Dr. Mercolaより
春や夏の到来に伴い、屋外で過ごすならできる限り日光を避けるように主張する「専門家」が見つかるのはそう難しくありません。多くの医者は患者に肌を覆うか日焼け止めを塗りたくるように勧めます。
こうした警告はとても日光が大好きな人ばかりではなく、マイカーとの間を往復したり、芝刈りをしたり、運転中にウィンドウの縁から肘を外に晒す等の日常活動が当たり前の人には向いていません。
皺や早い老化をはじめ、皮膚がんの主要原因であるというあらゆる注意がっても、スウェーデンの白肌の人が日光をペストのように避けるとお考えかもしれません。しかしスウェーデンの科学者らはある研究を実施した結果、日光の回避のほうが人が死ぬ原因であり、その逆ではないことが判明しました。
Journal of Internal Medicineに掲載されたその研究は、毎日一定の限られた時間は日光に当たる癖がある女性は特に日光を避ける人より死亡率が低いことを肯定しています。
しかし、但し書きにも一理あります:日光に当たり過ぎるとがんを含む皮膚の異常をきたすリスクが高くなります。重度の日焼けは従来そうであった通りに賢いとは全く言えませんが、実際には健康でい続けるには毎日日光に当たる必要があります。
これを反映するように、科学者らは近年公衆衛生当局に、日光暴露が不健康であるという以前の(不正な)立場から「顔を背け」るほか、適度で日常的な日光は健康的であることを強調するように要請しました。
他のビタミンがなぜ食品から得るのに、ビタミンDとして知られる物質が太陽からくる理由について思ってみた人なら、正しい方向に乗っています。内分泌学会のHormone Health Networkによると「ビタミンD」という名称が誤称です:
「このよく誤解されている『ビタミン』はビタミンではなく — ホルモン前駆体です。ホルモン前駆体は身体がホルモンに変換する物質です。実際に他のビタミンとは異なり、身体が必要なビタミンDのうち10%しか食品(乳製品や油の乗った魚)から得られず、残りは身体が自ら作ります。」
身体は日光が皮膚に当たるときの化学反応によりビタミンDを作ります。その仕組みはビタミンD受容体というほぼ全ての細胞にも存在し、多くの体内プロセスに影響しているタンパク質に結合して機能します。このため身体にカルシウムが吸収されやすくなり、次にカルシウムが「鉱物化」されて骨が強くなります。
ビタミンD濃度を上げる最適な方法はサプリメントによるのではなく日光浴によることを研究が示しています。真のリスクが日光を避けるであることを最新の科学が実証したことを公衆が把握することが不可欠です。しかし、ビタミンD不足に関連する問題を把握することのほうがおそらく、最適な日光浴がいかに重要かを伝える効果的な方法です。その不足の最もよくある5つの兆候:
2018年に International Journal of Environmental Research and Public Healthは、心臓の問題とがんのリスクだけがビタミンD不足による問題ではないことを明らかにしました。日光浴不足だと特定のがんや糖尿病、多発性硬化症、自閉症、アルツハイマー病、加齢に伴う黄斑変性症も起きます。
現在語られることに反して、紫外線(UV)はビタミンDをはじめ健康のために欠かせないその他の化合物の主な取得源です。その筆者らは「火傷しない程度のUV暴露は健康的効能があり — 適度である限り — それ自体は勧められる。」と結論しています。
研究者らは、南部スウェーデンにおける悪性腫瘍(MISS)コホートの20年追跡研究として太陽光への暴露の相違に応じて女性を比較し、全原因死亡率のリスク要因を研究しました。
1990年から1992年まで、29,518人のスウェーデンで生まれた25歳から64歳がん既往歴がないの女性を募った結果、日光浴の習慣についての詳しい情報のほか、既婚未婚別、学歴、アルコール消費、可処分所得、産んだ子供の数等「潜在的な交絡要因」についても情報を得ました。
2000年にはこの研究に肉体運動及び体質量指数(BMI)もアンケートに加えられました。しかし、ある研究がBMIが高いとビタミンD濃度が下がる傾向を指摘したことから、BMIとビタミンDの相関性がありうると考えられます。
BMIが高い人はUV照射により肥っていない人と同程度のビタミンDが出来ませんでした。その研究では4つの質問を基本として、日光浴を「全くしない」を含む頻度の選択肢を含めました:
日光を避けることがビタミンD欠乏になるより悪い問題かについては健康関連のコミュニティーの科学者らやメンバーはその議論は未だ継続中であるといいます。上記の研究によると、ビタミンDの重要性及びインパクトに関する2つの見方を検討したら、両極端の結果に至りました。
一つのレビューは「ビタミンDの明確な機能について説得力あるエビデンスがいずれの結論についても存在しない」とする一方、もう一つのレビューはその欠乏による死亡リスクは喫煙者の場合に予測される死亡リスクに匹敵することを示しました。
日光暴露についての研究は数少ない半面、2014年のJournal of Internal Medicineに掲載されたある研究は「日光を避ける人の死亡率は最もよく日光浴する人よりおよそ二倍高い」と報告されています。
