研究: 運動不足は喫煙より悪い

運動後にハイタッチし合う男女

早分かり -

  • 120,000人以上の患者から集めた研究データの解析から、トレッドミルテストによる計測によると、運動しないと喫煙、心臓病、高血圧等より早死にしやすいことがわかっています
  • 多くの人は一日に起きている16時間のうち最長12時間座っており、一日の間にどんなエクササイズをしていても早死にリスクや慢性病のリスクが増えています
  • エクササイズをはじめエクササイズ以外にも活発であることは病気の予防や長寿のために重要 であり、高強度インターバルトレーニングや一酸化窒素ダンプ、創造的戦略を利用して一日中動き続けることで健康がよくなり、リスクを削減できます
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エクササイズは精神異常から心臓病、糖尿病、がん1に至る多くのよくある病気に対して使用することができる、最適な予防戦略の一つです 複数の研究2からも、長時間座ることが病気や早死にの独立的リスク要因であることが確認されています。

この事実は高い社会的費用を伴い、毎年ヘルスケアや生産性逸失に数十億ドルのコストが発生しています。 ある研究で5世界中の100万人以上から得たデータは、肉体活動の欠如が2013年には$675億の世界全体のコストを生じていたことがわかりました。研究者によると体を動かさないでいること は毎年500万件以上の死亡の原因でもあります。

この事実を視野に入らせるために挙げると、喫煙で死ぬ人数は年間ほぼ600万人です。しかし、毎日エクササイズして心拍数や呼吸率が高めることは重要ですが、エクササイズ以外の動きも全体的な健康のためには欠かせません。

American Medical Associationに掲載された近年のある研究は、120,000人を超す患者を評価し、その結果心臓血管の健康は喫煙、糖尿病、心臓病より高い死亡リスクを起こす大きいインパクトがある修正可能な要因であることがわかりました。

運動不足は喫煙や糖尿病、心臓病より死亡リスクが高い

その研究はクリーブランドクリニックの心臓科医師Dr. ウィール・ジェイバーが主任として行われました。同氏の研究チームはエクササイズトレッドミルテストをクリーブランドクリニックで1991年から2014年の間に行った120,000人以上の患者について研究しました。 チームはエクササイズとフィットネスのメリットに関する全原因死亡率を測定したところ、参加者の12%が最もエクササイズをしていなかったことがわかりました。

科学研究から座りがちなライフスタイルがいかに健康に害があるかがわかっていても、ここで取り上げている研究の筆者らは特に有酸素エクササイズの効果に興味を示していました。長時間座ることに関するデータ収集と解析がスタンドデスクや歩きながら働けるワークステーション等職場での適合に火を付けました。 ここで取り上げている研究の結果は有酸素フィットネスも重要なことを示しています。

クリーブランドクリニックのデータ解析から極めて健康状態のよい人より座ってばかりいるライフスタイルの人は早死にリスクが500%高いことを明らかにしています。 この死亡リスクは喫煙によるより3倍高いものです。 研究者らはその結果に喫煙を容認することを暗に意味しているのではなく、エクササイズや動きがよい健康のために必須であることだと注意を促しています。

座業で死ぬおそれ

別の研究では、12 座業の人は若死にする確率がほぼ二倍あることが判明しました。さらに、日常的にエクササイズをしていても、この事実は適用されることを示しています。その研究の参加者は毎週少なくとも4日間フィットネストラッカーを使用し、その結果、大部分の人は一日に起きている16時間のうち12.3時間活動していないことが明らかになりました。

通勤時間、デスクに向かって座っている時間、食事や夕方のテレビ視聴時間に費やしている時間数を考慮してください。積算するといかに容易に10~12時間になるかがわかります。ほとんどの人が慣れ切った長時間の着座より座る時間が短いほうが自然です。

正しい姿勢で座ると無理が減り筋肉を多く使う

多くの人が1時間座ったら10分立つように勧めますが、これでも最適とは全く言えません。毎日できる限り座らず、私の以前の記事「もっと多く立ち、もっと少なく座ることの重要性」でご説明しているような数多くのメリットを享受するように努めるほうがはるかに賢いと思われます。

座る必要があれば、よい姿勢で座り、背中下部の痛みや手首に無理が掛かったり、その他の肉体的無理による問題を軽減するようにすることが重要です。姿勢が正しいと筋肉をより多く活性化し、慢性痛につながる筋肉の緊張を予防できます。座るときに脚を組まず、腰を捻らないようにし、全身を回すことを念頭に置きましょう。以下が正しい姿勢です:

  • 背筋をまっすぐにして肩を後ろに、肩甲骨を引き下げる。お尻は椅子の背もたれに触り、頭は真っすぐなまま、こうすると体幹の筋肉を使います。左右のお尻に均等に体重を配分し、膝は直角に曲げ、両足は床に平らに着いている。
  • コンピュータ画面は頭が水平なままになる高さにしましょう。つまり外付けキーボードを手の高さに、モニターは目の高さになるように置くことになります。
  • 20分以上座らない。立ち上がり、歩き、伸びをするか数分早歩きする。こうすると座っていたときの影響を軽くし、血行を盛んにし、創造力を改善します。
  • 座った姿勢から立ち上がる際は、座席の前へずれてから脚をまっすぐ伸ばして立ちます。腰から前屈みになりつつ立つのは背中下部へさらに圧迫がかかるので避けましょう。
  • 運転中はロールクッションやバックサポートを検討してください。膝はお尻と同じ高さまたはお尻より少し高めの位置になる座り方がよいです。座席はハンドルに必要なだけ近くし、肘を曲げているときに背中のカーブを支えられるようにし、足はペダルに簡単に届く位置に座りましょう。

