お使いのスキンプロダクトに火災の危険があるでしょうか?

可燃性スキンプロダクト

早分かり -

  • ドライスキンは化粧の問題を超えており、皮膚がひび割れると細菌の侵入を許し、感染リスクが高まりますが、一部の強い軟化(エモリエント)スキンクリームは可燃性で、大部分に有毒化学物質が含まれています
  • 可燃性成分とはパラフィンワックスであり、これは精製・漂白された石油副産物から作られ、一次的に皮膚が滑らかに「感じる」のですが、その効果は長続きしません
  • ドライスキンは動物性オメガ3脂肪をもっと食べることで体内から処置するのが最適です。その最適な摂取源は環境から汚染物質をあまり含んでいない食物連鎖の底辺にいる小型の魚です
  • ココナッツオイルの体外体内の利用にはいくつもの健康的メリットがあり、心臓の健康をよくし、コラーゲンを生産させ、皮膚の細菌増殖を抑制し、皮膚を保湿します
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Dr. Mercola より

ドライスキンや湿疹、乾癬等その他の皮膚の異常があると軟化スキンクリームを買ってこの問題を解決しようとするようです。きつさや痒み、概して不快感を伴う以外に、こうした皮膚の異常の最も不安にさせるのはしばしば外見を損なう症状です。

皮膚がぼろぼろになったりうろこのようになったり、また剥がれたりあるいはガサガサになり、細い線やひび割れが出ることがあります。これは目も当てられないと思うでしょうが、ひび割れはばい菌も侵入し易くします。

細菌は皮膚や身体のどこでも感染を引き起こす場合があります。こうした理由により、皮膚の異常は化粧の問題を超え、健康と身の安全の問題なのです。あなたが選択する製品は皮膚や全身の健康に大きく影響します。多くのパーソナルケアには本来使うはずがないような毒素や化学物質を含み、一部は急性のリスクがあります。

軟化スキンクリームは極めて可燃性な場合がある

強い軟化スキンクリームは時として湿疹や乾癬に処方されていますが、ロンドン消防局によるといくつもの死にもつながっています BBC によるある調査は 2010 年以来イギリスでスキンクリームによる死亡例 37 件を特定しました。しかしウェストヨークシャー火災救助サービスの監視指揮官・消防士のクリス・ベル氏はこの数字ははるかにもっと多いと見ます。「何十万人もの人がこれらの製品を使用しています。火災による死亡が何件あったかは私たちは把握していませんが、数百人には及ぶのではないかと思います」と同氏が言っています。

火災の原因になる成分はパラフィンで、これは皮膚を柔らかくするために安価な手段としてクリームによく添加されています。スキンクリームはよく消費者が衣服や寝具を変えずに日常使用しています。パラフィン残留物が繊維に浸み込み、可燃性にします。これらの死傷例の多くは喫煙が原因でしたが、裸火や灰が衣服に掛かったためでした。ロンドンのワンズワース消防署地区指揮官のダレン・マンロー氏がこうコメントしています:

「私が自分で担当した最近あった 6 件の死亡火災のうち 4 件で、皮膚の軟化クリームが直接火炎の拡大に至っており、炎が消えなくなる延焼につながったと考えられます。」

寝着や寝具を定期的に洗濯してもパラフィンは見えないのでこの問題は解決されず、時に連れて蓄積していき、繊維にしばしば浸透していきます。スキンクリームに関連する火災件数の真の規模はまだ数値化されていないとモンロー氏は考えています。

「私たちが扱った死亡火災の一つは不幸にも亡くなった方が以前にも火災に遭っており、それが報告されていなかったものでした。その人の介護者か隣人が消火したので、ロンドン消防当局には通報がなかったのです。私の想像ですが負傷したその他の事例がいくつもあったはずですが、炎が消されたので、消防署に通報していなかった。」

今から数年前イギリスの医薬品・ヘルスケア製品規制局はパラフィンを含む製品のメーカーに容器に火災リスクの警告を表記するよう要請しました。今日までに、ある調査によると大イギリス島で販売されている 38 品目のうち 7 つしか警告が記載されていませんでした。

パラフィンワックスを使用する理由なんかあるでしょうか?

