専門家によるシャワーの正しい浴び方

シャワー

早分かり -

  • シャワーやシャンプーは多くの石鹸と同じように頻繁過ぎると皮膚と髪を乾燥させます
  • フタレート類、パラベン類、トリクロサンを含むパーソナルケア製品は避けるべきです
  • 人はよく体の一部を洗いすぎ、残りの部分は洗い不足です
  • 水の保全はシャワーの日常の一環にすることができます — こうして環境の役に立つことができます
文字サイズ:

Dr. Mercolaより

アメリカ人にとって毎日シャワーを浴びるのはかなり近年になってからの傾向です。たった100年前多くの人は(当時よく流行っていたスポンジを使わず)一回全身を濡らすと肺炎などの病気にかかりやすく、人によっては「死が早く来る」になると考えていました。

今日では、アメリカ人の多くにとって長い熱いシャワーは日々の儀式になりました。ほとんどの石鹸やパーソナルケア製品には表面活性剤が含まれており、水と混ざると、皮脂に結合し、皮膚を自然に保護している有益な皮脂を除去してしまいます。

概して、製品のあぶくがよく出たり泡立ちがよいほど、表面活性剤が多いです。シャワーでなくした自然な皮脂を復元ないし補給するための高価なローションを買うために多くの人はお金を費やします。

皮肉的にもシャワー後に使われている大部分のスキンローションは自然な皮脂よりはるかに劣悪なものです。さらに悪いことにほとんの製品には健康のリスクになる有毒成分が含まれています。

熱すぎるシャワーを浴びたりシャワー時間が長すぎても皮膚が乾燥し、シャワーから出てすぐにタオルで体を乾かす以上に乾きます。(これには例外があります: とても暑いあるいは蒸す環境に住む人は、シャワーの後身体を「空気乾燥」させると、タオルで拭かずに水滴を蒸発させると体が涼しくなります。)

冷水でも皮膚が乾燥しきることがあり、冷水が皮膚のバリアのためになるといういかなるセラピー効能があるという根拠はありません。但し、寒冷気温に体を晒すともっと深い所でメリットがありえます。

注意すべき化学物質

石鹸やシャンプー、パーソナルケア製品には避けるべき毒素 — 抗生物質が含まれています。抗菌食器や身体用及び洗濯用の石鹸が2000年代に出現した頃、「もっと体がきれいに」なる「改善型新」製品として売られていました。

しかしこうした未だに普及している製品は石鹸と水より体をきれいにするわけではなく、むしろ一般的な食器用洗剤や歯磨きに含まれるトリクロサン等の抗生物質による内分泌阻害の悪影響を受けます。

抗生物質耐性や「スーパーバグ」の発生もこうした抗菌製品の普及に伴って広がっています。

2016年に食品医薬品局(FDA)は、メーカーは抗生物質が「長期の日常使用に安全でありかつ並みの石鹸と水より病気の予防や特定の感染症の拡大予防に効果的であることを実証できない限り、抗生物質をパーソナルケア製品に使用しなくすべき」ことを一年の期限付きで勧告しました。

全身くまなく洗う必要はない

これまで見てきたように、皮膚を石鹸で洗うのは、善玉菌のバランスを崩して皮膚を乾燥させるので、生産性がありません。しかし、汗腺が集中する部分や臭いを発する部位 - 股間、お尻、脇の下 - は確かによく洗うべきです。

しかし生殖器部位を洗う際にも石鹸を使いすぎないように専門家は注意を促します。The Weekの筆者であり作家、ハーバード大卒の人類学者レスリー・ターンブル氏が次のように説明しています:

「男女とも外性器は清潔である必要がありますが、この部位は敏感なので、布ではなく手で洗うのが最適で、信じようが信じまいがシャワーの水だけかけるのがじゅうぶんです。

界面活性剤を含まない石鹸を股間と(男性は)睾丸や(女性は)陰唇に使用する必要性を本当に感じたら、どう洗うにしても石鹸は陰唇から内部への移行部分には付けないようにしましょう。

泌尿器科医も婦人科医もこの点で一致しており、こうした部位に石鹸は不要で、目に石鹸が入るのと同じように潜在的には有害です。男女とも外生殖器を前から後ろへ洗い、肛門近くで終わらせるようにしましょう。身体の他のどの部位と同じく、前も後ろもすすぎましょう。」

シャワーの「流れ落ちる水」で足がきれいになるか?

もう一つの皮肉があります。皮膚には石鹸をよく使っても、人は足をよく気にしません。多くのアメリカ人は「足以外を洗った流れ落ちる水がどうにかこうにか足というこの身体の重要な部位の皮膚から汚れや細菌、角質を取り除くと誤解している」点で罪深く、このことは必ずしも当たっていないと、ターンブル氏は言います。足の甲と裏、指の間は専用に洗う必要があります。

足がシャワーの流れ水ではきれいにならないとはいえ、足指の爪が内側に向いて生えやすい人にとってはメリットがあります。

シャワーの後、皮膚と爪が柔らかいうちに、「内側に向いて生えやすい」足指の爪は指の爪で先を下から少しそっと上げることができ、こうすると皮膚に食い込みにくくなります。確かに、内側に食い込んでくる足指の爪は治療したほうがよいです。

