Dr. Mercolaより
心臓病が世界中で最大の死因であることを考えると、腕立て伏せは誰でも身につけられる簡素で自由な活動であり、このことは行動に移すだけの価値がある事実です。腕立て伏せ自体見かけは簡単ですが想像以上に効果があります。腕立て伏せが心臓の万能薬ということはまずありえませんが、むしろ全体的な健康度の指標として有用です。
トレッドミルテスト等もっと高価な集中的エクササイズ耐久テストは利用可能で、これらも心臓血管病リスクに対するのに関連がありますが、これらの手段では高くつき、時間もかかり、典型的にプロの所へ出かけてテストの管理を任せる必要があります。
ここで取り上げた研究は、このどこでもできる簡素なテストは、あなたが完全にできる腕立て伏せの回数が心臓の健康を計る比較可能で正確な方法であると考えられるので励みになり、研究者らは「より多様な大規模コホート研究が必要だが、腕立て伏せ能力は機能的状態を推定するために簡素でコストがかからない尺度であると考えられる」と結論しています。
その研究は平均年齢 40 歳の 1,100 人以上の男性消防士で腕立て伏せ能力とサブマキシマル・トレッドミル・エクササイズの耐久テストを行いました。その後 10 年間フォローした期間中に参加した男性は年一回身体検査を受け、健康アンケートに答えました。
40 回以上腕立て伏せを研究開始時にできた人は 10 回もできなかった人より 96 % も心臓血管の異常発生リスクが低かった。11 回以上腕立て伏せ(40 回には及ばない)できた人もメリットを受け、冠動脈疾患、心不全、心臓突然死等の心臓の健康の問題が起きるリスクが低かった。
21 回から 30 回腕立て伏せができる男性は 10 回もできない人の心臓の異常に比べ 25% しか発生しなかった、研究者らはさらに「腕立て伏せを最低でも 11 回以上できた参加者たちはその後の心臓血管病リスクが大きく下がっていた」と説明しています。
重要な注記:腕立て伏せは一日のうち何回かに分けて合計したのではなく一回で完了し、メトロノームのビートで 80 bpm に合わせて行ったものです。腕立て伏せを 80 ビートになるまで合わせ、参加者は疲労困憊でメトロノームのビートに 3 拍かそれ以上遅れるようになったり、目まいや頭のふらつき、胸の痛み、息切れ等その他症状により停止しました。
研究の主筆者である Dr. ジャスティン・ヤング(ハーバード T.H. チャン公衆衛生校環境衛生学部職業医療常駐研修医師)はニュースリリースの中で「腕立て伏せ能力はサブマキシマル・トレッドミルテストの結果より大幅に強く心臓病リスクと関連性があった」と報告しています。
腕立て伏せが健康度の指標としてその有用性の印になる限り、米軍でさえ今でも基礎トレや肉体的健康テストの一環として腕立て伏せを使っています。
研究結果を女性や高齢者、消防士より不活発な人々等他の人に当てはまるかを見極めるにはさらに研究が必要であるとその研究は結論していますが、健康度を上げる限り待つ理由はありません。また、腕立て伏せは初心者から熟練者まで自分のワークアウトレベルに合わせることができます。
これは私の場合週に 2 ~ 3 回のウェートトレーニングと毎日 45 分歩くことに加えて行うものです。日常のエクササイズはミトコンドリア、オートファジー、全体的健康をよくするためのカギなので私はしっかり取り組んで継続しています。
腕立て伏せは胸筋、肩、腕の背面、腹筋、前鋸筋(脇の下の筋肉)を同時に標的にします。典型的な腕立て伏せは自重の 50 ~ 75% を上げることが要求され、これで上体と体幹を強くできます。
腕立て伏せは複数の筋肉群を同時に鍛えるので、代謝率が増し、体脂肪を燃やすのを助け、減量につながります。腕立て伏せは正しく行うとかなりの肉体的努力を要求し、重量に耐えるエクササイズでもありますが、この意味は骨を強くし、骨粗鬆症を予防できます。
筋力を鍛えることで心臓代謝リスクも予防できあす。以前の研究は筋力が高いと男性のあらゆる原因や高血圧による早死にから保護する効果があることを特定しました。がんのリスク低下、メタボリックシンドロームや加齢に伴う体重増加や体脂肪増加リスクの低下とも関連しています。
