食用魚中毒は海産物アレルギーの最もよくある原因なのかもしれません

シーフード

早分かり -

  • 鰭のある海産物を保存する工程により、魚に共通して含まれる細菌がほとんどのタンパク質細胞に含まれるヒスチジンをヒスタミンに転換するので中毒のリスクが高くなると考えられています。ひとたびこの物質が生成されると、魚は新鮮に見えてもヒスタミンは加熱調理や燻製、凍結、缶詰処理に対して抵抗力があります
  • ヒスタミンの負荷を負う魚を食べると吐気や嘔吐、頭痛、じんましんを含む食中毒によく似た反応が出ます。時としてはこの中毒を発症した人は低血圧、気管の痙攣、呼吸器機能低下を体験する場合もあります
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海産物には鰓のある魚や貝があります。アレルギー反応が起きやすい鰓のある魚には鮭、マグロ、オヒョウが挙げられます。 鰓のある魚と貝のアレルギーは関連性がないので、このどちらにアレルギーがあるかが必ずしももう一方にもアレルギーであるとは限りません。

鰓のある魚に対する真正の免疫グロブリン-E(IgE)が作用するアレルギー反応はアナフィラキシーショックにつながるので生命に危険があることもあります。アメリカンアレルギー喘息免疫学大学によると、鰓のある魚アレルギー症状は成人まで通常現れず、じんましん、吐気や嘔吐、頭痛、息がゼーゼー言う、上部呼吸器閉塞が起こることがあります。

しかし、近年、Emergency Medicine Newsに掲載された魚アレルギーに関する評価研究から同じ症状の多くは魚の中で起きている異なるプロセスに起因し、魚の処理方法や加工方法に関連することが判明しました。

魚の保存工程がアレルギー反応リスクを高めると考えられる

魚を食べた後20分から30分して起きる腹痛、吐気や嘔吐、頭痛、じんましんのどの症例も海産物アレルギーの古典的な診断結果であるわけではありません。その症状は急性アレルギー反応によく使用する基本的処置で解消する場合がありますが、 魚に過剰なヒスタミンが含まれているのが原因で生じた 食用魚中毒として知られる状態であった可能性が高いです。

食用魚中毒を被ることが知られる魚にはサバ、ビンナガマグロ、カツオ、青魚がありますが、さらに時々鮭もありえます。マグロとマヒマヒが最も中毒を起こしやすいです。

過去30年から40年に魚の消費が増加したのに伴い、ヒスタミンによる魚中毒の件数も増加してきました。食用魚中毒は世界中で報告があり、同じ発生源から多くの人が掛かる場合集団発生が生じます。この病気は不快ですが、今日まで、米国で死亡例は報告されていません。

この中毒は魚肉に含まれるヒスタミンが原因で起き、通常はこれ自体限定的でそう長く続きません。症状の多くはアレルギー反応によく似ていますが、時としてはこの中毒が起きると低血圧、気管の痙攣、呼吸器機能低下が生じる場合もあります。

症状はアレルギー反応によく似ているので、真正のIgE仲介アレルギーとしばしば誤診されます。興味深いことに、その評価研究は食用魚中毒がクラスターで発生している鰓のある魚シーフードによるアレルギー反応のうち最大40%を占めると考えられると、推定しています。

症例によっては、中毒患者は食べた魚が胡椒のような味がしたとか、口の中で焼け付くような感じがしたと報告しています。それ以外の場合、魚は匂ったり、新鮮に見え、目の前の魚を食べて安全なのかがよくわかるような外面の兆候は存在しません。

真正アレルギーなのか細菌性酵素反応なのか?

食用魚中毒の報告は1968年に始まりましたが、ヒスタミンは1991年まではその容疑者であるとは証明されていませんでした。以前は、口から摂取したヒスタミンは症状を発するほどの量が腸で吸収されることはありえないと考えられていました。

真正のアレルギー反応において身体の免疫系がある特定のタンパク質に対してIgE抗体を生産することで過剰に反応します。この抗体が幹細胞に到達すると、鼻、肺、喉、皮膚の症状を引き起こす化学物質を放出させます。これらの化学物質の一つがヒスタミンです。