ターンブル氏によると、時としては、普段体をよく洗う人でも耳に気を配らないことがあります。人差し指で軽く外耳の襞構造をきれいにし、忘れがちな耳の後ろはマイルドシャンプーか常水で洗います。

シャワー浴びながらシャンプーですか? このミスを犯さないようにしましょう

多くの人は毎日または一日おきにシャワーで洗髪します。シャワーを浴びるのと同じように、洗髪に関して現代はあまりにも清潔になりすぎた感があるという認識は広まっています。

皮膚の洗いすぎと同じように髪もシャンプーで乾燥し、失われた自然な油分の補完としてコンディショナーを使うようになりましたが、髪の油分も皮膚の皮脂と同じように、塗りつける外部のローションよりはるかに優先されます。

皮肉にも、髪は洗う頻度が少ないほど、洗髪ニーズも減るのです:頻繁にシャンプーすると髪は油分が増え — シャンプーを減らすと、髪を油分が減るように「慣らし」ます。

髪が乾燥する他にも、ほとんどの市販ヘアー製品はラウリル硫酸ナトリウム、香料に使用されるフタレート類、メチルイソチアゾリンオン(MIT)、保存料としてパラベン類を含む内分泌阻害物質として作用する有毒化学物質を含みます。

浴用石鹸もシャンプーも、心地よいアロマはこうした化学物質に暴露されるなら価値がないので、合成香料で加工すべきではありません。エッセンシャルオイルから派生した極微々たるラベンダーやレモンの香りなら安全ですが、よくわからなければ、ラベルに「香料無し」とある製品をお求めください。

「ノー・プー」運動を聞いたことありますか?

過度に刺激の強いシャンプー使用への反応として、「ノー・プー」運動が普及し、シャンプーを全く使わず、重曹やお酢、さらにコンディショナーまで「シャンプー」代りに使用することを支持します。

重曹とお酢に切り替えることをご検討中でしたら、多くの人が最初数日間は髪が最初はあかが浮いたような汚れた感じがするが、結局はよくなったと言っていることを覚えておいてください。

どの専門家も実際には二回のシャンプーは勧めませんが、何十年もの間、私たちは皆「泡を立て、濯ぎ、繰り返す」という指示を聞いてきました。専門家によると、ヘアサロンで薬品処理した後なら「泡を立て、濯ぎ、繰り返す」が時には必要ですが、日常生活ではめったに不要です。

シャンプーの後コンディショナーを付けるのは、毛先は頭皮の皮脂から離れており、乾燥し易いので、頭皮より毛先のほうに付けるのが大切です。

カリフォルニア州ビバリーヒルズで皮膚科医のDr.カリン・グロスマンのお勧めは、「毛先にコンディショナーを叩いて付け — 概して、太めの毛なら量を多め、細めの毛なら少な目 — 浸透させる」ことです。Greatistに次のように説明されています:

「温かい湿潤な環境がとてもよく効きます:毛穴が開き、コンディショナーがさらに深く浸み込み、すぐに濯いでしまうより効果的です。シャワーの最後まで待ち、櫛で髪を解きましょう。」

シャンプーと同様に、男女とも便利で皮膚が軟化しているのでシャワー中に剃るのがよく好きな人がいます。ターンブル氏が次のように忠告しています:

「シャワーを浴びながら剃るなら、清潔な剃刀のみ使いましょう。使用しないときは完全に乾燥させましょう。顔を剃るなら高品質なシェーブミラー、脚を剃るならシャワーベンチに投資することを検討しましょう。こうするとシャワー浴びながら剃るのがとても簡単にまた安全になります。」

水は保全すべき希少資源です

米国や世界の多くの場所で旱魃が発生していることを鑑み、水が無制限な資源かのように行動することはできなくなりました。10分のシャワーで最大約190ℓの水を消費しますが、これは一分に約19ℓに相当します。このため専門家は剃る間は水を止めるように勧めており、特にほとんどの人は時間を取って行いたく、刃に注意したいので、この間に大量の不要な水が無駄になります。

膨大な量の水はシャワーが望みの温度になるまで待つ間にも濫用されています。このため良心的な人はシャワーヘッドの下に19ℓほどのバケツを置き温かい水が出るまで待ち、水を後で植物にやったり、衣類のすすぎやトイレを流すのにさえ使用します。

トイレついでに、シャワー中に排尿する人がいますが、感染していない限り尿は無菌なので聞こえるほど不潔ではありません。シャワーで排尿という考えは中には気持ち悪がる人がいますが、アメリカの家庭で消費される水の27%はトイレを流すことによっており、水の保全に寄与する習慣です。

シャワー後の湿度や温かい空気はドアとウィンドウを閉めておけば中に籠らせることができます。こうすると皮膚が柔らかくなり、シャワーから出た後着て身だしなみしている間に水分が浸透すると、専門家は言います。

しかし湿度に関して言うと一つ注意があります:着替え室に保管している薬の効能や成分が湿気で劣化する場合があり(湿度が高すぎると水分がかびの発生につながる場合がある)ます。薬局の人はますます浴室以外の場所に薬を保管するように言います。