Dr. Mercolaより
上のビデオで取り上げている感謝の心に関しては先端の科学者の一人ロバート・エモンズによると、感謝の心には2つの主な要素があります。 まず「善の肯定」です。
感謝の心を感じるとき、情け深い世界に生きていると肯定します。第二に、この心は情け深さの源は自分の外部から来ているということ、他人(またはもしこう言ったほうがあなたのお好みなら、より高い権力)が「贈り物」をしてくれたということの認識です。エモンズ氏の見方では、感謝の心は「いかに私たちが他の人々に支えられ、肯定されてきたかを認めることが必要になるので、関係を強める感情」です。感謝の心日記を付ける決心をしたら、次のガイドラインを念頭に置きましょう:
脳と心の健康の専門家ムラリ・ドライスワミ博士の説明によると、感謝の心は体内の「主な器官系統の健康を維持する印し」を示す、というのです。 例えば研究から感謝の心が次のはたらきを持つことがわかっています:
脳をいくつもの方向によく変える — 例えばドーパミン、セロトニン、ノレピネフリン、オキシトシン等の気分調節神経伝達物質を放出させる。ストレスホルモン、コルチゾールの阻害、視床下部(ストレス制御に関与する脳野)及び腹側被蓋野(喜びの感覚を生む脳内の報償回路の一部)の刺激
幸せや人生への満足感増大
ストレスや悲嘆の感情の軽減
感情的忍耐力の増加
うつ症状を減らす — ある研究によると「感謝の心とうつ、静穏な心、沈思黙考が相関していることを相関解析が示した。その結果は感謝の心が静穏な心の状態を促し、こだわる思いを減らすことでうつの症状に対抗しうると考えられる」
疼痛の緩和
炎症性サイトカインを阻害することによる炎症の軽減
血糖値低下
免疫機能の改善
血圧を下げる
心臓の健康改善、うっ血性心不全及び冠動脈疾患患者の突然死の確率低下
心臓病リスクの低下 — その著者によると、「感謝の心を増やす努力が心不全患者の生活における健常な状態を改善するための処置であると考えられ、臨床的に有用となりうる」
自助を促すことで全体的健康をよくする — ある研究で、 感謝の心日記を付ける人はより多く運動し、医者に診てもらう頻度が低い
睡眠の改善
人間関係がよくなる
能率が上がる — ある研究で、感謝の心を表現する管理職の部下は仕事の成果が50%よくなった
物質主義が減る
寛大さが増す
2011年にカリフォルニア大学の善向上科学センター(Greater Good Science Center、GGSC)がエモンズ氏と強力して感謝の心の科学と実践の拡大というプロジェクトを発足させました。このプロジェクトの目的:
この組織はお暇なときに熟読できるいくつもの資料を公表しています。これにはThe Science of Happiness(幸せの科学)ブログやニュースレター、いつでも自分が感謝を向けるものごとを記録して共有できる感謝の心のデジタルジャーナルであるThnx4が挙げられます。そこにはこのほかダウンロード可能なその他の感謝の心ジャーナルが豊富にあります。昨年、Positive Routinesが幸せについて追跡するベストアプリのなかから11本を評価しました。
場合によっては、感謝の心が時には苦しいもがきになりえます。しかし、エモンズ氏やGGSCによると、物質主義こそ最大の躓きやすい障害であることがよくあり、これこそ実に不要なものです。
得する権利こそ自己陶酔の典型的特徴であり、謙虚さはその解毒剤であり、感謝の心を得ようともがいているときの答えです。エモンズ氏がこう説明しています:「謙虚な人は人生は感謝の対象となる贈り物であり、請求対象となる権利ではないと言います。謙虚になると人生に対する感謝を込めた反応が出来るようになってきます。」
従って、感謝の心は「得るべくして」得たことへの応答ではなく、人生の側からはあなたに対して何も借りはないがそれでもとにかく自分が手にできたもの - 生活の場、家族、友人、仕事、視力、呼吸、正しくあなたの人生そのもの - を全て与えてくれたことを認識していることです。あらゆるものごとを贈り物として見始めると、自分が(よかれあしかれ)その価値があると思うものごととは逆に、感謝の心が膨らみ始めます。
