Dr. Mercolaより
45歳以上のアメリカ人の25%未満しか筋力運動という元気で健康でい続けるのに最も必要な運動をしていません。筋力は老化を食い止めるために自分から何かをしない限り弱まるのは当たり前です。
その「何か」こそ筋力トレーニングです。これをせずにいると、70代に入る頃までには筋力と筋肉の調子が30代半ばの頃よりおよそ25%弱くなります。90代に近づくにつれ50%まではさらに失われます。
しかし筋力を獲得することは筋力トレーニングの一つのメリットであるにすぎません。こういう運動をすると骨粗鬆症を予防できたり行動範囲が広まったり、機能的(日常的)動作を行う能力が増すほか、適切に行う限り、一種の有酸素運動としても機能し、減量に有用です。
筋肉量が多いほど、安静時代謝率が高くなります。従来式カーディオトレーニングとは異なり、筋力トレーニングには運動後72時間までもさらにカロリーを燃やし続ける効果があり、この効果のことをアフターバーンと言っていますアフターバーン。
筋力トレーニングが細胞の老化を遅くし、健康で長生きするのに有用であることがすでに実証されていることを多くの人が知りません。さらに、記憶を助け、学習能力を高めるBDNF(脳由来神経栄養因子)も増えることがわかっています。
一般通念とは異なり、筋力トレーニングは単なる「筋肉もりもりにする」だけのものとは異なります。体内の分子、酵素、ホルモン、化学物質のレベルで有益な効果を発揮し、これが着座が多いライフスタイルによる多くの病気を遅める(さらに多くの症例は進行しなくなる)のを助けることもできます。
高齢者が筋力トレーニングしたら酸化ストレスが逆転し、179個の遺伝子が若い頃の水準に回復したことをある研究が示しました。言い換えると、筋力トレーニングで約10年遺伝子が若くりました。さらに、この種の運動は自分で制御可能な老化の決定因子である10種類の老化バイオマーカーによい効果があることは知られています。例をあげましょう:
筋力トレーニングにはバイセップカールやレッグエクステンションの他にもいくつもあり、CNNが報じた7種類の最適な筋力運動が最も知られておらず、最も利用されていません。
筋力トレーニングが初めての方は、以下の運動が筋肉をつける習慣の基礎になることができるでしょう。すでに熱心な筋力トレーニングを行う方なら、以下の動きを取り入れ、別の方法でより身体が元気になり、筋肉を運動させることができます。
1. ゴブレットスクワット — このスクワットは自分の前で(ゴブレット等の)錘を持ったまま行うもので、体幹と脚の運動になります。
「方法: 胸の高さの「鐘」の下で両手でダンベルを持ち、つま先を真っすぐ前に向けたまま両脚を肩幅に広げます。椅子に座るつもりで臀部を後ろへ突き出し、肘が両膝の間に来るまでしゃがみます。
踵をぴたりと床に踏ん張って着けたまま、スクワットのいちばん下がった状態で止め、最初の立ち姿勢に戻ります。踵が浮くなら臀部をさらに後ろへ突き出し、動作と形がよくなるまで動作範囲の一部で練習しましょう。これを8~10回繰り返して合計4セット行います。」
2. パロフプレス — この「回転に対抗する」動きは回転させないように耐え、斜紋筋、腹筋、背中下部、殿筋その他の筋肉を使うので結構効きます。
「方法: ケーブルのアームを肩の高さで回してケーブルカラムに対して直角に立ちます。両手で握りを持ち、胸に引き込み、ケーブルをぴんと張ったまま保持します。両足は肩幅に開いて立ち、両足、膝、臀部、肩はすべてが四角の状態で維持し、動く間ずっと前を真っすぐ向いた格好を維持します。
胸の高さで保持して、胃の高さで引き、ハンドルを体から離し、両腕を伸ばしながら捻りや回転させないように耐えます。このとき抵抗が最大になります。体幹を働かせ続け、全身が四角で真っすぐな状態を維持し、回転力に逆らいます。両腕を胸に戻し、片側10回ずつ3セット行います。」
3. ダンベルロウ — ダンベルロウは強い背中、腕、体幹を鍛えるのに有用です。また脇の筋肉や僧帽筋、ひし形筋を鍛えるので、肩を引いて脊柱を安定化させやすくなり、姿勢がよくなります。
「方法: ダンベルを持ち(最初はたいていの人にとって約10kgがせいぜいです)、ベンチを使います。左腕を伸ばしてベンチの上に左手を突いて始め、右腕でダンベルを持ち、右足はフロアに着けます。両肩を収縮し、腹筋を引き締め、ダンベルを肘が体の横を過ぎるまで体の脇に沿って引き上げます。制御しながら下げていき、この動きは片側6~8回ずつ3セット行います。」
4. 腕立て伏せ — 腕立て伏せは体幹を働かせつつ、肩甲骨の動き全範囲を利用しつつ上体の筋肉を鍛える思うよりはるかに簡単な機能的運動です。
「方法: 両手を肩の真下で肩幅にしてフロアに突き、両膝がフロアに向かう姿勢で始めます。両脚を真っすぐにしてプランクの姿勢を取り、体重を両手と両足で受けます。背中を引き締め、胴を働かせ、ゆっくりと体をフロアに向かって下げます。両肘は矢印のように少し凸になる感じで曲げますが、「T」の字のようにぱっと開かないでください。胸がフロアすれすれになるまで下げ、両腕を完全に伸ばしながら最初の姿勢に戻し、これを繰り返します。
