Dr. Mercolaより
ファストフードを食べる — 典型的な高度に加工された「フェーク」フード — は脳の健康に持続的悪影響を与えます。その程度はオーストラリア国立大学(ANU)の研究者らが示したようにファストフード中心食生活で不活発な生活をしているだけで中年までには「修復不可能な」ダメージを起こすほどです。
もしあなたが中年で、最適な食事をして来なかったとしても慌てる必要はありません。今から健康的な変化を開始できます。しかし、その新研究は目を見張らせ、精神を加齢に伴い強く維持することについて言うなら健康的な食生活の重要性が再確認されました。
取り上げた研究の中で科学者らが行ったインタビューの中で、今日では1970年代よりおよそ650 kcal余計に食べており、これはバーガーや揚げ物、ソフトドリンクから成るファストフードの食事に匹敵する量であると説明しています。(1 kcalは1 Calorie(「C」が大文字)のことで、1,000 calories(「c」が小文字)が1 kcalに匹敵します。)この量は女性の1/3弱と男性の推奨日量カロリーの約1/4に当たります。
「50年前より若干多めに摂っている余計なエネルギーの意味することは、食生活が不健康であることである」と、ANUのニコラス・チャブイン教授(その研究の代表執筆者)がニュースリリースの中で述べており、さらにこう続きます:
「ファストフードを中心に誤った食品を食べすぎの人がさらに懸念される。社会として私たちは「そのフライがいいですか?」という問いかけとこれに伴っている思い込みを止める必要がある。止めない限り、さらに重篤な病気に苦しむ過剰体重や肥満が増え続けるであろう。」
その批評的論文は「T2D [2型糖尿病]ではない人の正常だが高めの血糖値が神経萎縮プロセスを発生させ、肥満や肉体活動不足や貧疎な食生活を含む2型糖尿病の主なリスク要因がこうした悪影響にさまざまな変化を生む」ことに焦点を当てました。「高くても正常な」血糖値はよく空腹時血糖異常、さらに2型糖尿病によく進行します。
グルコース代謝障害は次に神経萎縮を引き起こし、認知機能障害につながります。さらに、こうした要因は老齢になってから始まるのではなく、はるかに若い頃に始まり、若い成人の時代に健康的なライフスタイルで過ごすと後年になってから認知機能低下から保護されると考えられます。
世界人口の約30%は体重過剰または肥満ですが、この比率は欧米等開発が進んだ地域でははるかに高く、蔓延率が50%から60%もあります。今回取り上げた研究によると、「食生活と肉体活動は脂肪蓄積[体重過剰または肥満]の主な決定要因です。」肥満は次に脳のマイナスの変化につながります。その研究の研究者らが次のようにまとめています:
「全体として見て、持続的に高いFBG [空腹時血中グルコース]は脳縮小、いくつかの認知領域に及ぶ機能損失の進行、認知症発症、究極的に、早死にに関連する。
さらに、2型糖尿病の主なリスク要因はこれらの影響に大きく寄与しており、臨床的2糖尿病は脳の健康に対して最大のリスクである。」
糖尿病も空腹時血中グルコースが高いことは総脳体積低下につながっています。Radiologyに掲載されたある研究も肥満が脳の構造変化、特定の脳野縮小につながることを特定しました。男性の場合、体脂肪比率が高いと脳の白質体積が少ないことに関連しています。具体的に、総体脂肪比率が5.5%高くなるごとに3,162 mm3ずつ白質体積が少なくなることに関連しています。
白質は脳の表層で、問題解決や言語、記憶、人格、計画性、判断等高度な脳の機能を司っています。Sci Newsが取り上げたある研究では、 男性の場合体脂肪率が5.5%増えるごとに淡蒼球の体積が27 mm3小さくなり、この関連性は女性でも確認されました。
女性の場合、 総体脂肪比率が6.6%高くなるごとに11.2 mm3淡蒼球の体積がが少なくなることに関連しています。Frontiers in Neuroanatomyによると、淡蒼球はやる気、認知、行動といったようないくつもの機能を支援する機能をしている脳の領野です。肥満は認知機能に関連していると考えられる白質の微細構造の変成とも関連していることがわかっています。
イギリスのラフバラ大学の研究者らもお腹の回りの余分な脂肪が脳の健康に悪影響がありうること、ひいては脳体積の懸念される減少にさえつながることを明らかにしました。
この研究には平均年齢55.4歳前後7.5歳を含む9,652人が参加し、体重を身長の2乗で割るという誤った公式である体質量指数(BMI)とウェストサイズ対ヒップサイズ比(WHR)についてスコアを付けました。(ウェストサイズ対ヒップサイズ比のほうがBMIより将来的病気リスクの信頼度が高い指標であると私は考えています。なぜならこの比率が高くなると内臓脂肪が増えているからです — この尺度はBMIにはありません。)
