Dr. Mercolaより
正しい呼吸法を身につけるだけで健康や元気がよくなることはご存知でしたか? 本当にそうです。取り上げた記事で説明されているように、正しく呼吸すると筋肉や内蔵の酸素化が最適化され、次のような効能があります:
呼吸に関して教えてもらうことはないと思うかもしれません - 結局終日何も呼吸について意識せずともしていることだから -、しかし自分では気が付かないうちに間違った呼吸をしている可能性はあります。
ほとんどの人は息のし過ぎ、言い換えると慢性的に過換気状態であり — 運動中にこれをやるといくつもの害悪が及びます。口呼吸はよくあるミスのひとつで、特にきつい集中運動のときそれが言えます。
口呼吸と鼻呼吸は息の深さやいかに空気が「準備」され、呼吸法により生じる肉体への効果が全く異なります。
例えば、運動中鼻で息すると成果や耐久力、運動後の体力、さらには脂肪代謝能力までよくなります。
従って最適な呼吸法を習得する第一歩は、口ではなく鼻で息することで、これはジムの内外で適用されます。
正しく呼吸しているかどうかどのように分かるでしょうか。ビューテイコ呼吸法の先端インストラクターの一人パトリック・マッキーオウンさんは、本来できるほど効率よく呼吸していないことを気づかせてくれるような兆候ないし症状がいくつもあると説明しています。例をあげましょう:
口呼吸
上胸呼吸
頻繁な溜息
安静中に聞こえる呼吸
話す前に大きく呼吸する
不正呼吸
慢性鼻炎(鼻詰まりや鼻水)
睡眠時無呼吸
ビューテイコ呼吸法は、呼吸量を正常に戻す方法、つまり、慢性呼吸亢進症あるいは慢性過換気を反転させる方法を教えてくれます。
正しい呼吸の要の一つが鼻で息することです。鼻呼吸のメリットのひとつは鼻の中には一酸化窒素(NO)がありますが、鼻で呼吸するとこの有益な気体の一部が肺に入ります。
一酸化窒素はホメオスタシスあるいは体内バランスの維持に有用なだけではなく、気管支を拡張し、血管を広げ、ばい菌や細菌を不活性化させる抗菌性も持ち合わせています。
鼻で息すると息の量も正常化されやすくなります。慢性的に過換気していると肺に入る過剰な吸気量が二酸化炭素 (CO2)の損失を含む血中ガス障害を起こす場合があるので、この点は重要です。
俗説とは対照的に、二酸化炭素は、単なる廃ガスなどではないのです。余分なCO2を呼吸で排出するとはいえ、呼吸量が普通であることは重要であり、これで一定濃度のCO2が血流に維持されます。
過換気により二酸化炭素が失われ、このため気道周囲の平滑筋が収縮してしまいます。このため過換気や場合によっては運動が原因の喘息にさえ至るほど、重篤なフィードバックが繰り返されます。
口で大きく息をすると体内により多く酸素を取り込め、気分がよくなると思うかもしれませんが、実はその反対のことが起きます。口で5、6回大きく息を吸ったり吐いたりして、そうなるか試してもいいでしょう。大抵の人は、軽い頭痛が起きたり、めまいがし始めます。
二酸化炭素が血流から失われ過ぎるので欠管が収縮し、目まいにつながります。ですから、呼吸し過ぎればするほど、二酸化炭素不足によって体内に実際に送られる酸素が少なくなり、血管が収縮してしまうのです。呼吸し過ぎで二酸化炭素が失われると心臓への血流も減り、最悪な場合には心拍停止や心臓発作さえ起きることがあります。
Men's Health Magazineで説明されているようにストレスがひどくなったとき、腹式呼吸をリラックスして行うのが最適な運動のようです。フィットネスコーチのジェフ・ニューパートさんが部分的にこう記しています:
「腹式呼吸を日常行うといくつかのよい効果を得られます。ストレスが大きいときには運動せずに腹式呼吸で済ませることもできるし、または、運動の最後に行うこともできます。その方法はこうです:腹ばいでも仰向けでも自分に楽な姿勢で寝そべります。目を閉じ、自分の好きな休暇について想いながら5分少し単に呼吸するだけです。
その後気分がいかによくなったかということばかりではなく、その晩いかによく眠れるようになり、次の運動のときにいかによく回復できたか感じるので驚くでしょう。腹式呼吸は「何にでも効く」ではありませんが、何にもしたくなくなるほどの一日の最後に必要なことではないかと思います。」
繰り返しますと、腹式呼吸をしている間、鼻で息することを心掛けてください。鼻で息することで楽に呼吸できるという自助的作用があり、このためよく口呼吸で生じるような鼻炎や慢性鼻詰まりが回復に向かうのを助けることができるばかりではなく、不安やパニックを軽くすることもできます。呼吸が深く、速いほど、血管の収縮が増し、すなわち、心臓や脳を含む組織へ送られる酸素が減ることを念頭におきましょう。
