ランダムな二重盲検法はサフランが ADHD に役立つ可能性があることを示しました

サフラン

早分かり -

  • 薬草のサフランは、効果ではリタリンに比肩し、注意欠陥障害(ADHD)の安全で効果的な治療薬かもしれません
  • ADHD のある子供に対して、1 日あたり 20~30 ミリグラム(mg/d)のメチルフェニデートか、20~30 mg/d のサフランカプセルいずれかを摂取するようにランダムに割り当てました
  • 治療は同じように効果があり、Teacher and Parent ADHD Rating Scale(教師および両親の ADHD 評定尺度)の変化は統計的に等しいものでした。これは、メチルフェニデートとサフラン両方が ADHD 症状に同じ効果があることを示唆しています
  • 治療的には、サフランは記憶の強化を示し、さらに ADHD の治療に有益だと思われる抗鬱、抗不安、および神経防護作用も示しています
文字サイズ:

薬草のサフランは、注意欠陥障害(ADHD)の安全で効果的な治療薬かもしれません。この一般的な神経精神疾患は学齢期の児童の最高 7 パーセントに影響し、集中力低下や多動性障害、情緒不安定、集中力の欠如などの様々な症状を引き起こします。

ケースのうち最高 60 パーセントでは、症状は成人期まで継続し、障害は社会的問題、低い自己評価、さらに低いクオリティオブライフに結びつきます。学業成績にも影響することが知られています。

ADHD 治療の標準的な一次選択両方は薬剤で、通常はメチルフェニデート(リタリン)などの中枢神経系刺激剤です。しかし、このような薬剤は不眠、食欲減退、吐き気などの副作用を引き起こす場合があります。睡眠不足などの副作用は、薬剤の効果を台無しにするほど深刻な場合もあります。

さらに、子供の約 30 パーセントはリタリンに反応せず、それ以外は副作用のせいで薬剤をやめています。しばしば、薬物治療は有意な改善にもいたらない場合があります。

ADHD の子供達の宿題への対応について、薬物の効果と行動療法の効果を対比して分析した調査では、薬物治療はプラシーボと比較して、宿題の完了や精度において、有意な改善にいたりませんでした。

『今までのところ、ADHD に認可されている薬物から得られる結果はしばしば満足のいくものではなく、代替薬、特に植物療法で埋められる領域があります』と、Journal of Child and Adolescent Psychopharmacology に研究者は記載しています。

彼らは、植物療法はいまだに世界の総人口の 80 パーセント超で用いられているので、サフランは ADHD 治療の合理的な選択肢であると述べています。

サフランは ADHD の治療にリタリンと同じように作用します

6 週間の、ランダムな二重盲検法では、6~17 歳の 54 人の子供達を、1 日あたり 20~30 ミリグラム(mg/d)のメチルフェニデートか、20~30 mg/d のサフランカプセルいずれかを摂取するようにランダムに割り当てました。

治療は同じように効果があり、Teacher and Parent ADHD Rating Scale(教師および両親の ADHD 評定尺度)の変化は統計的に等しいものでした。これは、メチルフェニデートとサフラン両方が ADHD 症状に同じ効果があることを示唆しています。

研究者たちはここで以下のように述べています:『サフランカプセルを使用した短期間の治療は、メチルフェニデートと比較して同じ効果を示しました』。さらに、副作用の頻度も 2 つのグループで同様でした。

地球上で最も高価なスパイスとして知られているサフランは、抗けいれん性、殺菌作用、高鬱作用、抗がん作用さらに抗けいれん作用により珍重され、研究者たちは以下のように述べています:『ドーパミンとノルエピネフリンの再摂取を増やし、N-メチル-D-アスパラギン酸(NMDA)受容体アンタゴニストおよび GABA-α アンタゴニストです』。

治療的には、サフランは記憶の強化を示し、さらに ADHD の治療に有益だと思われる抗鬱、抗不安、および神経防護作用も示しています、と追加しています。

研究者によれば『一緒に摂取した場合、サフランの高鬱性は「推定」であるだけであり、高鬱剤は ADHD の治療に許容されるので、サフランの摂取は患者に有益であると仮定しています』。『さらに、モノアミン作動性系とグルタミン酸作動性系療法に影響する機能があることも、この障害にはこれらの循環に機能不全があることから、サフランを ADHD の治療の質の高い候補にしています』。

