レスベラトロールは血糖量を改善する

レスベラトロールのメリット

早分かり -

  • レスベラトロールはアルツハイマー病やパーキンソン病、脳卒中など多くの神経萎縮性疾患から神経を保護する抗酸化物質です
  • レスベラトロールは脳内血流量を増やし、うつ病や脳の炎症から保護し、さらに学習や気分、記憶力さえよくすると考えられます
  • 最近のある研究はレスベラトロールが2型糖尿病での血糖量を改善することを示しています
  • レスベラトロールは空腹時血糖量、高密度リポタンパク質の増加、2型糖尿病での血糖量を改善しました
  • レスベラトロールは危険な処方薬無しに糖尿病の副作用も治します
  • レスベラトロールはがん予防と抗がん剤の効能を強化する両面で重要な機能をしています
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Dr. Mercolaより

一部の植物に含まれるポリフェノール系のスチルベン化合物に属する植物栄養素レスベラトロールの多くの効能について私はこれまでよく記事にしてきました3,4',5-トリヒドロキシスチルベンとしても知られるこの自然界に存在する物質は抗酸化物質として機能し、アルツハイマー病や脳卒中など多くの神経萎縮性疾患から神経を保護します。

それでも以上でレスベラトロールのその他の貴重な作用の限界なわけではありません。その他の多くの抗酸化物質とは異なり、レスベラトロールは脳内の血液を中枢神経系の細胞外体液から分離する血液脳関門を通過します。

この特性の意味は、レスベラトロールが脳内血流を増加させることができ、このため脳内の血流が増え、脳卒中や脳血管性認知症、うつ病、脳炎、アルツハイマー病細菌や真菌に関連するプラークの形成から保護される可能性が高く、学習や気分、記憶力さえよくなると考えられます。

最近、レスベラトロールのもう一つの効能と考えられることが研究者らによって確認されました –– レスベラトロールの2型糖尿病における血糖改善機能です。レスベラトロールのサプリメントを8週間投与しただけで、被験者の空腹時血糖が減り、高密度リポタンパク質が増加し、インスリン濃度が改善しました。多くの効能がある貴重な栄養素であることは明らかです。私自身このサプリメントを利用しています。

2型糖尿病患者にとって重要な意味合い

Phytotherapy Researchに掲載された最近のある研究では、2型糖尿病(T2DM) でありかつ体格指数が25と30の間の体重過剰患者71人に一日1,000 mgのトランスレスベラトロールか偽薬であるメチルセルロースを8週間飲ませました。研究前後の脂質及び糖質特性を測定しました。

研究中に被験者のサイズや体型、身体の組成は同じでした –– 人体計測面 –– が、それでも研究者らは以下のことを発見できました:

「調整モデル(年齢、性別、ベースラインの体格指数)において、レスベラトロールのために偽薬グループより空腹時血糖値が減少し(-7.97±13.6 mg/dL、p=0.05)、高密度リポタンパク質が増え(3.62±8.75 mg/dL、p=0.01) た。

さらにインスリン濃度の平均格差は有意なまでに至った(-0.97±1.91、μIU/mL, p= 0.02) 。8週間レスベラトロールサプリメントを投与したT2DM患者においていくつかの心臓代謝パラメータに有意な効果があった。」

これと同じように有望な結果が出たもう一件の研究では、T2DMと冠状動脈病(CHD)を併発した被験者56人にレスベラトロールか偽薬を4週間飲ませました。研究者らは次のように説明しています:

「レスベラトロールで偽薬より空腹時グルコース、インスリン、インスリン抵抗性が減り、インスリン感度が大幅に上昇した。レスベラトロールはHDLコレステロール濃度も増やしたほか、総コレステロール/HDLコレステロール比も偽薬より大幅に下げた。