パラフィンワックスがそれほど可燃性ならなぜビューティー製品に使用されるのでしょうか? マニキュアやペディキュアをしたことがある方ならホットワックストリートメントをしたことになります。この液体は通常皮膚を柔らかくし滑らかにし、時にはフェースクリームやボディーローションに入っています。製品が安価なので、メーカーは利益率をよくでき、皮膚が保湿されていると「感じる」のを助けることに気づきました。

パラフィンワックスは最初は石油ワックスと呼ばれていました。1830 年に発見されたパラフィンワックスは原油をガソリンに精製する過程で生じる石油副産物です。1850 年代に化学者らは天然のワックス物質を石油から今ではパラフィンと呼ばれる物に分離することに成功しました。

残念ながら、この精製により安全性がよくなるわけではありません。正反対なのです。精製工程の最初にワックスを漂白し黒いヘドロ色から雪のような白に色を変えます。このワックスを漂白するとダイオキシンの生成リスクが増え、生殖障害、発育障害、免疫系損傷とがんを含むいくつもの健康の異常につながります。

以前はパラフィンワックス治療を使って血行改善、関節の凝り軽減、特に関節炎の人の皮膚や関節の鎮痛を助けるために使用されたことがあります。今日、手足のワックス治療はマニキュリストが利用して皮膚をリラックスさせ柔らかくするのに使っています。しかし皮膚は柔らかくなった感じがしますが、パラフィンワックスは実際には毛穴を閉じ、皮膚を保湿も修復もしません。

皮膚の異常は体内に起因しており処置も体内から行う必要がある

化粧品会社は皮膚を滑らかにし若く見せるためのクリームやローションを買うように納得させることで生きていますが、若々しく見える皮膚を得るための最も効果的方法は体内からお手入れすることです。確かに乾燥肌には外部の影響も寄与します。天気は職業と同じく主な要因です。

例えば、一日に何度も手を洗う必要がある職業は自然な油分を効果的にほとんど除去してしまい、皮膚が乾燥してひび割れします。重要な要因は食生活です。必須栄養素を摂って皮膚をしなやかに維持すると、外部から保湿する必要性が減ります。

こうした栄養素の中でも最も重要な物が動物性オメガ 3 脂肪で、皮膚の中の脂肪分を正常にし、細胞内の脱水状態を防止するのを助けます。脂肪酸不足は様々な症状で現れることがありますが、外面的には湿疹、踵のひび割れ、乾いた皮膚炎としてしばしば現れます。

オメガ 6 とオメガ 3 脂肪の健康的なバランスがあれば身体は最適に機能します。残念ながら、アメリカの平均的食生活は損傷したオメガ 6 脂肪がたいへん多く、このため体内の炎症反応が増大します。

オメガ 3 脂肪を加えると炎症を起こした皮膚をやわらげ、明るくスムーズな顔色になるのを助ける抗炎症性効果があります。オメガ 3 脂肪不足は オメガ 3 脂肪が豊富な食品を多くの人が食べていないので、米国ではごく一般的になっています。

オメガ 3 脂肪 DHA と EPA の最適な摂取源は油の乗った魚です。しかし水質汚染レベルが上がるにつれ健康的な動物性オメガ 3 は手に入りにくくなりました。基本的なガイドラインとしては食物連鎖の底辺に近い小型の魚を食べるとよいです、こうした魚なら体内に堆積した汚染物質や汚染がしばしば少ないからです。これにはイワシやアンチョビ、ニシンが含まれます。

天然捕獲したアラスカサーモンは汚染度が低い傾向にある海域から捕れるのでもう一つの健康的な選択肢です。こうした魚はライフサイクルも短期です。「野生捕獲」というラベルのある鮭やソックアイサーモンを探しましょう。

以上の魚が手に入らずなおかつドライスキンの方は、オキアミ油等のオメガ 3 サプリメントがお勧めです。ステロイドクリームや強い軟化スキンクリームは湿疹がひどくなる基本にある炎症を処置するのに勧められることはありますが、オメガ 3 脂肪は副作用がなく効果的であると考えられます。

毒素がいっぱいのパーソナルケア製品

スキンクリームは可燃性であるだけではなく、毒素も含んでいます。市販のパーソナルケア製品に含まれるほぼ 13,000 種類の化学物質のうち 10% しか安全性について試験されたことがありません。米国では販売前に化学物質が安全であることを証明する義務付けがありません。製品が有害なことやブランド虚偽記載や表記以外の物を混ぜてあることが実際に証明されてから初めて食品医薬品局(FDA)が対策を取ります。FDA による化粧品に関する権限説明にこういう内容が記載されています:

「FDA の化粧品に対する法的権限は薬や生物製剤、医療機器等規制対象の他の製品に対する権限とは異なります。法定により化粧品と成分は色素添加物以外は販売開始前のFDA 認可が不要です。しかし、FDA は法律に違反している市販製品や法律に違反している会社や個人に対しては強制執行を実行する権限があります。」

平均的な女性は一日に 12 種類のパーソナルケア製品を使用し、これらにはほぼ 168 種類の化学品が含まれます。欧州連合(EU)は化粧品に使用される化学物質の規制に関して先取的でしたが、他の国々はそうではありません。

Environmental Defense のレポート「Heavy Metal Hazard: The Health Risks of Hidden Heavy Metals in Face Makeup」(重金属の害悪:フェースメークアップに隠された重金属の健康リスク)の中で研究者らが 49 種類の化粧品を試験した結果を伝えています。その試験からほぼ全製品から重大な重金属汚染が暴露されました:

  • 96% に鉛を含む
  • 90% にベリリウムを含む
  • 61% にタリウムを含む
  • 51% にカドミウムを含む
  • 20% にヒ素を含む

乾癬や湿疹の自然な処置

動物性オメガ 3 脂肪をもっと食べるのに加え、糖分を摂らず、免疫系を支持することを考えましょう。糖分を控え、食生活を発酵食品やプロバイオティクス細菌で補助すると湿疹リスクが1/3減ることが研究からわかっています。

腸の中の善玉菌は免疫系が病原体と無害な抗原を識別して適切に応答するのを助けることによりアレルギーを発症させなくもするようです。

化学物質成分を含む保湿剤を使うと皮膚がさらに炎症し、症状が出る確率が高まります。純粋なエミュオイルやココナッツオイルは化学物質の添加なく皮膚を保湿し、栄養素を補給してくれます。湿疹が突発するのを軽減するために他のヒントとして次のようなものが挙げられます:

  • 生活からストレスを少なくする。ストレスは炎症や湿疹をさらに促します
  • 汗は湿疹の激発を生じさせることがあるので、大汗をかいたらすぐシャワーを浴びる
  • 湿疹として時どき現れることがあるまだわかっていなかった食品アレルギーがないか検査する
  • 刺激性洗剤や石鹸その他の物質との接触を避ける。これらの物は接触性湿疹を引き起こすことがあります

ココナッツオイルは多くのスキンケアニーズに応える

ココナッツオイルは脳機能改善、代謝促進、エネルギー供給等健康的メリットを多く与えてくれます。その効能は内部機能にのみ限られていません。キッチンにバージョンココナッツオイルがある方ならこれが皮膚のお手入れのためにほぼ何でも有用です。このオイルには強力な抗菌作用があり、皮膚によくいるにきびをできやすくする病原体や、口内では虫歯ができやすくなる病原体の一部を破壊します。

ココナッツオイルをデオドラントの替わりに使うこともでき、同時に腕の下側の皮膚を柔らかくします。ココナッツオイルを使うと髭剃り中に皮膚を保護でき、髭剃り後は全身のモイスチャライザーとして顔からつま先まで使えます。科学研究は進行中ですが、ココナッツオイルで湿疹や乾癬の症状が軽くなることを示した事例のエビデンスがあります。

パラフィンワックスとは異なり、ココナッツオイルは実際に皮膚を保湿し、老化防止効果もあります。皮膚にこすりつけると深く浸透し、タンパク質分子を引き寄せます。このため皮膚の下にコラーゲンができやすくなり皺の兆しが弱まります。このオイルは皮膚に優しいので早い老化を防止し、環境汚染物質に対する物理的保護層になり、酸化性損傷を軽減します。

ココナッツオイルは皮膚に有害な劇物は全く含まれていないので、多くの女性がメークやアイメークのクレンジング用にも利用しています。ココナッツオイルには皮膚を明るくし、健康的な輝きを生む効果があるので、ナチュラルメークブランドはココナッツオイルを基材に混ぜています。このオイルは髪の毛の健康的で深く作用するコンディショナーでもあります。このオイルは髪の軸に侵入し、タンパク質損失を防止します。ココナッツオイル数滴を髪にブラッシングしてシャワーキャップを被ります。寝て翌朝普通に髪を洗います。