禁煙を絶つのは脳から始まる

喫煙

早分かり -

  • 心する姿勢のトレーニング(MT)をすると脳の後部帯状皮質(PCC)野の活性が低下しますが、喫煙者の場合PCCが喫煙に刺激されて活性化します
  • 心する姿勢アプリを利用した人は、標準の喫煙を絶つアプリを使った人の場合9本減ったのに対し、一日平均11本タバコが減ったと自己報告しました
  • 心する姿勢アプリで完了したモジュール数と一日に吸わなくなったタバコの本数の間に相関性がありました
  • このアプリで最も効果があった人の場合、喫煙関連の画像に応答するPCCの脳内活性がとても減少しました
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Dr. Mercolaより

その期間中に米国の成人による全体的なタバコ消費が減少しましたが、いまだに約3800万人が毎日または「数」日は喫煙しています。

喫煙者の10人に約7人は完全に止めたいと言っており、大部分の元喫煙者は科学的な根拠がある喫煙を絶つ方法を利用せずに絶ちました。それでも携帯電話を使用してる治療するプログラムは喫煙者がタバコを絶つのに有用なことがわかっており、心する姿勢を培うアプリは脳を変化させるので特に効果的であると考えられます。

心する姿勢を元に作成されたアプリで喫煙者の脳が変化して絶煙が可能になる

ロードアイランドのブラウン大学の研究者らは以前、心する姿勢のトレーニング(MT)が脳の後部帯状皮質(PCC)野の活性を低下させることを突きとめました。喫煙者のPCCは喫煙が刺激となって活性化されます。研究者らは、心する姿勢アプリは喫煙が刺激によるPCCの活性を下げ、喫煙者が喫煙を絶つのに有用であるという結論に達しました。

心する姿勢のアプリを使用した参加者33人及び国立がん研究所(NCI)が提供した別の喫煙を絶つためのアプリを使用した34人が参加した4週間の研究からその結論は実際に確認されました。

心する姿勢アプリを利用した人は一日平均11本タバコが減ったと自己報告したと、研究者らはプレスリリースに発表しました。別のアプリを使用した人は一日平均喫煙数が9本減りました。

また、心する姿勢アプリで完了したモジュール数と一日に吸わなくなったタバコの本数の間に相関性がありましたが、この相関性はNCIのアプリでは確認されませんでした。

研究者らは機能性核磁気共鳴画像処理(fMRI)スキャンを利用してそのアプリが脳の活性に影響するかを見極めた結果、そのアプリで最も効果のあった参加者の脳内では喫煙関連の画像に応答するPCCでの脳活性が大きく低下していました。その研究の執筆者でブラウン大学行動科学・社会科学・精神医学のジャド・ブリューア助教授があるニュースリリースでこう説明しています:

「これは心する姿勢のトレーニングが具体的に脳内のメカニズムに影響を及ぼしうることを示し、脳メカニズムの変化が臨床成果の改善と相関していることを示した初の研究です。 …

これで治療以前に対象者をスクリーニングし、最も成功確率が高い行動を変化させる介入措置を提供しうる段階に進んでいます。これで皆の時間と金銭を節約できます。」

心する姿勢で喫煙を絶ちやすくなる根拠

ほとんどの喫煙者はヘロインやコカイン、アルコールと同じように依存症にさせる物質ニコチンの依存症になっています。喫煙を絶とうとするとき、ニコチン禁断症状が怒りや苛立ちを起こし、思考障害、煙草渇望が生じ、喫煙を絶ちにくくなります。

しかしこれは喫煙を絶つのが極めて困難な複雑な理由の一つにすぎません。ニコチン依存症は部分的にプラスとマイナスの強化が原因でも起きます。Drug and Alcohol Dependence誌に掲載されたある研究によるとこういう説明がありました:

「喫煙の癖は部分的には喫煙とプラスの(例えばおいしい食後等)やマイナスの(「ストレスを感じている」とき等)情緒的状態の間に関連性がある記憶が形成されることによって始まる。そのため、プラスでもマイナスでも刺激が来るとプラスやマイナスの情緒的状態が誘発され、喫煙を渇望するようになる。