人生の出来事が原因で楽しみがなくなったときに感謝の筋肉を解すもう一つの方法は、見かけは「無用の長物」や無意味に見えるものごとに対する感謝の心を識別して表現することです。これは空気中のある臭いだったり、花の色や子供のそばかすまたは石の曲面であってもかまいません。時が経つにつれ、これを行うことで人生の中の「よい」ものごとを識別する能力が実際に身に付きます。
感謝の心日記を継続し、単純なたいしたことないものごとに感謝すること以外に、感謝の心を実践するその他の多くの方法があります。いかに様々な専門家によるさらに10のアドバイスをまとめました。カギは一貫性を維持することです。自分が選んだ方法を毎週、最適には毎日、生活の一部にする方法を見つけて、これに徹すること。必要なら浴室の鏡にリマインダーの注記を掲げるか、その他の重要な全ての予定とともに暦に予定として組み入れます。
感謝のメモを書く — 誰かに感謝するとき、具体的に書き、その人の努力や発生した費用についてありがたみを表現すること。
今年は、贈り物や親切な行為の一つ一つに応えて — または単に、自分の人生の中に誰かが存在してくれていることへの感謝の気持ちの表現として感謝のメモや手紙を書くことを自分の行うべきことにしましょう。始めるには、数日間続けて心からのありがとうが言えるように練習することを検討してください。
毎食いただきますの挨拶を言う — 毎食にいただきますを言う儀式を取り入れるのは感謝の心の筋肉を毎日解すための最適な方法であり、ご自分の食べ物により深いきずなも生まれます。
このことは聖なる存在との精神的きずなの栄誉を称えるための最適な機会にはなりえますが、もしあなたが望まないなら宗教的な話に変える必要はありません。「この食事に感謝しています、その生産や輸送、調理に掛かった時間や勤勉のすべてに感謝しています」と単に言うだけでもよいです。
ものごとの受け止め方を変えて否定的な気持ちを無くす — 失望はストレスの主要な原因になりうるもので、これが起きると健康や長寿に深く影響することはすでに知られています。実際に、百歳を超えて生きている人々は健康で長生きしたければストレスこそ回避すべき最も重要なことであると圧倒的に言っています。ストレスはほぼ避けられないので、カギはストレスの自己管理能力を育て、強め、時間とともに自分を消耗させないことです。
否定的な出来事にぐずぐずしていないで、ほとんどの百歳代の人々はいかにものごとをなるがままにしておくかを把握しており、あなたにもそれは可能です。しかしそのためには練習が必要です。これは毎日、または自分がやる気を出せる頻度に応じて、磨きを掛けるべき技能です。
否定的なものごとにとらわれないための基本原則は自分の感じ方が出来事それ自体とはほとんど関係なく、自分の受け止め方次第であることに気づくことです。先人の知恵は出来事それ自体がその本質として善でも悪でもないと説いています。出来事が生じたこと自体ではなく、自分をはっとさせる出来事に対する自分の信念によるものです。
「The / Daily Stoic: 366 Meditations on Wisdom, Perseverance, and the Art of Living」(日々の禁欲:知恵、忍耐力、生活の美学に関する366の瞑想)の著者ライアン・ホリデー氏がこう説明しています:「禁欲主義者がこう言います:『このことが自分に起こった』というのは『こんなことが自分に起きて、悪しきことだ』とは異なる。この前半で止まればあなたははるかに快活であり、何が起きてもそこからよい面を得られるようになります。」さらに、善を見出せるなら、感謝の心を感じる能力がもっとあります。
言外の行動に心する — 微笑みとハグは両方とも感謝の心、励まし、わくわく感、同情、支援の心を表現する方法です。こうした肉体的行動によってもあらゆる種類のプラスの感情をさらに内面で経験できるようになります。