つまりコツは軽くしかも一定して鼻から呼吸し、胸上部ではなく横隔膜で呼吸するように集中することです。これで呼吸が遅くなり、調節でき、酸素化が改善され、副交感神経系を活性化するので気が落ち着きます。
自分の呼吸を意識することはいかに呼吸する方法を変えるかの最初の一歩です。一日に数回自分の呼吸に集中し、いかに息しているかを意識します。片手を胸に当て、もう片方は腹に当て、ゆっくりと規則的に鼻から呼吸することに集中します。息を吸うとき、腹が胸より出るはずです。Men's Healthで説明されているように、ウォームアップはいくつかの呼吸テクニックを実践する絶好のタイミングです:
「運動前に呼吸に集中することで、重量揚げやHIITを行う前に正しい呼吸法を強化できます。その結果はどうなるかというと:無理がかかってもはあはあしたり息切れする程度が減り、運動が効率的になります。」
運動中は一貫して鼻だけで息するように心がけてください。口で空気を吸い込み始めていれば、鼻で息するように戻すため、強度を下げる必要があります。いずれ強度を高めて運動でき、鼻で息することができますが、これは体力レベルがアップしていることを表します!
口呼吸は心拍数と血圧を高め、時には倦怠や目まいにつながることもあることを念頭においてください。きつい運動をするとき口で空気を素早く吸い込むことで最初に生じた息切れから一時的に救われる感じがするでしょうが、そのうち運動の成果も耐久力も実際には悪影響を受けます。肺の弾性は鼻の抵抗にも依存しており、これは鼻呼吸でしか得られず、鼻の経路は狭いからです。
ビューテイコ呼吸法は自分の二酸化炭素濃度を推定する簡単なセルフテストを含みます。Dr. ビューテイコは肺内の二酸化炭素濃度と普通の呼気後に息を止めていられる能力と相関していることを発見しました。ストップウォッチを使ってもよいし、自分でその秒数を数えてもよいです。次はその手順です:
ここで測った時間を「制御一時停止」またはCP(control pause)といい、二酸化炭素に対する身体の耐性を表します。制御一時停止時間が短いとCO2への低耐性及びCO2濃度が慢性的に不足していることと相関します。制御一時停止(CP)を自分で評価する目安を次に示します:
まとめれば、CP時間が短いほど、息切れしやすいです。CPが20秒未満の人は呼吸が不安定すぎるので運動中に絶対口で息をしてはなりません。このことは喘息の方の場合特に重要です。ここでよいことはCPが5秒伸びるごとに気分がよくなり、運動にもっと耐えるようになり、この時間を伸ばすには次のビューテイコ呼吸法を運動に取り入れることです。
CPを長くするための最初の手順は次の呼吸停止運動で鼻を解放する方法を身につけることです。たいていの人にこの運動は全く安全ですが、心臓の異常や高血圧、妊娠中、1型糖尿病、パニック発作、その他何らかの重篤な健康の異常がある場合、最初に息したいと感じるときを超えて息を止めようとしないでください。
次の運動はわずか数分で鼻の通りをよくするためにとても効果があります。次の運動を連続して数回行い、毎回の間に30~60秒ほど休みを入れます。
背筋を伸ばして座ります。
鼻で浅く息を吸い、可能なら短く鼻から息を吐く。鼻詰まりがひどければ口の隅で細く息する。
指で鼻をつまみ、息を止める。口を閉じたままにする。
もうこれ以上息を止めていられなくなるまで頭でそっと頷くか身体を揺らす。(息をどうしてもしたくなるまで鼻をつまむ。)
息を吸う必要があれば、鼻を放し、そっと吸って吐き、口は閉じたままです。
できるかぎり速く息を落ち着ける。
運動の記録を伸ばしたいか長寿のためか、生活の質や睡眠中無呼吸症改善のため、不安軽減のためかを問わず、ビューテイコ呼吸法は強力で安価な手段です。この呼吸法を生活に取り込むこと、準備できたら、運動に取り入れることを強くお勧めします。運動はゆっくりと進め、口で息せざるを得ない時間を減らすようにしましょう。
CPを20から40へ長くするには、肉体的運動は必要です。鼻の片方を詰めて単に歩くだけから始めることができます。CPが伸びてきたら、ジョギングやサイクリング、水泳、重量挙げ、空気不足を生じさせるような何か他の事を始めましょう。
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