Dr. Mercolaより
痤瘡は12歳から24歳のほぼ85 %に発生している最も普通にある皮膚の異常の一つです痤瘡はほくろや白斑、炎症、傷跡等の肉体的跡を残すだけではなく、不安やうつ、自己イメージ低下という形で心理的傷も生みます。
痤瘡は自分に起きており、肉体的及びこれにともなう心理的苦痛の両方を起こします。十代から20代にかけて私は大きく痛みのある病変である瘤性痤瘡に苦しみました。
たいてい十代の人は尋常性座瘡という一種の痤瘡が顔、背中、胸、肩にできます。痤瘡について最も一般的な考えは皮膚の毛穴に皮脂(セバム)や死んだ皮膚細胞が詰まることで始まり、細菌が増殖し炎症を起こすためであるというものです。
これまで言われてきたこととは異なり、痤瘡は美観の問題を超えたことです。これは特に腸を中心とする体内のアンバランスの兆候です。多くの医者は痤瘡と腸の連関性を無視し、局部治療や強力な処方薬のみに焦点を当てます。これらのアプローチは時間浪費的で高価、ほとんど持続する効果がありません。痤瘡に対処できる「すぐ治す方法」は存在しないので、原因である可能性が高い食生活やライフスタイルの隠された側面を白日の下に晒すために時間を費やす価値があります。
痤瘡は人々が皮膚科医にアドバイスを求める最も普通の皮膚病の一つで、最も誤解され、過った処置が行われている異常の一つです。外面の解決策に焦点を当てることで痤瘡治療業界の成長を促し、米国のその市場規模は現在推定$30億とみられます。
軽度の痤瘡なら従来式治療は最初によく局部を対象にします。局部処置は皮脂発生を抑え、毛穴を開き、細胞周期を速め、滅菌するので、炎症が軽くなると主張します。医者はおそらく過酸化ベンゾイルやサリチル酸等のクリームやジェル、ローションあるいはトレチノイン(レチン-A)、アダパレン(ディフェリン)、タザロテン(タゾラック)等の局部レチノイド系薬を勧めるでしょう。
中度から重度の痤瘡なら局部処置に効果があるとは考えられません。このため医者は経口抗生剤を勧めることになるでしょう。痤瘡で最もよく処方される抗生物質はドキシサイクリン、エリトロマイシン、ミノサイクリン、テトラサイクリンです。 抗生物質を飲むと痤瘡を促している細菌の一部は死ぬかもしれませんが、このため腸内の善玉菌も死にます。健康的な腸内細菌を損失するとその他の問題のなかでもとりわけ酵母感染や抵抗力のある菌種の細菌が増えます。
抗生物質耐性は、今日、深刻かつ増大する問題となっています。痤瘡でよく使われる抗生物質、エリトロマイシンを例に挙げましょう。エリトロマイシンに適合した菌種の細菌が増えるにつれ、効かなくなっていきます。抗生物質抵抗性があるので医者の中には抗生物質を痤瘡の治療に使用する期間を制限し始めた人もいますが、その他の医者は抗生物質を全く処方しなくなりました。
重度な痤瘡の場合、以前は薬剤投与による治療の黄金標準はアクテン(Accutane、イソトレチノイン)という有害な可能性が高い強い薬が使われました。アクテンが奇形児、クローン病、自殺を含む損害を与えるいくつもの副作用につながることはいくつもの研究が実証しました。 2009年に特許が終了すると、スイスの製薬会社ロッシュファーマシューティカルズはアクテンの製造を終了しました。
アクテンは市販されなくなっても、イソトレチノインのジェネリックは今日でも出回っており、とりわけ、アムネスティーム、クララビス、ミオリサン、ソトレットが挙げられます。 イソトレチノインは妊婦には極めて危なく、このため極めて慎重に投与されます。
生理前の突発や女性の軽度な痤瘡症例を制御するために使用されてきたもう一つの方法はエストロステップ、オーソトリサイクレン、ヤズ等のエストロゲン含有避妊薬を低用量処方することでした。
