ファスティングは乳がんの危険を大幅に減らすことを示しました

時計のあるプレート

早分かり -

  • 研究によると、時間制約的摂食(間歇的絶食)が女性の乳癌リスクを大幅に低減することを示し、その一因はインスリンの低下であることを示唆しています
  • 間歇的絶食は血流中にケトンを放出します。ケトンは、脳機能の保護、てんかん性発作からの保護、認識機能障害およびその他の神経変性の疾患に役立ちます
  • インスリン感受性を改善することにより、間歇的絶食は、インスリン抵抗に根差す 2 型糖尿病の予防と反転両方が可能です
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Endocrine Society(内分泌学界)で、2019年3月23日に紹介された 研究によると、間歇的絶食では、1日の食事を狭い時間枠内で摂取し — この場合は8時間 — 女性の乳がんリスクを劇的に減らします。研究チームを率いた、カリフォルニア州立大学サンディエゴ校の博士研究員、Manasi Das 博士によると:

『肥満を伴う閉経後の女性の代謝健康の改善は、乳癌リスクを緩和する可能性があります。時間制約的摂食は肥満の悪影響の制御において、カロリー制限よりもより効果がある可能性があります。これは、空腹感とイライラが長期的なカロリー制限を維持することを難しくするからです。

結果は、時間制約的摂食の抗がん効果の少なくとも一部分は、低レベルのインスリンによることを示唆しています。これは、この治療介入が乳癌の予防および治療に有効である可能性があることを示唆しています。

乳癌予防に対する時間制約的摂食の機能の探索は、癌を予防するための効果的であるが安価な幅広い患者に影響を与えるであろう戦略を提供することになり、さらに、乳癌研究の画期的な進歩を提示します。』

インスリン抵抗と癌強度の間のリンク

チームは3つの個別の実験を、閉経後の状態を模倣するために卵巣を取り除いたマウスで行いました。最初の実験では、マウスを高脂肪の食餌で太らせた後、2つのグループに分けました。一方は常に食餌にアクセスでき、他方は夜間8時間(最も身体的活動が盛んな時間)だけ食餌にアクセスできるようにしました。

コントロールグループは低脂肪の食餌に24時間ずっとアクセスできるやせ型のマウスで構成しました。実験開始の3週間後、すべてのマウスに乳癌細胞を注入しました。結果は、時間制約的摂食、つまり間歇的絶食は、肥満状態のマウスにおける腫瘍の成長を、痩せたマウスと同等のレベルまで低減することを示しました。

第2の実験では、乳癌を発症するように遺伝子操作したマウスを使用しました。前の実験と同様に、半分のマウスは常に高脂肪の食餌にアクセスでき、他方は8時間だけ食餌にアクセスできます。ここでは、インスリンの影響も精査しました。インスリンポンプを使って数匹のマウスのインスリンレベルを人工的に引き上げ、それ以外のマウスにはジオゾキシド剤を使用してインスリンレベルを下げました。

第3の実験では、低脂肪の食餌を与えたマウスに、インスリンポンプでインスリンを与えるか、あるいはコントロールとして食塩水を与えました。高脂肪の食餌を与えたマウスには、インスリンレベルを下げるためにジオゾキシド剤を与えるか、コントロールとして何の薬剤も与えませんでした。ご推測のように、インスリンレベルが高いと腫瘍の成長を加速し、低ければ癌の成長を阻害します。

実際に、間歇的絶食は強力な抗がん戦略であることを発見した他の研究もあります。米国食品医薬品局により癌治療の補助として認可され、長期的な生存率を上げようとしている研究者達もいます。

間歇的絶食のメリット

間歇的絶食とは、毎日少なくとも16時間は食事を摂取しないように食事時間のスケジュールに従い、すべての食事を連続した8時間内に取ることですが、多くの健康上のメリットが確認されています。

他の間歇的絶食プランもあります。例えば、毎週数日間はカロリーを劇的に制限し、他の日は通常に食事する方法です。5ツー2間歇的絶食計画はその一例です。ファスティング模倣ダイエットといって、水だけのファスティングの効果に一致するように開発されたプランもあります。

ほぼすべてのプランには以下のような同じ効果があります。これらの効果の背後にある科学の概要は、Chris Kresser の記事『間歇的絶食:The Science Behind the Trend(トレンドの背後にある科学)』をご覧ください。

