Dr. Mercolaより
喘息は気道に悪影響する慢性病です。炎症により気道が腫れ、ぜーぜーしたり息切れ、咳に至ります。症状は軽度から重度まで及び、稀にしか起きなかったり、毎日起きることもあります。たいていの人にとり、この病気は子供の頃に発生し、生涯の持病になります。
従来医療の目標は喘息の発作といわれる症状の管理と悪化防止です。疾病管理予防センター(CDC)による近年のデータによると 成人と子供の7.9%が喘息と診断されています。
子供のうち最も発生率が高いのが5歳から14歳で、そのうち9.7%が喘息持ちです。男の子のほうが女の子より発生率が高いですが、成人女性のほうが成人男性より発生率が高いです。従来式の処置は 症状の管理を目的としており、これで患者が正常な日常活動を行えるようにしようとしますが、現実的に言えば単なる対症療法にすぎません。
治療の種類は年齢や重度、処置方法への応答性により異なります。喘息患者の多くは長期的管理用の日常服用する薬を使用し、喘息の発作が起きると短期的軽減用の吸入器を使用します。喘息の発作を引き起こす環境要因を特定することに加え、ホメオパシー治療は医薬品を削減する、または使用しなくするために十分軽減可能です。
しかし、喘息にホメオパシー治療が効くとは言っても、イギリスのホメオパシー協会は ホメオパシー医師から治療を受けるように推奨し、自分の特定の状況に合う療法を見つけるために自分で処置しないように推奨します。
ホメオパシー療法は1800年代に欧米では人気を博していました。これを最も強く支持していたのは欧州の王室や米国の企業家、文学界の巨匠たちでした。しかし、人気を博していた一方、確立した西洋医学からは反抗されました。
ホメオパシーは薬理学的原理を指して言うホメオパシーという言葉を作ったドイツの医師サミュエル・ハーネマンによる発見を機に始まりました。その基礎は「同類の法則」であり、以前はヒポクラテスが説明し、マヤ、中国、ギリシア、米国原住民等多くの文化で利用されていました。
ハーネマンは24歳になる頃までには7言語以上で読み書きできるようになっており、究極的には20以上の主要な医学書を翻訳しました。ハーネマンが原理にしていたことは生物学的変化を生む少量の化合物を特定することでした。
偶然にも1798年に少量の牛痘を投与して天然痘(ほうそう)に対する免疫力を付けることが発見されたことは一般に受け入れられましたが、ハーネマンの業績は認められませんでした。
ホメオパシーの初期実践者の多くは名高い医学校から卒業していましたが、正統派医療は,ホメオパシー医師が治療のために統合的かつ系統的アプローチを提供して従来の薬の使用に対して厳しく批判的であったので、脅威を受けました。
ホメオパシー医師は根本の異常を治療せずに症状を隠すのではより深くもっと重篤な病気を生みやすくなると考えましたが、これは歴史が多くの症例で実証しました。1882年までに全米医療協会(AMA)は全てのホメオパシー医師の中でも彼らの地位に匹敵する者を皆追放しました。
さらに、協会会員の医師がホメオパシー医師の診療を受けた場合、除名処分されるという倫理規程まで策定しました。当時、地元の医学界の会員資格が無くては医師は医療を実践する免許がもらえませんでした。
こうした圧制にもめげず1800年代及び1900年代初期にはホメオパシーは栄えたのです。しかし、富裕層にも貧困層にも人気を博していた一方、ホメオパシーが生き延びたもっともらしい理由とは、1800年代に流行った感染性疫病の治療に成功したからでした。
ホメオパシーを実践する病院での死亡率が従来式医療病院での半分から8分の1であることを統計が示しました。1849年に流行ったコレラの疫病の際、シンシナティ市のホメオパシー医師たちはとても成功し、治った人や死んだ人の一覧まで出版したほどでした。患者人口の3%のみが死亡したのに対し、従来式医療処置を受けた人の48%~60%が死亡しました。
