タロイモの効能

木の板に乗ったタロイモ

早分かり -

  • 風変わりな姿のじゃがいもに見えるタロイモは何世紀も数百万人の持続的食糧であってきた世界の熱帯地域で育つ一種の「球根菜」です
  • クリプトキサンチンや豊富なカリウム、多様なビタミンやミネラルに加え、繊維質はがん予防、皮膚改善、消化、視力、血糖値の改善といった点で身体に関連するなど、これらはタロイモを食べると得られるいくつかのメリットにすぎません
  • タロイモは食品保存料として開発された点において特に、抗菌力があり、米国陸軍がその抗菌「ブリトサンドイッチ」を試みたほどです
  • 子供5人に1人が肥満で若年糖尿病率が高いハワイはタロイモ等の原生食品回帰で太平洋島嶼部等特定人口の食生活や寿命がよくなりうることの一例です
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Dr. Mercolaより

ステロイド豊富なじゃがいものように見えるタロイモはハワイ、インド、東南アジアその他温かい地域でよく食べられる商品作物で、それが「熱帯のポテト」とあだ名が付けられている理由です。Colocasia esculenta(マッシュしたものをポイとも呼ぶ)は暖かい熱帯性気候では豊富な湿度や熱のために繁茂しています。タロイモは洪水のあった地域で繁茂する数種類の作物の一つであることは葉柄または茎等が水中でも伝熱可能なので、多くの領域で幅広く応用されているという意義があります。

毎年世界で1130万トン以上のタロイモ植物/根が耕作されています。1 多年草であると同時に球根菜や球茎であるタロイモは巨大なハート形の葉があり、高さ約1.8mにも成長します。タロの皮は繊維質であり、時としては毛があり、周囲に同心円状の輪があります。ここで取り上げた上記のビデオが示すように、タロイモの塊茎にはより多くのでんぷんが含まれ、このためしばしば料理に最適です。

この芋は平らな表面を皮を剥きやすいようにするベースとして使用できるように切る必要があります。タロイモはキューブに切ったり、柔らかくなるまで蒸したり、フォークで潰してブアロイ(「浮き蓮」と訳せる)というタイのデザートを作ったり、歯で噛み心地がいいおにぎり、甘いココナッツスープ、潰したタロイモを利用します。

水栗よりナッツ状の風味があり、内部の色はじゃがいもに似ているかまたは紫の染みや紋があり、これは野菜チップスを食べたことがあればご存知のはずのものですが、これには典型的にバタタ、サツマイモ、アメリカボウフウ(パースニップ)等その他の根菜を含みます。

タロイモはじゃがいも同様に使う分だけ買うことができます。冷凍製品やタロイモ粉もエスニック系ショップで買えます。人気がある調理方法はマンドリンやスライサー小道具を使って薄切りにしてフッドプロセッサーに入れ、タロイモチップを作ります。ベーキングシートに置き、スライスごとに薄くココナッツオイルを塗り、約15分間ぱりぱりになるまで約175℃で焼きます。

次にペーパータオルに置いて冷まし、海塩を一振りします。フムスなどのディップでいただくとよいでしょう。葉も食べることができる一方、タロイモの葉や根自体は生では毒なので加熱調理する必要があります。さらに、「タロイモにはシュウ酸が含まれ、葉や球茎で皮膚や口が炎症することは知られ、シュウ酸を大量に消費したり長時間消費すると肉体に副作用が出ることがあります。」4 タロイモを適切に調理するとこの心配はなくなります。

タロイモ: 腸の健康その他に最適

単なる安価な食材というより誠実に言ってタロイモはむしろスーパーフードであり、体内の被膜と組織間の液体移動を容易にし、心臓の健康によい栄養素であることが知られるカリウムが豊富です。また、繊維質、カルシウム、鉄、さらにビタミンA、B6、C、Eも豊富です。葉には繊維質のほかタンパク質やビタミンA、C、B6、チアミン、銅、カルシウム、葉酸塩が豊富です。

繊維質は身体を順調に整えて健康的な消化を促すほか、インスリン濃度やグルコース濃度を調節し、血糖を正常にします。一回分に一日必要量(DRI)の27%が含まれます。さらに、ポイという発酵タロイモにはヨーグルトより腸にいい善玉菌が多いことがある研究からわかっています。5 クリプトキサンチンは肺がんや口内がんの発生リスクを低下するために関わっているタロイモの成分ですが、強力な抗酸化物質はこの点について実際に有用です。

