お腹の脂肪の減らし方

高強度インターバルトレーニング(HIIT)中の女性

早分かり -

  • 腹部脂肪は実際に炎症性分子を産生し、体内の炎症度が高いとメタボリックシンドロームに関連するいくつもの全身疾患につながります
  • 運動は例えば性ホルモンやHGH(ヒト成長ホルモン)を自然に増やして体重管理に多かれ少なかれ直接効果があるようなホルモン産生に顕著な効果があります
  • 減量するなら従来型のカーディオトレーニングではなく、高強度インターバルトレーニング(HIIT)を行いましょう。合間に休憩を挟む瞬発的運動が最も脂肪を燃焼することを複数の研究が実証しました
  • 最適な脂肪削減に必要な食生活の改善には主に加工食品を止めて自然食品にすること、炭水化物を食べず健康的脂肪を摂ることです
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お腹の周囲は特に引き締めにくいと多くの人が認め、一般通念に反し普通の起き上がり腹筋運動ではたいした効果がありません。ウェストラインを細くするための効果的方法を習得するのは努力の甲斐がありますが、そのメリットは単にスタイルアップ以上のものがあります。

腹部脂肪は実際に炎症性分子を産生し、体内の炎症度が高いとメタボリックシンドロームに関連するいくつもの全身疾患につながります。このためお腹の周りに余計な脂肪があるとⅡ型糖尿病、心臓病、脳卒中その他慢性病につながります。

見た目のよさや病気リスクを減らす他、体幹筋肉が強いとよい姿勢を維持する、手を伸ばしたり体を曲げるといった日常動作がより安全にしやすくなる、強い節制力を持ち続けられ、強い平衡維持力と安定性を持続できるようになります。

フィットネスの取り組みを妨害すると考えられる3つの運動ミステーク

今回取り上げる記事にはなかなか取れないお腹の脂肪を減らす努力を無駄にしうる3つのよくある運動のミステークが挙げられています。これには運動の種類が間違っていること、運動のし方の間違い、あまりきつくない運動しかしないことが含まれます。

まずはじめに、減量しようとして従来のカーディオトレーニングにほとんどの人は集中する傾向がありますが、トレッドミルの上で走ってもウェスト回りにあまり効果はありません。その問題の一つは減量に関して言うなら、カーディオトレーニングは最も効果がない運動です。

むしろ高強度インターバルトレーニング(HIIT)を行ったほうがよいです。幾つかの研究は、途中で休憩をとりながら行う瞬発運動は、継続して行う運動よりも運動中により多くの脂肪を燃やすことを確認しました。私は日常行っているピークフィットネスでは主に高強度集中インターバル エクササイズを普段行っています。この短時間トレーニングなら筋肉のエネルギー利用と消費が改善されます。これは筋肉量の増加と筋線維の質の改善に効果があるからです。

筋肉組織は、脂肪組織より3〜5倍のエネルギーを燃やします。だから、筋肉が増えると、代謝率が増加し、その結果、眠ている間でもより多くのカロリーが燃えます。HIITはまたとても短時間で効果が出ます。高強度集中インターバル トレーニングには1回20分、週2~3回で済むので、エクササイズを短い時間で実際にもっと減量できます。

これ以上するとしすぎになります! インターバル トレーニングがとても効果的なのは瞬発的努力をするからです。最大限の効果を得るなら中途に休憩をはさんで最大限の強度で集中的に運動することです。

また、体がフィットしていくにつれ強度を増し続けることも重要です。繰り返すと、運動があまりきつくない限り、効果は得られません。次のビデオ実演高強度インターバルトレーニングの正しい方法について詳しく説明しています。

さらに、運動中に鼻で息するビューテイコ呼吸法を運動のさ中に行うこともお勧めします。この呼吸法だときつさがさらに増しますが、鼻で息し続けるにはペースを落とす必要があることもあるのでマイペースで行うこともできます。

正しい方向に向かわせる主な食生活の変更

脂肪削減を最適に行うためにすべき主な食生活の変更には次が挙げられます:

(外食を含め)加工食品を止め、自然食品、理想的には有機食品に切替え、生野菜をよく食べること生野菜を料理すると貴重な微量栄養素やバイオフォトンの多くが破壊されてしまいます。

野菜をとりにくい方はジュースにすると野菜摂取量を一気に増やせます。加工食品を止めると大部分の精製糖や炭水化物(穀類)を食生活から無くすことができるほか、その他多くの健康に有害な化学物質や添加物も摂らずに済むようになります有機食品にすれば自然に有害な農薬や除草剤、さらに遺伝子操作成分も避けることができます。

次に欠乏した炭水化物を健康的脂肪に置き換えますグルコースが身体のために優先的燃料であるという観念は逆行的な発想です。糖尿病患者からエリートスポーツ選手まで、全身ががっくりしないように「じゅうぶんに」炭水化物を食べるようにアドバイスされます。しかしこの誤ったアドバイスこそ現代の健康を損なう多くのことの正しく中心を占める問題となっているので不幸そのものです。(有害な炭水化物について取り上げている意味は、穀物や糖分について言っているだけで、野菜の炭水化物についてではないことに留意してください。)

脂肪こそ人間の代謝のために優先される燃料であり、これは人類進化のルーツにまで遡ることができます。しかし、オメガ6/3比を崩す高度に加工され遺伝子操作されたオメガ6オイル(とうもろこし、カノーラ、大豆オイル等)を使わないことです。全てのトランス脂肪も避けるべけですが、一般的な忠告に反し、飽和脂肪は減量を進める主な要素です。たいていの人は最適な健康のために毎日のカロリーの50~85%を健康な脂肪から摂る必要があります。