エクササイズで寿命が延び生活の質を高める

運動は毎日追加のカロリーを燃やすのに有用ですが、真実は、自分の食べる量以上にエクササイズをすることはできません。減量の秘密はエクササイズを含んでも、これに依存しないことです。最適な健康と体重を達成するには食生活をいくつかの点で変えることを検討してください。

毎日お決まりの予定にエクササイズを含めたことがない方は、エクササイズで肉体的、精神的健康がよくなるメリットがあることに驚かされるでしょう。エクササイズはとても予定に含むことができないと思う人も中にはいますが、エクササイズで健康がよくなるのを享受すると、もっと早く始めなかったのはなぜかと思うようになります。次は期待しうる健康面のメリットです:

脳の健康を促す — ある研究で60~80歳の成人について調べた結果、肉体的に最も活発だった人は脳の酸素化状態がよく、脳活性化パターンがよいことが判明しました。こうしたパターン改善は認知機能の改善に関連していました。参加者らはウォーキングやガーデニング、動き回るといったように活発でい続け、毎日動くことからメリットを得られました。

幸せ感アップ — エクササイズで精神的な今後の見通しが明るくなります。プリンストン大学の研究者らによるある研究で、運動がニューロンの過度な活性化を阻害し、自然な落着きを生むのに役立つGABA神経伝達物質を放出する新しいニューロンを生成することが判明しました。エクササイズに伴ってアナンダミド濃度が増え、このためBDNFが増大することに関わっているものと考えられます。

老化遅延 — エクササイズで睡眠パターンがよくなり、慢性病リスクが下がり、もっと柔軟性が増すようになりやすいので、もっと若若しい外見になり、そう感じるのに役立ちます。エクササイズでミトコンドリアの酵素内容と活性も変わり、細胞のエネルギーが増産され、ミトコンドリアの生合成18つまり細胞内の新たなミトコンドリア形成プロセスが促されます。

こうした変化が加齢に伴う劣化を大きく逆転させます。皮膚への循環改善や酸素流量増大により皮膚の健康がよくなり、傷が治り易くなります。ルンゲスや腕立て伏せ、プランク等の筋力トレーニングを利用するともっと皮膚が改善されます。表面下ではこのため正味筋肉質量が増し、皮膚は張りが増し、リフティングされたように見えます。

慢性病からの早期回復 — 慢性病の人は従来エクササイズしないように注意されてきたものです。しかし、これこそがん治療の決定的な部分であり回復をより速く成功させ、再発リスクを下げるものと見られます。エクササイズは関節痛に悩む人にもメリットがあり、脳卒中から回復中の人を助けます。

脂肪細胞を縮少する — エクササイズは体重管理計画の主な柱の一つ。一貫して行う高強度運動のメリットの一つは優先する燃料源に体脂肪を使用することです。研究データが健康だが不活発な人が集中的にしかも短時間エクササイズしたら、DNAに変化が直ちに現れ、その一部は脂肪燃焼を特に促進することを示しています。

エクササイズプログラムは時間消費的である必要はない

最も優れた食事をしていたとしても、健康と寿命を最適化したければ、活発であり続け、定期的に運動する必要があります。今回取り上げた研究が実証した通り、早死にの有意なリスク要因 — エクササイズの欠如 — は修正可能で逆転することもできます。

カーディオエクササイズとエクササイズ以外の動作は両方とも必須です。その効能の見方としてはエクササイズ以外の動作が健康と生活の質を最適化するのに有用である一方、カーディオエクササイズでは健康でかなり長生きできるようになると考えられます。

最適な健康のためのカギの一つは日中できる限り活発でい続け、日常一貫して従うエクササイズプログラムを利用することです。エクササイズやフィットネスが初めてという方の場合、一日に45分の運動というと圧倒されそうでしょう。

毎日お決まりの行動に創造的に動きを取り込む方法

立ち動くことで体重管理と生産性を助けます。一日の生活の中にいかに創造的にもっと動作を取り込めばよいかよくわからない場合、自宅でも仕事先でもこのことを実現するためのいくつかの方法があります。

会社の経営管理部と歩きながら話合う会議というオプションについて話し合い、創造力の増大と経営管理部が喜びそうな健康関連費用削減を強調するのです。自宅でも仕事先でも、すぐに手が届く場所から普段よく使う物を離して置くことを検討し、何かを捨てるにもプリンターから何かを掴み取るにも立ち上がらざるを得なくするのです。

1時間おきに110ccから170ccくらいの水を飲む習慣をつけ、冷蔵庫に自宅から持ってくる純粋な浄水を入れた容器を入れておきます。こうしておけば自分のグラスに水を入れるために立ち上がらざるを得なく、化粧室をもっと頻繁に使う必要が出ます。