北欧の皮膚がん死亡症例一件につき60~100人は高血圧関連の脳卒中あるいは心臓病により死亡しており、これがビタミンD欠乏特に日光浴しないことと深く関連しています。さらに、2016年のある研究は次のように見ています:
「疫学的及び観測データからして日光暴露は全要因死亡率を下げる可能性があり、高血圧や心臓血管病に特に効能がある。これらの効能には皮膚がん発生のリスク増大という側面を伴いつつも、全体的メリットはリスクよりはるかに大きく、日光浴が増えるに伴い全要因死亡率が用量に比例して下がることから実証された。」
その研究の科学者らは日光を避ける女性 - 比較的低率で5.8%の少数グループ - の死亡症例が上がる原因は不明であると説明しています。科学者らは「死亡率」を心臓血管病(CVD)、がん、がん以外/CVD以外の3つに分類し、日光暴露がいかに関連するかを実証しました。
興味深いことに、 研究者らは女性たちの喫煙習慣ばかりではなく、併存疾患と言う「ダミー変数」も作成し、女性たちが(ビタミンD濃度が下がる)特定の糖尿病薬またはCVDの抗凝結剤で処置されたことがあるかを見極めるためのもう一つの条件を測定しました。この研究は次のように述べています:
「日光によく当たる女性は日光暴露を避ける女性より心臓血管(CVD)及びがん以外/CVD以外の死亡リスクが下がた。生存率増加の結果、がん死の総体寄与度はこれらの女性では増加した。
日光を避ける非喫煙者は最も日光浴した禁煙者グループの余命と同程度であり、このことは日光を避けることが喫煙と同様に死亡のリスク要因であることを示す。最も日光に当たったグループと比較すると、日光を避ける人の余命は0.6~2.1年短縮した。」
日光暴露はビタミンDの生産以外にも健康メリットがいくつもあることを銘記する必要があります。例えば、UV光への暴露により、免疫機能や感染と闘う血液細胞であるT細胞の活性が増します。
研究者らは、極端な日光暴露と皮膚がんの関係を分析したほとんどの研究が、発生率増加を示すことから、皮膚がんを考慮せずに日光暴露の影響を評価することは困難であること、皮膚がんは主に三つのグループに分かれることも説明しています:
ある研究は扁平上皮がんが通常はUV光の暴露蓄積に関連している一方、UV光は過剰な日光暴露や日焼けベッドでの過剰な暴露による皮膚悪性腫瘍の主なリスク要因であることを示しています。さらに、「スウェーデンで皮膚悪性腫瘍の発生率は過去15年間で倍増した一方、死亡率は1980年代以来一定で推移してきました。」
数十年間、化学産業は大人にも子供にも「安全に」使用できる日焼け止めを売ってきましたが、本当に安全なんでしょうか? いくつもの研究が日焼け止めには有害化学物質が含まれ、重篤から潜在的には人生を変えうる異常がいくつも起きることを実証しています。
人は出かけるときは常に日焼け止めを使用するよう勧められるだけではなく、医者も患者に子供に使用するように盛んに勧めるので、何百万もの人が当たり前のように使用し、水泳中やゴルフ、遊園地に行くときも一日中塗り続けています。
2018年現在、米国食品医薬品局(FDA)の日焼け止めに使用され、「人用薬剤」として製造されている化学物質リストには、男性の精子品質劣化や女性の子宮内膜症を引き起こすオキシベンゾンがいまだに6%含まれるるいくつもの有害有効成分が挙がっています。
それだけではありません。ある研究はオキシベンゾンは「大腸(コロン)に害があり、便通に異常をきたす異常であるヒルシュスプルング病も起こす可能性がある。その異常は新生児の大腸の筋肉に神経細胞が欠如した結果、出生時(後天的)に発生する」ことも示しています。
「研究者らは尿中オキシベンゾン濃度が中程度から高い妊婦はヒルシュスプルング病の新生児を出産する確率が高いことを特定した。後にヒト細胞を検査した結果、オキシベンゾンは極めて低濃度でもヒルシュスプルング病と同様に細胞の移行を阻害する力があることが判明した。
こうした障害をきたすオキシベンゼンの量は通常の日焼け止め使用後に体内から容易に検出される。この事実から、オキシベンゾンが米国で多くの命を奪ったこの病気の背後に隠された原因であると考えられることを確証できる。」
オキシベンゾンは、(一部の日焼け止めには7.5%も含まれることがある)オクチノキサートと並び、オリンピックサイズの競泳プール6.5杯分にたった1滴でも、ハワイ等のサンゴ礁を破壊することが判明したので、「生態系に脅威がある化学物質」と呼ばれます。ハワイ州はこの物質の使用を2018年に禁止しました。
日焼け止めを使わず、最初は日光暴露を数分に留め、だんだんと暴露時間を増やすようにしましょう。皮膚は日焼けすればするほど、火傷せずに日光に長く当たることができるようになります。さらに、強力な抗酸化物質であるアスタキサンチンは体内でも局所にも使用して日光から皮膚を保護できます。可能な限り、皮膚や目を保護するためにつばの広い帽子を被りましょう。
結局、日光を避けることは喫煙と同じ程度のリスクに健康を晒すことになるので、変化を生むなら今です。「いくらか光線を受ける」ばかりではなく、日光を遮断する化学物質の混合液を避けることが自分だけによいばかりではなく、健康の維持または健康回復のために不可欠であることを示すエビデンスは十分にあります。
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