栄養強化指針改定を迫るコカ・コーラ

コカ・コーラ 健康への危害

早分かり -

  • コカ・コーラ会社は同社の様々な飲料にビタミンを添加する認可を求めていますが、ビタミンやミネラルを添加しても糖分が多い飲料の悪影響は何も変わりません
  • コカ・コーラはさらに抗酸化性の主張を拡大できるようにFDAに申請しています現状では推奨日量が確立している物質にしか抗酸化性の主張を行うことができません。コークはこの規制に確立した推奨日量がない物質も含めるように要求しています
  • ビタミン入りベアガムはキャンディーとしてではなくサプリメントとして販売することでFDAの強化指針を迂回できましたが、この製品はキャンディーでもサプリメントでもあると合理的に言えます
  • ビタミングミを避けるべき理由はいくつかあります。この製品は糖分が多く、信頼できない栄養成分入りであり、他のサプリメントより多くの不純物で汚染されており、人工風味料、着色料、保存料、フィラーを含み、キャンディーに似ているので過剰摂取のリスクがあります
  • グミフルーツスナックは健康的であるとしてマーケティングされている不健康なスナックのよい例です。主成分がコーンシロップか濃縮果汁であるかを問わず、グミ製品は大部分糖分であり、本物の果物とは異なり、こうしたスナックには人工風味料や染料が含まれています
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Dr. Mercolaより

2019年2月、私は栄養強化人工甘味料に関する記事を書きました。メリサント社は新たな0カロリー甘味料シュガリースイートをアマゾン経由でのみ2019年1月下旬から発売し、ビタミンやミネラルで強化された新たな人工甘味料も開発しました。

栄養強化人工甘味料は同社のEqual Plusブランドで販売されており、ビタミンCと亜鉛、ビタミンB3/B5/B12,、ビタミンCとEの3種類から選べます。

この製品は1パッケージに添加されているビタミンやミネラルの推奨日量の10%が含まれているので3種類の栄養素の「よい摂取源」としてマーケティングされています。明らかにこれはマーケティングのための策略にすぎません。

同様に、コカ・コーラ社はビタミンを同社の品ぞろえに添加するための認可を申請中ですが、ここで騙されてはいけません - ビタミンやミネラルを添加してもこれらの製品が健康に及ぼす壊滅的影響は何も変わりません。これは人工甘味料や砂糖入り飲料かを問わず言えます。

コカ・コーラはFDAに強化規制の緩和を求める

数十年以来FDA(食品医薬品局)は「キャンディーや炭酸飲料等のスナック食品」を含め特にこれらに関して、「食品に無差別な栄養素添加」を禁止してきました。

コカ・コーラは現在、FDAにいわゆる「ジェリービンルール」(こう呼ばれるのは、企業はジェリービーン等のキャンディーを健康によいと主張する目的で栄養強化することができない規則であることから)を緩和するよう圧力を掛けています。このFDA指針の理由は極めて明白です。食品メーカーや飲料メーカーが駄物を健康的であるとしてマーケティングするのを防止するためです。

2018年10月24日のFOOD Navigator-USAに掲載された記事の中で編集長イレン・ワトソン氏は、コカ・コーラがFDAに栄養強化政策を改正するよう求めたことを報告しており、「その目的は消費者の日常パターンや市場におけるイノベーションを反映させるため」であるとしています。

コカ・コーラによるとジェリービーン指針は同社の「新型炭酸飲料、ティー、ジュース飲料を導入して革新を進める能力」に損害を与えているといいます。コカ・コーラが主張する、この要請の背後にある主な意図は、「大量の砂糖が添加されている」ソーダやスナック食品、飲料にビタミンを添加するのではなく、炭酸飲料を栄養強化することです。

興味深いことに、コカ・コーラはすでに、ビタミンウォーターを販売しており、その名称に含意されている通り、栄養強化水でありながら、大量の砂糖が添加された。7月発行のFood Politicsポストでマリオン・ネスル氏がこう説明しています:

「数種類のビタミンウォーターにはコークと同じほど多くの砂糖が添加されている。「これらの製品には栄養成分ラベルがあり、食品としてマーケティングされており、ジェリービーンルール違反であると私は考えている。ビタミン強化した砂糖水でありながら、FDAはこれについて一切手を打たない。なぜ対策が取られないのかご存知の方はお伝え頂きたい。」

実に、ビタミンウォーターと一種の飲料の差でしかないコカ・コーラが今や炭酸飲料の栄養強化認可を求めています。炭酸飲料は「食生活における有益な選択肢であるので、FDAが単なる炭酸添加ということだけをもって、栄養強化指針を根拠として製品の販売を禁止すべきではない」と、コカ・コーラがFDAに申し立てました。

コカ・コーラは抗酸化性の主張を拡大できるようにFDAに申請しています現状では推奨日量が確立している物質にしか抗酸化性の主張を行うことができません。コカ・コーラは同局がこのルールを緩和して「確立した推奨日量がないが、抗酸化活性が立証された」物質を含ませたいのです。

最近のまやかし: 機能性駄物

キャンディーメーカーもこの甘い食べ物にヘルシーというオーラを加えるため、キャンディーに栄養素をこそこそと添加しようとしています。2018年6月の投稿の中でネスレはスナック食品のマーケティングテキストからの事例を取り上げてキャンディーメーカーの数例を掲げています。例::