渇望が中心にあるのかはまだ解明されていないが、エビデンスからして、渇望は喫煙と相関することが判明しており、喫煙はニコチンの心理的肉体的特性によりプラスの情緒的状態の維持あるいは改善またはマイナスの情緒的状態を軽減させる。

このため感情的状態及び喫煙の間の関連付けられた記憶を強化することによりプラスやマイナスそれぞれの場合において強化ループが確立する。」

近年になって、喫煙者がプラスとマイナスの情緒及び渇望を容認しやすくすることを目的とする治療法が開発されており、心する姿勢のトレーニング(MT)はその一つです。

「MTは効果的に対処可能なしかたで意識の中に習慣的行為を定着させるだけではなく、情緒と渇望を強調する関連学習プロセスをプラスとマイナスの強化ループの主な構成要素として標的にするための仮設としてできたものである」と、研究者らが説明しています。

心する姿勢のトレーニングのほうが他の絶煙方法より成功率が高い

Drug and Alcohol Dependence誌に掲載されたその研究は、心する姿勢のトレーニングを米国肺学会のFreedom >From Smoking (FFS、喫煙からの解放) 治療と比較して評価しました。研究参加者(一日平均20本のタバコを吸っていたニコチン依存症の成人)は治療法のうち1つを週2回四週間受けました。

心する姿勢のトレーニングを受けた人は研究期間中にタバコを吸う本数が大きく減り、その効果は13週間後のフォローアップでも維持されていたので、研究者らは「心する姿勢のトレーニングが喫煙を絶つために現在標準の治療法の効果より大きな効能があると考えられる」と、いう結論に至りました。

喫煙を絶つための心する姿勢の有用性をさらに裏付ける事実として、MT参加者の25.2%は4カ月以上吸わずに過ごせた反面、通常のセラピーを受けた人では13.6%しか継続しませんでした。

心する姿勢の治療は認知行動療法(CBT)と効能の基礎であるメカニズムが類似することを別の複数の研究が示しました。しかし、CBTと比較しても、心する姿勢トレーニング参加者は不安が減り、集中力が困難でなくなり、渇望や依存症が軽減し、喫煙せずにマイナスの感情を管理しやすくなったと報告しました。

「心する姿勢は目的に合った、今に注目する注意を促し、これで合目的的行動をする傾向が増え、行動を自己管理しやすくなる」と、研究者らは説明しています。

喫煙を絶つことの健康上の利点は何?

喫煙は米国において予防可能な病気や早死にの最大原因です。喫煙したことがない人と比べると、喫煙者は寿命が少なくとも10年は短くなる一方、40歳前に喫煙を絶つと喫煙継続に関連する死亡率が約90%減ります。

喫煙を絶つのに遅すぎることは決してなく、いつ止めても大きな効能を得られます。ある研究では、研究者らが50~74歳の8,807人を9.1年間追跡しました。

その結果、70歳も半ばを過ぎるほどの人でも止めた後は、生涯喫煙の損傷の一部が回復しました。研究者らは対象者が喫煙を絶ってから5年以内に心臓発作と脳卒中リスクが約40%下がったことを確認しました。

煙草の煙の中には7,000を超える化学物質が含まれ、少なくとも70種類は発がん物質であることが確認されています。従ってがんリスクを下げるのは、唯一のリスクではまったくなくても、喫煙を絶つと得られるメリットの一つです。喫煙を絶つとリスクが低下する病気:

  • 心臓病、脳卒中、末梢血管疾患
  • 心臓病リスクは絶煙から1~2年以内に下がる
  • 咳やくしゃみ、息切れなどの呼吸器系症状
  • 慢性閉鎖性肺疾患 (COPD)等の肺病
  • 出産年齢の女性の不妊症

電子タバコすなわちベープは安全な代替策ではない

タバコ喫煙率は減少し続けているものの、2016年から2017年で見ると、JuulのEタバコ売上高は641%増の220万個から1620万個となりました。これには米国の小売店売上しか含んでおらず、オンラインやベープ販売店の売上高を含まないので、過小評価である可能性が高いです。

ジュールの電子たばこはとても人気があるのでたいていの若者に「ジュールする」とは何のことかを訊けば、おそらく若者は何のことについてか知っているはずです。これは「喫煙」の電子タバコ同等品です。問題の一部は、初めて発売された当時、一つのJuul(ジュール)カートリッジにはその他の電子タバコの二倍以上もニコチンが含まれていたことで、この量はタバコ一箱分にほぼ相当します。

