コーヒーをクリームに混ぜるべきである理由

コーヒー

早分かり -

  • ティーを飲むと脳卒中や糖尿病、うつ病のリスクが下がり、コーヒーを飲むと心臓病、糖尿病、非アルコール性脂肪肝のリスクが下がることを科学者らが発見しました
  • クリームをコーヒーに — 人によってはティーに加えると変わるのは味だけではない、というのは数十年来続いてきた議論です
  • 混合し合う液体を二つ混ぜると、直ちに混ざり合いますが、ミルクが沈む前に若干の遅延があるように、ミルクをコーヒーに入れると、ミルクの底が直下のコーヒーの表面から加熱されるることで表面は冷めます
  • ティーの通の人は最適な一杯を入れるのに使うお湯の最適な温度について議論しますが、人によっては注ぐうちにも沸点であり続けることが必要だと言ういっぽう、お湯は一回以上沸騰させないほうがよいという人もいます
  • お茶会で科学者らはカップにミルクとティーのどちらを先に注ぎ入れるべきかを見極められそうなその場で考え付いた実験を行うことにしました。それから今日に至るまで続く統計解析の基盤になった議論がこれです
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Dr. Mercolaより

過去数年間にコーヒーが最適量を飲む限り健康的飲料 — 人気のあるお茶や紅茶と同様 — として特定されました。 コーヒーの消費は早死にや心臓病、がん、糖尿病、肝硬変、非アルコール性脂肪肝のリスク軽減に関連します。

ティーは脳卒中や糖尿病、うつ病リスクを下げることがわかっているほか、血圧の改善、肥満減少、適度なグルコース濃度にもつながることがわかっています。

クリームをコーヒーに入れる — 人によってはティーにいっる — と味の他にもすべてが変わります。これは温度に関連したことですが数十年、さらに何世紀にも渡る大いなる議論になりました。

科学者らはミルクの滴が熱いコーヒーカップに落ちるのをスローモーションで撮影したビデオ(2,000 fpsで撮影)に感嘆したそうです。その理由は数ナノ秒のうちにクリームが浮いたからでした。

ここで取り上げたビデオが二つの混合し合う液体を混ぜると、通常直ちに混ざり合うことを示しています。しかし加えたミルクが沈む前の若干の遅延がある間に、ミルクの底が僅かながら熱くなるが、その直下のコーヒーの表面が冷めるにはじゅうぶんなだけ熱くなります。

「ミルクとコーヒーの分子が旋回しながら動き、これが滴の底の周りの気流を導き、滴が「浮く」だけじゅうぶんな圧力を生み出す。研究者らはコーヒーが熱いままでミルクが冷たいままである限り、理論上はミルクの滴が永久に浮いているかもしれないと言う。」

MITの応用数学ジョン・ブッシュ教授は温度差を維持するのが可能であったならば、クリームは永久に「浮いたまま」になるはずで、冷たい浴槽に熱い滴を落とすほうが簡単そうに見える一方、一種の加熱素子を滴の内部に加えられるとしたらうまくいくかもしれない。

ビデオが説明するように、この議論の要は、液体を分け続けておくのはインクジェット印刷やDNA試験など別の分野で決定的に重要なので、コーヒーかティーとミルクをはるかに超えた発見です。実際に、科学者らはこれが技術進歩の仕方に影響するかもしれず、滴が自然界でいかに動くかについて科学者の理解が深まるかもしれないと言います。

ミルクが先かティーを先に入れるかは意味論なのか?

Diggサイトのライターで編集長のスティーブ・ルソー氏は同じ理由でコーヒーにミルクを入れる前にクリームを入れるべきだということに同感です。「最初にクリームを入れ、次にコーヒーを入れるとすべてが自然に混ざり合う。」最初にクリームを入れると正しい量を入れるのが難しくなりそうですが、最初だけだと同氏は言います。練習を重ねることでちょうどよい量がわかるでしょう。

コーヒーよりティーを好むイギリスでは、1821年設立の新聞社The Guardianが2014年に最適なイギリス式ティーカップを入れるために「人類史上最も重要な発見である。水を沸騰させるのに必要な火は僅差で第二位である」としてある記事を掲載しました。— ミルクを最初にカップに入れるべき。

これがそれほど盛んな議論の的になることを誰が知っていたでしょうか? その記事はラフバラ大学のステープリー博士が行ったこの理論についての試験を取り上げ、沸騰水の後にカップの中にミルクを入れるのは「間違い」という結論になりました。これするとミルクが不均一に加熱され、ミルクの中のたんぱく質が「塊に」なるにつれ、質感も味も変わってしまうからです。しかし、お湯とミルク以外にも、ティーバッグについて検討すべきで、それをカップに入れる順序もあります。

その記事はコーヒーのほうが英国ではティーより人気が高いといういかなる示唆も拒絶し、これはある作家が「史上最大の企業スパイの単一行為」と呼んだテーマでした。

次に最適な一杯のティーを入れるのに使うお湯の温度についての議論もあり、注いでいる間も沸点に維持する必要があることが想定されています。別の議論はお湯は一回だけ沸騰させるべきで、二度沸騰させるとティーの味が「そっけなく」なるかもしれないからというのが理由です。Yorkshire Teaによる一つの主張は、「謙虚なティーバッグをとてもおいしいティーカップに変えるには」特定の記録を行うことが必須であるとします。