  • Rainmakerのチョコレート製品には「消費者にエネルギーアップを提供」するためにナッツとタンパク質を「機能性」成分として含む
  • Supertreatsにはイナゴマメの粉を使用してチョコレートに似せたもので、これに「最小限の加工に留めたチアシードヤブルーベリー等のスーパーフード成分を栄養価を高めるため」に含む
  • 「Get More Multivitamin Chewing Gum」 — 20分噛むと10種類のビタミンの推奨日量の25%を提供すると言われる

次にビタミングミベアー — 子供にも大人にもマーケティングされているキャンディーとビタミンサプリメントのじれったい混合物ネスレが説明するように、ビタミングミはキャンディーとしてではなくサプリメントとして販売することでFDAの強化指針を迂回できましたが、この製品はキャンディーでもサプリメントでもあると合理的に言えます。グミのビタミンはすべて大言壮語されているような物なのでしょうか? 端的に、全くそんなものではありません。これらの製品をキャンディーとして食べるのは避けるべき理由がいくつかあります。

ビタミングミを避けるべき理由

まず、自然食品栄養素から製造されていると具体的に表記されていない限り、製品にはその多くは効果がほとんどなく、場合によっては、有害でさえある合成ビタミンやミネラルをおそらく含んでいます。さらに添加された砂糖も食べさせられることになります。砂糖は健康の敵No. 1とのレッテルを容易に貼れるものであるといえます。 Popsugarで公認栄養士ジュリアン・クバラ氏がこう説明しています:

「どのような健康的食生活でも添加糖分は最小限にすべきであり、一日に数個の甘いグミビタミンを食べると加算されていきます。実際に一部のグミビタミンにはグミ2個に小さじ1の砂糖が添加されている場合があります。これらの製品の中には人によっては消化不良を起こすソルビトール等の糖アルコールも含まれます。」

グミマルチビタミンに関連するその他の不利な点やよくある問題には次が挙げられます:

信頼できない栄養成分 — 栄養食品の品質を評価するために独立検査を行っているConsumer Labによると、一般的にグミマルチビタミンには表記栄養分の量が含まれていない。

不純物 — Consumer Labはまたグミマルチビタミンには不純物が含まれていると警告します。「錠剤やカプレット等の従来型形状よりグミ等のキャンディー状ビタミンには常に問題が多い」と説明されています。

合成風味料、食品着色料、保存料、増量剤も害があっても利はありません。これらの物質は確かによい健康のためには必要でなく、多くは子供の行動障害やその他の異常を起こします。

過剰摂取の危険 — キャンディーにとても似ているグミは食べすぎや毒性に容易につながります。クバラ氏はこう説明しています:

「水溶性ビタミンとは異なり、油溶性ビタミン(A、D、E、K)は体内に備蓄され、過剰にこれらの栄誉素を摂取すると毒性が発生します。鉄等一部のミネラルも過剰に摂取すると危険になりえます。」

偽のフルーツスナックに注意

もう一つの全く不健康なスナック食品でありながら、健康によいとしてマーケティングされているのが、グミフルーツスナックです。事例として、General MillのFruit Roll-Ups、Fruit by the Foot、Fruit Shapes、Gushers、さらにKelloggのFruit Flavored Snacksが挙げられます。その前提は聞こえはよいですが — フルーツ代替物が確かにキャンディーバーよりよいものであるといえるのでしょうか? — 実際には同じものです。

主成分がコーンシロップか濃縮果汁であるかを問わず、結果は同じです:これらの製品には大部分砂糖が含まれています。本物のフルーツとは異なり、これらのスナックには人工風味料や着色料が含まれています。「成分表を比較するとフルーツスナックは果物ではなくキャンディー - ジェリービーンやグミベアなどと同じく - にはるかに近い」と、公益科学センター(CSPI)が説明しています。

CSPIが挙げる一例は一本でフルーツをフルに含むと言われているGerber Graduates Fruit Stripsです。実際にはバー一本当たりベリーは1%しか含まれていません。「主なフルーツ成分は乾燥アップルピュレーであり、『濃縮果糖』と読み取るべき」と、CSPIが説明しています。

機能性駄菓子の主張に騙されるな

その本質に迫ると加工食品や飲料は本物の食品及び純水とは比べ物にならず、基本的に、製品が大いに宣伝される場合、確実に健康な物ではないと考えて間違いありません。

加工食品は通常量が多く、添加物の数量分が加わって移動中すぐに食べれるように設計されています。こうした食品はその場の空腹を満たすだけで、 ビタミン、ミネラル、生きた酵素、微量栄養素も健康的な脂肪、高品質なタンパク質等身体が成長はおろか、必要としている物を得られません。

がん、心臓病、肥満糖尿病 — 食生活の要因がある現代のあらゆる難病 — は蔓延し発生率が高まっており、重度は毎年増しています。厚生統計が明瞭にそのことを語っており、統計が示す真実はいわゆる「機能性」食品が機能しないことを伝えています。

キャンディーや駄物、加工食品に幾分の合成栄養素を添加すれば健康的になるという発想は空想的な考えでしかありません。ラベルを見ると騙されるのかもしれませんが、身体は違いがわかります。

いくつもの研究が加工食日や甘味飲料は慢性病を促し、寿命を縮めることを再三再四示してきました。栄養強化では何も変わりません。これは売上高を伸ばすためのマーケティング策略でしかないので、騙されないでください。

健康的に食べたいなら、少なくとも90%の食費を本物の、自然(理想的には有機)フルーツや野菜、草で育てた肉、健康的な脂肪、ナッツ、種子、多くの純水といった食品に充当するべきです。

風味が欲しければレモンやライムひと絞りで水の健康的メリットから外れない簡単な添加物になります。