称賛する — ある研究 が「他者を称賛する」フレーズは「自分が得する」フレーズよりはるかに効果的であることを実証しました。例えば、「わざわざこれを行ってくれてどうもありがとう」と言ってパートナーを称えるほうが、「あなたがそれをしてくれて私はうれしい」等の自分がいかに得をしたかという枠組みにはめ込んだお世辞よりもっと強力です。
前者はパートナーにより幸せに感じさせ、このフレーズを言った相手に対してもっと愛情を抱く結果になりました。また、ものの言い方に心しましょう — 本心から言いましょう。目を見て言うことはあなたの誠実さを表しやすいもう一つの方法です。
祈りや心する瞑想 — 祈りや瞑想中に感謝を表現することは感謝の心を養うもう一つの方法です。心して注意を向けることの練習とは、今この瞬時に能動的に注意することを意味します。対象へのフォーカスを維持し易くするために時々マントラが使われますが、心地よい香りや涼しいそよ風または可愛い思い出など自分がありがたいと思う何かにフォーカスすることも可能です。
毎晩の感謝心の儀式を作る — 一つの方法としては感謝の心のポットを作ってその中に家族全員が毎日感謝の心のメモを入れていくことができます。ポットや容器はどんな物でも構いません。小さい紙片に手短なメモを書いてポットに入れるだけのことです。
中にはポットを年一回(または半年おきや毎月でさえ可能)開けてメモごとに読み上げることをイベントにする人もいます。年少のお子様がいらっしゃる方の場合、Huffington Postの記事 の中でアリソン・チェン博士が説明している可愛い儀式は、自分が何に感謝しているかを声に出して言うことを毎日就寝前に行うことです。
物にではなく活動に出費する — 最近のある研究によると 体験のために出費することは物質的消費より感謝の心を生むだけではなく、寛大な心がより育ちます。シカゴ大学博士課程修了後主任研究者であり共著者のアミット・クマール氏が説明するように、「人々が幸福だと感じますが、これは拡散する、対象不特定な種類の感謝の心であり、人々一般にお返しをする気持ちがある。」
「足りた」と思う考えを受け入れる — よりミニマリストなライフスタイルを受け入れた多くの人によると、幸せのカギは称賛し、「足りた」ことにありがたみを感じることを身につけることです。
金銭的苦労や仕事のストレスはうつや不安を大きく促す二大要因です。答えは、より少なく買い、もっと称賛することです。平均的生き方に足並みを揃えようとせず、すでに持っている物にありがたみを感じるように練習し、人生には不足があると言う広告の鉄の握りこぶしから解放されることです。
ミニマリストなライフスタイルを採用した多くの人は、請求書に対して支払うための仕事に費やす時間が減り、ボランティア作業や創造的活動、自分の健康管理のための時間の余裕ができ、このため幸せや人生の満足感が大幅に増加したと言います。ここでのカギはどこまでで「足りた」と思うかを決めることです。消費自体が問題なのではなく、必要性を確かめずに行う不要な買い物が問題です。
頻繁に商品が蓄積することは自分の人生の空虚を埋めようとしている症状ですが、その空虚は物質では決して埋められません。よくあることですが、この物出りなさはより多くの愛情、人とのつながり、あるいは目的や情感に訴える関わりをもたらす体験を沈黙のうちに追究しているのです。従って自分の真の、本物の感情的、精神的必要性を識別し、次に、買い物を伴わない方法でその必要性を充足することに焦点を当てるように取り組みましょう。
タップを試す — 感情解放テクニック (EFT)は感謝の心の欠如を含むいくつもの感情的課題に有用な手段です。EFTは鍼術で使うツボに基づく一種の心理的鍼術であり、内面のバランスや癒しを迅速に復元でき、否定的考えや感情を心から払拭するのに役立ちます。下のビデオで、EFTの実践指導者ジュリー・シフマンさんが感謝の気持ちを活用する方法を説明しています。
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