さらに、レスベラトロールは偽薬より総抗酸化能力(TAC)を大幅に増やし、マロンジアルデヒド(MDA)濃度を減らした。

レスベラトロールのサプリメントを4週間T2DMとCHD併発患者に投与したら、血糖値制御、HDLコレステロール濃度、総コレステロール/HDLコレステロール比、TAC、MDA濃度に有益な効果があった。さらにレスベラトロールによって、CHDを併発したT2DM患者のPBMC(末梢血単核球)においてPPAR-γとSIRT1が改善した。」

レスベラトロールは2型糖尿病合併症を予防するかもしれない

確かに、人工の薬剤販売は医薬業界には儲かる事業です。しかしレスベラトロール等の植物栄養素やその他の自然療法は、糖尿病患者がこれらの調製薬の多くの副作用を受けるほか、価格が製薬より安価なので、優先されることは当然です。 Current Diabetes Reviews誌の最近号に掲載されているように, 、レスベラトロール等の自然物質が糖尿病の副作用を防止できるならばよいことです。

この専門誌の研究者らはレスベラトロールおよびその他数種類の植物栄養素が糖尿病の副作用に対処できる有望な物質であり、さらに研究が必要であると報告しています:

「報告された事実の大部分はグルコース利用能や抗酸化、インスリン産生の誘発、グルコース産生阻止などいくつかの生化学的プロセスの一つの側面に焦点を当てる。植物栄養素の機能的、免疫的、生化学的要因に関して掘り下げ、有効性や糖尿病管理における安全性を示した研究はほとんどない。

本研究は植物栄養素の効能に関する豊富な臨床的根拠に焦点を当て、同時に、糖尿病および関連合併症の管理のために薬として臨床認可され市販されている植物栄養素の希少性が浮き彫りになった。」

その研究者らは正論を述べています。糖尿病合併症の自然療法が至急必要です。先進国においては糖尿病合併症および慢性呼吸器疾患による死亡は心臓血管病やがんに次いで多いです。 レスベラトロールの抗糖尿病特性および私がかつて記事にしたことがある潜在的な老化防止効果はCell誌で特記されています。

多くのがんの化学的予防効果があり注目されるレスベラトロール

多くの自然物質はがんリスク削減能力が科学研究により示されていますが、レスベラトロールが最も印象に残る物の一つであると考えられます。米国国立衛生研究所(NIH)の国立医学図書館は「Pubmed」データベースを維持していますが、そこで2019年に一般的がん関連でのレスベラトロール参照件数が3,362件、乳がんについては546件、大腸がんでは263件、前立腺がんについては249件、肺がんに関しては230件、卵巣がんでは106件に上っています。

2018年にスイスのジュネーブ大学研究者らがレスベラトロールは肺がんを発生させる発がん物質を投与したマウスの一部に肺がんを実際に阻止することを発見しました。

「レスベラトロールを使い、煙草の煙に含まれる発がん物質により誘発される肺がんの予防をマウスモデルで試みた」と、ジュネーブ大学薬学部助教授ミュリエル・キュウンデPh.D.が説明しています。処置したマウスのうちマウス一匹当たり45 %腫瘍発生率が減少したので、「レスベラトロールは肺がんに対して予防効果があると考えられる」ことを示しています。

ジュネーブ大学の研究者らは、レスベラトロールで見られる化学的予防のメカニズムは細胞が自己死を自然とプログラムし、ここからがん細胞が脱却する細胞死というメカニズムに関連している可能性が高いという仮説を立てました。

レスベラトロールはがん治療を受ける患者を保護するかもしれない

がんリスクを予防できるだけではなく、がん治療のよくある副作用の一部を最小限にしうる自然な物質について想像してください。繰り返すと、レスベラトロールの効能を支持する根拠は存在します。

がんの一般的療法である化学療法と放射線療法はうつ病や倦怠、拒食症、神経病の痛み、睡眠障害と頻繁に関連付けられており — レスベラトロールがこれを軽減させるかもしれません。Experimental Biology and Medicineに掲載された2011年のある研究の研究者らは次のように説明します:

「これまで十年間で、炎症経路の制御障害がこうした症状を出すことに寄与していることを示す根拠が増大した。がん患者にはインターロイキン-6等の炎症性サイトキンが多いことが判明している。核因子(NF)-κBは炎症経路の主要仲介物質である。

従って、NF-κBの活性化と炎症経路を変調しうる抗炎症剤があれば、がん関連の症状を軽減する可能性があるかもしれない。

複数の標的に、低コスト、低毒性、入手し易さがあるので、こうした自然栄養素はがん関連の症状の予防及び処置について「相当の注目を」集めた。NF-κBや炎症の経路がいかにがん関連症状に寄与するかが、この批判的評価研究の着眼点である。

クルクミンやジェニステイン、レスベラトロール、没食子酸エピガロカテキン、リコペンなどの栄養素がいかに炎症経路を変調して、がん患者の症状を軽減しうるかについても検討していく。」

レスベラトロールが化学療法の副作用を逆転させるかもしれない

化学療法は卵巣の老化、早期の閉経、さらに若い女性の場合は不妊症をきたす場合があり、これらはがん本来に加わってのしかかるひどい副作用です。しかし、ある研究はレスベラトロールがこれらの破壊的副作用の一部を逆転しうることを示しています。Aging誌で研究者らが次のように説明しています:

「レスベラトロール(30 mg/kg(体重)/日)がマウスの卵巣において卵原細胞の幹細胞損失を軽減し、Bu/Cy誘発酸化性細胞死を減らす効果を示したことを我々は実証した。この効果は卵巣内の酸化度軽減によるものと考えられる。

さらに、Resが用量に応じて卵原細胞の幹細胞に効果があり、試験管内においてはNrf2を活性化することによりH2O2誘発細胞毒性および酸化ストレスによる損傷を軽減した。従って、レスベラトロールは化学療法に誘発された卵巣の老化を予防するために使用しうる治療薬としての可能性があると考えられる。」

レスベラトロールは化学療法の薬効を増強する

2018年に研究者らはがん関連のレスベラトロールの効能を特定しました。「膵臓がん(PC)はがん関連死因の5大要因に含まれるが、化学療法薬は血液供給が不足している中では腫瘍まで届かない」とCell Proliferation誌で研究者らが説明しています。

優先される化学療法薬はゲムシタビンですが、薬が膵臓腫瘍までほとんど届かないときでさえ、内生的および後天的抵抗性がしばしば起きると、研究者らは指摘します。この場合にもレスベラトロールが有用なことがわかっています。

レスベラトロールはゲミシタベン誘発「幹性」を抑止することによって化学療法を効きやすくするが、この幹性とは、転移し、分化し、自己蘇生し、抗がん治療に耐性があるガン細胞についてである、とCell Proliferationに掲載された研究者らが説明しています:

「以前のある研究は、レスベラトロールはAMPK信号経路を活性化することによりPC細胞のゲムシタビンへの感度を増強する。さらに、ヌードマウスに対して行った実験から、試験管内ではレスベラトロールとゲムシタビンの相乗効果が特定された。

その研究によると、レスベラトロールは腫瘍の増殖に対するゲムシタビンの効能を強化した。本研究からは、レスベラトロールがSREBP1の発現を弱めることによりゲムシタビンに対するPC細胞の感度を強化することが特定された。

また、レスベラトロールによるSREBP1の発現抑制がゲムシタビンによりPC細胞系列でもKPSマウスモデルでも誘発された幹性を克服した。

全体的に本研究のデータからレスベラトロールがゲムシタビン感度を増し、SREBP1発現の抑制によってゲムシタビンにより誘発された幹性を逆転させる根拠が示された。以上の事実からして、レスベラトロールが効能の優れる化学療法感度増幅剤であり、SREBP1はがん治療のために着目すべき標的であることが示された。」

明らかに、がん関連の特性や最近確認された血糖改善効果があるので、レスベラトロールは数限りない素晴らしい用途がある貴重な自然界の物質です。