医者は上記に私が検討してきた処置選択肢のいずれかを受けさせようとするでしょうが、いずれも皮膚のみを処置しようとするので提案される解決策のどれにも満足が得られる結果は出ないと思います。痤瘡についてよく知り、体内から治し始めるためにご自分の時間をもっとうまく使うべきでしょう。
すでにご存じの事でしょうが、身体は穀類の炭水化物より野菜系の炭水化物を好みます。野菜系の炭水化物は糖分まで分解されるのに時間がかかるのでインスリン濃度への影響は最小限です。しかし穀類系炭水化物を食べるとインスリン及びインスリン状成長因子(IGF-1)が増加します。IGF-1濃度が高くなるとテストステロンなどの男性ホルモン分泌が増え、このため皮脂が増えます。
皮脂は皮膚の表面に出る油脂で痤瘡を促す細菌を閉じ込めます。IGF-1は角化細胞として知られる表皮細胞を増殖させ、このプロセスが痤瘡にも関連しています。乳製品は比較的血糖指数が低いですが、血漿中のIGF-1濃度を上げ、上記と同じ影響が及びます。
また、乳製品はホルモン活性がとても高い、つまり、男性ホルモン(各種のテストステロンやアンドロゲン)を増やし、インスリン濃度を上げ、砂糖やでんぷん性炭水化物ととても似ています。皮膚に影響があるばかりではなく、血糖指数が高い食品や乳製品は体内の炎症を促します。炎症は痤瘡を発生させる場合があるだけではなく、すでにご説明したように腸内細菌の組成を乱します。
痤瘡を抑えるにはまずファーストフードやジャンクフードを食生活から一掃することが、簡単な最初の一歩なのですぐ始められるはずです。焼いた食品(ベーグルとかパン類、クッキー、マフィン等)のような糖質系炭水化物を減らすことから始めて小さい目標を立てましょう。こうした食品の代りに自然食品 — 草を食べた食肉、有機野菜、高品質脂肪を食べる。
次に穀類に目を移し、コーンや燕麦、米、麦の消費を減らし始めましょう。ポテトチップやフレンチフライを中心としたパストやポテトを日常よく食べる方なら、こうした食品が痤瘡を増やすことを忘れず、食べないようにしましょう。
問題が多い食品を食べなくするに連れて、痤瘡に変化が現れるのに気づくはずです。ほぼすぐに、炎症が減り、突発的な発生がほぼなくなるのに気づくはずです。問題が多い食品をしばらく食生活から無くして、また食べ始めると、その影響 - 善かれあしかれ - は痤瘡に出るのがわかるはずです。
そのうちきれいな皮膚と痤瘡発生の減少を希望し続けられるほど、食生活を自己管理しやすくなっていくのを実感するはずです。場合によっては特定の食品が常に痤瘡につながるなら、永久にそういう物を食べないように決心することができるはずです。
上記の食品以外にも、フルーツジュースやソーダ、その他砂糖たっぷりの飲料を止めるほうがよいです。成分表示ラベルを読む習慣をまだ身に付けていないならば、今すぐ読み始めましょう。今までいかに多くの砂糖や無駄なカロリーを摂ってきたかと驚くことでしょう。特に止めるべきはコーンシロップや高果糖コーンシロップ、種類を問わず砂糖を添加した食べ物や飲み物です。
皮膚は排出器官であり、身体最大の器官です。皮膚は毒素解消のための経路なので、痤瘡によりどんなことがわかるかを知っておくことが重要です。
顔色に異常があれば — 乾燥や炎症、じくじくする、赤み、斑点等何でも — 注意すべき基本的問題があることを示します。最も従来的な痤瘡処置は皮膚の皮相面しか対象にしてきませんでしたが、体内から皮膚に栄養を与えて癒すための全身アプローチを行うことが必要です。痤瘡を長期的に解消するための計画に盛り込むべき基本要因を以下にご説明します:
でんぷん系炭水化物、砂糖、穀類、乳製品を避ける — すでにご説明しましたが、食生活の変更は皮膚の健康を改善するために自分でできるおそらく最も重要な最初の一歩です。痤瘡を発生させやすい食品を止めて自然食品やアボカド、草で育ったバター、ココナッツオイル、オリーブ、オリーブオイル等の健康的脂肪に切り替えましょう。