サフランにはその他どんなメリットがあるでしょうか

サフラン(Crocus sativus)は、オレンジ色の糸ににたスパイスで、リゾットや、肉、野菜、デザートまでに、独特な辛味を加えることで知られています。しかし、古代からその薬効特性に価値を見出されていました。その薬効特性は、クロシン、クロセチン、ピクロクロシンおよびサルファナールの少なくとも 4 つの活性成分によることがわかっています。

特にクロセチンは血液脳関門を貫通し中央神経系に達することが知られていて、神経性萎縮障害に対しても有効な可能性を示唆しています。さらに、上述のように、サフランには高鬱特性があり、抗うつ薬に類似していますが、副作用の報告は少ないです。

サフランには認知機能への効果もあります。2010 年の研究で、軽度から中程度のアルツハイマー病の患者さんが、16 週間にわたり一日に二度 15 mg のサフランを摂取したところ、プラシーボを摂取した患者と比較して『認知機能についての結果に大幅な改善』を示しました。

サフランはまた、高血圧予防、月経前症候群の軽減さらに、メタボリックシンドロームの治療にも効果を示しています。『Journal of the Science of Food and Agriculture』に発表された研究によると:

『サフランはその色と味から幅広く利用されている食品添加物です。さらに、心臓血管疾患などの多くの疾病を治療するために、伝統的に、さらに現代においても幅広く利用されています…

サフランは、抗糖尿病性、抗肥満および血中脂質低下作用などの素晴らしい機能により、メタボリックシンドロームの管理において重要な役割を果たしていることが証明されています』。

ADHD への影響が知られている環境要因

サフランは ADHD に期待される自然療法の一つにすぎません。他にもたくさんあります。ADHD は脳の変化につながると理解することが重要です。この障害のある子供の脳は全体的に小さく、神経核、果核、即坐核、扁桃体および海馬の 5 つの特定の脳領域の重さも少ないです。

重量の差はわずかであり、成人に達するまでに拡大されるわけではないので、ADHD は特定の脳領域の発達遅延と特徴付けられることを示唆しています。最も大きな重量差は扁桃体で生じます。扁桃体は感情に関連付けられているので、以前は ADHD と幅広く結び付けられてはいませんでした。

つまり、栄養や環境中の毒素への暴露など、多くの要因が関与しています。環境およびライフスタイル要因が、この障害の診断(ADHD に類似した症状のトリガー)や、その進行や治癒の両方に影響する可能性があります。例として:

内分泌かく乱化学物質のビスフェノールA(BPA)レベルの高い子供は、ADHD と診断される可能性が高い

高レベルの有機リン系農薬に暴露した子供は、ADHD と診断されるリスクが 2 から 3 倍高くなります

子宮内でのタバコの煙への暴露は ADHD に関連づけられています

妊娠中の不健康な食事は、青年期における ADHD 症状を増やす場合があります

ソーダなどの加糖飲料の摂取は ADHD に関連づけられています

ADHD の子供にはグルテン過敏症が共通してみられ、グルテンフリーの食事は、子供の行動に著しい改善を示しています

人工着色料や保存料などのその他の食品添加物は、子供の多動性障害の増加と関連づけられています

ペチペル油やそれ以外の ADHD 向け自然療法

サフラン以外に、ADHD の症状の改善には何が効くのでしょう?別の薬草であるカモミールも、ADHD がある若者の多動性障害や不注意の改善を示しています。さらに、特にエッセンシャルオイルもその薬効が繰り返し示されていますベチベルオイル(ベチベル油はインドの草の一種です)。

ある調査では、子供がベチベルオイルを 30 日間にわたり、一日に 3 回吸引した際、脳波のパターンと行動面が向上し、学校でもより順調にすごせました。シダーウッドオイルを類似した方法で使用した際にも子供たちのうちの 8 パーセントが改善を示しました。

脳の中を動き回る電気信号を測定する脳波記録装置(EEG)を通じて、脳の活動における向上が明白になりました。これにより研究者は子供たちの脳が主にベータ状態(例、注意状態)かシータ状態(例、注意欠陥)のどちらで機能しているかを決定することができます。