血流にケトンを放出します。ケトンは、脳機能の保護、てんかん性発作からの保護、認識機能障害およびその他の神経変性の疾患に役立ちます

脳由来神経栄養因子の生成の増加は、新しい脳細胞の生成を刺激し、脳内化学物質を引き起こします。これはアルツハイマーやパーキンソン病に伴う脳変化を防ぎます

成長ホルモンを、女性では最高1,300パーセント、男性では2,000パーセント増やし、筋肉を増やし活力を促進します

インスリンレベルを減らしインスリン感受性を改善します。研究によると、間歇的絶食は、インスリン抵抗に根差す2型糖尿病の予防と反転両方が可能です

神経伝達物質副腎髄質ホルモンの増加は、体が脂肪を分解してエネルギーとして利用することを手助けするので、代謝に有益です

オートファジートマイトファジーの情報制御は癌や神経変性などのほとんどの疾病からの保護に役立ちます

ステムセルの休眠状態から自己再生状態への移行

ミトコンドリアエネルギー効率と生合成の増加

酸化的ストレスと炎症の低下

グルコースの循環と脂質レベルの改善

血圧の低下

代謝効率と身体組成を改善し、危険な内臓脂肪のレベルを調整し、肥満状態にある人の体重を劇的に減らします

エクササイズによる心臓血管へのメリットのいくつかを再現します

膵臓の再生と膵機能の改善

心臓血管疾病からの保護

低密度リポタンパク質と総コレステロールの低減

免疫機能の改善

体内時計の同期

身体は砂糖の代わりに脂肪を燃やそうとするので、砂糖を渇望しなくなります

寿命の延び - この効果に貢献する複数のメカニズムがあります。インスリン感度の正規化が主なものですが、ファスティングは、エイジングプロセスで重要な役割を果たすmTOR経路も阻害します

間歇的絶食の考慮事項

間歇的絶食はほとんとの人に対して有益ですが、考慮すべき点もあります。

  • 間歇的絶食はカロリー制限の一形態である必要はありません — これは快適だと感じるべき週間です。ファスティング戦略により弱ったり気怠さを感じる場合は、アプローチを再評価します。
  • 砂糖への渇望は一時的です — 体が主な燃料源として脂肪を燃焼し始めるので、食欲や砂糖への渇望はだんだんと消えていきます。体が脂肪燃焼モードへと上手く移行したら、簡単に最長18時間ファスティングでき、まだ満腹だと感じるようになるでしょう。
  • 間歇的絶食中は、リアルフードを摂取することが重要です — 間歇的絶食不健康や太り過ぎの万能薬に聞こえますが、それだけではこれらのメリットを提供できない場合があります。単なる体重減少以上を求めているのであれば、食事の質が重要な役割を果たします。

KetoFast(ケトファスト)とは何ですか?

(ビデオは英語のみです)

数日間水だけでのファスティングは有効な介入であると強く信じています。しかし、長期間の水だけでのファスティングは何世紀にもわたって利用されていますが、ファスティングは非常に効果的に毒物を放出することから、現代生活では水だけでのファスティングが問題になるような毒物暴露の問題があります。現代に生きる人々のほとんどは非常に汚染されていて、突然毒物を放出してしまうと有害になる場合があります。

そのため、「ケトファスト」は基本的には水だけでのファスティング(循環的なケトン食療法と組み合わせて)の改善版で、実行しやすく、より頻繫に行うことができるのでより多くのメリットを提供します。とはいえ、「エネルギーのための脂肪」で説明されているように、毎日6から8時間の間歇的絶食と栄養性ケトンをまず1ヶ月間取り入れてから、より長期的なファスティングに進んだ方がよいでしょう。

代謝的に柔軟になり、エネルギーとして脂肪を燃焼できるようになれば、循環的な栄養性ケトンと循環的なファスティングの組み合わせは体重減少に劇的な効果を現し、健康と長寿に役立ちます。前項で取り上げたように、私は過去に数回5日間の水だけダイエットを実行しましたが、この修正した戦略があれば、長期間の水だけファスティングは必要だとは思えないので、もうやらないと思います。