それ以来、競争のために他のEタバコメーカー各社はニコチン成分を増やしました。ジューリングとか「ベーピング」は喫煙の安全な代替行為であると思う人もいますが、これらも同じニコチン依存症のリスク(よりリスクが高くなったとはいえない)があるほか、ユーザー(とその周辺の人)をその他の有害化合物(反応性が高いフリーラジカル)に暴露させます。

伝統的なタバコの煙にこれらの反応性が高いフリーラジカルはがん、COPD、心臓病の原因です。喫煙を絶つことを考えている成人は、ジュールや同様の電子タバコデバイスはタバコと同様使用し続けたくなるように設計されています。

電子たばこが成人の喫煙停止に有用であるかもしれない反面、若いベープ使用者が煙草使用を始め易くなることを国立科学アカデミーが注意しています。また、成人による電子たばこの場合、煙草に依存症になったのと同様に電子たばこに同様に依存症になる人々が発生します。

喫煙を絶つための心する姿勢

喫煙を絶ちたい人は、心する姿勢アプリ系プログラムなら効果があります。Brewer(ブルアー)のチームが開発したCraving to Quit(絶ちたい渇望)は21日続けるプログラムで、心する姿勢アプリに個人別コーチとオンラインの止めたい人たちのコミュニティーを(有償で)利用できます。心する姿勢とはいったいどういうものでしょうか? Craving to Quitがこう説明します:

「昔の仏教心理学に基づき、心する姿勢は人が渇望に慎重に注意を向けるのを助け、渇望の構造を見抜くことができるようになります— それは思考と身体が受ける知覚です。

重要な点として、この意識があると、渇望が生じたとき自分で起きていることに気づくことができるようになり、渇望がいかに変化していくかを見れるようになり(私の患者の数人が言い表したような「永遠に」続くことはない)、その結果、渇望に付き添い、渇望に基づいて行動せずに乗り過ごすことができるようになります。また、注意を向けることでその瞬間に自分の行動から自分が何を得ているかを明確に把握しやすくなります。」

喫煙を絶つために心する姿勢を利用している人の中には、例えば、煙草が化学物質のような臭いや味がすると指摘しました。

「その女性は喫煙が以前自分で納得したはずであったほどにはよいことでないことに気づきました。単に慎重な注意を払うだけでそこが終わりの始まりなのです - 以前行っていたことに幻滅を感じ始める -。心する姿勢の二重の目的 — 幻滅感と自動的に反応せず自分自身でいるようになること — は勝つための組み合わせであると考えられます。」

心する姿勢の練習法

心する姿勢を持っていることとは、今この瞬間に意識を起き、あるがままにものごとを受け入れ、マイナスな考えや経験にウェートを置きすぎないこと(すっかり無視するわけでもない)です。よく注意を向け心する瞑想は心する姿勢をもっと形にした練習法であり、この瞑想で意識的に範囲を一定の対象に狭める、すなわち注意を特定の考えや知覚に集中させ、それを判断せずに観察します。

一日をよく注意を向け心する練習で始めることです。例えば、ふとんから起き上がる前に5分間自分の息に注意を向けるなどができるでしょう。呼吸の流れに集中し、お腹の上下に注意を向けます。

一日を通して、タバコが吸いたくてしょうがなく感じ始めるときに気づき、しかし、これが単なる思いであって、それに反応して手を出す必要はないことを認識してください。渇望や喫煙の癖について判断しないようにしてください。

喫煙を絶つためだけではなく、精神衛生と情緒安定を最適化するために心する姿勢は毎日使えるツールです。感情解放テクニック(EFT)は、特に喫煙を絶つ際に伴う渇望に対処するための優れる支援ツールです。渇望のためにEFTを利用する一例は今回の記事の冒頭のビデオでご覧いただけます。

EFTでは、指先で単に自分の体をタップしながら自分の問題について思い肯定的な文言を口に出して言うと、運動エネルギーが脳内と胸の特定経絡点まで届きます。これで身体の渇望への反応を調節しやすくなり、うまく喫煙を絶つのに有用で、特に心する姿勢を継続的に実践することと組み合わせると効果があります。