症状の改善を親も報告したベチベルエッセンシャルオイルの使用に伴い、ベータとシータの割合における向上が観測されました。Journal of Intercultural Ethnopharmacology にて最近発表された別の研究も、ベチベルエッセンシャルオイルが ADHD に対して一定の効果があることを示しています。

動物実験は、注意力の向上を示す脳活動の変化を明らかにし、ヒトが対象の実験では、吸入後に反応時間が速くなり、交感神経活動の刺激が見られました。ディヒューザによる吸入、または希釈オイルを皮膚に局所的に塗布するというのが、ADHD 向けのエッセンシャルオイルの効果的な 2 つの使い方です。

ADHD ではエクササイズと食事に対処する必要がある

お子様が ADHD や ADHD に類似した症状に苦しんでいる場合は、自然療法を用いた ADHD の治療経験があるホリスティック医師に相談することをお勧めします。この目標を達成するには、エクササイズと食事の両方に対処することが必須です。

エクササイズは、特に、広範囲な実行調整機構が必要なタスクの認知機能や脳機能を強化します。実行調整機能は目的、作業記憶、認知柔軟性(タスク間の切り替え)を維持する機能で、しばしば ADHD のある子供は不得意です。

エクササイズは ADHD の子供や成人の認知機能、行動および社会感情的機能に効果があるようです。食事については、以下の要因に対処することを推奨します。

糖分の摂り過ぎ — 糖分の多い食事、でんぷん質の炭水化物の摂り過ぎは、インスリンの過剰な放出につながり血糖値が下がって低血糖を引き起こします。低血糖症になると、興奮、抑うつ、怒り、不安、不安発作を引き起こすレベルまで脳がグルタミン酸を分泌します。

その他に糖分は慢性炎症を身体に引き起こし、多くの研究では高い糖分と精神衛生の悪化の間に関連性があることも示されています。

グルテンアレルギー — グルテンアレルギーが、ADHD を含む数多くの神経系もしくは精神医学的な状態の根本になっていることを示す証拠には注目せざるを得ません。ある研究は、ADHD の症状のチェックリストにセリアック病を追加するべきであると示唆しています。

腸の健康状態の悪さ — Dr.ナターシャ・キャンベルマクブライド(大学院にて神経学修了)によると、腸内の毒素は身体から脳に達し、自閉症、ADHD、失読症、統合運動障害、うつ、精神分裂症や様々な精神疾患の引き金となります。

精神の健康問題では、腸の炎症を改善することが必要です。子供の腸内フローラを整えることが欠かせません。このためには、加工食品、精製食品を避け、発酵野菜などの伝統的な発酵食品を食べるようにしましょう。

子供に定期的に発酵食品を食べさせるのが難しければ、良質なプロバイオティクスのサプリメントでは、脳機能の障害の原因となる腸内フローラの乱れを調整する高い効果が得られます。

動物性オメガ-3 脂肪不足 — オメガ-3 脂肪酸が不足すると、多動、学習障害素行の問題が起こりやすくなることが示されています。2007 年に発行された臨床研究でも、ADHD と診断された大人に対するオキアミ油の効果が検証されました。

その研究では、毎日 500 mg のクリルオイルを半年間服用すると、平均 60% 以上集中力が向上しましたという結果が出ました。また、計画力が 50% 向上し、社交性は 49% 向上していました。

食品添加物とGE 原料 — 数多くの食品添加物がADHDを悪化させると考えられており、その多くが最終的にヨーロッパでは禁止されています。避けたほうがよい添加物は、青色 1 号/2 号、緑色 3 号、オレンジ B、赤色 3 号/40 号、黄色 5 号/6 号、保存料の安息香酸ナトリウムです。

研究ではまた、モンサント社のラウンドアップ除草剤の有効成分である、グリフォサートが、身体の化学合成物の排毒機能を阻害することが示されています。その結果、化学物質や環境毒素による悪影響が強くなり、脳障害(行動に影響する)などの様々な病気に発展する可能性があります。

サフランに戻ると、ADHD に対するその効果を検証するためにはもっと多くの調査が必要ですが、今のところ結果は期待できます。ADHD のお子様が、他の治療法やライフスタイルの変更に反応しない場合、このハーブ療法がお子様に役立つかどうかホリスティック医療の実践者に相談してください。