胡桃の7つのメリット

胡桃のメリット

早分かり -

  • クルミを例えば4分の1カップ食べると、植物由来のオメガ3脂肪の一日需要量の100%以上が得られ、これに豊富な銅、マンガン、モリブデン、ビオチンも伴います
  • 胡は前立腺がんのリスクだけだはなく乳がんリスクも減らします
  • ウォルナットにはアミノ酸L-アルギニンが含まれ、これが心臓病患者または複数の心臓へのリスク要因が原因で、心臓病に罹りやすい人のために、血管へのいくつものメリットがあります
  • 胡桃は精子の質をよくし、体重管理を助け、脳の健康や2型糖尿病をサポートします
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Dr. Mercolaより

最もシンプルな食品が健康のために最もよいことはしばしばあり、このことはナッツにこそ言えており、母なる自然はほぼ完ぺきなバランスのとれたタンパク質と健康にいい脂肪、繊維質、植物性ステロール、抗酸化物質、豊富な種類のビタミン、ミネラルが摂れます。

ナッツの中でも胡桃は王者であるということができ、研究からいくつもの経路で、しかもとても得やすい「用量」で健康にメリットが得られます。

1日にたった約30gの胡桃を食べるだけで(およそ殻を取り除いた7つの胡桃)、有益な特性を得られます。

胡桃を食べるとよい7大メリット

胡桃はブラジルナッツ、カシューナッツ、ヘーゼルナッツ、マカダミアナッツ、ピーカン、松の実、ピスタチオと並んで木になるナッツの仲間です。ナッツ別に固有の栄養特性があります。

例えばクルミを4分の1カップ食べるだけでも、植物由来のオメガ3脂肪の一日需要量の100%以上が得られ、これに豊富な銅、マンガン、モリブデン、ビオチンも伴います。

胡桃についての研究からわかっているすばらしい事実のなかには次のようなことがあります:

1. 抗がん特性 — 胡は前立腺がんのリスクだけではなく乳がんリスクも減らします。ある研究で人が食べる量であれば約68gに匹敵する自然のままの胡桃を18週間毎日食べたマウスは、前立腺腫瘍が他の食品から同量の脂肪を食べた対照群より大幅に縮小し、増殖が遅くなりました。

全体として見ると自然の胡桃食は前立腺がんの増殖を30~40 %削減しました。マウスについての別の実験からは、人の量に換算すると一日に手2握り分を与えたら、乳がんリスクが半減し、この腫瘍の増殖も50 %削減されました。

2. 心臓の健康 — 胡桃に含まれるアミノ酸L-アルギニンが心臓病患者または複数の心臓へのリスク要因が原因で心臓病に罹りやすい人のために、血管へのいくつものメリットがあることは知られています。

ヘルペスに苦しむ方はアルギニンが多いとアミノ酸リジンが枯渇し、ヘルペス再発につながることもあるので、胡桃を避けるか制限したほうがよいです。

胡桃には植物性オメガ3脂肪アルファリノレン酸(ALA)も含まれ、この物質は抗炎症性があり、病理学的な血栓形成を予防するかもしれません。ALAが豊富な食事をする人は心臓発作で死ぬ確率が減り、突然心停止による死亡リスクがほぼ50 %減ることをある研究が示しました。

1日に胡桃4個だけでも心臓の健康によいALAの血中濃度が大きく増加し、健康的コレステロール濃度を維持できます。

別の研究からは1日にたった28gほどの胡桃を食べるだけで心臓血管リスクが減るかもしれないこと、また、心臓血管病リスクが高い人が頻繁にナッツを食べると死亡リスクが大きく減ることがわかっています。

3. 希少で強力な抗酸化物質 — 抗酸化物質はフリーラジカルという加齢による劣化の根本原因と闘い老化のスピードを遅くすると考えられており、健康のためにとても重要です。

胡桃にはよく食べる食品には数種類にしか含まれていないような数種類の強力な抗酸化物質が含まれます。これにはキノンジャグロン、タンニンテリマグランジン、フラボノールのモリンが含まれます。

胡桃には研究者らが「注目に値するほどすばらしい」と呼んだほどのフリーラジカル抹消効果がある強力な抗酸化物質を含み、ある研究は胡桃のポリフェノールが化学物質に誘発される肝臓の損傷を予防するかもしれないことを示しました。

別の研究ではナッツ類特に胡桃が強力な抗酸化力があることがわかっています。試験したナッツのなかで胡桃のポリフェノールが最も効能があり、また、リポタンパク質結合性抗酸化物質活性が最も高かったのです。研究者らの結論:

「ナッツはポリフェノール抗酸化物質が多くあり、リポタンパク質に結合すると生体実験でアテローム硬化につながる酸化プロセスを阻害すると考えられる。人でのサプリメント実験ではナッツ類は脂質特性を改善し、内皮細胞の機能を改善し、炎症を抑え、これらすべての効果が体重を増加させずに得られることが実証された。」

