マルボロメーカーがジュール電子たばこに投資

煙草と電子たばこ

早分かり -

  • 2018 年 12 月に Altria 社は $128 億をジュールの少数派株主となるために投資し、同社の35% を保有することを発表しました
  • Altriaはマルボロたばこメーカー Philip Morris USA を含むたばこ業界の最も著名な企業数社を所有しています
  • Juul Laboratories は米国電子たばこ市場シェアが 3/4 で米国ではすでに最大勢力です
  • ジュールはたばこのパッケージへの挿入広告や Altria のデータベースに登録済みの現在の喫煙者へのメーリングを含め、たばこと並んで売れる小売空間へのアクセスを取得しました
  • Altria は特に若者の間で急成長を遂げている電子タバコ市場シェアを拡大しつつあります
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Juul Laboratories は米国電子たばこ市場シェア 3/4 で米国ではすでに最大勢力です。世界最大のたばこ会社の一つ Altria との新たな提携によりさらに大型化する余力を得ました。

Altria はマルボロたばこメーカー Philip Morris 、Copenhagen や Skoal のメーカー U.S. Smokeless Tobacco Company、さらに、特に高級たばこや葉巻メーカー Nat Sherman を含むたばこ業界の最も著名な企業数社を所有しています。

2018 年 12 月に Altria 社は $128 億をジュール少数派株主となるために投資し、同社の 35% を保有することを発表しました。ジュールによるとこのミッションは「たばこを解消することです。ジュールは燃焼煙草から切替えたい成人喫煙者をターゲットにしています。」

一見ありえないような提携関係です。ジュールさえこう認めています:「米国最大のたばこメーカーとの関連性や提携関係に伴う議論及び懐疑主義は理解しております。自社自体も懐疑心を持っていました。しかし過去数カ月間に言葉によらず行動によって確信したことは、この提携が実は成人喫煙者を切り替えることを速く成し遂げるのに有用であるということです。」

両者にとってのメリットは明確です。ジュールはまず始めにたばこのパッケージへの挿入広告や Altria のデータベースに登録済みの現在の喫煙者へのメーリングを含め、たばこと並んで売れる小売空間へのアクセスを取得しました。

Altria は急成長している電子たばこ市場シェアを拡大します(Altria は電子ベープ製品のメーカー Nu Mark も所有する)。この取引の結果、結局負けるのは電子たばこが止められなくなる人 — 特に年少者です。

電子たばこの未来を準備中のたばこ会社

Altria はジュールへの資本参加は「電子たばこやベープが現在米国のタバコ小売売上の 3% しか占めない(煙草が 84%うえ、この市場が指数的に成長していることから煙草に代わる非燃焼式製品を成人喫煙者が圧倒的に選ぶようになる将来に備えるため」であるという声明を行っています。

2016 年から 2017 年までにジュール電子たばこ売上高は 641% 増すなわち 220 万個から 1620 万個へ増加しました(疾病管理予防センター(CDC)が編纂したデータによる)。

これには米国の小売店売上しか含んでおらず、オンラインやベープ販売店の売上高を含まないので、過小評価である可能性が高いです。CDC が算定した売上高の大部分は CDC の説明によると若者が購買した製品を反映している可能性が高く、さらに、ジュールの増加し続ける売上高は「若者にとっての危険」です。

ジュールの主張するところでは、風味付き電子たばこを小売店では売らず、オンライン販売では年齢確認を促進するなど未成年のベープ使用を防止するためにいくつもの対策を取ってきたそうですが、たばこの使用を止めるために主な活動をしている公衆衛生 NPO 組織 Truth Initiative(真実のイニシアチブ)によるあるアンケートは若者がジュールを最も頻繁に小売店から買っていることを特定しました。

ジュールのたばこやメンソール系製品が間もなく Altria の「第一線の革新的たばこ製品小売りスペース」で普通の煙草と並んで売られるようになることを考慮すると、Altria のコラボは若者のベープ問題を悪化させる危険をはらんでいます。さらに、Truth Initiative がこう説明しています:

