湿疹を治すために試す価値がある自宅療法

湿疹のある腕

早分かり -

  • 皮膚の問題が化学物質への暴露に起因するのか免疫系に関与するのかにかかわらず、毎年3160万のアメリカ人が湿疹と診断され、1780万人がアトピー性皮膚炎(AD)と闘っています
  • 医者はよく湿疹用の薬を処方せざるを得ないのですが、これが問題を悪化させるか脱毛や過剰な体毛の発生、海馬や脳下垂体の機能障害などの副作用を起こします
  • ココナッツオイルを塗るのは皮膚の保湿用に自然な方法であり、抗ウィルス、抗真菌、抗菌効果があるので湿疹の突発的再発の予防や痒みの軽減、感染リスク低下に有用です
  • リンゴ酢はある研究が説明するように「臨床治療用効果を期待できるいくつもの抗菌力」があることが証明されているので、炎症を和らげて減らし、湿疹による感染を予防します
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Dr. Mercolaより

湿疹症状が以前出たことが全くない方なら、こう表現すれば十分でしょう:この皮膚異常に悩む多くの人はほとんど耐えられない痒み、ひび割れ、炎症を起こした発赤が慢性的に発生し、時としては粗目の「涙ぐんだような」水膨れが出て、集中も睡眠も困難になるほど深刻です。

「突発的再発」の期間はやって来てはまた去りますが、最悪の場合、見苦しく、きまりが悪いほど目立ちます。この異常が起きる皮膚の範囲や突発的再発の重度は年齢層や人によって異なります。

赤ちゃんは典型的に頬、腕の外側や脚の外側に出ますが、時にはお腹や背中、胸に出ることもあります。それでも人それぞれに異なります。年長な児童や成人の顔にはめったに出ませんが、膝の背面や肘、うなじはよく出る問題の個所で、手の平や足の裏にもよく出ます。時には子供は湿疹を乗り切って成長することもありますが、他の時期には症状が成人になってからもずっと残ります。

2007年のある研究 では湿疹及びアトピー性皮膚炎(ADと略す。湿疹のなかで最もよくある形態ですが用語は同義に用いられることが多い)は世界中で主な健康上の懸念として認識されており、国によっては人口の最大1/3にも及ぶことが示されました。

米国では毎年3160万人が湿疹、1780万人がアトピー性皮膚炎(AD)と診断されています。2016年にはそのための医療費が$3億1400万にのぼったものと推計され、治療を受けた患者や治療を求めた世話人が同年に$1億2800万の賃金を喪失したと言っています。統計によると

  • 湿疹は男性より女性に多い
  • 平均8年寿命が縮むことに関連づけられてきている
  • アトピー性皮膚炎の人のおよそ半数はこの病気のためにしばしばまたはいつも葛藤を感じており、1/3が自分の外見にはしばしばまたはいつも怒りや戸惑いを感じていると言っている
  • これがためにほぼ40%は教育の機会や仕事を断ったと報告していた

それでも望みを託せる面もあります。ココナッツオイルとリンゴ酢(発酵したアップルサイダー)は両方とも天然物質であり、研究によると湿疹症状を和らげるのに効果があることがわかっています。ココナッツオイルは乾燥した痒い炎症の起きた皮膚を落ち着かせ、リンゴ酢は皮膚の酸度バランスを回復して感染リスクを下げることで湿疹を治癒しうることの根拠が存在します。

リンゴ酢は湿疹症状に何らかの現実的な違いを生じさせるでしょうか?

皮膚のpHバランスが7.0未満の人は酸性、これより多ければアルカリ性であると言われます。最適に健康な皮膚はpHが5.0未満です。それがどれほど重要なのか?

湿疹のある人は通常健常人よりpH値が高く、最近のある研究がpHは皮膚の保護バリア分解の一役を演じていると考えられることを特定しています。酸度は皮膚の細菌叢に関連しており、悪玉菌からの保護を助けます。

石鹸、シャンプー、化粧品の使用により皮膚のpHが大きく上がるので、アレルギー反応が出やすくなし、このため、石鹸が湿疹の起爆剤になることがよくあることを銘記することは重要です。しかし水道水でさえ皮膚の酸度を下げる(pHを上げる)場合があります。リンゴ酢には抗菌性があるので自然な皮膚のpHレベル回復を助ける考えられ、時としては石鹸に代わって実際に使える代打者になりえます。