4. 体重管理 — 健康的な量の胡桃などのナッツを食生活に追加することで長い間最適な体重を維持するのを助けることが可能です。

31件の検査に関するレビューでは、食事にナッツを加えたり他の食品の代りにナッツを食べた人は、体重がさらに約635g減り、ウェストサイズは約1.25cm減りました。 胡桃を食べると3日後にはすでに満腹感が増えました。

5. 男性の生殖の健康アップ — 胡桃のあまり知られていないメリットのひとつに男性の生殖力改善があります。西洋式食生活をする男性において、毎日75g(反カップより少し多め)の胡桃も食べるようにしたら、精子の品質がよくなり、生命力、運動性、形態とも改善されることがわかりました。

6. 脳の健康 — 胡桃にはビタミンE、葉酸塩、メラトニンオメガ3脂肪、抗酸化物質を含む神経保護物質がいくつも含まれます。胡桃を食べると若い成人の推論的思考力をよくし、脳の健康を支持することも研究からわかっています。

ある研究は胡桃などの高抗酸化物質食品が「老化に伴う酸化ストレスに対する脆弱性を低下させ」、「健康でいられる期間が伸び」、さらに「認知力や運動能力がよくなる」ことを特定しました。

7. 糖尿病 — 胡桃のなかの有益な脂肪は2型糖尿病患者の代謝パラメータを改善することがわかっています。2型糖尿病でかつ体重過剰な成人に毎日1/4カップの胡桃を食べさせたら食べなかった対照群より空腹時インスリン濃度が大きく削減され、メリットは初期3か月以内に得られました。 

胡桃の皮を食べるとよい理由

殻から出した胡桃の皮 – 白系でぼろぼろした(ときにはワックス状)の部分 – は苦いですがなかなか取れません。クルミに含まれる抗酸化物の90%までは皮に含まれるものと考えられており、この皮こそ最も健康的な食べるに値する部分です。

健康へのメリットをさらに得るなら、照射処理や滅菌処理されていない有機の生ナッツをお探しください。

さらに、胡桃は極めて腐敗しやすく、健康的脂肪は容易に損傷を受けることを覚えておいてください。殻から出したバルク販売されている胡桃を買うなら、ぼそぼそしていたり腐ったような臭いのものまたは新鮮かどうか確認できないものは買わない方がよいです。

胡桃は殻つきか殻なしかに関わらず気密な容器に入れて冷蔵庫やフリーザーにしまいましょう。胡桃は手軽なスナックとして最適ですが、風味があまり好きでない人は、スムージーに混ぜると治療効果がまだ得られます。または別の健康的ナッツを選ぶこともできます。

胡桃を一晩水に浸けると品質を改善でき、こうすると酵素阻害因子やフィチン酸を少しは減らすことができます。浸した後はぱりっとするまで約40~45℃で乾かすと口当たりがよくなります。

ナッツ類は大部分すばらしい食品

胡桃の健康メリット

ナッツを選ぶなら品質に注意する限りはずれはありません。しかし有機で生のナッツである限りそうです。照射処理、滅菌処理、砂糖の衣を着けたものはだめです。例外が一つ、ピーナッツは技術的にはマメ科です。

私がピーナッツを勧めない理由は以下のような傾向が強いからです:

  • ピーナッツは比較的オメガ6が多くオメガ3:オメガ6比が崩れる
  • アフラトキシンという発がん性かびで汚染されていることが頻繁にある
  • 最も農薬に汚染された作物の一つ

私が好んで食べるナッツは生のマカダミアとピーカンです。これらは最高レベルの健康的脂肪を提供してくれると同時に、炭水化物やタンパク質はかなり少ないです。

大半のナッツの栄養成分は基礎構成要素が理想的に配分された様子に極めて近似しています。つまり、大部分が脂肪、次に適度な量のタンパク質、そして少量の非野菜系炭水化物から成っています。

以上の理由から私の栄養計画にある健康的な脂肪の最適食材の一つとして含めています。

マカダミアナッツの主な脂肪酸は一価不飽和脂肪のオレイン酸(約60%)です。これは健康にメリットがあることでよく知られているオリーブに含まれる濃度に匹敵します。一年ほど前から全体的なタンパク質の摂取を減らし始めたので、私はマカダミアナッツとピーカンをほぼ毎日食べています。

次の一覧は最も一般的な木になるナッツ類の約28g当たり栄養素について示します(28gはほぼ小さい手にいっぱい持った量です):

木になるナッツ 脂肪(28g当たりのグラム数) タンパク質(28g当たりのグラム数) 炭水化物(28g当たりのグラム数)

マカダミア

22

2

4

ピーカン

20

3

4

松の実

20

4

4

ブラジルナッツ

19

4

3

クルミ

18

4

4

ヘーゼルナッツ

17

3

5

カシュー

13

4

9

アーモンド

14

6

6

ピスタチオ

13

6

8