このお勧めはインスリン抵抗性やレプチン抵抗性(体重過剰、高血圧、コレステロール比の異常、糖尿病)に苦しむほとんの人に有用であるようです。インスリン抵抗性やレプチン抵抗性がない人なら炭水化物比率を増やし、脂肪比率を減らしても問題ないでしょう。

脂肪は、炭水化物よりもはるかに満腹感があるので、炭水化物を減らしても、まだ飢餓感があればじゅうぶんな脂肪を食べる必要があることに留意すると有用なことがあります。次に食生活に加えるとよい健康的脂肪を含む食品を挙げます:

オリーブとオリーブオイル(冷菜用)

ココナッツ、ココナッツオイル(調理や焼き物等あらゆる調理に使える)

生の草で-育った有機のミルクから作るバター

草で育て野放しでと殺して得る牛肉

生のナッツ類、特にマカダミア

有機的解放飼育で育った鶏の卵黄

アボカド

非加熱有機ナッツオイル

減量の努力の効果を上げるにはストレス解消

ストレスがあるとストレスホルモンと呼ばれるコルチゾールが体内で産生され、これが脂肪を除く正味筋肉を枯渇させ、腹部に脂肪がたまりやすくなります。さらにストレスがあると脂肪細胞が大きくなり、さらに脂肪がたまりやすくなります。コルチゾール濃度増加に対処する最も大切な戦略のひとつは、生活からストレスを無くすことです。日々のストレスに対処する私が気に入っているテクニックは感情解放テクニック(EFT)であり、これはエネルギー心理学のなかで最大かつ最も普及しています。

日常の避けがたいストレス要因に対する身体の反応を調整しやすくするとても効果的テクニックです。じゅうぶん寝ることもコルチゾール濃度を下げ、肥満、高血圧症、2型糖尿病等代謝疾患がよくなるほど有意な効果があります。特集記事に次のように記載されています。

「一晩に6時間も寝ていない30%のアメリカ人に含まれる人なら、ウェストを細くする簡単な方法があります:もっと寝ること。約70,000人の女性に関する16年に及んだある研究が一晩に5時間以下しか寝なかった人は7時間寝た人より約13kg余計肥る確率が高いことを特定した。」

お腹の脂肪を減らす方法におけるさらに4つの食事戦略

植物繊維をもっと取る

以前の研究によると繊維質には満腹感を増やし、スナックを食べなくなるだけの食欲抑制特性があります。1,114人を5年間追跡したある観察研究では、研究者らは溶解性繊維質の摂取が10g増加するごとにお腹の脂肪が3.7%減ったことを特定しました。

しかし、穀類系の繊維質は最適ではなく、多くはインスリン抵抗性やレプチン抵抗性を促進します。最適なのは溶解性及び非溶解性繊維質を以下の食品から摂るのがよいです:

  • 豆、 キュウリ、ナッツ、ブルーベリーは溶解性繊維質が豊富で、溶けるとジェルのような質感になり、これが消化を遅くし、長時間満腹感が続きます。この効果があるその他の食品には亜麻の種やしらたき、アボカド、花キャベツが挙げられます。
  • 濃緑色葉物野菜、にんじん、セロリー、サヤインゲンは非溶解性繊維質が豊富で、溶解しないので便の嵩が増します。このため食物が消化管を通り抜けやすくなり、健康的で早く排便できるようになります。

食事にプロバイオティックを加える

体重管理を含め健康の様々な領域において腸内細菌が果たす機能について長年研究が行われてきました。複数の研究は、人が食べたがる食物とその食物に依存している腸内細菌の組成の間には正の相関があることを示しました。その研究の記事によると:

「異なるタイプの細菌が体重調節に機能しており、自分に合う種類の細菌があると減量しやすくなり、これにはお腹の脂肪削減も含むことを研究者らは発見した。

お腹の脂肪を削減することがわかった細菌にはラクトバチルス属を含む。これにはラクトバチルス・フェルメントゥム、ラクトバチルス・アミロボロルス、特にラクトバチルス・ガッセリを含む。」

最適なのは、生乳から作ったヨーグルトやケフィール、発酵野菜(ザウアークラウトやキムチなど)、納豆、ラッシーなど伝統的な発酵食品から十分なプロバイオティックを得るべきです。

アルコールを避ける

2015年に、アメリカ人6600万人以上すなわち米国成人の25%が一年のうち時にはがぶ飲みすると報告していました。アルコールは腹部脂肪増加に大きく寄与することがわかっているので、この事実は警鐘を鳴らしています。

2,000人以上に関するある研究は毎日飲酒しつつも平均一日一杯未満なら、頻度は少なくとても飲む日には多く飲む人よりお腹の脂肪がつきにくいことを特定しました。

適度な飲酒なら健康にメリットがあるとする研究者らもいますが、飲酒による潜在的メリットより悪影響のほうが大きいので私は飲むべきではないと思います。この点についてさらに詳しくはアルコールがいかに身体に害があるかをお読みください。

リンゴ酢

お酢は満腹感を増し、食事の量が減るので、肥満に対抗する効果があることがわかっています。この効果はお酢の酢酸によるものです。

ある研究によると、炭水化物が多い食事に少量のお酢を消費したボランティアはその日は食事の量が減り、一日当たり摂取カロリーが200~275 kcal減り、これを合計すると減量約680gに相当します。