注記:腕立て伏せをよい姿勢で5回できなければ、両手をベンチや椅子に突いて高くして始め、だんだん力を付けていきます。腕立て伏せが楽にできる方は、両足を椅子に載せて高くし、荷重負荷を加えます。腕立て伏せ12回を自重で3セット行えるようになってから両足を高くするようにしてください。」
5. スプリットスクワット (定置ルンゲ) — この動きはトレーニング中のアンバランスを最小にし易くする片脚動作を使うので大切です。スプリットスクワットは平衡感覚、柔軟性、臀部の安定性をよくすると同時に下半身の筋力をつけ易くします。
「方法: 両足を肩幅広げて立つ。次は、右足を一歩前に出し、左足は大股に後ろへ一歩下げると開始姿勢になります。前足の踵が平らに着いたままでルンゲ姿勢まで降ろし、後ろ足の膝をフロアに向けて下げます。前足の踵がまだフロアにぴたりとしたままで、膝が床にすれすれになったらそこで止めます。1秒止まり、立ち姿勢に戻ります。右脚で6~8回反復したら、左脚でも6~8回し、3セット行います。」
6. ラテラルスクワット — これはラテラルルンゲとスクワットを組み合わせた動きで、股を内腿を鍛えると同時に、臀部、腿、胴が鍛えられます。
「方法: 両足を肩幅より広く立ち、踵はフロアにぴたりと着け、つま先は真っすぐ前を向いた状態です。臀部を後ろへ突き出して動きを開始し、左脚を曲げ、右足が若干角度をつけて外を向くかたちになり左側へ寄りかかる姿勢になります。 左膝を曲げたまま、左踵はフロアにぴたりと着け、右脚は体重が体の左側に来る状態なので伸びるはずです。これで1回反復分に当たります。立ち姿勢に戻り、同じ動きを右側で行います。片脚6回ずつを3セット行います。」
7. ヒップエクステンション (殿筋ブリッジ/ヒップスラスト) — この運動で普段長時間座っておりよく使用していない殿筋が鍛えられます。
「方法: 両肩の後ろを安定したベンチに当てて床に座り、両足はフロアにしっかり着け、臀部からおよそ15cm離れた位置に置きます(a)。殿筋を引き締め、踵で押し上げてブリッジの姿勢になると臀部が完全に伸びきります。両肩から膝まで平らになり、膝が90°曲がった状態です。上体、殿筋、体幹、大腿屈筋を効かせてこの姿勢を保持します(b)。臀部を降ろし、この動きを8回3セット行います(c)。初心者は自重のみで続けてもよいですが、上達したら臀部の上にバーベルを載せると難度が増えます。」
ダグ・マクガフ医学博士は超スロー筋力トレーニングと呼ばれる高強度集中筋力トレーニングの絶大な推進者です。エリプティカルマシンやリカンベントバイクを使った高強度インターバルトレーニングを私は長年お勧めしています(ピークフィットネス)が、超スローウェートトレーニングはさらによい効果があるようで、高齢者にとって私の勧めるようりずっと合う形態の高強度運動ではないかと思います。高強度筋力トレーニングあるいは超スローウェートトレーニングもインスリンやレプチン感度にとてもよい効果があり、「フィットネスホルモン」とも呼ばれるヒト成長ホルモン(HGH)がとても増えます。
皮肉にも、動きをゆっくりすると、動きが高強度運動に変わります。極めてゆっくりした動作によって筋肉は顕微鏡レベルで見ると、筋肉の動作を生み出すタンパク質繊維間の最大数の交差架橋にアクセスできます。この超スローテクニックはすでにとりあげたハンドウェート、筋力トレーニングマシン、自重運動, あるいはレジスタンスバンド等の筋力トレーニング運動の多くについて行うことができます。
超スロー運動には4~5種類の基本的複合動作を取り入れることをお勧めします。複合動作とは数種類の筋肉群を調整する必要がある動作です、例えば、スクワット、チェストプレス、コンパウンドロウが挙げられます。私のバージョンとしてはこういのがあります:
最近のバージョンとしては、エリントン・ダーデン博士開発の超々スローというご自身がネガティ強調運動と呼ぶ運動があります。この運動は自重や重量器具を利用して行えます。この手の筋力トレーニングを私は最近始めたばかりで、効率性及び背景の科学に深く感心しました。これは超スローと同じように同じウェートを使って行うたったの1.5回反復運動ですが、8秒や10秒の上下運動ではなく、30秒かけて下げ、30秒かけて上げ、さらに30秒かけて下げるという合計90秒の運動です。最適にはこの運動を一週間に10回行うとよいようです。
私は16回の運動で実験中で、そのおよそ半分は自重運動 (腕立て伏せ、懸垂、ディップス。起き上がり腹筋運動)、残り半分はダンベルを使います。私は半分つまり8回を週一回行い、残り半分を週後半に行っています。合計所要時間は約20分でピークフィットネスと同じです。
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