タロイモを食べると抗酸化物質であるベータカロテンのおかげで視力に効能があり、皮膚の健康はビタミンEとビタミンAがあることから増進されます。さらに、傷口や染みはより早く治り、皺も見えにくくなります。これより少ないとはいってもまだ有意な量の銅や鉄が貧血を予防するのに有用であり、健康的な血液循環を助けると同時に、酸素を運ぶための赤血球細胞生産も助けます。

これらの栄養素は全てが免疫系を強くします。ビタミンCでは病原菌から防護する白血球を増産させ、身体のデトックスを助けます。6 タロイモに含まれるアミノ酸とオメガ3脂肪も心臓を中心に全身の健康に極めて効能があります。全体として含まれるビタミンやミネラル全てによる健康への多くの効能があるタロイモは普通にはない栄養価の高い食品です。

タロイモのもう一つの栄養面で有益な側面はその顆粒が分解されると白いじゃがいもの顆粒のサイズの10分の1でしかなく、消化しやすくなります。検討対象として掲げるとOrganic Factsによるタロイモ消費は以下のような効能があることで認められます:

消化の改善

特定のがん予防

血糖値を下げる

視力の改善

心臓病の予防を助ける

筋肉と神経の支持

皮膚の改善

循環の改善

血圧が下がる

免疫系の強化

抗菌性食品保存料としてのタロイモ

タロイモは特に食品保存料として開発された点において抗菌力という効能もあります。2000~2001年に行われたある米国陸軍の研究はハワイの経済を再度活性化するために策定されていました。米国議会はハワイの産業や製品の開発資金を配分し、これに「すり潰したタロイモから作る紫から灰色のペーストである」ポイを含めました。

2005年にResearch Gateは、タロイモを使ったブリトサンドイッチは軍事用の中間水分(IM)製品として実地試験され、7日後と14日、最終的に56日後に細菌検査して実験を終了した結果、この抜粋はあらゆる角度から見て、さらに研究が必要であると思われる一方発酵タロイモはよい保存料として使えると説明しました。

ハワイにおけるタロイモの衰退

地球最古の作物の一つとして、ある研究はタロイモが約28,000年前に使用された証拠に基づいて、ソロモン諸島で石のすり鉢と乳棒を考古学者が発見したことを説明しています。欧州初の航海者はタロイモが日本とニュージーランドで耕作されていることを発見し、また、ジェームズ・クック船長の冒険記ではタロイモが1769年にマオリのプランテーションで耕作されていたことを記述しています。10 しかし、ハワイではタロイモとポイは聖なる物でした。

1778年から西洋文化がハワイ諸島に伝わり始めると、何世紀も14,160ha強の土地を覆う主な作物だったタロイモは急激に減少し、現在では141ha程度しか耕作されていないと推計され、その原因はアジアや米国から輸入される麦やコメの流入や新型の病気の侵入でした。1940年代末頃に大手の製糖会社がタロイモのために必要な水源を迂回させたので、タロイモ生産が停止されました。

しかし近年になってから最後の砂糖プランテーションが閉鎖されたので、水利権は再びタロイモ生産者に戻る模様です。しかし、「タロイモは耕作されるとこの植物が使える種を自然に生産しなくなり、大部分が繁茂によって増殖していく」とある研究11が説明している点は興味深いことです。

食品に関する伝統文化

ハワイ伝統文化ではより肥えた体型が称賛されるので、この全地域に破壊的インパクトがありました。世界保健機関(WHO)は太平洋諸島を世界で最も肥満な国として記述しており、肥満の平均人口は35%~50%、クック諸島では50%強であり、ハワイがこれと僅差で続きます。

子供5人に1人が肥満で若年糖尿病率が高いです。全体的健康はよくなってきているとはいえ、上記の統計はこの地域の全体的健康状況の縮図を表しています。ハワイ原住民の期待寿命は同州平均より6年短く、これは新陳代謝異常の効率な発生率すなわち、肥満、糖尿病、心臓病、高率な脳卒中やがんによるものです。

1980年代末頃にDr.テリー・シンタニと栄養士クレア・ヒューズさんが「文明化」以前にハワイ原住民が食べていた物をシミュレートしたある研究が公表されました。被験者らは好きなだけタロイモ、ポイ、さつまいも、パンノキ、フルーツ、さらに少量の魚や鶏肉を食べました。21日だけで参加者らは平均約8kg減量でき、血圧や血糖が下がり、コレステロールが改善しました。

シンタニ氏は「The Hawaii Diet」を著し、自然色や地元色を含め、島民の食生活改善に向けて誘導しようとしており、コミュニティープログラムやヘルスワークショップを同氏の主菜するハワイ健康基金(Hawaii Health Foundation)を通して先導しています。