Dr. Mercolaより
社会不安障害がある人は人前で判断されたり当惑を受けることを強く恐れ、そのような状況をすべて避けようとするほどになることがあります。
社会不安障害があると人前で否定的に判断されたり他者に拒絶される恐れが優勢です。この異常がある人は自分の不安を他者が気づき、当惑や時には最悪のパニック的発作が起きることもあります。
赤面や手が震えるあるいはどもるのに加え、社会不安障害がある人は人前に出たり、演じる状況で心臓がどきどきしたり、吐気や発汗症状が出ます。
他者に判断される恐れは自分が欲しいと思っている雇用機会、友人関係、ロマンチックな関係までだいなしにするほど強くなることがあります。この異常は軽度から重度まであり、社会不安障害がある成人の推定29.9%は障害が重篤で、38.8%は中度、31.3%が軽度の障害を持つようです。
しかし社会不安のある人がこれに対処して最悪の恐れに苦しく必要なく自分の生活を制御できるようになれる戦略が存在します。
社会不安とは一種の恥ずかしがりが強すぎるというふうに一般的に思われていますが、両者ははっきり異なります。恥ずかしがりやだと社会不安を被る確率が高いでしょうが、恥ずかしさは「正常な」人格の性質であると考えられており、社会不安を持つ人が感じる強い恐れと関連しません。
社会不安のある人は落ち込みやすく、単に恥ずかしがる人より日常生活に障害が生じるほです。この障害がある人は通常その恐れが不合理であることを認識していると同時に、その不安に対抗できないと感じると考えられます。社会不安協会はこう説明します:
「社会不安がある人は他者から恥ずかしがりや、もの静か、引っ込み思案、引きこもり屋、抑制されている、感じ悪い、神経質、高慢、無関心などと多くの場合に見られます。逆説的ですが、社会不安がある人は友人を持ちたいし、仲間に入りたい、社交に関与したり参加したいものなのです。
しかし社会不安がある人は自分がしたいことを行えなくなります。社会不安のある人は自分が感じよく、胸襟が開かれた、社交的になりたくても、これを引き留めるのは恐れ(不安)なのです。」
社会不安の症状が発症するのは人によって異なるきっかけがあるようです。もっともよくある症状は強い不安または恐れの感覚で、さらに震え、口の渇き、動悸、筋攣縮、神経質な状態が伴う場合があります。以下に挙げるきっかけで症状が出ます:
新しい人との出会い
怖がらされる、批判される
注目の的になる
電話を掛ける、人前で書くあるいは飲み込むことさえきっかけになる
見られるあるいは観察される
聴衆の前で話さなければならないとき
権限のある地位を持つ人と会う
他者とのアイコンタクト
社会不安に苦しむ方は対処するための手順を行うことが人生を変えるきっかけになるようですが、多くの人は助けを求めようとしません。全米不安うつ病協会によると、「効果的な療法を利用できるにも拘らず、社会不安障害がある人の5%しか初期の発症があった翌年に処置を求めておらず、1/3以上の人は助けを求める前に10年またはそれ以上症状があったと報告しています。」
症状が最悪であれば専門職から助けを求めるおとをお勧めします。しかし重篤な症状の処置を支持するためや、軽度から中度の症状であれば以下の戦略が有用かもしれません。
1. 人前で当惑するような機会に身を置く — 人前での当惑暴露練習は有用であると考えられるテクニックです。これは自分が最も恐れる正しく避けたい状況に身を置き - 人前で歌うなど - その結果何も災難など起きないと実感するのです。
これを行い通すには専門職の支援を求める必要があるのかもしれませんが、その発想は「社会的当惑体験は本人が恐れる長期的で修復不可能でマイナスの帰結に至らないことを実感してから、人前に出る脅威の感情を再評価せざるをえなくする」ということです。
社交を避けるのは社会不安を悪化させるかもしれないことには根拠があります。同様に、こうなると社会不安と関連しているスマートフォン依存症等その他の問題につながるかもしれません。
スマホの後ろに「隠れる」のは精神衛生を悪化させやすく、社会的当惑体験をするとこの不安を感じなくなり、社会的体験をうまくできるようになります。Cognitive and Behavioral Practiceにはこう説明されています:
「人前に出る機会に何回接触してもSAD [社会不安障害]が継続する主な原因は、SADがある人は拒絶リスクを減らすために様々な回避行動や安全確保の行動をするからです。
こうした回避性向は次に患者が恐れる結果やその他の災難が起きるという考えを批判的に評価できなくし、このため問題が継続し悪化します。
社会的当惑体験は回避戦略を使わずにこうした当惑状況の実際的帰結に患者が直面して体験することで、患者の誇張された社会的費用を直接標的にします。」
2. 否定的思考を肯定的思考に変える — 肯定的対処戦略の簡単な事例は「はいそうですがしかし」テクニックです。ご本人はこう考えればよいのです。「はいそうです、私は明日会議で話す予定です。しかし私は準備周到で、うまくいくでしょう。」肯定的姿勢で否定的思考を打ち消し、落ち着くのに有用であると考えられます。
上のビデオでご紹介している感情開放テクニック(EFT)などのエネルギー心理学的ツールは、不安が慢性化した時に起きる生体電気の短絡を直すことによってストレスを軽減するのに役立つかもしれません。
EFTは何かが脅威かどうかを判断する際の脳の部位である偏桃体や海馬が特定標的なので、ストレスや不安に対して強力な処置であることが研究で確認されました。