さらに、両手の位置を変えることで鍛える筋肉をぐいと引くこともエクササイズの強度を増減調節できます。例えば、胸筋の活動を高めるには、両手を普通の位置より内側へ向け、肩幅より広めに置きます。両手を外へずらすことで三頭筋にさらに負荷が掛かります。
腕立て伏せは形が許す限り効果があり、始めは何回するかより質を重視しましょう。形が不正な腕立て伏せをしても欲しいメリットは得られず、負傷リスクがあります。腕立て伏せを正しくする方法:
標準的腕立て伏せが完全に身についたらもっときついバリエーションを試しましょう。いくつかの注意点:
腕立て伏せを以前したことがあったがその後ずいぶんやらずに来た方はこの記事を読んだらすぐ始めるのが絶好のタイミングです。腕立て伏せはほぼどこでもでき、しかも数分しか要らないことを念頭に置きましょう。腕立て伏せは初めのうちは自分が正しい形でできる限り多くの回数を行います。その回数が基線です。そこから毎週何回余計に腕立て伏せできるかの記録を取りましょう。
肉体的に完全な方法では無理がある方は、壁で腕立て伏せから始めましょう。これは立ったまま両手を壁に着けて行います。両脚で壁から約 90 cm ~ 1 m の所に立ち、手の平を平らにして壁に着けます。腕で後ろへ押し戻し、ゆっくりとまた前へ出して、腕で腕立て伏せの動作をします。
この方法で十数回楽に腕立て伏せができたら、次に普通の腕立て伏せに進みます。もう一つの初歩者のオプションには膝をフロアにつけたまま行うものがります。踵をお尻の方へ上げて、体をまっすぐに保ってください。ゆっくり行うことと、動作全体にゆっくりと胸を床につけることです。
力がつくに従い、両脚を真っすぐにしたままつま先だけでバランスを取るように進みます。この時点になったらルーチンを改善するために Born Fitness の CEO であり著者であるアダム・ボーンステインさんの勧める要領を試してみるとよいです:
もう少しレベルアップした方法ができそうなときだと感じたら、次の熟練テクニックをいくつかお試しください。腕立て伏せのすばらしい点は進歩と健康度にすぐに反映されることです。一つのテクニックが簡単すぎるようになったら、新しい動作で筋肉を混乱させる時期です。
傾斜腕立て — 両手を盛り上がった表面、例えば椅子の座や卓上に置きます。
メディシンボールに両手を置く — このボールは表面が不安定なので、動く度に体幹の筋肉を使わないとバランスがとれないように作られており、上半身にはより大きなチャレンジになります。これと同様の方法として、2 個のメディシンボールを使い、手の平をボールの上面に置いて、それで腕立て伏せをします。
手の位置を変える — 手の置き方でどの筋肉群を標的にするかを変えられます。従来式の手の置き方ではなく、広めに置いて胸と肩を鍛えます。
両手を胸の下で着けるように置けば三頭筋を鍛えられます。片腕を上げることもでき(手をヨガブロックの上に乗せるか空中に上げるなど)、これで上体へのチャレンジが大きくなります。
片脚を浮かす — 両脚を後ろに伸ばしているとき、体幹と臀筋を鍛えつつ上体にとってチャレンジになります。
両足を高くする — 普通の腕立て伏せの姿勢で、両足を段や椅子、ジムボールに乗せ、足が両手より高い位置にします。これで上体への荷重が増え、両腕、胸、上体の背中の運動量が増えます。
指先腕立て — これは手や握る力を改善する熟練者向けのテクニックです。
さらに高強度の熟練ルーチンには次の腕立てをお試しください:
面白くするため、腕立て伏せのチャレンジを友人やご家族といっしょに始めることをお考え下さい。一日 2 回 2 週間、25 回の腕立て伏せを目指し、次に 55 回の腕立て伏せを日に一回 3 か月等といった新たなよりきつい目標を立てます。
健康度が増していくにつれ自分が完全な形で完了できる腕立て伏せ回数が増えていきますので、自分ができる腕立て伏せの回数を増やせば増やすほど心臓の健康がよくなっていくでしょう。
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