細菌量の均衡 — 自然発酵食品や高品質のプロバイオティクスサプリメントも採り入れて細菌を均衡させることが可能です。適正な細菌バランスは抗生物質を飲んできた場合特に重要です。これは抗生物質が強い免疫系のために必須の腸内善玉菌を全滅させるからです。
もっと水を飲む — ろ過された純水で身体を保湿すると細胞の成長と再生を促し、廃棄物を排出し、皮膚のトーンがよくなります。毎日十分水を飲み、尿が暗めの黄色であるようにしましょう。尿が鮮黄色である場合(尿の黄色が鮮やかになるビタミンB類のサプリでない限り)、おそらくより多くの水を飲む必要があります。
動物性オメガ3脂肪を食べる — オメガ3脂肪は皮膚の脂質正常化、炎症削減、細胞脱水防止に有用です。脂肪酸不足はいくつものかたちで現れますが、湿疹、皮膚の分厚いパッチ、踵のひび割れ等の皮膚の問題はよくあります。ある研究で、軽度から中度の痤瘡がある45人が毎日オメガ3サプリメントを10週間飲んだら、痤瘡がかなり減少することがわかりました。
適正量のビタミンDを取る — 適正なビタミンDが無いと、身体は皮膚その他の個所で感染と闘うことができなくなりません。広面積の皮膚を適度な日光に当てるのがビタミンD濃度を最適にする最適な方法ですが、サプリメントを飲むこともできます。
運動のための時間を作る — 高強度運動をじゅうぶんすると血行が盛んになり、ホルモンを調節でき、ストレスが軽くなり、これらが全て痤瘡を解消するのに役立ちます。(赤外線)サウナを利用できる限り、発汗により不要な毒素が皮膚から排出されやすくなるので有用です。
ストレスを管理する — 私がストレスを無くすために気に入って行っているのは感情解放テクニック(EFT)です。これは身体のツボ各所をタップして感情の封鎖を解消し、心身のバランスを回復させます。その他のストレス解消策として実績があるのは瞑想とヨガです。
睡眠を最優先する — 夜よく寝るとストレスが軽くなり、皮膚がきれいになることをご存知でしたか? 皮膚の再生を含め癒しと復元のための主な時間は睡眠する夜間です。
現在重度の痤瘡発生に対処しており、一時的な軽減措置をお求めなら、以下の自分でできる療法を一つやそれ以上試すのはいかがでしょうか。
アロエベラ — スプーンでアロエの葉からジェルを掬い取り、保湿剤としてきれいな皮膚に塗ります。一日1~2回またはお好きなだけ繰り返します。
りんご酢 — 有機りんご酢1に水3の割合で混ぜます(皮膚が敏感なら水を多くする)。混合液をコットンボールで挫創のある個所に塗ります。20秒そのままにし、水で洗い流し、叩いて乾かします。必要に応じこの手順を一日に1~2回繰り返します。
緑茶 — 緑茶を沸騰水に3~4分浸け、冷まします。スプレーボトルかコットンボールでお茶を皮膚に塗ります。乾いたら、水で洗い流し、叩いて乾かします。
ハチミツとシナモンのマスク — 蜂蜜大さじ2とシナモン小さじ1でペーストを作ります。混合液を挫創個所に塗り、10~15分そのままにします。洗い流し、叩いて乾かします。
ティーツリーオイル — ティーツリーオイル1に水9の割合で混ぜます。コットンボールで混合液を挫創個所に塗ります。一日1~2回または必要なだけ繰り返します。(ティーツリーは強力であり、皮膚に塗る前に必ず薄めてください。)
亜鉛が豊富な食品を多く食べる — 亜鉛濃度が不足がちだと重度の痤瘡になりやすいので、亜鉛がよく取れていないと感じたら、草で育てたビーフや放し飼いの鶏肉、かぼちゃの種、きのこ、ほうれん草等亜鉛が豊富な食品を食生活に取り込むことを検討しましょう。
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