本当に必要な睡眠時間は? ある専門家は、考えるよりおそらくもっと少ないと言っています。夜よく寝ることは健康に欠かせないことはよく知られています。
寝過ぎは次のような多くの疾患につながることはわかっています:
糖尿病 — 睡眠と糖尿病リスクに相関性があることを研究者らは発見しました。一晩に9時間以上寝た人は50%も糖尿病になるリスクが7時間の人より高いのです。この高リスクは一晩に5時間以下しか寝ない人にも見られました。
肥満 — 寝過ぎると体重過剰にもなりやすいのです。ある研究が毎晩9~10時間寝ていた人は6年間で肥満になる確率が21%高いことを実証しました。
頭痛 — いつもより長く寝ると頭痛を起こす場合があることがわかっています。研究者らは寝過ぎがセロトニンをはじめ脳内の特定の神経伝達物質に影響するからではないかと考えています。日中寝過ぎたり夜間の睡眠が中断された人も朝の頭痛がするリスクが高いようです。
背中の痛み — 背中の痛みに悩む人にベッドですぐ寝るように医者が指示する時代が昔はありました。その時代はもう終わっています -- 今では可能な限り普段よりも睡眠を短くするように勧められます。
抑うつ症状 — 抑うつ症状の人の内およそ15%は寝過ぎています。規則的な睡眠習慣は回復のために欠かせないので、この寝過ぎが抑うつ症状を悪化させます。実際には特定の症例において、睡眠不足は抑うつ症状に対する効果的な処置になっています。
心臓病 — Nurses' Health Studyが行った約72,000人の女性についてのデータを綿密に解析すると、一晩に9~11時間寝ていた女性は冠動脈性心疾患になる確率が38%高いことが判明しています。
死亡 — 毎晩9時間以上寝ていた人は死亡率がはるかに高いことを多くの研究が発見しています。この相関性について具体的な原因はまだわかっていません。
その一方、毎晩8時間以上の睡眠が必要とする一般的な主張は誤っているようです。ある専門家らによるとたいていの人は毎晩8時間未満の睡眠で足りるそうです。これまでの40年間を対象とした数件の大規模研究によると、平均的な健常成人は一晩に7時間半寝ており、肉体的な観点から見るとこれはかなり長いようです。成人の中にはこれより少ない睡眠時間しか必要でない人もいて、一晩に5時間足らずでも普通に生活しています。
Dr. Mercolaより
寝な過ぎると精神が正常に機能しなくなります。睡眠遮断は精神異常の人が体験する脳内活動の変化を引き起こします。
しかしどれくらい寝ればいいのでしょうか? 毎晩5~6時間でじゅうぶんなのか8時間以上必要なのでしょうか?
概していうと、毎晩8時間以上の睡眠は勧められます。しかしこの時間数は人間の祖先が毎晩9時間寝ていたのだから現代もそうすべきという考えに基づいています。しかし睡眠研究所(Sleep Research Centre)のジム・ホーン(Jim Horne)教授によるとこれは神話だそうです。
実際にこの誤った信仰は1913年のある研究で8~17歳の児童が一晩に9時間寝ていることを発見したことに基づいていました。成人はこれより少なく寝ていたはずです。従ってホーン教授によると一部の成人が一晩に5~7時間で元気でいることはまったく正常です。
しかし、睡眠研究者らは一晩に4~6時間しか寝ないと翌日明瞭に思考できなくなることも発見しました。この研究は実際にあらゆるところで行われています。
国立衛生研究所(NIH)によるある研究によると、毎晩9時間以上寝ていた人が6時間以下の人よりパーキンソン病に罹る確率が2倍高いことがわかっています。
Diabetes Careによる別の研究は、5時間以下か9時間以上の睡眠では糖尿病になるリスクが高くなることがわかりました。もう一つの研究から、一晩に約7時間寝ていた人は生存率が最も高く、4.5時間以下しか寝ない人では最悪であることがわかりました。しかし毎晩9時間以上寝ていた人のほうが死亡率がより高いという相関性がありました。
では毎晩何時間の睡眠を目指せばよいのか?
年齢や活動レベルは睡眠の必要性をある程度まで決定します。例えば子供や十代は成人より長い睡眠が必要です。しかし、睡眠ニーズは個人間で差があります。同年齢、同性や同じ活動レベルの人より多いか少ない睡眠が必要なことは普通です。
この相違の理由の一つとしては、 National Sleep Foundation (NSF、全米睡眠基金)は基本的必要睡眠量と睡眠のつけの違いであるとしています:
健常成人の基本的必要睡眠量は一晩に7~8時間であると研究が示唆しています。しかしよく寝ていないかったり睡眠のつけがあると、ある晩7~8時間寝られても翌日まだ疲労感が抜けきらないことがあります。睡眠のつけがある -- 夜間や午後3~4時頃等の概日リズムが自然に低調になっている時間帯には特に疲れを感じることがあると思います。
累積した睡眠のつけがあると、数夜は普段より多く寝てその「つけを清算する」ことで基本的必要睡眠量に戻るはずです。
寝不足がひどいと健康を破壊する影響を及ぼすことは実証されており、これには糖尿病、心臓障害、肥満、抑うつ症状、薬剤濫用や自動車事故のリスクが高まることを含みます。
寝過ぎの影響に関してはまだ研究が進められている段階です。寝過ぎると死亡リスクが高まり、社会経済的状況が下がり、抑うつ症状も寝過ぎと深く関連していることを研究は示唆しています。他の要因が寝過ぎによる健康リスクに寄与している可能性があり、睡眠自体が問題なわけではありません。
肉体は必要以上には寝かせておかないことを他の研究者らは示唆していますが、寝過ぎ傾向がある人の場合寝る時間を減らすことは実際に健康によいと言う他の研究者らもいます。
現状では最も賢い選択肢としてその中間に留めるのがよさそうです。NSFによる下図のグラフが示す通り、睡眠時間7~8時間の間を維持するのがベストのようです。しかし常に身体の必要に従うことが肝要で、疲れを感じているときはより長く寝て、寝過ぎだと感じれば少なく寝ることです。
ベッドに横たわっている平均時間は6時間55分で -- 実際に寝ているのはそのうち6時間40分です。NSFの推奨では毎晩少なくとも7~9時間の睡眠が必要ですが、自分のニーズに合わせて変えるべきです。
何かすぐ応用できる基準が欲しければ、次の点はご家族の皆様に共通するガイドラインになります:
本当に必要な睡眠時間は?
新生児(1~2カ月) = 10.5~18時間
乳児(3~11カ月) = 夜間9~12時間昼寝30分~2時間を一日に1~4回
幼児(1~3歳) = 12~14時間
就学前幼児(3~5歳) = 11~13時間
就学児童(5~12歳) = 10~11時間
十代(11~17歳) = 8.5~9.25時間
成人=7.9時間
高年者 = 7~9時間
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