Science Alertで説明されているように、BMIとWHRが健康的な範囲の参加者は平均灰白質体積が798 cm3でしたが、BMIもWHRも高い参加者の場合この体積は786 cm3まで減少していました。
一日の始めにボウル一杯の糖分が多いシリアルやドーナッツ、菓子パンを食べることが多い方の場合、不健康な食事になる一日をさらに準備しているようなものとも言えます。その理由は、朝に糖分を多く摂ると昼食や夕食前にさらに空腹感が増すかもしれないばかりではなく、食べる量も増えるかもしれないからです。
さらに、スナックやデザート、ファストフード、キャンディーバーを多く食べると食事依存症に苦しむ可能性が高いです。特にファストフードを食べた人のうち、一週間にハンバーガー、フライドポテト、ピザを5食以上食べた研究参加者らの中で食品依存症になる確率が最も高かったです。
長期的にみて、ファストフードを頻繁に食べると脳の健康以外にも次のようないくつもの問題につながることをHealth Promotion Perspectivesが特定しました:
週に三回以上ファストフードを食べると少年少女や子供の重篤な喘息や鼻結膜炎、湿疹につながることさえわかっています。
食生活を改善するのに遅すぎることはありません。それでも、食事を自然の未加工食品中心にするのが早いほどよいです。今回取り上げた記事の執筆者らは、貧疎な食生活では若いうちからニューロンとニューロンの機能が損失し始め、損害が及ぶと不可能ではなくてもこうした改善が困難になることを示しました。
チャブイン氏によると「起きてしまった損傷は中年になるとほぼ修復できなくなるので、できる限り早く健康的食事に変えてスタイルをよくするよう誰にも勧めます - この改善はできれば子供のときがよいですが、確かに成人になってからは若いうちに行うほうがよいです。」同氏がさらに次のように説明しています:
「私たちの調査から明らかになった真実とは、認知症になるリスクを含め脳の問題リスクを削減するよう人々に対するアドバイスは、たいていの場合、60代以降になってから行われており、これでは「タイミングのよい予防」時期を過ぎています。
脳の縮小を含む認知機能障害の兆候や認知症の多くの人は悪質な食品を食べ過ぎ、運動を十分にしてこなかったことにより生涯の間にリスクが増大しました。生きているうちに予防可能な脳の問題を避けることができる最適な機会の一つは若年の頃からよい食生活をし、よく運動することです。」
加工されたファストフードが脳を損傷するのと同じく、栄養価の高い自然食品がこの損傷から保護してくれます。精神衛生の観点で言っても、高品質な食生活は成果もよくなる一方、加工食品の消費が増えると不安やうつ病のリスクが高くなります。Nature Reviews、Neuroscienceでさらに次のような説明がありました:
「今では認知機能の維持に必須の分子系や細胞プロセスに作用することで特定の栄養素が認知機能に影響を及ぼすことがわかっている。この事実からして食事操作は認知能力を高め、脳を損傷から保護し、修復を促し、老化の影響に対抗するための実現しうる戦略になりうる可能性が高い。
新興研究が脳への食生活の影響は運動や睡眠等他のライフスタイルの作用と統合されていることを示している。
加工食品を減らし、添加糖分を摂らないことが重要であると同時に、もう一歩進め脳の健康を保護するためのケトン食を始めるように私は推奨します。身体が脂肪を主な燃料として代謝するようになると、ケトーシス(ケトン体を代謝する体質)ができ、これがとても効率よく代謝され、脳のために卓越した燃料であるばかりではなく、反応性酸素種(ROS)の生成が低下し、フリーラジカルによるダメージが低下します。
βヒドロキシブチレートというケトンの一種も重要な遺伝子外の要素であり、DNA発現に対して大きな効果があり、解毒経路や身体自身の抗酸化物質の生産を増やします。βヒドロキシブチレートはg-タンパク質という細胞にある特定の受容体も刺激します。
マイルドなケトーシス期間中にこのβヒドロキシブチレートによってこれらの受容体にタグが付くと、アルツハイマー病等全ての慢性病を促進する炎症につながる経路の活性化を削減します。
しかし最も効果的な成果を得るには、ケトン食と断続的絶食を組みわせましょう。ケトン食は断食及び断続的絶食によるのと同じ健康的効能の多くを得られますが、これらをいっしょに行うことでほとんどの人は健康が大幅に改善するようになります。
認知障害のある人が食生活を改め、週3回運動したら、脳機能がたった6か月で改善できました。従って、今まで何を食べてきたにしても、食事をよくし、活発になるなら今が機会です。脳にその効果が現れます。
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