1900年代以降、AMAはホメオパシーを抑圧するのにますます成功し、1910年までに、カーネギー財団は悪名高いフレクスナーレポートという医学校の格付けを発刊しました。そのレポートは部分的にはホメオパシーを臨床実践で継続していた学部や価値があると見なされていなかった薬理学の学科を持つ医学校に基づいてホメオパシーを教える大学の格を下げました。
その結果、高い格付けでない学校の卒業生は医療免許試験を受けることが認められませんでした。また、ホメオパシーの実践が衰退したのは患者に費やすための時間がかかるので経済的に現実性が乏しいこととも関連していました。
ハーネマンの医療では、処置を症状の総体に基づき、一回に一種類の薬を処方しました。しかし、ホメオパシーの実践が進歩していた一方、その他の医療従事者たちは根本の異常にではなく、症状別の薬を処方しました。
現在、ホメオパシー療法は本質的にはナノ医療です。ホメオパシー治療が一世紀以上基づいていた前提は、両方が希釈されるほど、効果が上がるというものでした。こうしたナノ用量は血液脳関門を通り抜け、さらに細胞膜を容易に通り、防衛機構が作動しません。
さらに、ホメオパシー医療には副作用や重篤な反応も伴いません。今日までに以下のものを含む300件以上の無作為二重盲検プラセボ対照試験がホメオパシーに関して医学界による批判検討を経た医療専門誌に公開されています:
The Lancet
BMJ (British Medical Journal)
Chest (米国胸部医療大学の出版物)
Pediatrics (米国小児学アカデミーの出版物)
Cancer (米国がん学会の専門誌)
Pediatrics Infectious Disease Journal (小児感染症欧州学会の出版物)
European Journal of Pediatrics (スイス小児学学会及びベルギー小児学学会の出版物)
喘息の確かな原因は把握されておらず、人さまざまです。喘息は季節性タンパク質やペットのフケ等環境中のアレルゲンへの強い免疫反応の結果であると研究者らは考えています。アレルゲンは気道に侵入して免疫系が強く反応します。
米国喘息アレルギー財団によると、米国のアフリカ系米国人は他の民族より喘息で死ぬ確率が高いです。喘息は喘息は子供の最多慢性病であり、子供たちが結石する最大の原因です。2013年に、1380万日の登校日がおそらく喘息のために欠席されました。
毎日、10人の米国人が喘息で死んでおり、その死亡の多くは適正な治療と世話により防止しうると考えられます。喘息により成人のほうが子供より死亡し易く、女性のほうが男性より死亡し易いです。CDCによると喘息の経済的負荷は毎年の医療費、欠勤や学校結石、死亡で見ると$800億を超えています。
しかし、これらのデータは喘息の治療を受けた人のみ含んだものなので、実際にはもっと多いと研究者らは考えています。このデータに含まれる喘息の人とは、喘息のために少なくとも一回医師の診察を受けたか一暦年以内に一回以上の処方箋が発行された者となっています。さらに、その研究の情報には交通費や職業上あるいは学校での生産性減少等医療以外の費用を考慮していませんでした。
喘息の兆候や症状には胸が締め付けられる、咳、息切れ、ぜーぜーする息が挙げられますが、ぜーぜーするというのは息を吐くときに笛のような音が出ることを言います。発作は突発的で、生命に係ることさえあります。
症状はウィルス感染により悪化しうることもあり、運動やアレルギー、寒気、過換気が元で発生することがあり、夜間や早朝には症状が悪化し易いです。喘息持ちの人は症状が経時的にあるいは一日の内でも変動する場合があります。
ホメオパシー医師から診察を受けると、身体が喘息に関連する呼吸困難を削減できるようにするあるいは無くせるようにするための療法を特定してくれます。その結果ホメオパシー医師は最初に試すべき最適な薬を見極めるために約1時間かける場合もあることを予想すべきです。喘息のためによく処方されるホメオパシー療法には次が挙げられます:
イペカクアンハ — 定常的な息のつまりで吐きそうになったり実際に嘔吐を伴う突発的な息のぜーぜーする状態や咳に対して処方されるこの薬はブラジル原産のセファエリス・イペカクアンハという這うように成長する低木から抽出します。胸のむずがゆさがある患者はこれでよくなる場合があります。この症状は温かい湿潤な天気や熱、発汗、じとじと感があったり吐きそうな感じを伴い悪化します。
アルセニカムアルバム — 夜間の呼吸困難、頻繁に水をすすり飲みするようになる渇きや呼吸困難に関連する不安に対してこれを処方するとよいでしょう。この症状がある人はとても体が疲れ切ったと感じつつも、落ち着かず、心配することが多いです。寝ると呼吸がより困難になり、症状は通常の場合夜半から午前2時にかけて集中的に出て来ることが多いです。
ナトルム・スルフリクム — この薬は湿潤な天気のときに患者が濃い緑の痰を吐くようになると起きる喘息に対して処方されます。
ヌクスヴォミカ — この薬は胃もたれに伴う喘息症状に対して処方され、ほっそは朝や食後、乾燥し多天気のときにひどくなります。
ロベリア・インフラータ — この薬は息がぜーぜーするのに比べて比にならないほどひどい肺の膨張や息切れがあるとき処方されます。この症状は不安によって起きる場合があり、呼吸するために不要なまどに一生懸命になったり、喫煙者に発生します。
ロベリア・インフラータでお産の最中の喘息発作が軽減する場合があります。この薬で症状が軽くなる人においては寒く高湿度の天気が喘息を悪化させる一方、ゆっくりした深呼吸で症状が軽くなります。
アンチモニウム タータリクム — この薬は伝統的に嘔吐を促す薬として利用されてきました。ホメオパシーで使う用量は無限に微量であり、症状が感染及び多量の粘膜と関連する場合にこれを子供や高齢者に投与するとある程度の効能があると考えられます。その他の症状には急速で無理がある呼吸を含む場合があり、また、なかなか吐き出せない痰を場合にも使用します。
サンブスクス・ニグラ — ニワトコの実エキスも抗ウィルス剤として利用されます。ホメオパシーにおいては夜間に窒息していると感じる人や夜半から午前3時の間に症状が悪化する人に効能があると考えられます。
ナトルム・スルフリクム — この薬は喘息症状が午前4時頃や高湿度の天気あるいは生理前に悪化する子供や成人に利用します。
オキナグサ属 — この薬は喘息の症状が体が温まるあるいはごってりした食事をすると出るときに使用します。黄色の粘液がむせたり息が苦しくなったときに出たり、夕方や夜間に胸がきつい感じになるが涼しい新鮮な空気を吸うと症状が軽減する人にオキナグサ属は効能があると考えられます。
スポンジア・トスタ — 喘息による重く苦しい吠えるような咳、乾いた咳があればこの薬を使用すべき症状です。温かい飲み物が効く場合があったり、頭を後ろへ倒して立ち上がると効果がある場合があります。症状は通常夜半によく起きます。
喘息に苦しんでいる方はオメガ3脂肪も検討してください。身体はバランスのよくとれたオメガ6脂肪酸とオメガ3脂肪酸を必要としています。残念ながらほとんどのアメリカ人はオメガ6が多すぎオメガ3が少なすぎる食生活をしています。喘息持ちの子供でオメガ3脂肪を多く摂っていると喘息症状が少ないことをジョンズホプキンズ大学医学部のある研究が実証しました。
Iその研究は5歳から12歳の子供135人からデータを収集しました。約1/3の子供は軽い喘息症状があり、1/3は中程度、1/3が重度の症状がありました。アンケートにより食生活や症状、吸入器の使用についてデータを集めました。
その研究者らは大気汚染への暴露及びそれに起因する喘息症状に焦点を当てました。オメガ3脂肪を多く摂っていた子供たちは屋内の大気汚染に対する喘息反応が低く、耐久性があるように見えました。この研究により、食生活が公害に対する身体の反応に影響を及ぼすことを示す益々増えるエビデンスにさらに説得力がでます。
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