コーヒーかクリームかが問題なのではなく、化学が重要な点

1920代に興味深いある実験が行われました。数学者のロナルド・フィッシャーはミュリエル・ブリストルという海藻生物学者がティーにミルクを好むことを知って、一杯ごちそうしましが、ミルクを最初に注ぐというミスをしました。ブリストルは憤慨し、順序が逆であってはならず、ミルクをティーに加えるべきだと主張しました。

彼女の卑小さに刺激されたフィッシャーの議論はこうでした:熱動態的に言ってどちらが先にカップに入るべきかでどれほどの相違がありうるか? ブリストルは自分には違いが生じることで、その違いが味でわかると反論しました。口論が殴り合いにまで発展するかもしれないのをぶらつきながら傍で見る人たちには面白い議論であったに違いありません。

ここでブリストルの婚約者ウィリアム・ローが即興的に実験を提案しました。ブリストルの前にティーカップ8つをランダムに並べました。

どの4つのカップにティーより先にミルクを入れ、どれにティーを最初に注いだかをフィッシャーとトーチしか知りません。ブリストルがどのカップも言い当てたときのフィッシャーの口惜しさと驚きが想像つくでしょう。科学史研究所が次のように説明しています:

「化学的根拠からミルクにティーを加えるのとティーにミルクを加えるのは同じでないことになる。当時誰もそのことを知らなかったが、お湯と混ざるとミルクの脂肪やたんぱく質 - 疎水性つまり水と混ざらない - が巻き上がってきて小さい粒ができる場合がある。特に、ミルクを沸騰しているティーに注ぐと、最初に落ちるミルクの数滴は分割して孤立する。

熱い液体の中に入ったこの孤立した粒は湯通しされ内部のホエイプロテイン — 70℃ほどで分解し始める — は変形し、焦げたキャラメルの風味が出る。… 対照的に、ティーをミルクに注ぐと粒が分離せず、湯通し現象と風味の劣化を最小限にできる。」

1920年代前半のことなので、科学的標準や管理はほとんどなく、使用した方法は粗野なものでした。この茶会での出来事の面白い展開は、統計解析の意味についてよく考えざるを得なかったので、フィッシャーにとっては全く決定的なイベントでした。

フィッシャーの仕事は臨床検査用に高精度の(当時は単に実験としか呼ばれていなかった)検査方法を開発することが主だったので、機会の扉が開いたので彼はそれを通り抜けました。

フィッシャーはブリストルのティー実験を利用し、その後数か月間行った科学的主張のために幅広く適合しました。フィッシャーはその著作「The Design of Experiments」(実験の設計)と処女作の「Statistical Methods for Research Workers」(研究者のための統計的手法)にこの成果について記しました。

統計解析の概念を展開し、その多くは今日でも利用されており、その大部分の理由はいわばティーポットの中の嵐が予測性といくつもの帰結の基礎をなしました。フィッシャー本人がこう説明しました:

「実験は8杯のティーを混ぜることであったが、そのうち4つは一方向、他の4杯は逆方向にかき回し、ランダムな順序で被験者に差し出した。

その被験者はテストの内容についてあらかじめ知らされており、すなわち4杯ずつそれぞれ別の種類からなり、これをランダムな順序で被験者に差し出し、しかもその順序は人が恣意的に選んだ順序ではなく、確率ゲームで使用する物理的装置を実際に操作して並べ替えた。」

コーヒーから得られる健康メリット、クリームにはさほど無い

2017年のある研究によると、コーヒーを飲むと脳機能改善や長期的記録力や健康の改善その他いくつものメリットがあるというのは的外れです。

しかし既知の発がん物質であり潜在的な神経毒素であるアクリルアミドという物質はコーヒーを煎じるときの潜在的問題として特定されており、より正確に言うと、その煎じ方により異なります。この物質は炭水化物が多い食品を高温で調理すると発生しますが、焦げた食品ばかりではなく、飲料水や排水にも含まれています。カリフォルニア州のある判事はこの理由によりがん警告注意表記をコーヒーに含めるべきであると判決しました。

さらに、カフェイン (コーヒーやティー、チョコレートの人気のある一つの理由)が睡眠を阻害し、これ自体が健康への危害になると主張する人もいます。ミルクチョコよりダークチョコのほうが量が適度なら健康的であることはすでに判明しています。しかしコーヒーやティーに偽のクリーマーすなわち、よくクリームとして売られている物のほうが問題が多いです。

部分的に水素処理したオイルや高果糖コーンシロップ、グルタミン酸ナトリウム、リン酸二カリウム、その他一連の化学反応で生産される物質などの成分は「クリーマー」を味がたまたまよいだけの合成の化学的に組成された危害になります。

クリームをコーヒーに混ぜるよりよい方法があることをある研究が示しています。結論までに、グルメシェフがクリームをレシピに添加する前にときどき少量の料理を別にクリームと混ぜておき、出来上がりの料理にかける前によくかき混ぜるのには科学的根拠があります。