2018年のある研究はリンゴ酢が「臨床治療に有意ないくつもの抗菌特性」を示したので、湿疹が原因の炎症や感染を和らげ、軽減しうることを(またも)実証しました。 Healthlineから9湿疹治療のための5つのアイデアをご紹介します:

風呂にリンゴ酢 — 皮膚の自然な酸度を回復させる一つの効果的な方法はリンゴ酢をお風呂に加えることです。但し、お風呂のお湯は熱くなく、ぬるめであることが必要です。リンゴ酢2カップを入れて20分つかり、冷たい水で洗い流します。

リンゴ酢化粧液 — リンゴ酢にはブドウ球菌を殺すことがわかっている抗菌性があるので、湿疹の突発的再発による感染リスクを下げるのを助ける可能性があると考えられます。簡単に行えます:コットンボールに数滴をたらして、円を描きながら顔に塗ります。ある研究が次のように認めています:

「リンゴ酢が大腸菌、ブドウ球菌、カンジダアルビカンに直接いくつもの抗菌効果があると結論づけられる。結果を総じてみると強力な抗菌性は注目でき、リンゴ酢には有益な活性がある。」

リンゴ酢のフェーシャル・モイスチャライザー — Medical News Todayによると、入浴後にリンゴ酢を自分で作れる保湿液として使用でき、皮膚の水分を保持するのを、問題を悪化させると考えられるローションを使うより長く有用であり続けることも可能です。リンゴ酢大さじ1とバージンココナッツオイル1/4カップを混ぜます。

リンゴ酢ヘアオイル — 抗真菌性はリンゴ酢のもう一つの特長で、ふけを発生させるマラセチア等の真菌や酵母の発生を阻止しうると考えられます。リンゴ酢1/4カップにサンフラワーオイル大さじ1を混ぜ、皮膚の保護膜を回復して保湿を助けます。

リンゴ酢ウェットラップ — 突発的再発が強い場合は処置も強い必要があります。ぬるま湯1カップとリンゴ酢1大さじを混ぜます。この溶液に幅広のガーゼを数本浸け、身体の湿疹個所に当て、プラスチックラップで覆い、3時間までまたは一晩、皮膚に密着させて処置(しかし衣服は乾燥状態)します。これで有害な細菌が死に、皮膚を保湿できます。

ココナッツオイルで湿疹に対してどんな効果があるでしょうか?

天然の保湿剤、ココナッツも皮膚炎症がある人に有用です。ココナッツオイルにある最も強い効能のある有効成分は母乳にも含まれる健康な脂肪酸、ラウリン酸であり、科学者らには長年幼児の湿疹予防効果があることが周知でした。いくつもの研究がこれを裏付けます:

  • 2010年のある研究はココナッツオイルは湿疹の出てしまった人の皮膚を落ち着け、 炎症を軽くしうることを示しました。
  • 2013年にある臨床研究がココナッツには皮膚の異常を治療するのに有益な重要な抗酸化物質を含むことを報告しています。
  • 2014年の無作為二重盲検は、バージンココナッツオイルを8週間塗るとこの病気を持つ子供の皮膚を保湿するのに有用であると考えられることを特定しています。
  • その同年、ある大規模な検証調査では、ココナッツオイルの特性が有害なウィルスや真菌、細菌を根絶させことに注目しています。
  • 2018年のある研究は以前からわかっているココナッツオイルの抗炎症性と皮膚保護特性を再度確認しました。

ココナッツオイルに関して注目すべき一つの点として、体に着けるにしても調理に使うにも、室温では固形で、液状にするため少し溶かす必要があることです。しかし溶かすには指で触る(またはスプーンでまず掬い取り、指に塗って清潔さを維持する)と十分です。いずれの方法でも、湿疹があれば皮膚に塗ると役立ちます。

そのためにはいくつかの方法があります。一日に2回か必要ならそれ以上異常のある皮膚にその他のクリームやローションと同様に直接塗ると症状が和らぐか悪化するのを防止できます。就寝前に使い、翌朝に皮膚が乾燥するのを防止し、頭皮の異常がある個所に擦り込みます。

湿疹用の薬剤と可能な副作用

Medical News Todayによれば湿疹のための完治療法は存在しません。医師は湿疹の出た皮膚の治癒や新たな突発的再発の予防を通常は目指しますが、これには個人別の症例に基づく治療計画を使用します。従来の医療では、このためによく使われる薬が次のようなものです:

局部のコルチコステロイドクリームや軟膏

全身性コルチコステロイド、これは注射によるか経口で投与します

湿疹が最近による皮膚感染で発生した場合に処方される抗生物質

抗ウィルス薬、抗真菌薬

睡眠中に引っ搔くリスクを低下させる抗ヒスタミン薬

免疫系の活性を抑制し、炎症を抑えるための局部カルシニューリン阻害剤

脱水を軽減し、皮膚修復を助けるためのバリア―修復保湿剤

紫外線A波やB波の露光による光療法

多くの薬と同様に湿疹に処方される薬の中には問題を改善するより悪化させうるものがあります。WebMDは可能な悪化例として、皮膚や皮膚線条の軽薄化、無感覚症、発赤や刺痛、大きい紫や茶色の皮膚染み、脱毛、高血糖、最悪な場合には過剰な体毛を挙げています。

海馬や脳下垂体の機能障害

中心性漿液性脈絡網膜症、液体貯留、視覚喪失

副腎皮質機能の減退

皮膚色素の減少

眼圧の増加

皮膚線条

皮膚潰瘍

白内障

接触皮膚炎: これは何であり、何が原因か

湿疹症候を起こしている原因の異常を特定すると確かに予防に向けた大きな一歩になります。こうすれば、湿疹を管理し、さらに最悪の症状が出ないようにすることさえ可能になることがしばしばあります。PubMed Health 19による以下のような様々な環境要因が作用します:

  • ストレス
  • 食品
  • 高温や低温
  • 化学品への暴露
  • アレルギー源

慢性的な皮膚炎として、この病気の用語がしばしば症状を言い表しており、前述の通り、アトピー性皮膚炎が最もよく起きる形態です。その原因は特定されていませんが、複数の要因が組み合わさって発生するようです。遺伝はその中の一つであり、片親か両親から伝わることがあります。

接触皮膚炎は、全米湿疹協会(National Eczema Association)の説明によると、皮膚がアレルギー反応を引き起こす環境物質と接触すると発生し、このために皮膚に痒みが起きたり、発赤します。接触皮膚炎には次の最もよく起きるタイプから順に説明すると3種類あります:

  • 刺激性接触皮膚炎 — 皮膚が熱や刺激性化学物質と接触したり、単に強く掻きすぎると、皮膚のバリアーが壊れ、炎症が起きます。小さい切り傷などで皮膚がすでに損傷していれば、刺激性物質が侵入しやすいです。
  • アレルギー性接触皮膚炎 — 最初は反応が出ない新たなアレルギー源と接触する場合があります。皮膚が反応するまで48時間とか96時間を要する場合があり、この種の皮膚炎は数点に接触した後反応を結局は起こすことを「学習」します。このプロセスは感作として知られます。
  • 通称じんましんとして知られる接触性膨疹、ほぼ直ちに腫れや発赤を起こし、通常は長続きしません。しかし、人によっては喉が腫れたり、胸の締められるような感覚に襲われたり、その他の症状を起こしうる稀でも重篤な急性アレルギー反応が存在します。そのような反応が起きれば、直ちに助けてもらいましょう。

湿疹症状解消に関する注意の補足、注意事項

人によってはリンゴ酢に特に敏感なことに注意しておくことが賢明です。特に高齢者や幼児の場合、まず自分の皮膚で小さいパッチテストを行い、不快な反応が出ないことを確認しましょう。同様に幼児を含め、ココナッツにアレルギーの方なのでココナッツオイルとの接触を避けるべき人もいます。Medical News Todayが次のように説明しています:

「アレルギー反応のテストを行うには、損傷していない皮膚の小さい範囲に微量のココナッツオイルを塗って試します。重要な点は、高品質の有機エクストラバージンやコールドプレスのココナッツオイルを使い、皮膚を刺激するような化学物質があるので化学品を使わずに抽出されたことを確実にします。ココナッツオイルを乳幼児の皮膚に試すときは、目から遠ざけておくことに注意してください。」

皮膚の刺激を予防したり全て解消するのは当然のことながら、突発的再発による皮膚の刺激を和らげるために試すことができそうなその他の方法には、オメガ3脂肪 (食事やサプリメントで摂る)を食べたり、ビタミンD濃度を上げる、さらに発酵食品やプロバイオティクスを日常的に食べることが含まれます。これらの方法のそれぞれに湿疹症状や合併症を予防するのを助ける以外にもいくつものメリットもあります。