食用魚中毒になっている間、身体がヒスタミンを生成しているのではなく、魚肉のヒスタミンの量によって中毒症状が起きます。大腸菌、プロテウス菌、クレビシエラ、クロストリジウム、サルモネラを含むこれらの魚の中に普通いる細菌にはヒスチジンをヒスタミンに転換する酵素が含まれます。

ヒスチジンはアミノ酸でありほとんどのタンパク質の一部です。また、体内でヒスタミンが派生する元の物質でもあります。魚に含まれる細菌の正確な種類や組成は地理的位置、餌の習慣、捕獲後の処理工程によって異なってきます。

魚が0℃以下の温度に維持されていると細菌がヒスチジンをヒスタミンに変換することはできません。酵素のヒスチジン脱炭酸酵素がこの温度範囲では不活性化するからです。

しかし、魚を20℃以上の温度で補完すると、数時間で問題につながるだけの量のヒスタミンが容易にできてきます。ヒスタミンは加熱調理や燻製、凍結、缶詰やその後冷蔵しても分解しません。

症状におけるヒスタミンの役割

食用魚中毒の症状を止めるためのよくある方法は抗ヒスタミン剤の投与で体内におけるヒスタミンの活性を阻害する方法があります。通常はヒスタミンは免疫応答の一環で幹細胞によって放出されます。ヒスタミンがその機能を果たすと体内には分解する系統もあります。

しかし、中にはヒスタミンが分解されない人もいます。これは遺伝子における一塩基多型(SNP)— 「スニップ」と読む - の結果であると考えられます。人口の1%以上に小規模な遺伝子の異型が発生します。

AOC1遺伝子にSNPがあるとヒスタミン分解を担う酵素が減少し、ヒスタミン不耐性な体になってしまいます。 ヒスタミンが多い食品を食べると — 食用魚中毒等 — AOC1遺伝子中にSNPがある人には激しい反応が引き起こされます。こうした遺伝子異常がある場合に慢性症状として以下のものが挙げられます:

体温調節不調

慢性の頭痛や偏頭痛

生理不順

不眠症

めまい

不整脈

不安

吐き気/嘔吐

胃痛

高血圧

じんましん

倦怠

大型魚によるシガテラ中毒

新鮮に見えて香る魚によるもう一つの食中毒はシガテラ中毒です。サンゴ礁に沿って位置する汚染された藻の異常発生は草食性魚が食べ、このため中毒が食物連鎖を上がるにつれて蓄積していきます。

食用魚中毒は短期的に解消され、長期的影響を残しませんが、シガテラは筋肉の虚弱、関節痛、頭痛、低血圧等の追加的症状をもたらします。症状は感染している魚の食後15分から24時間で始まる場合があります。

ほとんは数日で良くなりますが、中には症状が数カ月や数年にも及ぶ人もいます。 これは世界で最もよく報告されている海産物毒素であり、バラクーダ、ハタ、フエダイ等汚染された礁に生息する魚に関連しています。汚染された魚に特定の臭いや色、味がないことから、潜在的な汚染を識別するのは極めて困難です。

臨床診断はしばしば特定の製品を食べたことに関連する症状の集まりに基づいて行います。症状は最初の症状に続く6時間で頻度や重度が増えます。その影響を受ける主な器官系統は胃腸管(GI)、神経系、心臓血管系です。GIの症状には腹痛や吐気、嘔吐、下痢が挙げられます。

神経的には、この毒を被った人は口や舌の感覚麻痺が出たり、手足末端の痛みを感じる場合があります。最もよくある神経系の症状はこの毒を被った人が冷たい物を熱く、熱い物を冷たく感じると言うように逆説的な温度の逆転です。

心臓血管系の症状には心拍数低下や肺浮腫を含む場合があります。管理はたいていの場合支持的であり、毒素自体に対して効く特定の療法がないので対症療法になります。中毒の多くは熱帯や亜熱帯地方で発生するとはいえ、こうした魚の出荷先で食品として消費されればどこでも起きます。

ハタやバラクーダ、フエダイ、サバ、モンガラカワハギ科等熱帯の魚の消費は発症するためにじゅうぶんな毒素が蓄積されていない程度の大きさしかないと考えられる重さ約2~2.7kgの魚に制限する以外特定の予防法はありません。