「若者の間でジュールの人気があるので 2018 9 月時点では米国における電子たばこ売上高の73 % を占めようになった。この製品の売上成長がフラッシュドライブと見間違えるほど - 偽装して密かに使用するのが簡単になる - スマートなデザインで、また若者に訴求力のある風味があるからだと多くの人が指摘している。」

電子たばこは若者の間で最も人気があるたばこ製品

燃焼させる煙草は米国の若者の間ではもはや好みのたばこ製品ではなくなりました。その疑わしい対照的な違いが今度は電子たばこに生じており、2017年には(米国で)200万人以上の中高生が使用していました。

米国 FDA(食品医薬品局)のデータも電子たばこの使用が若者の間で急増していることを示しており、 2017 年より 2018 年のほうが 150 万人多い学生がこれを使用しています。さらに 2017年より 2018 年のほうが増えたもの:

  • 高校生による電子たばこの使用は 78% 増
  • 中学生による電子たばこの使用は 48% 増
  • 20 日またはそれ以上の日数の間に電子たばこを使ったことがある高校生が 28% 増
  • 風味付き電子たばこを使用したことがある高校生が 68% 増

アンケート回答者の 31% はミントやキャンディー、フルーツあるいはチョコレートのような風味があるのが電子たばこを使用した理由であり、17% は煙草など他の形態のたばこよりも害が少ないと信じると回答しました。

2018 年の Monitoring the Future アンケートも電子たばこその他ベープ機器を使う若者の数が劇的に増加したことを同様に報告しています。8 年生、10 年生、12 年生についてのアンケートでは 37.3% が過去 12 カ月以内に「任意のベープ」を使用したことがあると答え、これは 2017 年には 27.8% でした。

過去 30 日間のベープ用ニコチンの使用は高校上級生の間ではほぼ倍増し、8 年生のうち 10 人に 1 人以上は過去一年以内にニコチンのベープを使ったことがあると回答していました。あるニュースリリースの中で、米国国立薬物乱用研究所(NIDA)の Dr.ノーラ・D・ヴォルコウが次のように説明しています:

「十代の人はベープ機器に見られるような市販可能な技術やフレーバーに明らかに惹かれていますが、ベープを使うことによる全体的健康や十代の脳の発育への悪影響や依存症の危険について十代の人は緊急に把握すべきです。

研究によるとベープする十代の人は日常的な煙草を使用するようになるリスクに晒されているので、近年この年代のたばこ使用率を下げることに功を奏したことを祝う一方、ニコチン含有の全製品について積極的な情報提供の取り組みを継続する必要がある。」

「ジュールする」のが新しい「喫煙」に — どんなリスクがあるか

ジュールの電子たばこはとても人気があるのでたいていの若者に「ジュールする」とは何のことかを訊けば、おそらく若者は何のことについてか知っているはずです。これは「喫煙」を意味する電子たばこに匹敵する言葉です。問題の一部は一個のジュールカートリッジには他の電子たばこに含まれるより二倍のニコチンが含まれることで — つまり煙草一箱分と同量が一個のジュールに含まれています。

ニコチンは誰をも依存症にするものですが、特に十代では意思決定や感情の制御、衝動の規制中枢である脳の一部、前頭前野が脆弱なので依存症にさせます。端的に言えばニコチンはその他のあらゆる麻薬と同じで、成人の脳よりはるかに脳発達にインパクトを及ぼします。全米小児学アカデミー(AAP)がジュールすることに関する特別なファクトシートを公表してこう説明しています:

「ジュールは極めて依存症にさせやすく、この高濃度のニコチンは若者がニコチン依存症に特になりやすいので重大な懸念である。その依存症の危険は極めて高く、米国公衆衛生局長官はいかなる形態であれニコチンを若者が使用するのは安全ではないと宣言したほどである。

さらに、ジュールの使用は、電子たばこを使用する若者は煙草を吸うようになる可能性が高いので、十代が煙草の喫煙者になるリスクを高めると考えられるとある研究が示している。」

