アシュワガンダの最も強い効能

アシュワガンダの葉

早分かり -

  • アシュワガンダは強力なアダプトゲンハーブです。つまり免疫系、代謝、ホルモン系を均衡させて肉体的ストレス管理と適合に有用です
  • アシュワガンダのウィタノライド — 天然ステロイド — は関節炎、喘息、高血圧症、骨粗しょう症、がんを含む数種類の炎症による疾患を起こす経路を阻害します
  • ウィタノライドには免疫調節特性もある一方、アシュワガンダに含まれるアルカロイドのソムニフェリンはリラックスさせ、安静な睡眠を促します
  • アシュワガンダは男女とも性と生殖の健康を支持します男性の場合テストステロンが増え、不妊症の男性の精子の質がよくなることがわかっています
  • 女性の場合、アシュワガンダによるホルモンバランス機能(甲状腺ホルモン、エストロゲン、プロゲステロンを含む)は多嚢胞性卵巣症候群を改善し、閉経期の症状を軽減することが示されました
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Dr. Mercolaより

数千年間古代アユルベーダや中国の医療では多用性のある薬草、「若返り剤」として知られるアシュワガンダ (Withania somnifera) はいくつもの生体活性があるインド原産の植物です。

アシュワガンダはナスやトマト等ナス科の仲間です。花は薄緑、実は明るい赤になり極度の温度に耐え、生息可能な高度差が広いです。

サンスクリット語でアシュワガンダとは「馬の臭い」という意味があります。この類似はこの植物の根の臭いだけではなく、食べると得られると言われる体力の源泉も指しています。アシュワガンダは強力なアダプトゲンハーブです。つまり免疫系、代謝、ホルモン系を均衡させて肉体的ストレス管理と適合に有用です。

アシュワガンダには自然な痛みを和らげる(鎮痛)効果もあり、日常使用すると体力増強を助け、若返り効果により全般的健康をよくします。アダプトゲンの中には本来刺激剤であるものがありますが、アシュワガンダにはこの種のアダプトゲンは含まれていません。毎朝の運動がもっと力強くできるようになり、寝る前に飲むとよく眠れます。

アシュワガンダの主な生体活性成分

フラボノイドその他の成分はアシュワガンダの強力な特性を生む有効成分です。ある研究でアシュワガンダの生体活性ウィタノライド — 天然ステロイド — は関節炎、喘息、高血圧症、骨粗しょう症、がんを含む数種類の炎症による疾患を起こす経路を阻害することが特定されました。

アシュワガンダのウィタノライドには免疫系を刺激ないし抑制して感染やがん、その他の病気から守る機能である免疫調節特性もあります。

アシュワガンダに含まれるソムニフェリンというアルカロイドの一種を飲むとリラックスさせ、安らかに眠れるようになります。実際に学名の一部にある「somnifera」というのはこのハーブが睡眠を誘発させるという意味です。筑波大学によるある研究もこのハーブが不眠症や脚不穏症シンドローム等の関連する問題を軽減することを特定しました。

アシュワガンダはストレスや不安を和らげる

アダプトゲンとして、アシュワガンダは肉体的か心理的かを問わずストレスが継続すると悪影響を受ける副腎機能の健康を支持するためによく利用されています。この根がコルチゾール(ストレスホルモン)レベルを削減し、インスリン感度を回復させ、気分の安定化を助けるすることを研究が示しています。

あるプラセボ対照臨床試験では慢性的ストレスがあるボランティア被験者に1日二回アシュワガンダを300 mg飲ませたらストレスが大幅に軽減し、60日サプリ服用後の検査でコルチゾール濃度が平均28 %減少していました。

別の研究で中度から重篤な不安症状がある患者にアシュワガンダを服用させたら従来式の治療を受けた人より大幅に症状が「減った」と言われています。

性的健康及び生殖力が上がるアシュワガンダ

アシュワガンダは男女とも性的健康及び生殖的健康も支持し、リビドー(性欲)を上げるための補助手段として利用しうるようです。不妊症の男性はアシュワガンダを飲むと男女の生殖機能を制御する黄体形成ホルモンを均衡させます。アシュワガンダは男性のテストステロン濃度を高めるのにも有用で、性欲と性的パフォーマンスともによい効果があります。

あるプラセボ対照試験で18~50歳の男性に1日二回300 mgのアシュワガンダ根エキスまたは偽薬を筋力トレーニングプログラムに加えて飲んでもらいました。8週間後、アシュワガンダグループではテストステロン、筋肉量と強度が偽薬グループより大きく増大していました。

また不妊症の男性の精子の質がよくなり、これは部分的に反応性酸素を阻害し、一部は亜鉛や鉄、銅といった必須金属の濃度が高くなったためであるようです。別の研究は、アシュワガンダは必須の性ホルモンを調節することで精子の質を改善することを示しています。

アシュワガンダのいくつもの健康へのメリット

アユルベーダ医療において、アシュワガンダは肉体の癒しや長寿に効く一種のエキス「ラサヤーナ」として分類されており、このハーブにあるいくつものいろいろな健康的効能を考慮すると、長寿によい影響がありうることはすぐわかります。

重要な点は、この異国情緒が豊富なハーブは副作用無しに薬よりいくつかの病気や異常を治すのに優れることをいくつもの研究が実証しました。例えば、アシュワガンダには抗腫瘍作用や造血(血の生産)促進作用があり、心肺、内分泌、中枢神経系のすべてに「ほとんどあるいはまったく関連する毒性無く」効くことをいくつもの研究が実証しました。アシュワガンダにはさらに以下のような効能もあることがわかっています:

すでに正常範囲にある総脂質、コレステロール、トリグリセリド濃度の健康なレベルを維持する

腫瘍GSH (還元グルタチオン)レベルを削減することで放射線治療の効果を上げる。さらにパクリタキセル誘発好中球減少症(好中球数不足、白血球の一種)がマウスで逆転しました

骨粗しょう症(骨密度減少)の進行を止める

脳を酸化ストレスから保護し、アルツハイマー病リスクを下げる

適正な甲状腺機能を刺激し、無症候性甲状腺機能低下症の治療に効能がある — あるプラセボ対照二盲検では、アシュワガンダを甲状腺機能低下症の患者を標的とした最も普及している薬の数種類と比較しました。その研究には血清甲状腺ホルモン(TSH)が高い参加者50人(全員18~50歳の間)が参加しました。

これを二つのグループに分け、八週間に渡り一群にアシュワガンダ治療を実施し、二群に偽薬を投与しました。その研究者らによると、アシュワガンダは血清甲状腺ホルモン(TSH)、T3、T4レベルを偽薬よりはるかに効果的にまた大幅に正常化し、甲状腺機能低下症患者に効能がある療法ではないかということです。

Thyroid Advisorにアシュワガンダが「THSホルモンを脳下垂体へ移動させ、TSHは甲状腺を刺激し、十分な量のT4とT3を分泌させる」る」と説明されています。

降圧効果

炎症の阻止 — 動物実験においては、アシュワガンダが炎症に対してフェニルブタゾンやハイドロコルチゾンよりはるかに効能があることが証明されました

神経機能を酸化から保護する

自然な鎮痛効果がある

不眠症と闘い、リラックスできる

肝臓の滋養と保護

産生赤血球数の増加

副腎機能の強化

苛立ちや怒りっぽさ、不安の軽減

精力と耐久力の増大

健康な免疫機能の促進

ADHDの治療補助

失禁の改善

2型糖尿病治療の補助剤

結膜炎の回復

白斑の治療補助

パーキンソン病の症状軽減

高血糖症の回復

脳細胞の劣化を遅延し、脳細胞を損傷から修復、ニューロンネットワークやシナプスを再構築することで記憶力や認知機能を改善する

心臓血管の健康増進 — アシュワガンダは血液循環の調節機能により心臓の健康を維持できる血栓の予防を助け、血圧を正常範囲に維持し、心臓に負荷を掛けずストレスを防止する

若々しい皮膚の外観を維持する — アシュワガンダはエストロゲン濃度を増加させるのでコラーゲン産生が増える。このため皮膚は若々しい外観を維持でき、自然皮脂の産生を助ける。コラーゲンは皺や染み、汚点を起こすフリーラジカルとも闘って解消します

傷が早く治る — アシュワガンダの根の粉を傷に湿布にして着けると局部の治癒に有用。この粉を水に溶かし、どろっとしたペースト状にして傷に塗ります。除菌し、傷みを和らげ、速く治ります

関節炎の処置 — アシュワガンダはアユルベーダ医療の写本にも先端医療においても関節リューマチ(アマヴァータ)や変形性関節症(サンディガータヴァータ)ともに効果的に治癒しるうことが説明されています。

ある研究によると、 「関節リューマチ患者がアシュワガンダの根の粉を服用したら優れる応答を示した。 痛みも腫れも全く消えた。ある無作為二重盲検プラセボ対照試験でアシュワガンダとウコンの粉、亜鉛を組み合わせると痛みも炎症も大きく改善した」」とあります。

アシュワガンダの可能な副作用と禁忌

概して安全でよく受容される無毒なものですが、副作用はありえます。スローンケタリング記念がんセンターはアシュワガンダの副作用を示す症例レポートに含まれる以下の項目を引用しています:

  • 吐気、頭痛、胃炎、下痢
  • 眠気
  • 甲状腺の過剰反応
  • 皮膚/粘膜の炎症、痒み、色落ち
  • 不整脈、めまい

アシュワガンダは堕胎促進剤なので妊婦は使用することはできません。また、子供に影響するので授乳中の母親も使用すべきではありません。アシュワガンダは鎮静効果を増幅させるおそれがあるので鎮静剤を飲んでいる人も使うべきではありません。アシュワガンダは甲状腺の異常に効能があるようですが、甲状腺障害があれば注意して、現在服用中の薬を変える必要があるかもしれないので、医師に相談してください。

アシュワガンダの混ぜ物製品に注意

高品質製品であることが最も重要なことは言うまでもありません。効果を確実にするには100%有機のアシュワガンダの根であって増粘剤や添加剤、賦形剤が無い製品をお勧めします。残念ながら市場には混ぜ物のアシュワガンダ製品が横行しているので買うときはよく注意してください。

植物性製品混入物防止制度の公報がインドで生産されている多くのアシュワガンダの根の粉製品と根のエキスに葉や茎、植物の地上部分が混ざっており、これがラベルに表記されていないことを暴露しました。いくつかのテストで製品の80%はこの手口で混ざり物であることが明らかになりました。

明記されないこの種の詐欺的混入は効能が無いかもしれない劣悪製品を産んでいるコスト削減戦略です。その公報にある注記によると、根と葉の価格差はたいへん大きく、高品質の根が1t当たり$2.46~$3.56、これに対し乾燥した葉は1t当たり34~82セントしかしないそうです。

その公報はさらに製品によっては、ウィタフェリンAの濃度が大変異なることを示す調査も引用しており — その調査対象はインド — この天然ステロイド濃度がアシュワガンダの根1g当たり0.02~2.34 mgと、ブランドごとに大きく変動することがわかっています。この植物の他の材料を添加することは品質がこれほど大きく変動している理由の一つであると疑われます。

要はアシュワガンダをもし買うなら、事前によく調べましょう。

+ 出典および参考資料