養殖魚では解決しない

健康的なオメガ3脂肪を求め、捕獲後不適切に保管された食用魚中毒を予防する努力をするうちに、オメガ3成分が多いことで有名な鮭等の養殖魚を食べたくなるかもしれません。しかし、養殖鮭は健康的食品ではなく駄物と共通することを知れば驚くかもしれません。

養殖鮭に関するある世界的評価で、研究者らは13種類の定着した有機汚染物質を特定しました。養殖鮭には天然のアラスカサーモンの栄養特性もありません。

天然のアラスカサーモンのフィレには3,996 mgのオメガ3、341 mgのオメガ6が含まれます。大西洋産養殖鮭のフィレ半分には少しだけ多いメガ3 — 4,961 mg — がるほか驚くべき1,944 mgものオメガ6が含まれます。 これでは天然鮭より5.5倍も多く、ほとんどの人のオメガ3対オメガ6の比は補正されるのではなくむしろさらに歪むことになります。

水産養殖(養魚場)は過度の漁獲に対する持続性のあるソリューションとして推進されていますが、現実にはさらに多くの問題を生んでいます。例えば、20%の天然捕獲魚は養殖魚の餌にする魚飼料に一括されるので、この業界は天然魚を救うどころか枯渇に大きく寄与していることになります。

鮭養殖場の混雑した状況も急速に伝染する病気に汚染された魚を生んでいます。ノルウェーの尊敬されている環境運動家クルト・オデカルフ氏は病原菌を阻止するのに使用される多くの危険な殺虫剤に関して警告しており、そのうち一つはこれを使用する作業員に対する神経毒的影響があることは知られています。それでも相変わらず直接海水にばらまかれています。

これらの殺虫剤は魚のDNAに作用して遺伝子を変異させたり形態を変化させます。 推定によると養殖されている全てのタラの半分以上はこれらの殺虫剤の使用が原因で変形していることが示されています。養殖魚は資源を枯渇させるので、脱出したメスのタラが野生のタラと生殖して遺伝子変異や変形を野生種にまで拡散します。

養殖鮭も見た目はあまりわかりませんが問題の多い遺伝子変異を同様に被っています。養殖鮭の肉はぼろぼろしており、簡単に崩れますが、これは極めて異常な特徴です。養殖鮭には野生捕獲鮭より汚染物質が多く含まれ、一部はその脂肪分が多いことによっています。

中毒リスクを削減する方法

天然のアラスカサーモン、ニシン、アンチョビは汚染物質が少なく、他の魚より概して安全で、食用魚やシガテラの毒素を含む確率が低く、最適な健康のための動物性オメガ3脂肪をまだ供給してくれます。以下のヒントが選択肢を選ぶために役立つ場合があるでしょう:

食用魚毒の予防 — 鰓のあるシーフードの中のヒスタミン発生から身を守るための最適な方法は捕獲後に適切に処理されたことを確認することです。このことはマヒマヒや鮭、マグロを食べる際特に重要です。魚が捕獲後直ちに0℃以下で冷凍されていない限り、細菌酵素の活性によるヒスチジンのヒスタミン転換は起きます。

レストランで食べたり商店から購入して食べた海産物に反応が出たら地元の保健所等と購入先施設に報告してください。多くの人に反応が出るときは、その海産物は公衆の消費から撤回されるべきです。

シガテラの予防 — この毒素はサンゴ礁に沿って餌を食べている草食性の小型魚に始まり、これらがより大きな肉食魚に食べられるので、食物連鎖を上がるに連れて生体蓄積していきます。

この毒素は熱帯や亜熱帯地方にいるバラクーダやハタ、フエダイ等に発生し、その一部は世界中に出荷される場合があります。どの魚が汚染されているかを見極めるのは不可能ですが、重さ約2.7kg未満の小さい魚を食べると病気になるリスクは減る場合があります。

養殖魚を避ける — 天然アラスカソックアイサーモンは寿命が短く、環境汚染物質に汚染されている確率は他より低いです。アラスカ鮭は養殖が禁止されているので、この魚を大西洋で捕獲された鮭と混同しないでください。アラスカ鮭の缶詰はあまり高価ではない代用品になります。

環境汚染物質の含有量が低いその他の魚は寿命が短いニシンやイワシ、アンチョビなどの小型魚です。ひどく汚染されているバルト海で捕獲されていない物であることを確認しましょう。