EFTが不安やうつ的心理状態を含む心理的ストレスの症状を軽くすると同時に、ストレスがあったり不安を感じると増えるコルチゾル濃度を下げることもすでにわかっています。
3. アルコールを控える — アルコールで不安を和らげる誘惑にかられ易いですが、飲み過ぎると逆効果で、気分が落ち込み、翌朝不安が増大します。さらに、飲み過ぎは社会不安がある人においてよくあるので、この否定的な対処方法を止め、替わりにここで挙げている肯定的な方法を利用するとよいです。
4. 親切な行為に取り組む — 同居者の食器を洗ってあげるなどの親切な行為に取り組むことは、非常に社会不安が強い学生の社交を避けたいという願望を減らせることがわかりました。
その研究の執筆者ジェニファー・ツルー氏はあるニュースリリースの中で「親切な行為は本人の社会的環境に関する肯定的感知と期待感を推進することにより否定的社会的期待に対するのに役立つかもしれません。社会不安の程度を減らし、これにより社交を避けたいと願わなくなる可能性が増えるのに有用です」と、説明します。
5. EMFから身を守る — ワシントン州立大学のマーティン・ポール生化学基礎医学名誉教授の先駆者的業績のおかでで今や、細胞膜に組み込まれている電位開口型カルシウムチャネルがマイクロ波放射線に対して細胞内外の帯電した粒子によるより700万倍以上高感度であることがわかっています。この意味は、電磁波暴露の安全基準から700万倍外れていることです。
EMFが電位開口型カルシウムチャネルに当たると、1秒にほぼ100万個のカルシウムイオンが細胞内に放出され、これがために細胞は過剰な一酸化窒素を放出するので、これがスーパーオキシドと結合して過酸化亜硝酸を生成し、次にこれが大規模なミトコンドリア機能障害を起こす危険なヒドロキシルフリーラジカル(遊離基)を発生させます。
電位開口型カルシウムチャネルの密度が最も多い組織は神経と心臓や脳などの組織です。脳内でこのチャネルが活性化すると、神経伝達物質やホルモンバランスが大幅に障害を受け、このため不安リスクが大きくなると考えられます。いかにEMF暴露を減らすかは、こちらでご参照ください。
6. 健康的呼吸テクニックを利用する — ビューテイコ呼吸法の創始者コンスタンティン・ビューテイコによると、不安は体内の特に二酸化炭素と酸素の比を中心とする気体のアンバランスにより起きるそうです。上のビデオでビューテイコ呼吸法コーチのロバート・リトマン氏がいかに呼吸がこれらの気体比に影響するかを説明し、文字通り呼吸しているうちに心が落ちつく方法を実演します。
不安を和らげ易くするビューテイコ呼吸法の練習法の要約も下記にご紹介してあります。この呼吸法ではCO2を保持してゆっくりと溜めることで呼吸が静かになり、不安が軽減します。つまり、リラックスした状態になるにつれ、呼吸したいという衝動が減少するのです。
7. 発酵食品を食べる — 発酵食品はおそらく腸内細菌を最適にすることで成人の社会不安障害を抑えることが示されました。プロバイオティックつまり善玉菌は感染性大腸炎にしたマウスの不安な行動を正常に戻すことも示されました。この線に沿って、こうした不安解消食品をもっと食べて気分を安定化するように食生活を潔白にしましょう。
8. ラベンダーアロマセラピーを試す — アロマセラピーは神経を落ち着けるために利用できる自分でできる簡単な手段です。ある研究で通院手術医療センターに受け入れられた患者100名にラベンダーアロマセラピー(吸入式)または標準看護手当(対照群)を手術前待合室で実施しました。
待合室に到着時および出ていくときに不安レベルを記録しました。このアロマセラピーを受けた人は対照群よりはるかに不安が軽くなっていました。
Phytomedicine(植物学の医療への応用専門誌)に掲載されたある研究ではラベンダーオイル調剤の経口投与には全般不安症の処置用である薬剤ロラゼパムと同様の効能があることが発見されました。
9. アシュワガンダを試す — アシュワガンダは強力なアダプトゲンハーブで、ストレス管理とストレス適応に有用です。 2009年のある研究で、6週間以上中度から重度の不安症と診断された患者をアシュワガンダの根300 mgで3カ月処置したら、標準心理療法を受けた人に比べて症状が「とても軽くなった」そうです。
不安障害(およびうつ病)がセロトニン低濃度によるものと考えられるという「化学物質不均衡」論に基づいて、選択的セロトニン再取り込み阻害薬(SSRI)による抗うつ療法はときどき不安障害に勧められます。しかし、社会不安障害のある人ほどセロトニンが多く合成されていることが研究からわかっており、SSRIによる処置は極めて疑わしいです。
その他一般的に処方される抗不安薬にはアティバン、ザナックス、バリウム(Valium)などのベンゾジアゼピン薬を含みます。ベンゾジアゼピン類は、オピオイド(ヘロイン)やカンナビノイド(大麻)と同じように、γ-アミノ酪酸(GABA)と呼ばれる神経伝達物質の作用を増強することにより、鎮静作用を発揮します。
その次に、満足感を得る脳内のホルモンであるドーパミンを活性化させます。同じ脳の「報償経路」を両タイプの薬も利用するので、依存症になりやすいです。
社会不安と闘っている方は薬に頼らずライフスタイルを変更することで失うものは無く、得るものしかなく、以上の対処方法が自然に不安を軽くでき、生活を自分の管理下に挽回できるでしょう。
既に説明したとおり不安が日常生活の邪魔になるほど重度であれば、ホーリスティックヘルスケア従事者に包括的処置計画を作ってもらいましょう。
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