循環的なケトおよびファスティングの実施方法

ファスティングおよび栄養性ケトンは多くの同じメリットを提供し、両方ともパルス状に実装する場合に最適です。循環的なケトおよび間歇的絶食は一緒にすると、両方の健康上のメリットを本当に最大化できるほとんど無敵の組み合わせだと思います。以下はこれら2つの戦略を密接したプログラムとして実装するための簡単なまとめです。

1. 間歇的絶食スケジュールの実装 — 毎日すべての食事 — 朝食と昼食、または昼食と夕食 — を6から8時間以内に食べる。残りの16から18時間はファスティングする。これらすべてが目新しく、食事内容や食事習慣の変更が難しいのではと思う場合は、今までと同じ食事をこの時間スケジュールに収めることから始めます。

一度ルーティンになったら、ケトン食糧法(ステップ2)を取り入れ、さらに循環的な要素(ステップ3)を取り入れます。一度ステップ3に達すると、お好みの健康的な炭水化物を週次でもう一度循環できるようになるのです。

2. 測定可能なケトンができるようになるまでケトン食療法に切り替える — 3つからなる鍵は1)炭水化物の純量(合計炭水化物から繊維を除く)を一日あたり20から50グラムに制限。2)減った炭水化物分を健康的な脂肪に交換し、一日あたりのカロリーの50から85パーセントを脂肪から摂取する。3)タンパク質を、除脂肪体重の1ポンドあたり0.5グラムに制限する。

(徐脂肪体重は、100からあなたの体脂肪率を引き、そのパーセントに現在の体重を掛けます。)

繊維豊富な野菜は、制限なく摂取できます。取り除くべき主な炭水化物源は、穀物や、高フルクトースの果物を含むあらゆる形態の糖です。(健康的な炭水化物の純量は、ケトーシス状態になると逆戻りします。)

健康的な脂肪源にはアボカド、ココナツオイル、さらに魚由来の動物性オメガ-3、バター、未加工のナッツ(マカダミアナッツやピーカンナッツは高脂肪かつ低タンパク質なので理想的です)、種、オリーブやオリーブオイル、グラスフェッドの動物性製品、MCTオイル、未加工のカカオバター、さらに有機飼料の卵の黄身です。

トランス脂肪酸や高精製された不飽和植物油は避けます。このような有害な脂肪を摂ると過剰な炭水化物よりも多くのダメージを引き起こします。ある品が「高脂肪」だからといってそれを摂取すべきとは限りません。

純炭水化物、脂肪およびタンパク質のこのような比率をケトーシスに達するまで維持すれば、あなたの体は脂肪を燃やしてエネルギーにするようになります。ケトテストストリップあなたが血中ケトーシスが0.5から3.0 mmol/Lの範囲にあると定義されるケトーシス状態にあることを確認するために使用できます。体が再度効果的に脂肪を燃焼できるようになるまで、数週間から数か月かかる場合がることに留意してください。

3. 週に一、二度多量の純炭水化物を摂取することで可能ですにより、ご自身がケトーシス状態にあると確認したら、ケト状態へのインとアウトの循環を開始します。一般的に、高炭水化物の日には、純炭水化物の量を3倍にします。栄養性ケトンのインとアウトの循環は、細胞の再生成と再生の生物学的なメリットを最大化しつつ、継続的なケトの潜在的な欠点を最小化します。

このステージでは、週に一、二度は純炭水化物を多く摂取できますが、何が健康的で何がそうでないかに引き続き留意することを推奨します。理想的には、ポテトチップスやベーグルを控え、難消化性でんぷんなどの健康的な代替物をとるようにします。

ジャガイモ、米、パンやパスタなどの純炭水化物量の高い食品はすべて、調理して冷却し再加熱すると難消化性でんぷんになるので、このような誘惑を少し健康的にする一つの方法でもあります。これについての詳細は、以下をご覧ください。『This Simple Trick Can Minimize Damage From Unhealthy Carbs(この簡単な方法でヘルシーではない炭水化物からのダメージを最小化できます)。

4. この時点で、『ケトファスト』で説明した修正後の水だけファスティング方法に進めます — 繰り返しますが、これには、ケトファスティングしていない日に毎日16から18時間の間歇的絶食が必要になります。次に、週に一、二度はその日の一食のカロリーを300から500に抑えた日を設け、その後通常の食事までファスティングを続けます。6時間の食事ウィンドウの場合、これはつまり42時間で300から500カロリーしか摂取しないことを意味します。