ニコチンによる依存症になる想像しがたいほどの危険以外にも、ジュールは反応性が高いフリーラジカルを含むその他の潜在的に有害な化合物とユーザーを接触させます。従来型煙草の煙の中にあるこの極めて反応性が高いフリーラジカルはがん、慢性閉塞性肺病及び心臓病につながります。

電子タバコのフリーラジカル濃度は、極めて汚染された大気で接触するよりはるかに高いが、従来の煙草の煙に含まれるより少ないことを研究者らは発見しました。重金属も検出されています。ジョンホプキンズ・ブルーンバーグ公衆衛生校の科学者らは、56 人のユーザーが持っているデバイスを検査したところ、そのうち大多数が危険な濃度の鉛、ニッケル、クロム、マンガンを含むエアロゾルを放出することがわかりました。

不凍液の化合物であり発がん物質ジエチレングリコールも電子たばこのカートリッジから検出されています。また、Americans for Nonsmokers Rights(非喫煙者の権利を守るアメリカ人)によると、電子たばこからの二次喫煙にもカリフォルニア州の Proposition 65 生殖毒素と発がん物質リストのうち少なくとも 10 種類の化学物質が含まれます。

実際に、電子たばこやその他の電子喫煙装置(ESD)から出るエアロゾルには従来の煙草の煙に含まれるより多い超微粒子が高濃度に含まれています。ESD エアロゾル(または二次エアロゾル)の中からすで特定された毒素:

アセトアルデヒド

ベンゼン

カドミウム

ホルムアルデヒド

イソプレン

ニッケル

ニコチン

N - ニトロソノルニコチン

トルエン

こうした有毒要素があるため、2018 年 10 月 1 日時点で(米国の)12 州 789 都市部はスモークフリー環境での使用禁止製品に電子たばこが含まれています。

たばこ会社あるいは電子たばこメーカーは公衆衛生について本当に注意していると言えるのでしょうか?

電子たばこを吸うことが煙草を吸うより害悪が少ないと実証される可能性がありますが、それに内在するリスクを常に伴っています - 他の方法で絶煙すればこれらのリスクに暴露せずに済みます。ジュールするほうを選んだ非喫煙者にとって、全くメリットがなく、潜在的な害悪のみがあります。


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電子たばこを吸うことが煙草を吸うより害悪が少ないと実証される可能性がありますが、それに内在するリスクを常に伴っています - 他の方法で絶煙すればこれらのリスクに暴露せずに済みます。#健康 http://bit.ly/2HvksqH


米国国立科学アカデミーはこう言っています:「電子たばこの健康への影響についてはほとんど知られていない。」電子たばこには燃焼煙草に含まれるより毒素の種類が少なく、濃度が低いことを銘記しつつ、こう説明しています:

「全体として言えば、委員会が審査したエビデンスが電子たばこには人に対する生物学的影響がないわけではないことを示す。例えば、電子たばこを使用すると燃焼式煙草より見かけはリスクが少なく、重度も低いようでも機器の使用に依存するようになる。しかし疾病率と死亡率への長期的影響についての裏の意味はいまだ明らかになっていない。」

さらに、電子たばこが成人の絶煙に有用であるかもしれない反面、若いベープ使用者が煙草使用を始め易くなることを学者が注意しています。また、成人による電子たばこの場合は煙草に依存症になったのと同様に電子たばこにも同様に依存症になる人々が発生しえます。

電子たばこが人の健康にいかに影響するかについて多くのことは今後明らかになっていくはずですが、すでにいくつかの趨勢が現れ始めています。電子たばこはさらに人気が高まることは確実であり、特にジュールは Altria がこの製品ミックスに加わったことで長期的に存続する構えです。

親は子供に電子たばこについて煙草同様に話かけるようにし、喫煙を止めることを目指している成人なら、ジュールや同様の機器も煙草同様に使い続けさせるように設計されていることを銘記すべきです。

この点では 2 つの悪のうち軽い方を選ぶ問題になるようですが、このようなリスクがない喫煙を一生止めるその他の方法はあり、可能ならこうした方法を最初に試すようにお勧めします。