティックを使います。こちらはゴールデンペーストを開始剤として使用しないので、マグカップが大好きでも、ゴールデンペーストが無い場合に便利です。
しょうが入りゴールデンミルク
ゴールデンミルクをまだ試したことがなければ、きっと心地よい驚きが待っています。特に秋や冬に多くの人が楽しめます(風邪、インフルエンザ の季節にも)が、夏にもおいしいし、落ち着けます。最後の一言 – うこんを調理するときはエプロンをし、お鍋を噴きこぼさないように注意しましょう。この香辛料は衣類やカウンタートップに簡単に落ちにくい染みを残し、黄色のキッチンが好きでない限り、こぼさないようによく注意しましょう。
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